Webプログラマーが行う仕事内容3つ|必要なスキル5つや開発できるサイトは?

Webプログラマーとは?

Webプログラマーとは、Webサイト構築のためにプログラミングを行う技術者です。

具体的には、システムエンジニアが設計した仕様書に沿ったコーディングが中心となりますが、経験豊富なプログラマーは、システムエンジニアが担当する設計やマネジメントなどにも携わることがあります。

WebプログラマーとWebエンジニアの違い

Webプログラマーと似た職種に、Webエンジニアがあります。

Webプログラマーの仕事は、WebサイトやWebアプリの構築が中心です。HTMLやJavaScrip、PHP、Rubyなどのプログラミング言語を駆使して、プログラミングをしていきます。

一方、Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリの制作だけでなく、全体の設計や管理、運営なども行います。

主にプログラミングをしたい人はWebプログラマーを、Web制作に幅広く携わりたい人はWebエンジニアを目指しましょう。

Webプログラマーの年収について

IT業界の職種は年収の幅が大きく、特にスキルや実績、企業規模によって大きく収入が異なります

厚生労働省が発表している「年賃金構造基本統計調査」の2019年の結果によると、プログラマーの平均年収は422万円です。しかし、年収は300万以下の人も1000万円を超える人も存在します。

Webプログラマーの平均年収は決して高いとは言えませんが、スキルによっては大きく年収を上げることもできるでしょう。

Webプログラマーが行う仕事内容3つ

現在では多くの人がインターネットを利用しており、その恩恵を受けています。ほとんどの人が意識なく利用しているWebサイトの多くは、Webプログラマーが構築したプログラムによって実行されています。

つまり、日本中にいるユーザーはWebプログラマーの仕事によって快適にインターネットを利用できています。

そんなWebプログラマーの仕事内容を具体的に見ていきましょう。

Webプログラマーが行う仕事内容1:クライアントサイドの開発

Webサイトを構築する際は、クライアントサイドおよびサーバーサイドにおいてプログラミングをしていきます。

クライアントサイドのプログラムは、Webサイトを閲覧するユーザーが利用するブラウザ側で機能します。HTMLやCSS、JavaScripなどのプログラミング言語を使用し、Webサイトの視覚的なプログラムを構築します。

Webプログラマーが行う仕事内容2:サーバーサイドの開発

一方、サーバーサイドのプログラムは、Webサーバー、つまりWebサービスの提供者側で機能します。サーバーサイドでは主にPHPやPython、Perl、Rubyなどの言語を用いてプログラムを構築します。

Webプログラマーは両者の開発に携わり、クライアントサイドとサーバーサイドとの間で相互にデータをやりとりさせ、Webサービスを正常に作動させます。

Webプログラマーが行う仕事内容3:設計や全体管理業務

Webプログラマーの主な仕事はWebサイトなどのプログラムの構築ですが、それだけにとどまらずシステムエンジニアのように設計やマネジメント業務に及ぶこともあります。

例えば、高い技術力を有しているWebプログラマーは、顧客の要望から仕様を決定する「要件定義」を行うこともあります。

また、プロジェクトはほとんどの場合チームで遂行されるため、状況に応じてスケジュール管理や作業内容・進捗状況の確認など、全体管理を任されることもあります。

Webプログラマーに必要なスキル5つ

Webプログラマーは、コードを打ち込むだけが仕事ではありません。プログラミングスキル以外にも、さまざまなスキルや能力が必要です。スキルが増えれば、業務の幅も広がるでしょう。

ここからは、Webプログラマーに求められるスキルについて紹介します。

Webプログラマーに必要なスキル1:プログラミングスキル

Webプログラマーに求められる必須の能力は、プログラミングスキルです。システムやアプリケーションを構築するために、コーディングをするのがWebプログラマーの主な仕事です。

プログラミング言語は数多くの種類があり、求められる要件内容によって使用する言語は異なります。目的に応じて未習得の言語を学んでスキルアップすることで、活躍の場が広がるでしょう。

Webプログラマーに必要なスキル2:状況に応じた柔軟性

Webプログラマーに必要なスキルの一つに柔軟性があります。サービスを構築してテストし、運用に入りますが、その間にテスト、エラー、修正を繰り返すことになります。また、運用後もトラブルを解決する場面が出てくるでしょう。

エラーが起こるたびに戸惑っていては仕事になりません。Webプログラマーは、思いがけないさまざまなトラブルや変更に対して柔軟に対応するスキルが求められます。

Webプログラマーに必要なスキル3:コミュニケーションスキル

Webプログラマーは黙々とパソコンに向かって業務をこなすイメージがありますが、コミュニケーション能力が必要な場面は多々あります。

Webプログラマーは顧客の要望やチームメンバーの連絡・報告事項を聞き取り、迅速に理解しなければいけません。そして、コミュニケーションをしっかりとり、円滑に仕事を進めることが重要です。

Webプログラマーに必要なスキル4:仕事に対する向上心

IT業界の進化は日進月歩で、新しい技術の導入や定期的なバージョンアップなど、目まぐるしい速さで進化しています。

そのため、Webプログラマーもそれに対応していく必要があります。モチベーションを高く保ち、常に新しい技術を貪欲に学び続け、それを実務に活かす意欲が求められます。

Webプログラマーに必要なスキル5:問題を解決する力

前述したとおり、Webサービスの構築・運用には、予期せぬトラブルを冷静に処理する力が必要になります。特に、専門的な知識がない顧客に対して、トラブルやエラーを分かりやすく理解してもらうには、それなりのノウハウがいります。

さらに、プログラミングには物事を順序だてて考え、構築していかなければいけません。そこには、論理的に考え、迅速に判断し、的確に指示を出す思考が必要です。

Webプログラマーが開発できる主なサイト4つ

プログラマーは、開発するシステムの種類や専門とする分野によっていくつかの種類に分けられ、その一つがWebプログラマーです。

Webサイトに特化した設計を行うWebプログラマーの仕事内容について、さらに掘り下げていきましょう。

Webプログラマーが開発できるサイト1:ECサイト

現在、ECサイトと呼ばれているのは、ネットショッピングができるサイトのことです(本来は、電子商取引を行うすべてのウェブサイトを指す言葉です。)。

ECサイト(ネットショップ)は、いつでも、世界中どこからでも取引を行うことができ、近年大きく業績を伸ばしています。WebプログラマーはECサイトの構築に欠かせない存在です。

ECサイトは、ASP(Application Service Provider)やオープンソース(OSS)、パッケージなどを利用して構築されます。また、HTMLやCSS、JavaScriptなどを用いてサイトを形作っていきます。

Webプログラマーが開発できるサイト2:SNS

世界中に多くのユーザーがいるSNSの開発にも、Webプログラマーの能力が必要です。

SNSは、ログインページからアカウント管理、レコメンド機能、ユーザー・コメントブロック機能、アフィリエイト機能の実装やセキュリティ対策など、幅広い構築内容を担います。

これらの内容に対して、他のプログラミングと同様、HTMLやCSS、JavaScriptなどを用いて開発します。

Webプログラマーが開発できるサイト3:予約サイト

予約サイトで用いられるシステムは、予約が必要なサービスを利用するユーザーが、オンラインで簡単に予約でき、企業・店舗側もそれを簡単に確認できる機能を持ちます。

ユーザーの利便性だけでなく、企業・店舗側の業務効率化にも役立つ予約システムの開発にも、Webプログラマーが関わります。

また、予約システムは、ユーザー側の予約およびキャンセル機能、予約確認機能、企業・店舗側の予約管理、顧客および売上管理、予約完了メール送信機能などを持ちます。

Webプログラマーが開発できるサイト4:データベース検索

Webサイトで活用されているシステムの一つに、検索フォームがあります。膨大なデータの中から必要なデータを検索するための機能で、前述したECサイトなどでも利用されています。

商品検索などで利用される便利な機能を持つデータベース検索機能の実装にも、Webプログラマーが貢献しています。PHPなどの言語を使用して、検索フォームのSQL文を作成し、一覧で検索結果を返す機能を実行させます。

未経験からWebプログラマーを目指すには?

IT関係業務の未経験者がWebプログラマーになるには、独学で勉強する方法とプログラミング専門スクールへ通う方法があります。

どちらにもメリット・デメリットがあるため、それらをしっかりと理解してから、学習にとりかかりましょう。

それでは、二つの学習方法の違いについて詳細を紹介します。

独学で学ぶ場合

未経験者がプログラミングを書籍やWebサイトなどを使って独学で学ぶ場合は、マイペースで進めることができる反面、モチベーションを保てなくなったときや自分にとって難しい問題に遭遇したときに、独力では解決が困難であるというデメリットがあります。

ただし、独学の場合、書籍代くらいしかかからないのは大きなメリットですが、現場で求められるノウハウや最新の情報などを知ることは難しいでしょう。

プログラミングスクールに通う場合

プログラミングスクールに通う場合は、当然のことながら独学と比較して多額の費用がかかります。一方で、経験豊富なインストラクターが独力では難しい問題や疑問を解決してくれたり、挫折しないように支えてくれたりするメリットがあります。

費用がかかっても、短期間で即戦力に近づきたい人や飽きっぽい人などは、プログラミングスクールに通学するほうが良いでしょう。そういう人は、まず自分に適したスクールを見つけましょう。

Webプログラマーへの理解を深めて目指そう

Webサイトの開発などで使用されるプログラミングができる人材は、まだまだ不足しています。特に、幅広い能力のある人や、柔軟に問題解決に取り組める人は、多くの企業が求めています。

Webプログラマーは、スキルや実績によって大きく収入が変動するため、常に向上心を持って貪欲に学ぶ姿勢を持ち、スキルアップを目指しましょう。