【初心者向け】Xcodeでアプリ開発をする手順9つ|Swiftとは?

アプリ開発ツールXcodeとは?

Xcodeとは、Apple社が開発・リリースをしているソフトウェアです。

Xcodeは、デザイン、コード作成、テスト、デバッグ、App Storeへの提出など、すべてのワークフローが統合されているIDEです。iOSやmacOSに向けたアプリ開発に特化しており、アプリ開発する際に必要なツールとなります。

IDE(統合開発環境)とは?

統合開発環境(IDE)とは、ファイル管理から実機検証まで、コンパイル、ビルド、デバッグといったアプリ開発の工程を一貫してサポートしているものです。

Xcodeのほかに、Visual Studio、IntelliJ IDEA、EclipseがIDE(統合開発環境)として知られています。

Xcodeを使って作成できるアプリの種類

基本的にiOS(iPhone、iPad)、macOS (iMac、MacBook)、watchOS(Apple Watch)、tvOS(Apple TV)で動作しているものであれば、すべてのアプリケーションの開発が可能です。

パズルゲーム「2048」や、FlickrのAPIを使って人気写真が見られる「SwiftFlickerApp」、3D Touchを利用した「ForceSketch」など、Swiftによって開発されたアプリの事例は数多くあります。

Xcodeを使ったアプリ開発に必要な環境は

最新のmacOS Catalina(10.15.2以降)を搭載するMacで、ディスク容量8.1GB以上存在し、Apple IDが必要です。

XcodeはApple IDでサインインするだけでダウンロードできるので、Apple Developer Programのメンバーシップは不要です。

Xcodeでのアプリ開発に使用するSwiftについて

Swiftは、2014年に発表されたプログラミング言語の一つで、Apple社が開発したものです。プログラミング言語に対する最新の調査結果と、数十年にわたるAppleプラットフォームの構築経験をもとに作られました。Objective-CのAPIもすべて利用できるため、簡単に取り入れることができます。

主にApple製品に対応した言語で、iPhoneやiPadのiOSや、Apple WatchのWatchOS、macOSに向けたアプリケーション開発に利用されています。

【初心者向け】Xcodeでのアプリ開発手順9つ

Xcodeの導入からアプリ開発まで、Xcodeでのアプリ開発を行う手順を9つに分けて紹介します。

Xcodeの導入からアプリ開発まで手順1~2ではXcodeの導入方法、Xcodeの導入からアプリ開発まで手順3~6では新規プロジェクト作成時の設定、Xcodeの導入からアプリ開発まで手順7~9では実際のアプリ開発で必要な開発手順となります。

Xcodeでのアプリ開発手順1:Xcodeのダウンロード

Dock、Launchpad、アプリケーションフォルダのいずれかより、Mac App Storeアプリを起動します。また、「Xcode」を「Mac App Storeで」のリンクからも起動可能です。

「Xcode」と入力して検索し、Xcode(青い背景とトンカチのアイコン)を探し、横にある「入手」をクリックします。

Xcodeでのアプリ開発手順2:Xcodeをインストール

「App Storeを開きますか?」というダイアログが出てきたら、「App Storeを開く」をクリックします。30分ほど待機して、インストールが完了するのを待ちます。

すでにインストール済の場合は、バージョン確認を行ってください。古い場合(Xcode11.4以前)は、「アップデート」をクリックしてバージョンアップを行います。

インストールできないときは?

最新バージョンをインストールできない場合、macOSが最新でない可能性があります。なぜなら、XcodeはmacOSごとに対応するバージョンが決まっているからです。自分の使っているmacOSのバージョンに対応していなければ、Xcodeはインストールできません。

macOSをアップデートせずに対応した過去バージョンをダウンロードしたい場合は、Appleの開発者向けサイトにアクセスし。macOSに対応するバージョン以前のXcodeをインストールします。

Xcodeでのアプリ開発手順3:作成するアプリのOSを選択

Xcodeを起動し、Welcome to Xcodeウィンドウで、Create a newXcodeprojectをクリックします。または、[ファイル]> [新規]> [プロジェクト]を選択します。

表示されるシートで、対象のオペレーティングシステムまたはプラットフォームを選択します。

Xcodeでのアプリ開発手順4:テンプレートを選択

[アプリケーション]でテンプレートを選択し、[次へ]をクリックします。

単一の空のビューでiOSアプリを作成するには、Single View Appを選択します。macOSアプリの場合は、Appを選択しましょう。iPhoneからApple Watchの各種機能を管理されずに実行されるwatchOSアプリを作成するには、WatchAppを選択します。

Xcodeでのアプリ開発手順5:初期設定をする

プロジェクトの設定項目は、以下の通りです。

Product Name(プロジェクト名)、Organization Identifier(アプリ開発の組織名)、Organization Name(アプリ開発者の名前)は必須項目です。Bundle Identifier(アプリの識別ID)は自動入力です。

Xcodeでのアプリ開発手順6:保存場所を選ぶ

Nextをクリックすると、プロジェクトを保存する場所を設定する画面になります。

プロジェクトの場所を指定し、オプションでCreate Git repository on my Macを選択してソース管理を使用し、Createをクリックします。

プロジェクトの保存場所は、デスクトップなどの任意の場所を指定します。

Xcodeでのアプリ開発手順7:ストーリーボードで配置

ストーリーボードは、Main.Storyboardを開いて操作します。XcodeのNavigator areaのファイルツリーにある、Main.storyboardをクリックします。変更したいストーリーボードの画面を選択し、Inspector areaから「View」を開きます。

背景色はBackground、一つの画面を追加はVeiw Controllerをストーリーボード画面にドラッグ&ドロップします。

Xcodeでのアプリ開発手順8:Swiftでアクションの設定

アクションメソッド(Action Method)の設定方法は2パターンあります。

一つは、先にビューコントローラのコードにアクションメソッドを記述し、後からボタンと関連付ける方法です。もう一つは、Xcodeの編集補助機能を有効利用し、ボタンのアクションメソッドにスタブを挿入すると同時に、ボタンとメソッドを関連付ける方法です。

Xcodeでのアプリ開発手順9:アプリの動作確認

シミュレーターを起動してプログラムを実行する場合は、Xcodeの画面左上にある実行ボタンをクリックします。Xcodeのショートカットキーの場合は⌘+R です。

ビルドが成功すると、アプリがデバイスまたはシミュレーターで起動し、デバッグ領域でデバッグセッションが開きます。進行中のビルドを停止したり、デバッグセッションを停止したりするには、ツールバーの停止ボタンをクリックします。

Xcodeでアプリ開発をする時のポイント5つ

Xcodeでアプリ開発するときのポイントを5つ紹介します。

Swift以外に使えるプログラミング言語、エディタをカスタマイズする方法、Mac Catalystについて、アプリのテスト方法、アプリの公開方法の5つです。

Xcodeアプリ開発ポイント1:Swift以外に使えるプログラミング言語

Xcodeは他にも、下記の言語で開発できます。

Objective-Cは、Swift以前に主流だった言語で、その間に蓄積されたライブラリなどがたくさんあります。JavaScriptは、Facebook社が開発している開発環境である「ReactNative」を利用するのに必要な言語です。

C#は、Microsoftが運営している開発環境である「Xamarin(ザマリン)」を利用するのに必要な言語です。Dartは、iOS/Androidの両方を開発できるクロスプラットフォームの「Flutter」という開発環境で使うことのできる言語です。

Xcodeアプリ開発ポイント2:エディタをカスタマイズする方法

カラーテーマを変更するには、メニューのXcode->Preferences(または⌘)を選択し、Fonts&Colorsを選択します。左側にテーマが表示され、テーマを選択します。

フォントを変更するには、Fonts&Colorsでテーマ選択後右側のテキスト種別を⌘Aで全選択し、Fontが表示されている横のボタンをクリックします。

自分好みの環境を作ってストレスフリーで開発できます。

Xcodeアプリ開発ポイント3:Mac Catalystについて

Mac Catalystとは、iPad用AppをMac用に変換してMacアプリを開発できるというツールセットです。

Mac Catalyst対応アプリはmacOS 10.15以上のPCでインストールできます。

Xcodeアプリ開発ポイント4:アプリのテスト方法

iOSシミュレーターと実機端末で確認する2つの方法があります。

iOSシミュレーターは⌘+RのショートカットキーかXcodeのメニューから開発中のアプリを実行できます。

実機にインストールして実行するには、アプリをビルドして実行する必要があります。ツールバーのスキームポップアップメニューからスキームを選択します。実行先を選択し、ツールバーの実行ボタンをクリックすると実行できます。

Xcodeアプリ開発ポイント5:アプリの公開方法

Apple DeveloperサイトからCertificate、App ID、Provisioning Profileを作成します。アプリをAppStoreConnectに登録します。

Xcodeを開きProduct->Archiveからアーカイブ作成し、Distribute Appをクリックし、iOS App Storeを選択しアップロードします。アプリをApp Store Connectで審査を提出します。

Xcodeでアプリ開発をしよう!

Xcodeの紹介から、インストール方法、基本的な使い方、カスタマイズ方法まで紹介しました。

比較的に学習しやすいSwiftは、macOS、iOS、watchOS、tvOSのためのパワフルかつ使いやすいプログラミング言語です。Swiftのコーディングはシンプルな構文で、最新の機能も用意されています。

Swiftを使ってXcodeでアプリ開発を始めましょう。