WordPressをカスタマイズするためのPHPの知識7つ|できること4つ
WordPressとは
WordPressとは、PHPで開発されている機能性と自由度の高いコンテンツ管理システムです。無料で利用できるソフトウェアで、世界中のサイトで使われています。
さらにHTMLやCSSの知識を駆使すれば、多機能なホームページを作成することも可能です。WordPressは企業のコーポレートサイトから個人のブログまで、様々なシーンで活用されています。
PHPとは
PHPとは、コミュニティベースで開発されているオープンソースの汎用プログラミング言語です。もともとPHPは、動的なWebページを生成するツールが元になっています。
他のプログラミング言語の影響を受けていて、JavaやCなどを学んだことがある人は文法が似ているため学習しやすいでしょう。
PHPはWeb開発に適していて、HTMLの中に埋めこむことができます。
WordPressをカスタマイズするためのPHPの知識7つ
WordPressをカスタマイズするためには、CSSやPHPの知識が必要です。今回は、PHPの知識を7つ紹介していきます。
WordPressは、PHPファイルから構成されています。これからWordPressをカスタマイズしてより便利に使いたい場合は、PHPについて勉強を始めるといいでしょう。
PHPの知識1:演算について
PHPは、簡単な計算から複雑な科学計算を演算子を元に行えます。WordPressでは、PHPの演算子を利用することで難しい条件を処理することができます。
WordPressでは、テーマの開発で論理演算子を使うことが多いです。論理演算子は、条件分岐と一緒に使われることが大半です。
レイアウトやデザインを変えるとWordpressのカスタマイズが楽しくなるでしょう。
PHPの知識2:変数について
PHPは、変数が使えます。変数とは$から始まるデータを保管する箱のような役割を果たすものです。
変数を利用すれば、変数名を書くだけで同じ処理が簡単に行えます。PHPの変数が使用される文からオートマチックに判別可能です。
変数には、いろいろな種類があります。種類はプログラムでは型と呼ばれています。まずは代表的な型を覚えておけば、簡単にWordPressをカスタマイズできます。
PHPの知識3:繰返しについて
ワードプレスには、ループと呼ばれる繰り返し機能があります。ループとは、メインクエリをループを使うことによって個々の投稿に関する情報を表示させる処理のことです。
ループを行う指示は、PHPを利用して行います。そのため、繰り返し操作がしたい時にもPHPの知識が必要になります。
ループを指示する際は、PHPで処理を繰り返す構文whileを利用して覚えておくといいでしょう。
PHPの知識4:条件分岐について
条件分岐とは、条件式が該当する場合のみ命令を実行するPHP関数です。知識があれば、WordPressをカスタマイズして便利な処理ができるようになります。
書き方は、簡単です。?php if (条件) : ?と書けば、条件を満たせば表示されるようになります。条件に当てはまらない時に、表示されるものを指定することもできます。
細かな条件分岐を利用したい場合は、elseifを使うといいでしょう。
PHPの知識5:配列について
配列は、データを入れる箱のようなものです。インデックス配列や連想配列などの種類があります。
PHPを使って配列が使えるようになれば、functions.phpでサイドバーにあるウィジェットの使用が可能です。
配列を作るための命令文としてarray()が利用できますが、PHPのバージョンが5.4以降であればarrayを省略して書くこともできます。
PHPの知識6:オブジェクトについて
オブジェクトは、変数や関数をまとめて大きな機能にする役割を担うクラスの機能が全て入った変数です。PHPを使いこなせば、WordPressでオブジェクトの中のプロパティやメソッドを利用することができます。
オブジェクト指向が理解できれば、保守やデバッグも容易にできます。操作方法は簡単で、$object->a; /* プロパティを使う */と入力していけばOKです。
PHPの知識7:関数について
関数は、処理にまとめて名前を付けたものです。WordPressでは、定義して呼び出すという2ステップで利用します。
PHPを使って関数を利用できると、同じ電話番号や商品名を利用する際に何度も同じ内容を繰り返し入力せずにすみます。
ユーザー定義関数の基礎ができれば作業量を大幅に抑えることができ、WordPressのカスタマイズもぐっと楽になるでしょう。
WordPressをPHPでカスタマイズする前の準備とは?
WordPressをPHPでカスタマイズする際は、事前準備が必要です。PHPの知識を身に付け、初めてカスタマイズする予定の人は参考にしてみてください。
準備なしにWordPressをカスタマイズすると、失敗してしまうこともあります。画面が白くなり、管理画面にすら入れない可能性もあります。
初心者は、特に慎重に行うようにしましょう。
バックアップを取れるようにしておく
バックアップを取れるようにしておくことは、WordPressを自分の好みに作り変える際に大切なことです。バックアップを取る方法は複数ありますが、初心者はAll-in-One WP MigrationやBackWPupなどプラグインを活用することが手軽でおすすめです。
バックアップはカスタマイズの時だけでなく、突然の不測の事態を想定して定期的に行うように設定しておくといいでしょう。
必要な開発環境を用意する
必要な開発環境を用意することは、とても大切なことです。特に大がかりなカスタマイズを行ったり、初めてカスタマイズをするので不安という人はローカル環境を用意することがおすすめです。
ローカル環境とは、パソコンの中に仮想環境を構築する方法です。ローカル環境ではWeb上での公開はありませんので、初めてでも気軽にHPでのカスタマイズができます。
ローカル環境が使える無料のソフトウェアもあります。
WordPressをPHPでカスタマイズできること4つ
ここからは、WordPressをPHPでカスタマイズできることを紹介していきます。WordPressを他の人と違ったサイトに仕上げていきたいと考えている場合は、PHPでカスタマイズすることを検討してもいいでしょう。
PHPでカスタマイズできること1:プラグインの追加
PHPでカスタマイズできることの代表例は、プラグインの追加です。ワードプレスのプラグインに手を加えることは、PHPとHTML、CSSの知識があれば簡単にできます。
プラグインの追加は、まずワードプレスで利用したいプラグインを決めるところからスタートします。その後、カスタムフィールドでデータ入力項目を増やしていきます。そして文言がいまいちな場合は、変更していきましょう。
その他、追加できることも多いです。
PHPでカスタマイズできること2:テーマの変更
テーマの変更は、カスタマイズできます。PHPを使えば、サイトの見た目を変えたい時や機能を変更することが可能です。
ヘッダー部分のカスタマイズはheader.phpを編集します。そして、検索フォームの場合は、search.phpを編集してください。
さらに使っているサイトによってはPHPを編集しなくても、ファビコンの表示を変えられます。PHPを利用することが不安な場合は、テーマ選びから慎重になるといいでしょう。
PHPでカスタマイズできること3:テンプレートの変更
テンプレートの変更は、PHPの知識があればできます。テンプレートはテーマとも呼ばれていて、ブログのデザインを着せ替え感覚で簡単に変えられます。
ダッシュボードメニューから外観、テーマからテーマの管理画面で変更ができます。変更するには、利用可能なテーマを選択し有効化を選択するといいでしょう。
ライブプレビューをクリックすると事前にイメージをチェックできます。
PHPでカスタマイズできること4:各種表示の追加
各種表示の追加は、PHPで自分好みにできます。WordPressの設定メニュー内で変更できるため、追加したいことがあれば手を加えていきましょう。
設定を追加できるのは、一般と投稿設定、表示設定、ディスカッショ、メディア、プライバシー、パーマリンク設定の7項目です。
ファビコンの表示
ファビコンの表示は、PHPのカスタマイズで簡単にできます。
まずは、ファビコン用の画像を用意してください。
ファビコン用の画像は、Photoshopと言った画像作成ソフトを利用します。そしてダッシュボードから外観、テーマ編集と進んでいきます。
そして一覧からヘッダー(header.php)を利用し、を探します。そして自分のサイトに合わせてと入力して更新を押せばOKです。
「前の記事へ」・「次の記事へ」の表示
「前の記事へ」・「次の記事へ」と表示させるには、複数のやり方があります。
PHPでは、やと記入すればOKです。
PHPを利用すれば、タグをダイレクトに書いて矢印をアイコンにする表示も可能です。PHPを記述するには、WordPressの記事ページであるsingle.phpに書いていけばいいでしょう。
抜粋表示
抜粋表示は、PHPを利用すれば簡単にできます。初期状態で有効になっていないため、まずは表示オプションから抜粋を有効にしておいてください。
やり方は投稿編集画面の右上から表示オプション、抜粋を選び、クリックして有効化していきます。そしてPHPでと入力すればOKです。
WordPressをPHPでカスタマイズするポイント3つ
ここからは、WordPressをPHPでカスタマイズするポイントを紹介していきます。PHP初心者は、まず覚えておくといいでしょう。
PHPは覚えることが多く、完璧に覚えておかなくても最初に基礎知識が身に付けばカスタマイズの作業時間を大幅に短縮できます。
まずは何度もカスタマイズを実践してやり方を覚えて行くといいでしょう。
PHPでカスタマイズするポイント1:編集前のコードをコピーすること
PHPでカスタマイズする際には、編集前のコードは必ずコピーしておくといいでしょう。万が一編集に失敗してしまった場合は、Webサイトのページが真っ白になって取返しが付かないものになる可能性があります。
もし復元したいと考えた場合は、編集前のコードがないと難しいでしょう。修正不可能になってからは難しいため、面倒ですが毎回コピーすることをおすすめします。
また子テーマを用意しておくこともおすすめです。
PHPでカスタマイズするポイント2:配列とオブジェクトが絡むと複雑になるので慎重に
初心者は、配列とオブジェクトが絡むと難解になるため注意しましょう。整数や文字などで単一の決まった値が出てくるとは限りません。
長文が返ってきた場合も、値を取り出し、関数を確認していきましょう。理解できていない関数があれば、その都度調べてみながら学習していくと勉強になります。
PHPでカスタマイズするポイント3:画面でエラーが出た場合
画面でエラーが出た場合は、まず表示されているエラーコードにしたがって対応していきましょう。Parse error: syntax error, unexpected…と出ていた場合は、構文エラーを見返していくことがおすすめです。
そしてFatal error: Cannot redeclare…はプラグイン同士が鑑賞し合っている可能性があります。そして、真っ白い場合は直前の作業を振り返り対応してください。
PHPでWordPressを自由にカスタムしよう
PHPを活用すれば、WordPressを自由にカスタムすることができます。初心者にとってはハードルがやや高いですが、勉強しているうちにWordPressをカスタマイズすることが楽しくなってくるでしょう。
ただし毎回編集前のコードをコピーしたり、画面でエラーが出た場合の対処を慌てずに行ったりすることを心がけることがおすすめです。
WordPressに個性を加えれば、より魅力的なサイト作りができます。