フリーランスのネットワークエンジニアはいくら稼げる?年収も徹底調査!

はじめに

昨今のリモートワークの普及に伴い、会社を辞めフリーランスとして活動する人も増えると予想されます。「フリーランスのネットワークエンジニアになりたいけど、給料は下げたくない。」このように思われている方や、「未経験からネットワークエンジニアになりたいけど、一体どのようなステップを踏んだら良いのかわからない」といった悩みをお持ちの方に向けて、今回はフリーランスのネットワークエンジニアの年収や適性、将来性などについて解説していきます。

フリーランスのネットワークエンジニアの給料

フリーランスのネットワークエンジニアの平均年収は、744万円と言われており、平均月単価は62万円ということになります。引用元:レバテックフリーランス

会社員のネットワークエンジニアとの比較

会社員のネットワークエンジニアの平均年収は、457万円です。引用元:doda

数字だけ見ると圧倒的にフリーランスの方が稼げるように感じますが、会社員とフリーランスとでは社会保険料や税金の計算が異なります。また、会社員は月給の他にボーナスや賞与もあるので、両者の年収額を単純に比較できません。あくまで参考としてご覧ください。

フリーランスのネットワークエンジニアになるメリット

フリーのネットワークエンジニアは、会社員のエンジニアと比較してどのような点が良いのでしょうか。

時間の制限が比較的緩い

クライアント先に常駐するケースもありますが、週に3日で良いなど会社員に比べると時間の融通が利きます。また、中には完全リモートの監視・保守案件もあるので、家で自分の時間を確保しながらフレキシブルに働くことができます。

高単価な案件が多い

会社員のネットワークエンジニアだと、初年度の月収が20万円代といったこともザラです。しかし、フリーのネットワークエンジニアの案件の月額単価相場は、約63万円です。最低35万円、最高で135万円の幅があるようです。引用元:レバテックフリーランス
実績がない状態でこの単価を狙うのは厳しいですが、慣れてきたら月額50万円程度は稼げるのではないでしょうか。

フリーランスのネットワークエンジニアの仕事内容

さて、フリーランスのネットワークエンジニアの仕事内容について説明します。主な仕事内容は、下記の3つです。

  • ネットワーク設計
  • ネットワーク構築
  • ネットワーク運用・保守・管理

では順番にみていきましょう。

ネットワーク設計

ネットワーク設計とは、クライアントの要望をヒアリングして最適なネットワークを設計することです。セキュリティや各種OS、サーバー、運用時のコスト計算など幅広い知識が求められます。

ネットワーク構築

ネットワーク構築は、ネットワーク機器の設置や回線の設定を行い設計通りにネットワーク環境を構築することです。いかにして最適な環境を整えるか数年先まで考え、運用・保守しやすいよう工夫します。ケーブリングやハードウェアに関する知識が求められます。

ネットワーク運用・保守・管理

運用・保守・管理は、ネットワーク構築後に快適な環境を維持するために行います。ネットワーク障害は、場合によっては大損害になることもあります。損害賠償が発生する事態にもなりかねません。障害が起きないように定期的にメンテナンスをすることはもちろんですが、障害時は幅広く深い知識を最大限に活かし、過去の事例なども参考にしながら迅速に解決していく力が必要です。

フリーランスのネットワークエンジニアの将来性

ネットワークエンジニアの活躍の場は、今後も高くあり続けるでしょう。なぜなら、IT人材の不足は現状約17万人から2020年には約37万人、2030年には約79万人に拡大すると予測され、今後ますます深刻化すると考えられているからです。引用元:経済産業省

一方で、AWS(Amazon Web Services)やMicrosoft Azureなどのクラウドプラットフォームの普及もあり、ネットワークエンジニアのニーズが減るのではないかという意見も聞かれます。ここに関しては、クラウドならではの脆弱性を指摘し、より安全で強固なネットワークを構築するための提案力を備えることで対応できます。

フリーランスのネットワークエンジニアになるのに向いている人

では、フリーランスのネットワークエンジニアになるのに向いている人はどのような人なのでしょうか。具体的には、下記のような人物です。

  • 技術力がある
  • 論理的思考ができる
  • 情報収集能力がある
  • 忍耐力がある
  • ヒアリング能力がある
  • 営業力がある

では、順番に解説していきます。

技術力がある

まず、ネットワークに関する知識は必要です。フリーランスのネットワークエンジニアを目指す人は、未経験から目指す人、もしくはある程度会社で実務を経験した人のどちらかだと思います。どちらのケースにも共通して必要なのは、ネットワークに関する幅広い知識です。

全くの未経験であれば、まずは「基本情報技術者試験」「シスコ技術者認定(CCNAなど)」を目指すとよいでしょう。実務経験がある場合は、「ネットワークスペシャリスト」の取得を目指すと、より一層スキルアップできます。

論理的思考ができる

ネットワークエンジニアは、論理的思考を求められます。これはネットワークエンジニアに限らず、ITエンジニア全般に共通することですが、相手はコンピュータです。障害時には原因を論理的な思考で追求しつつ、様々な可能性を探らなくてはなりません。

情報収集能力がある

ネットワークエンジニアは情報収集能力を求められます。主なシーンは2つあり、日々の業務や自身のスキルアップにつながる最新のネットワーク知識の収集能力と、障害発生時の情報収集能力です。日々新しい技術が生まれるIT業界では、最新の情報を得るために常にアンテナを張っていないといけません。

忍耐力がある

ネットワークエンジニアの仕事は、先ほど紹介したように設計、構築、運用・保守などがありますが、メインとなるのは運用や保守、管理の部分です。ネットワークは「快適に使えるのが当たり前」のインフラですが、これを維持するのが一番大事な部分です。サービスやシステムを開発するプログラマーとは違い、普通に使えて当たり前のインフラを管理・運用するわけですから、自分の仕事の評価がされにくいと不満を感じることもあるでしょう。

よって、日々のメンテナンスやセキュリティのアップデート、ウイルス対策など最善のものを選んで最適化していく作業が多くなり、代わり映えのない作業を毎日行う忍耐力が必要になります。

ヒアリング能力がある

ヒアリング能力は主にネットワーク設計の部分で強く求められます。クライアントの要望を正しく汲み取り、現行の環境や設計にかかる時間や費用を算出した上で、最適なネットワーク設計をする必要があります。ヒアリングの時点でクライアントとの認識の相違があると、プロジェクトはうまくいかないでしょう。

営業力がある

これはフリーランスのネットワークエンジニアだからこそ必要な能力です。エンジニア同士の横のつながりがある程度構築されていれば営業する必要もありませんが、実績の少ないフリーランスのネットワークエンジニアは仕事を獲得するために、自身のスキルセットや付加価値を自ら積極的にアピールしていく必要があります。慣れないうちは、エージェントサービス等を利用してカバーする必要があります。

フリーランスのネットワークエンジニアになる方法

さて、ここではフリーランスのネットワークエンジニアになる方法を2つ紹介します。

クラウドソーシングサービスを利用する

クラウドソーシングサービスは、仕事をしたい個人と、仕事を頼みたい個人または法人がオンラインで仕事を受発注できるサービスです。昨今の在宅ワーク増加の傾向もあり、勢いが加速しています。利用者数も多く案件の種類も豊富です。ネットワークエンジニアの職種に絞って案件を検索できるので、活用してみると良いでしょう。

注意点として、利用する際は相手の評価や実績をチェックすることをおすすめします。中にはガイドラインや規約を堂々と違反する悪質なクライアントや、納品まで完了しても報酬が支払われないといった詐欺案件が存在します。こういった被害に遭わないためにも、不明点は契約前に必ず確認するようにしましょう。また、報酬の相場も重要な指標です。あまりに安すぎる案件は費用対効果が悪すぎますし、逆に高すぎる案件は裏がある可能性があります。フリーランスで働くということは自分の責任を自分で負うことになりますので、慎重に選びましょう。

ポートフォリオを作成して、公開する

「ネットワークエンジニアのポートフォリオって何を書けば良いの?」と思われるかもしれません。しかし、ネットワーク知識や技術的知見をもりこんだブログやHPを開設し公開すれば、実力の一部を証明する武器となります。内容は、ネットワーク機器をランキング形式で紹介したり、サーバーを構築した際のプロセスを紹介したり、最新のセキュリティのウンチクや、ネットワーク資格の勉強方法などを紹介しても良いでしょう。

こういったポートフォリオは、クライアントやアピールしたい企業に向けて公開できるので、強みとなります。

まとめ

いかがでしたか?今回は、フリーランスのネットワークエンジニアについて、年収やメリット、適性などにフォーカスをあてて解説しました。ネットワークエンジニアの仕事は決して楽な仕事ではありません。またネットワークは目に見えないので、問題の解決やトラブル発生時には相当苦労するでしょう。しかし、自由な働き方ができ安定すれば高単価な案件を獲得できますので、未経験のあなたも会社員のあなたも、ぜひフリーランスのネットワークエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか?