大阪で働くフリーランスの現状や東京との違い!

大阪のフリーランスエンジニアの事情

近年は全国的なエンジニア不足により、首都圏以外にもフリーランス案件が増加傾向にあります。中でも大阪を中心とした関西エリアでは大手メーカーが多いため、特に需要が高まっている状態です。
大阪でフリーランスのエンジニアとして働くためには、まず案件の特徴について確認しておくことが大切になります。

ここでは大阪のフリーランス案件に多い

・案件の特徴

・案件数

・報酬・単価

についてご紹介します。

案件の特徴

大阪のフリーランス案件の特徴に、メーカー・製薬会社・金融系など比較的規模の大きいプロジェクト案件が多いことが挙げられます。なぜなら関西エリアには老舗の企業が多くあり、既存システムの改修や組み込み案件が多いからです。またソーシャルゲームを開発しているベンチャー企業も多く、最近ではゲーム業界でもフリーランスエンジニアのニーズが高まっています。他にも大阪でフリーランス案件に一度参画すると、中期から長期の契約となることも特徴として挙げられます。

案件数

近年大阪のフリーランス案件は、増え始めています。現時点で東京の次に大阪は案件数が多く、IT業界以外にも製造メーカーからフリーランスエンジニアの需要が高まっているため今後も案件数は増えていくでしょう。

しかし大阪は案件数が増えてきていることに対し、圧倒的にエンジニアが不足しています。そのため経験が浅いエンジニアでもフリーランス案件に参画できる可能性が高いです。特にWEB系やJava、C系などの言語案件は常に需要があるため、実務経験があればいい条件で参画することが期待できます。

報酬・単価について

大阪のフリーランスの単価相場については経験やプロジェクトの規模にもよりますが、平均して月額40~60万円前後が多いでしょう。60万円を超えてくると好待遇な案件になり、大手メーカーのプロジェクトやPMO案件など経験やスキルを求められる傾向です。

大阪のフリーランス案件の多くは、初期単価が安く単価相場よりも低い金額を提示されることがあります。また単価を値切られることも多いため、交渉が苦手な方はマージンが発生してもエージェントなどに営業を任せたほうがいい場合もあります。

大阪と東京の違い

大阪のフリーランス案件についてご紹介してきましたが、東京との違いはどの程度あるのでしょうか。ここからは大阪と東京のフリーランス案件について比較していきます。

案件数は圧倒的に東京が多い

フリーランス案件数を大阪と東京で比較すると、圧倒的に東京の方が多いです。下記はフリーランスエンジニア求人サイトで検索した、2020年8月現在の案件数を表にしたものです。

地域案件数
東京99,303件
大阪11,538件

このように大阪は東京の10分の1程度の案件数で選択肢が狭まっています。案件の選択肢は確実に東京の方が広いため、フリーランスになっても困ることはないでしょう。
特にモバイル系の開発は東京に一極化しているため、大阪では案件を見つけることは難しい印象です。

収入面の違いは約10%~20%

フリーランスになる上で気になる収入についても、案件数と同様東京の方が10%~20%ほど高い傾向です。こちらは初期単価についての比較のため、スキルや経験によっては多少前後します。

地域単価相場
東京45万〜70万円
大阪40万〜60万円

同じ業務をしていても東京で案件に参画する方が、収入は高いでしょう。しかしリモート案件であれば、大阪にいても東京の案件に参画できる可能性があるためチャンスがあれば参画しておきたい案件です。

大阪は供給が少ない分長期間の案件が多い

案件の契約期間を比較すると、大阪の方が長期案件が多く見受けられます。東京よりも大阪の方がエンジニア不足が激しいため、獲得した人材を手放したくないということが理由の一つでしょう。そのため、さまざまな案件に参画したい場合は、契約期間をしっかりと確認しておかなければなりません。

また大阪は人情を重んじる地域性から、一度参画した後に契約が切れても再契約や紹介してもらえることが多いです。

技術面では東京の方が進んでいる

近年注目されているAWSやAI、IoTなどの最新技術を取り扱った案件は、大阪にはあまりありません。最新ツールを用いる案件や開発などは東京が先行して行い、大阪では後発として採用されていくケースが多く、老舗や中小企業が多い大阪では、新しい技術への投資や開発費用をあまりかけられない傾向があります。

しかし今後は大阪でも技術が進んでいくことが考えられるため、最新技術についてのスキルは知識は蓄えておくことをおすすめします。

大阪でのフリーランス案件の探し方

大阪の案件の特徴、大阪と東京の案件違いについてわかったところで、大阪でフリーランスとして案件に参画するための方法についてご紹介します。

・エージェントを利用する

・クラウドソーシングで案件に参画する

・セミナーに参加する

以上3つの探し方について詳しく解説していきましょう。

エージェントを利用する

エージェントサービスとは、登録することでエージェントが自分の代わりに営業や契約を代行してくれるサービスです。効率的に案件に参画することができるため、多くのフリーランスエンジニアの方が利用しているポピュラーな案件を探す方法でしょう。

エージェントサービスでは実務未経験者向け案件を紹介してもらえるチャンスが多く、経験が浅いフリーランスエンジニアでも早く案件に参画することができます。
特に営業慣れしていない方や契約処理などの事務的作業に不安がある方は、エージェントサービスの利用がおすすめです。

またエージェントサービスよっては、フリーランスエンジニアでも会社員のようにボーナスをもらえる可能性や福利厚生サービスを利用できることもあります。サービスによってさまざまなメリットがあるため、利用するときは各社の特徴を比較してみてください。

クラウドソーシングで案件に参画する

次はクラウドソーシングで案件に参画する方法です。ある程度の実務経験がありスキルが生かせる場合は、クラウドソーシングで案件に参画することができます。自分で掲載されている内容から案件を選ぶことができ、商流が浅いため比較的単価の高い案件が多いです。

またクラウドソーシングは基本的にリモート案件が多いため、大阪に住みながら東京の案件に参画できる可能性もあります。単価が高い東京の案件に参画できるチャンスがあるため、積極的に営業をかけることをおすすめします。

クラウドソーシングはプロフィールやスキルセットをしっかりと行うことでスカウトを受けやすくなるため、自分から営業を行わずとも案件に参画できるチャンスがあります。今までの経験や取得しているスキルは、必ずポートフォリオにまとめてアピールできるようにしておきましょう。

セミナーに参加する

最後におすすめするのは、セミナー参加です。セミナーでは同業者が集まるため、さまざまな案件の情報を得ることができます。直接的な案件に参画するため方法ではありませんが、今後案件を紹介してもらうきっかけ作りとして活動しましょう。

フリーランスで活動するには、横のつながりも大変重要です。紹介してもらった企業と直接契約することができれば、間に誰も介していないためマージンは発生しません。契約はすべて自分で行う必要がありますが、その分高く収入を得ることができます。

自分のスキルや人となりを知った人に案件を紹介してもらえた場合、働きやすい環境であることが多いため積極的に人脈が広げておきましょう。

大阪でフリーランスとして活動する時のメリット・デメリット

最後に大阪でフリーランスエンジニアとして活動するメリットとデメリットについてお伝えしておきましょう。人によっては東京よりも大阪の方が働きやすいこともあるので、ぜひ参考にしてみてください。

メリット

人からの紹介案件が多い

大阪では人とのつながりを重視していることが多く、東京よりも案件を紹介してもらえることが多いです。エンジニア不足ではあるものの、企業はできるだけ高いスキルや人となりがわかる人材を欲しがっています。人脈を広げておけば、自分にあったスキルややりたかった案件に誘ってもらえる可能性があるため積極的に多くの人と関係を築いておきましょう。

気に入ってもらえると案件継続率が高い

近年のエンジニア不足から、企業もエンジニアの獲得における争奪戦が激しくなっています。大阪は東京よりもエンジニアが少ないため、特に需要が高いです。そのため一度案件に参画し、気に入ってもらうことができれば契約が更新されることが多く、プロジェクトが終了してしまっても別の案件に誘ってもらえる可能性があります。

商流が浅い案件が多い

大阪でフリーランスエンジニアをしていると、エージェントを通さずに直接契約してくれる企業があります。ベンチャー企業など即戦力を求めている企業が多いことから、高い単価で契約できることも多くお互いメリットのある契約になるでしょう。

デメリット

東京で働くよりも収入は下がる

大阪と東京の比較でもお伝えしましたが大阪でフリーランスエンジニアとして働く場合、東京よりも10%~20%程度収入は下がってしまいます。単価が高い案件は大阪には少ないため、収入をあげることが難しいでしょう。しかし、Pythonなどの言語やAWSなど比較的新しいスキルを持っている場合は、大阪でも高い単価で案件に参画できる可能性があります。

地域による雰囲気

大阪は地域に密着した商業スタイルが多いため、評判が広まりやすいです。大阪はマーケットが狭い分以前一緒に働いていた人と再会することも多いですが、その分悪い口コミが広まりやすく、今後の仕事に影響が出やすいというデメリットもあります。

さらに複数のエージェントを利用した並行営業はあまりよく思われない傾向にあります。東京では複数のエージェントを利用することは当たり前ですが、大阪ではできるだけエージェントと相談しながら1社に絞って活動することをおすすめします。

新しい技術が学びにくい

大阪ではAIやIoTなど最新技術を用いた案件は数少なく、JavaやC系言語などの案件が多いです。そのため新しい分野に触れられる機会が少なく、仕事を通じて学ぶことは難しいでしょう。
老舗やメーカーが多いため、最新技術を取り入れるよりも安定して価格が抑えられる技術が好まれやすいです。新しいスキルを身に着けたい方は、独学や東京のリモート案件に参画するなど積極的に学ぶ姿勢が必要となります。

大阪で働くには市場を知ることが必要

大阪でフリーランスエンジニアとして働くためには、現在出ている案件の傾向や求められているスキルを知ることが大切です。案件数や収入は東京の方が多いですが、人とのつながりを重視する大阪では長期案件や紹介をしてもらえることが多くあります。スキルを磨いておくことはもちろんですが、人脈を広げることを意識しておくことで持ちつ持たれつの良好な関係を築くことができるでしょう。

これから大阪でフリーランスエンジニアとして働く方は、今回の記事を参考に案件を探してみてください。