ソフトウェアとはどのようなプログラム?種類と利用形態をそれぞれ4つ解説

ソフトウェアとはどのようなプログラムのこと?

コンピューターを利用していると、ソフトウェアやハードウェアといった言葉を聞く機会も多いでしょう。ソフトウェアとは、コンピューターの中で動いている目には見えないプログラムです。

WindowsやMacなどのOSやExcelなどのアプリケーションはソフトウェアです。一方、ハードウェアには、人の目に見えるパソコンのモニターやキーボード、ハードディスクなどが該当します。

ソフトウェアとは【4つの種類編】

一言でソフトウェアと言っても、ソフトウェアにはさまざまな種類があります。

たとえば、前述のような「OS(オペレーティングシステム)」や「アプリケーションソフトウェア」はソフトウェアの種類としても代表的なものだと言えるでしょう。

ここではソフトウェアの4つの種類についてご紹介しますので、どのようなソフトウェアがあるのか理解を深めてみてはいかがでしょうか。

1:アプリケーションソフトウェアとは

アプリケーションソフトウェアとは、コンピューター上で機能を提供するソフトウェアです。

普段「アプリ」や「ソフト」と呼ばれているものの多くはアプリケーションソフトウェアです。アプリケーションソフトウェアは基本的にはインストールして利用するものですが、近年ではインストール不要のWebアプリも多いです。

アプリケーションソフトウェアには文書作成ソフトや表計算ソフト、メールソフトなどさまざまな種類があります。

2:オペレーティングシステムとは

オペレーティングシステムとは、アプリケーションソフトウェアが動作する環境を構築するソフトウェアです。

OSはコンピューターのさまざまな機能を管理するプラットフォームで、リソースやファイルの管理、UIの提供などを行っているものです。OSはパソコンだけでなくスマホにも搭載されており、ハードウェアの種類によってOSの種類も異なります。

パソコンの場合

パソコンのOSにはWindowsやmacOSなどがあります。

代表的なパソコンのOSは多くの企業で利用されているWindows、Macに搭載されているmacOSの他、Linux、Chrome OSなどが有名です。

スマホの場合

スマホのOSにはiOSやAndroidなどがあります。

代表的なスマホのOSはApple製品に搭載されているiOSと、Androidスマホに搭載されているAndroidの2種類です。

3:ミドルウェアとは

ミドルウェアとは、OSとアプリケーションソフトウェアを繋げる役割を持つソフトウェアです。

普段パソコンやスマホでアプリを利用していても意識することはありませんが、OSとアプリの中間に入るミドルウェアもソフトウェアの1種です。ミドルウェアは一般的に、OSの機能の拡張やアプリの機能を集めたものとなっており、1つの機能管理パッケージとして動作します。

4:ファームウェアとは

ファームウェアとは、電子機器に組み込まれたコンピューターシステムを制御するソフトウェアです。

ファームウェアはあらかじめ集積回路に書き込まれた状態で電子機器に組み込まれており、OSよりもハードウェアに近い部分を制御するソフトウェアです。また、ファームウェアはパソコンやスマホだけでなく、ルーターや家電などにも組み込まれているのが特徴です。

ソフトウェアとは【4つの利用形態編】

ここまでソフトウェアの種類ごとに4つの種類をご紹介しましたが、ソフトウェアには利用形態によってもさまざまな種類があります。

ソフトウェアの利用形態には、誰でも無料で利用できるタイプや利用期間が決められており有料で利用できるタイプなどがあるため、利用者は自分に合わせた利用形態のソフトウェアを選べます。

ここではソフトウェアの利用形態ごとの種類をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1:フリーウェアとは

フリーウェアとは、誰でも無料で利用できるソフトウェアです。

フリーウェアと呼ばれるものの中には、システム開発会社が有料ソフトのお試し版として無料で利用できるようにしているものや、個人が開発して公開しているようなものなどさまざまな種類があります。

ユーザーはコストを掛けずに便利なソフトウェアが利用できますが、中にはウィルス感染を引き起こすような悪意のあるフリーウェアも存在するため注意が必要です。

2:フリーソフトとは

フリーソフトとは、誰でも無料で利用でき、さらに複製や改変、再配布まで自由に行えるソフトウェアです。

フリーウェアとフリーソフトはどちらも無料で利用できますが、改変や再配布が許可されているかどうかという違いがあります。

単純に機能を利用するだけであれば違いはありませんが、自分で中身をカスタマイズして再配布したいということであれば、フリーソフトを利用するようにしましょう。

3:シェアウェアとは

シェアウェアとは、あらかじめ決められた期間の無料で試用でき、継続利用する場合には費用が発生するソフトウェアです。

ソフトウェアのライセンス形態の1つで、「使用者と開発費をシェアする」といった意味からシェアウェアと呼ばれています。シェアウェアはもともとは個人で開発されているケースが多かったですが、近年では企業が開発するケースの方が増えています。

4:パッケージソフトウェアとは

パッケージソフトウェアとは、一般的に市販されているソフトウェアです。

汎用性の高い機能を1つのパッケージとして提供している既製品のソフトウェアです。無料で利用できるソフトウェアよりも機能性が高く、メーカーサポートも充実しています。

パッケージソフトウェアは一般的な商品と同じく最初にライセンス料を支払えばその後は無料で利用できるタイプや、月額制となっているタイプなど料金形態はさまざまです。

ソフトウェアとは【ソフトウェア開発業界の4つの特徴編】

ここまでソフトウェアの種類や利用形態などをご紹介しましたが、ソフトウェアを開発しているソフトウェア業界とはどのような業界なのでしょうか。

ここではソフトウェア業界への転職などを視野に入れている方のために、ソフトウェア業界の概要や特徴についてご紹介します。

1:そもそもソフトウェア開発業界の現状とは

ソフトウェア開発業界の企業は基本的に受託型という事業形式を取っているケースが多く、受託型にはクライアントから開発を受託する場合と、クライアントから仕事を受託した企業のさらに下請けとなる場合の2種類があります。

そのため、ソフトウェア開発を行っている中小企業の多くは多層構造の下請けとなっているケースが多く、1件あたりの利益が少ないという問題を抱えています。

2:業界特有のシステムの需要が集まっている

ソフトウェア開発業界で開発が行われているアプリケーションソフトウェアにはさまざまな種類があり、日々新しいソフトウェアが生まれています。また、その中でも近年では業界特有のシステムの需要が高くなってきています。

そのことから、ソフトウェア開発会社が開発した業界特有のソフトウェアにより、業務効率化を実現できる企業も増えています。

3:一定の業界で扱う固有のソフトウェアを専門に開発する企業もある

ソフトウェア開発会社にもさまざまな種類があり、幅広い業界で使用できるソフトウェアを開発している企業もあれば、特定の業界で扱われるソフトウェアを専門としている開発会社もあります。

一定の業界で扱うソフトウェアを開発している企業は、特に医療系や金融系、製造や物流などに特化した固有のソフトウェアを開発しているケースが多いです。

4:求人に関しては基本は開発技術者が中心である

IT業界は全体的に技術者不足ということもあり、ソフトウェア開発会社でも常に人材を求めています。そのため、ソフトウェア開発会社が出している求人は基本的にエンジニア中心となっています。

募集している職種としてはプログラマーやシステムエンジニアなどが多いですが、中には実務経験のあるプロジェクトリーダーなどを募集しているケースもあります。

ソフトウェアとは【ソフトウェア業界への転職で4つの知っておくべきこと編】

本記事を読んでいる方の中にはソフトウェア業界への転職を目指しているという方も多いでしょう。前述のとおり、ソフトウェア業界ではプログラマーやシステムエンジニアなどの募集が多いことから、転職を成功させるには技術力が必要となります。

ここでは最後に、ソフトウェア業界への転職で知っておくべきことをご紹介します。

1:ソフトウェア業界の将来性

ソフトウェア業界では日々新しいアプリケーションソフトウェアが生まれていますが、近年では特にAIやIoTなどの最新技術を活用したソフトウェアが注目されています。今後も最先端技術が発展していくことで、ソフトウェア業界の市場も拡大していくことが予想できます。

そのため、ソフトウェア業界には高い将来性があると言えるでしょう。ただし、今後ソフトウェア業界で需要が高い人材になるためには、それだけ高いスキルも求められます。

2:ソフトウェア業界に必要とされる能力

ソフトウェア業界ではプログラミングスキルや論理的思考力、IT知識、コミュニケーション能力などが必要とされます。

多くの場合技術者が求められているため、技術的なスキルは必須となります。また、エンジニアは個人作業のように思われがちですが、実際にはチームで作業を分担して開発作業を行うため、コミュニケーション能力も求められます。

さらに、今後はAIやIoTなどの専門的な知識を持っている人材の需要がより高まっていくことが予想されています。

3:実務未経験で転職を目指すときのポイント

ソフトウェア業界にIT未経験で転職を目指しているという方もいるでしょう。しかし実務経験がないことから、転職は難しいのではないかと不安と感じている方もいるのではないでしょうか。

ここでは実務未経験でソフトウェア業界への転職を目指す場合のポイントをご紹介しますので、参考にしてみてください。

学習機会を活用すること

近年では技術者を養成する機関も増えてきており、学生でなくてもプログラミングなどの専門技術を学べるようになってきています。

たとえば、社会人向けのプログラミングスクールや通信教育、職業訓練校、さらに個人で勉強できるプログラミングの学習サイトやアプリなども増えてきています。

そのため、実務未経験で転職を目指す場合は、さまざまな学習機会を活用して専門技術的な技術を習得するようにしましょう。

SOHOなどを活用して実務経験を積む

前述のようなプログラミングスクールや通信教育などを利用してプログラミングなどのスキルを身につけたとしても、実務経験がない状態で転職を行う場合は、実力を採用担当者に示すのが難しいです。

そのため、SOHOなどを利用して実際にプログラミングの仕事をしてみるのも良いでしょう。実務経験があることをアピールできるだけでなく、実際に実務を経験することでソフトウェア会社での仕事のイメージもしやすくなり、実力も身につきます。

基礎から最新の技術まで習得しておく

ソフトウェア業界で必要とされる技術は非常に幅広いです。プログラマーやシステムエンジニアに必須とされるような基礎的な技術もあれば、前述のAI開発や機械学習、AWSなどのクラウドコンピューティングサービスなど最新の技術が求められることもあります。

そのため、これから技術を学ぶのであれば、基礎から最新のトレンドの技術までできるだけ多くの技術を習得するようにしましょう。

ソフトウェアとはどのようなプログラムなのかを理解しよう

ソフトウェアにはその目的や形態などによってさまざまな種類があり、現在も多くのソフトウェアが開発されています。

ぜひこの記事でご紹介したソフトウェアの種類や利用形態、ソフトウェア開発業界の特徴、ソフトウェア業界への転職で4つの知っておくべきことなどを参考に、ソフトウェアについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。