RDBを導入するメリット3つ紹介!導入不要と言われている理由は?

RDBって何?

システムを構築する時に使う様々なデータを格納、管理する仕組みとしてデータベースがあります。RDBはデータベースの一種で、現在ではデファクトスタンダード(実質的に標準となった規格)となっています。

システムによっては大量のデータを使うことにもなりますが、RDBでは大量のデータが格納されていても速い検索スピードの維持が可能です。

RDBとは

RDB(Relational Database)とは、「複数のテーブル(表形式のデータの塊)を互いに関連付けられるデータベース」です。現在では「データベース」と言えばこのRDBを指すことが多いようです。

RDBでは複数のテーブルから関連のある項目を取り出して新しいテーブルを作ったり、テーブル内の値を更新した時に関連するテーブルの値を自動で更新することもできます。

RDBMSとは

RDBMS(Relational Database Management System)とは、RDBを構築、管理するソフトウェアです。商用ではOracleやDB2、オープンソースではMySQLやPostgreSQLなどがあります。

データベースには様々な設計思想があります。RDBもそのひとつで、「相互に関連付けをできる」という点が特徴です。RDBMSはRDBを実際に動かすシステムで、SQLと呼ばれる言語を使います。

RDBを導入するメリット3つ

RDBは長い歴史があり、多くのRDBMSが公開されている、標準化されているSQLを使う、データの整合性を保つ仕組みがある、という特徴があります。また、「表形式でデータを持つ」という特性から、「データをどのように格納するか」についての設計もしやすくなっています。

RDBを使うメリットは多く、システムを迅速に構築し管理する仕組みを作ることが可能です。

RDBを導入するメリット1:SQLでのデータの操作が可能

SQLとは、「Structured Query Language」の略で、データベースを操作する言語のひとつです。現在、SQLはISOにより国際的に標準化されています。SQLではデータの登録、更新、削除、取得の処理ができます。

RDBではSQLを使うことが実質的に標準となっているため、SQLを覚えておけばどのようなRDBMSでも使えます。

RDBを導入するメリット2:データの正規化が可能

データベースでは「データの正規化」と呼ばれる手法があります。データベースを正規化しておくと、データの追加、削除、更新時のデータの重複、不整合、欠落などを防げて、メンテナンスの効率を高められます。

RDBを使うとデータの正規化が可能です。正規化には5つの段階があり、そのうちの3つはデータベースの設計時に行います。

RDBを導入するメリット3:定義なしでアプリケーションの開発が可能

RDBを使うアプリケーションを開発する時はRDBMSを介してRDBのデータにアクセスするため、RDB内の「一件分のデータの構造」を定義しなくてもアプリケーションを開発できます。

これは、「データがどのような構造になっているかを意識しなくてもアプリケーションを作れる」という利点になります。

RDBの導入方法

RDBを導入するにはいくつかの条件があり、RDBを設計、運用、管理する環境も必要になります。設計はデータを効率よく格納しアクセスできるようにする必要があり、これは運用の効率化につながります。

RDBのほとんどの管理はRDBMSで行えますが、必要であれば別途プログラムを組むこともあるでしょう。

RDBの導入に必要な環境

RDBを利用するにはデータベースサーバ、SQLクライアント、開発環境を導入します。

データベースサーバにはRDBMSをインストールします。SQLクライアントはデータベースサーバに接続するソフトウェアで、データベースにアクセスするために必要です。

また、開発環境ではSQLを使ったデータの追加、削除、更新などの操作をするプログラムを作成します。

RDBの導入に必要なデータベース

データベースシステムを導入する時には、どのようにデータを持つか、などを設計しますが、この時にはRDBやRDBMSの仕様に合わせた設計が必要になります。

データベースの設計には「システムで使う情報をどのような形で保持するか」、「データの不整合を起こさないアクセスなどの手順」、「エラーが起きた時の対処」など様々なものがあります。

RDBの代わりとして使用できるNoSQLとは?

クラウドシステムの普及やビッグデータの扱いが増えてきました。従来のRDBでは、単一のサーバ機で稼働し、データの連携性や厳密性を主に考えて作られているため、クラウドシステムでの稼働やビッグデータの扱いは難しいようです。

NoSQLはRDBとは異なる思想で作られたもので、「SQLを使わない」という大きな特徴があります。

NoSQLとは?

NoSQLの厳密な定義はありませんが、データベースの種類の分類のひとつで「SQLでないもの(Not only SQL)」という意味があります。

SQLを使う時、「ビッグデータは扱いが難しい」という面がありますが、NoSQLは文字通り「SQLを使わないでデータにアクセスする」という意味が込められています。

NoSQLとRDBとの違い

NoSQLとRDBとの違いは「何を優先するか」にあり、NoSQLは「大量のデータを高速で処理することを優先しているため、データの整合性が緩い」という特徴があります。

RDBは「データの整合性と常にアクセスできる可用性」に重点を置いているため、処理速度はあまり速くありません。

ビッグデータは「大量のデータの傾向などを測り、明確な値を出すものではない」ため、NoSQLの利用が適しているでしょう。

RDBは不要なのか?

近年はクラウドが普及し、ビッグデータの取り扱いも増えてきました。RDBは「データを表形式で保存する」、「SQLでデータにアクセスする」という特徴があり、ビッグデータを保存するには適していないようです。

また、RDBは単一のサーバでのみで運用し、複数のサーバにデータを分散する運用はできません。RDBの特徴からRDBの導入の要不要をみてみましょう。

RDBが不要と言われる理由

RDBはクラウドが普及するはるか前に世に出たもののため、現在のビッグデータのような大量のデータを管理することは考えられていません。

RDBは1台のサーバで稼働するように設計されているため、データや需要が増加した時はより大きなサーバに移行しなければなりません。

また、データや需要が縮小した時、そのまま稼働させるにはオーバースペックになるため、より小さなサーバに移行させるのが妥当であることが多いでしょう。

RDBを導入した方が良いと言えるユーザー

RDBの特徴は、各データをエクセルのシートのように表形式にまとめられることと、「Relational」という形容詞からわかるように「関連性のあるデータ間で連携できる」ことです。これらにはSQLの知識が必要ですが、異なるRDBMSでも共通のSQL文を使えます。

データの定義や関連性を厳密に行いたい、データ処理の一貫性が必要、といったシステムであればRDBの利用が適しているでしょう。

RDB導入で業務システムの生産性の向上をしよう

RDBは、表形式でデータを管理する、SQLという専用の言語を使う、複数のデータの組み合わせができる、などの特徴があります。また、SQLは標準化されているため、異なるRDBMSでも利用できます。

社内システムなどにRDBを導入する時は、目的に合ったRDBMSを導入すればシステム構築のスピードが上がり、業務を効率化できるでしょう。