フリーウェアとは?無償公開の4つの理由や種類と入手可能サイトを紹介!
フリーウェアとは?
フリーウェアとは無料で利用することができるソフトウェアです。
ただし、フリーソフトと違って利用者が改変したり再配布することは認められていません。フリーウェアには企業が有料のソフトウェアのお試し版として配布しているものや、個人で開発してインターネット上で公開しているものなどがあります。
フリーウェアの中には有料のソフトウェアと遜色ない機能を備えたものもあり、利用者はコストをかけずに利用することができます。
用語の歴史
フリーウェアは、1980年代に一般的にコンピューターが普及し始めたことにより、個人でさまざまなソフトウェアを開発して無料で配布するようになったことが始まりだと言われています。
Andrew FluegelmanとJim Knopfという2人のエンジニアが開発したプログラムのコピーを許可する代わりに、開発費を多少負担してもらうという形態を考えました。
その後、フリーウェアは企業にも利用されるようになり、広まっていきました。
シェアウェア (Shareware)との違いは?
シェアウェアとはあらかじめ決められた期間無料で利用することができ、継続して利用する場合には費用が発生するライセンス形態のソフトウェアです。
シェアウェア (Shareware)は「使用者と開発費をシェアする」という意味で名づけられました。シェアウェアはフリーウェアの対義語として使われることも多いです。
シェアウェアはフリーウェアのように完全に無料で利用できるわけではなく、継続利用する場合にはライセンスの購入や月額使用料の支払いが必要になります。
フリーウェアとは?無償で公開する4つの目的を紹介!
フリーウェアはシェアウェアなどと違い、完全に無料で利用できるソフトウェアです。無償で提供されることから、提供側にはメリットがないように思う方もいるでしょう。
しかしフリーウェアとして公開することには、明確な目的があります。ここではフリーウェアを無償で公開する4つの目的についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
1:広告収入
フリーウェアとして無償で公開することにより、フリーウェア上で広告を表示して広告収入を得るという目的があります。
無償で公開している任意のフリーウェアに広告を付けることにより、広告収入を上げることが可能です。
近年では、フリーウェア開発の際に組み込むことで、自動的に広告が表示できるようになるモジュールなども開発されています。そういったモジュールを使用する場合は、いくらかの利用手数料が必要になります。
2:販売促進
フリーウェアとして有償ソフトウェアの簡易版のフリーウェアを無償で公開することにより、有償ソフトウェアの販促を行うケースがあります。
以前であれば、フリーウェアは個人で開発されるケースが多かったですが、近年は企業が自社の有償ソフトウェアの宣伝を目的としてフリーウェアを開発するケースが増えてきています。
販促目的で開発されるフリーウェアは有償ソフトウェアの機能を制限した簡易版となっているため、すべての機能を使用したい場合には有償ソフトウェアのライセンスを購入したり、使用料を支払う必要があります。
3:社会貢献
フリーウェアは社会貢献を目的として、便利なソフトウェアを無償で公開しているケースがあります。便利に利用できるソフトウェアを開発し、多くの人に使用してもらいたいという目的で無償公開している人もいます。
また、個人のエンジニアだけでなく企業でも、社会貢献によるイメージアップのためにフリーウェアとして無償公開しているケースがあります。
4:個人スキルアップ
フリーウェアは個人のエンジニアが自身のスキルアップのために開発し、無償公開しているケースがあります。
無償のフリーウェアとして公開することで多くの人がソフトウェアを利用してくれるため、さまざまなフィードバックを得ることができます。また、フィードバックによってさらに便利にフリーウェアをバージョンアップすることができます。
そのため、若手のエンジニアなどはスキルアップを目的としてフリーウェア開発を行っていることも多いです。
フリーウェアとは?4つの種類を紹介!
フリーウェアとは無償で利用することができるソフトウェアです。そのため、フリーウェアの1つの種類として扱われているソフトウェアや、フリーウェアと似ていますが厳密には異なるソフトウェアなどもあります。
ここではフリーウェアの4つの種類をご紹介しますので、どのような種類のフリーウェアがあるのかぜひ参考にしてみてください。
1:フリーソフト
フリーソフトとは無料で利用できるだけでなく、ユーザーが自由に複製したり、改変や再配布を行えるソフトウェアのことです。
フリーウェアの場合は複製や改変、再配布は禁止されていますが、フリーソフトなら改変も再配布も許可されています。
厳密にはフリーウェアとはことなるものですが、日本ではフリーウェアとフリーソフトが同じ意味で使用されているケースもあります。そのため、フリーソフトを使用する場合は利用規約をよく読むようにしましょう。
2:オープンソースソフトウェア(OSS)
オープンソースソフトウェア(OSS)とは、ソースコードが公開されているソフトウェアです。
OSSはソースコードが公開されているため、ユーザー側で好きに改変することが可能です。また、一般的には無償で入手できる点が特徴です。
ただしベンダーによっては入手に制限がかけられているケースもあることから、OSSがすべてフリーソフトとなっているわけではありません。
3:メールウェア
メールウェアとは、開発者へメールを送信する必要があるソフトウェアです。
メールウェアもフリーウェアやフリーソフトと同様に無償で利用することができますが、メールを送ることが使用条件となっている点が特徴です。
メールにはソフトウェアを使用した感想や使用環境、要望などを記載するケースが多く、開発者はメールの内容を参考に、新しいソフトウェアの開発を行います。
4:アドウェア(Adware)
アドウェア(Adware)とは、無償で利用できるかわりに広告が表示されるソフトウェアです。
アドウェアの「アド」とは「広告(Advertising)」を意味しており、その名前のとおり無料で利用できる代わりに広告を表示する点が特徴です。
しかしアドウェアの中にはインストールされたコンピューターから情報を収集して送信するような動作をするものもあるため、利用する場合には注意が必要です。
フリーウェアとは?入手できる3つのサイトを紹介!
フリーウェアはインターネット上のさまざまな場所で入手することができますが、その中でも代表的なフリーウェア紹介サイトがあります。
ここではフリーウェアを入手できる3つのサイトをご紹介しますので、フリーウェアを利用したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
1:窓の杜
窓の杜はWindows用のソフトウェアを紹介しているWebサイトです。
株式会社インプレスが運営するWebサイトで、Windows OSで利用できるアプリケーションやソフトウェアを中心に情報発信を行っています。また、気に入ったアプリケーションをダウンロードすることも可能です。
2:Vector
Vectorはオンラインソフトウェアの流通Webサイトです。
さまざまなソフトウェアをダウンロードできるだけでなく、登録されている多くのソフトウェアの中から新着、注目のソフトウェアを詳しく解説した記事を掲載したり、メールニュースを発信するなど、コンテンツも充実しています。
3:フリーソフト100
フリーソフト100は無料で利用できるソフトや情報を集めたWebサイトです。
株式会社エイトバルーンが運営しているWebサイトで、フリーソフトやシェアウェアなどの情報を発信しています。会員登録など行わずにレビューができ、他のユーザーのレビューに対してコメントすることも可能です。
フリーウェアが抱える3つの懸念とは?
フリーウェアは誰でも無料で利用できるメリットの多いソフトウェアですが、手軽に利用できるがゆえに何があっても自己責任となるリスクがあります。
ここでは最後にフリーウェアが抱える3つの懸念についてご紹介しますので、フリーウェアを利用する場合は理解した上で利用するようにしましょう。
1:有料化リスク
フリーウェアは無償で公開されていますが、有料化される可能性があります。
また、フリーソフトに比べて有料化の可能性も高いと言われており、いつ無料で利用できなくなるかわかりません。
2:開発停止
フリーウェアは開発停止になる可能性があります。
もともとエンジニアが個人で開発しているようなフリーウェアは、いつ開発停止になってもおかしくはありません。また、ソースコードが公開されていないことから開発者以外で修正することができないため、開発が停止されれば使えなくなるリスクがあります。
3:セキュリティ
フリーウェアはセキュリティが万全ではないケースがあります。
利用しているライブラリなどに脆弱性が見つかっても、フリーウェアがしっかりと最新版に更新されるケースは少ないです。
また、中には悪意を持ってウィルス感染を引き起こすようなフリーウェアも存在することから、利用する場合はリスクを伴うことを理解しておく必要があります。企業の場合はフリーウェアのダウンロードを禁止しているケースも多いです。
フリーウェアはリスクを踏まえてうまく使いこなそう!
フリーウェアは無償で便利な機能が利用できる一方でリスクを伴います。
ぜひこの記事ご紹介したフリーウェアが無償で公開している目的やフリーウェアの種類、フリーウェアが抱える懸念点などを参考に、フリーウェアを利用する場合はどのようなリスクがあるのかまで把握した上で利用するようにしましょう。