未経験からSEになるには?必要なスキル5つ|仕事の魅力や資格は?

SEとはどんな仕事?

SEは、System Engineerの略称で、コンピューターのシステム開発を行う技術者です。依頼者からのリクエストを実現できるシステムを、対象のコンピュータ上に実現する仕事です。自学自習でIT技術をいくつか理解すれば、未経験の人間でもSEとして仕事ができます。システムの構築経験を積めば、システムアナリストやプロジェクト管理者としてキャリアアップすることも可能です。

SEの年収

SEの年収は、年齢ではなく経験によって変わり、380万円から660万円くらいです。未経験でプログラマに近いSEでも、システム開発を何回か経験していくうちに技術力が身につき、小規模、中規模のプロジェクトでSEとして働くことができます。ITエンジニアは今後も需要の増加が望め、SEは人材不足の状況が続くため、職業としては今後も期待できるでしょう。

未経験からSEになれる?

SEとして働く場合、ある程度のプログラミングのスキルは必要になります。未経験からSEになりたければ、独学かスクールなどでプログラミングの知識を得ておきましょう。実際の就職では年齢による足切りがあります。20代ならおおむね受け入れられますが、30代後半で未経験だと、受け入れてもらえる企業は大幅に減ります。

SEの仕事の魅力

SEの仕事の魅力は、ITシステムのスキルを身につけることで、多くの働き場所を得ることができる点です。ITスキルは比較的簡単に身につけることができるので、未経験でも実際に仕事をしながらスキルアップしていくことができます。一からシステムをくみ上げる仕事もあり、達成感も得られる上に、ビジネススキルも学んでいけば、さらに上位のキャリアへの道も開けます。

専門性の高いスキルが身に付く

SEとして働くことで、さまざまなシステムの専門分野について高いスキルを身につけることができます。SEが身につけるべき専門分野はデスクトップ系やウェブ系、組み込み系など多岐にわたり、未経験から始めても、仕事を通じて多くの分野のスキルを身につけていくことができます。専門職としても、この先さらに伸びることが望める職業です。

物づくりの楽しさ

SEの担当するシステム開発にはルーチンワークはなく、すべて新規の開発です。SEをしている限り、自分でシステムを設計から実装まで組み上げる物づくりの楽しさを感じながら仕事することができます。IT業界の移り変わりは他の業界では考えられないほど早いため、未経験から始めることによるマイナスはほとんどありません。1年もしないうちにあなたの学ぶスキルが最先端になる可能性もあるのです。

高収入を目指せる

SEは、経済産業省の統計を見ると、平均年収に対して3割から4割ほど高い給与水準を得られています。SEはIT技術のスキルを身につけているため、そのスキルを向上させることで給与水準を引き上げていくことができ、処遇に不満があれば転職するのも容易です。SEは、未経験から始めても、研鑽を怠らず、新しい技術や高度な技術を身につけていけば、高収入を目指しやすい職種です。

人に喜んでもらえる

SEは顧客の要求に応じてシステムを構築します。実際にシステムを構築できるまではいろいろと摩擦もありますが、実際に稼働する顧客の要求を満たすシステムが構築されれば、顧客は素直に喜んでくれます。未経験からSEになった場合に、顧客から受ける感謝の言葉は、よりいっそう嬉しいものです。システム構築の完成は、顧客との間に信頼関係を築き、今後の仕事の依頼にもつながります。社内システムであれば、より友好な関係を維持できるのもうれしいところです。

SEの仕事の大変なところ

SEの仕事はシステム開発の全工程に渡っており、さまざまな能力を要求されます。それは見方を変えると、SEという仕事が多くの能力を身につけることができる職種だということです。SEとして働いていく上で、大変なことは多いですが、それを乗り越えると一つの会社に縛られない、独り立ちできる能力を身につけることができます。ここでは、未経験からSEになる場合に、普通の仕事の進め方と異なるため、対応に困り易いところをご紹介します。

納期厳守

SEの仕事には必ず納期があります。SEの作るシステムは、ビジネス上の必要性から要求されるので、ビジネスに間に合うように作成しなければなりません。未経験からSEになった場合、スキル不足の状態で仕事を割り当てられ、そのために納期を守るのが困難な事態になってしまうことがあります。個々のタスクは担当する人間のレベルを考慮して割り当てられるので、できるレベルだと考えてアサインされているので、手に負えないと感じたら、すぐにリーダーに相談すれば大きな問題にはなりません。

業務外での学習が必要

未経験からSEになった場合、IT技術に対する知識はほとんどありません。研修などを受けさせてもらえる場合もありますが、研修で得られる知識では、実際の業務を行っていくには不十分です。中小企業では、研修自体がないケースもあります。未経験からSEになった場合には、周りのスキルに追いつくために、業務外で必要なIT知識を学習しなければなりません。IT知識が増えると、業務で理解できる範囲も増えていき、自分が理解できていないところがわかってきて、学習の効率も上がります。

未経験からSEになるために必要なスキル5つ

SEになるために持っているべきスキルは多方面にわたりますが、初めからそのすべてを持っている必要はありません。ここでは、未経験からSEを目指すために最低限必要なスキルを5つ、ご紹介します。5つすべてについて高いスキルを持っている必要はなく、SEとして仕事を始めてから、そこで重要なスキルを向上させていくとよいでしょう。

スキル1:プログラミング言語の基礎知識

SEにプログラミング言語の深い知識は必要ありませんが、プログラミングが効率よく行えるようにシステム設計を行っていくと、システム開発自体がうまく進みます。未経験からSEになる場合、プログラミングの基礎知識は持っておくことをお勧めします。さまざまなプログラミング言語がありますが、一つのプログラミング言語を学ぶと、プログラミングの基礎知識が身につくので、他のプログラミング言語の習得も容易になります。

スキル2:情報処理の基礎知識

情報システムを構築するためには、情報処理の基礎知識が必要です。指示を受けて動く立場のSEであれば、全体を見る必要はありませんが、IT技術関係の専門書や、プロジェクト管理の書籍を読んで、概要から理解していきましょう。未経験からSEになる場合は、情報処理の入門書などを手に入れて、情報処理の全体像をつかんでいくと、仕事の理解も深まります。

スキル3:コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、IT業務を未経験でも持っているスキルですが、SEとしてもっとも重要なスキルです。ITのことをよく知らない依頼者に対して、求められている要件を理解する力や、システム化において留意しなければならない情報を相手に理解してもらう力は、システム化を請け負う時点から完成したシステムを納品する時まで、どのフェーズでも必要になります。

スキル4:ヒアリング能力

SEはシステム作成の依頼者の要求を実現するのが仕事ですので、依頼者が本当に望んでいることを正しく理解する必要があります。システムの上流工程はベテランのSEでないと任せてもらえませんが、この工程には顧客要求の正確な把握力が必須です。幸い、このスキルはSE未経験でも持っているスキルですので、特別に学習する必要はありません。日頃から意識してヒアリング力を向上させましょう。

スキル5:課題解決能力

システム開発は期限内に相手の要求するシステムを実装しなければならないので、SEに課題解決能力は必須です。相手の要求を理解し、プロジェクト管理で期限内に、環境の許す中でITシステムへのできるだけ効率の良い実装を行わなければなりません。課題解決能力もSE未経験であっても持てる能力ですので、普段から向上に努めましょう。

SEで必要な資格は?

未経験からSEを目指す場合に、必須といえる資格はありません。プログラミングは、実際に簡単なシステム構築をしておくとよいですが、資格がないと困ることはありません。プロジェクト管理、時間管理やコミュニケーション能力など、必要なスキルはありますが、未経験者が持っていなければならないスキルはありません。

未経験からSEへキャリアチェンジしよう!

SEというと、IT技術を知らないと目指すことさえ難しいと考えている人は多いですが、実際に求められているスキルはIT技術以外のプロジェクト管理やコミュニケーション能力の方が高いです。情報技術については、知識なしでも、知りたいという意欲があれば問題ありません。未経験だということで必要以上に恐れることなく、SEとしてのキャリアを目指しましょう。