Azure Virtual MachinesにおけるBasicとStandardオプションの違いについて

はじめに

本記事では、Microsoft Azureのサービスの一つである、Azure Virtual Machinesを使い始めようとしたときによくある疑問である、BasicとStandardの違いについて解説していきます。Azure Virtual Machinesは、Microsoft Azureの提供する、仮想マシンを使うためのサービスとなっています。こちらをを利用しようとしたときに、見た目の性能が同じなのにBasicとStandardに分かれているマシンオプションが有ることに気づく人が多いのではないのでしょうか?本記事を読むことで、これらの違いを理解し、適切なオプションを選択できるようになりましょう!

Azure Virtual Machinesとは

さっそく違いについて説明する前に、まずはAzure Virtual Machinesについての説明を、簡単にですが行っていきます。
Azure Virtual Machinesは、LinuxやWindows Server、SQL Server、OrasleやIBM、SAPなどに対応した仮想マシンです。このAzure Virtual Machinesを利用することで、様々な環境を利用しなければいけない開発状況であっても、仮想化によって柔軟かつ包括的に管理する事ができるようになります。
現世代の、このAzure Virtual Machinesの全ての仮想マシンには、負荷分散と自動スケールという機能が無料で搭載されております。負荷分散とは、並列に動作している機器と機器の間で、なるべく均等な負荷になるように処理を分散することです。また、自動スケールとは、アプリケーションが求められる処理能力の変更に合わせて最高な状態のパフォーマンスを出し続けるための機能です。この自動スケールはAzure Virtual Machinesの他にも、Cloud Services、Mobile Services、などに組み込まれています。つまり、Azure Virtual Machinesで利用できる仮想マシンは、急激なトラフィックの増加などのイレギュラーな事態においても、負荷が偏らないように最高のパフォーマンスを維持し続けてくれるのです。
Microsoftは、最高のパフォーマンスを得るためにManaged Disksとペアで利用することを勧めています。
しかし、今回解説するBasicとStandardについては、旧世代の仮想マシンにおいて出てくるオプションとなっています。現行世代では上記のようになっているんだなあ、という程度に抑えていただければと思います。

BasicとStandardの違い

それでは、Azure Virtual MachinesのBasicとStandardのちがいについて解説していきましょう。BasicとStandardは、旧世代の仮想マシンの中の汎用と呼ばれるカテゴリのマシンとなっています。汎用カテゴリのマシンは、CPU対メモリのバランスが取れているマシン郡となっています。主にテストや開発、小~中くらいの規模のデータベース、それに加えて低~中くらいのトラフィックのWebサーバーに最適な物となっています。

Basicは正式にはA Basicというシリーズの仮想マシン郡を指します。開発に用いる他、テストサーバーやビルドサーバー、コードを管理するためのリポジトリ、低いトラフィックのWebサイトやWebアプリケーション、マイクロサービスや初期製品検査、小さな規模のゲータベースに適した、比較的安価なオプションです。

Standardは、A Standardとよばれる仮想マシンです。内容としては、上記Basicを負荷分散と自動スケールに対応させた物となっています。先程、現世代の仮想マシンはすべて負荷分散と自動スケールが搭載されていると説明しました。しかし、旧世代の仮想マシンではすべてが対応されておらず、負荷分散と自動スケールの機能はオプションとして付与するかどうかを選択できたということです。
そのため、一見スペックの似通ったBasicとStandardが存在しますが、対応する機能に差があるというわけですね。
現行世代では、すべてが負荷分散と自動スケールに対応しているため、Basicという仮想マシン郡は消滅しております。

おわりに

本記事ではMicrosoft Azureの提供するサービス、Azure Virtual MachinesのBasicとStandardオプションの違いについて解説しました。旧世代では、自動スケール機能が搭載されていないBasicと搭載されているStandardに分かれていることがおわかりいただけたかと思います。本文中に説明しましたが、現世代では全ての仮想マシンに自動スケール機能が搭載されているため、これらの違いに悩まされる心配はありません。Microsoft Azure側としても、現世代の仮想マシンを使うことを推奨してはいますが、各開発環境によっては、旧世代を適用したい事情もあるでしょうから、違いに悩んだときに思い出していただければと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。あなたの理解に寄与できていれば幸いです。

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