メモリ、ストレージ、GPUごとに選択可能なAzure VM

クラウド化の普及

インターネットが普及した昨今では、音楽、動画、ゲーム等の様々サービスがCD、DVD、ブルーレイ等の「物」としてではなく、データとして販売されるようになりました。また、最近では販売ということすら行われず、月額料金による聞き放題、見放題、とういうサービスが注目されてきました。筆者もHulu、Spotify等に登録しておりゲームソフトを購入する際もデータとして配信されているものをよく購入しますが、物として購入しない分場所を取らないのでかさばらず、音楽、動画はスマートフォンを持ち歩けばいつでも何処でも観たり、聴いたりできるため大変重宝しています。(動画などはデータ通信が多いためwifiが必要ですが)

このようにインターネットの普及によりできることは年々増加しており、サーバーやソフトウェア、ストレージ等もインターネット経由で利用できるようになりました。これをクラウド化と呼び、Amazon、Microsoft等の大手企業はサーバーやソフトウェア、ストレージをクラウドサービスとして提供しています。Amazonが提供しているのがAWS、Microsoftが提供しているのがAzureというクラウドサービスなのですがこの記事でMicrosoftが提供しているAzureのAzure VMを利用するこで利用可能な仮想マシンについて紹介したいと思います。

仮想マシンとは

まず仮想マシンについて簡単にどのようなものかをを紹介します。仮想マシンはVM(Virtual Machine)とも呼ばれ、メモリなどのリソースを論理的に分割・統合する技術仮想化技術を用いてコンピューターを動作させることです。物理的な環境にとらわれることなく、ハードウェアに含まれるCPU、メモリなどのリソースを論理的に分割・統合する技術仮想化技術を用いてコンピューターを動作させることです。

簡単にいうと1台のコンピュータで複数のコンピュータを動かす技術のことで、例えばWindows PC上でMacを動かしたり、Linuxを動かすことをいいます。

Azure VMのクラウドサービスではその仮想マシンを利用することができ、本来はその仮想マシンの構築も行わなければいけないところを従量課金制で構築、管理された仮想マシンが利用可能になり、メモリ、ストレージGPUのサイズごとに様々な種類の仮想マシンを利用することができるようになります。

Azure VM

Azure VM は、ユーザの要求に応じたサービスが提供可能なクラウドコンピューティングリソースで、先ほど記述したように従量課金制で、この料金は低コストで秒単位の課金なのでコスト軽減も見込めます。またMicrosoftが管理している仮想マシンなので機密データの暗号化、悪意のある脅威からの VMの保護などセキュリティ面も管理されています。

その種類は仮想マシンの種類は
A シリーズ
Bs シリーズ
D シリーズ
DC シリーズ
E シリーズ
F-Series
G シリーズ
H シリーズ
Ls シリーズ
M シリーズ
Mv2 シリーズ
N シリーズ

と大変豊富でありそれぞれにあらゆるニーズを満たすための特徴があり、CPU のパフォーマンスやメモリ構成が異なります。これらの仮想マシンの特徴を簡単に紹介していきます。

シリーズごとの説明

A シリーズ
開発とテストに適したエントリレベルの経済的な VM
開発とテストのような、エントリレベルのワークロードに最適なCPU のパフォーマンスとメモリ構成を備えている。

Bs シリーズ
経済的なバーストがあっても対応可能な VM
低から中程度のCPU使用率を基準にして実行するが、要求が増えた場合には非常に高いCPU使用率が求められるワークロードに適している。

D シリーズ
汎用コンピューティング
vCPU、メモリ、一時ストレージの組み合わせで、ほとんどの運用ワークロードに関連する要件に対応可能。
Dシリーズの中でもさらにコア数、メモリ容量、ローカル ディスク容量細分、コストによって細分化されたプランがあるので汎用性が非常に高い。

DC シリーズ
使用中のデータを保護
セキュリティープロセッサーを使用してAzureで処理中のデータおよびコードの機密性と整合性を保護するために役立つシリーズ。顧客のコードやデータを使用中に保護するのに最適。

E シリーズ
メモリ内ハイパースレッド アプリケーションに最適化
SAP HANA のような高負荷のメモリ内アプリケーション向けに最適化されている。

F-Series
コンピューティングに最適化された仮想マシン
F シリーズの VM は、CPU 対メモリ比に優れてる。バッチ処理、Web サーバー、分析、ゲーム等に適している。

G シリーズ
仮想マシンに最適化されたメモリとストレージ
D シリーズの 2 倍のメモリと 4 倍のソリッド ステート ドライブ ストレージ (SSD) が搭載されていて、大変高いコンピューティング パフォーマンス、メモリ、ローカルのSSDストレージを提供するため、負荷の高いアプリケーションに適している。

H シリーズ
ハイパフォーマンスコンピューティング仮想マシン
HBシリーズは流体動力学、陽的有限要素解析、気象モデリングなど、メモリ帯域幅を重視するHPCアプリケーションに最適化されている。
HCシリーズは、陰解法有限要素の分析、貯留層シミュレーション、計算化学など、集約型の計算が要となる HPC アプリケーション向けに最適化されている。

Ls シリーズ
ストレージに最適化された仮想マシン
ストレージ最適化されているので短い待機時間、高いスループット、大きなローカル ディスク ストレージを必要とするアプリケーションに適している。

M シリーズ
メモリ最適化された仮想マシン
メモリ最適化済みであり、SAP HANA などの高負荷のメモリ内ワークロードに最適。

Mv2 シリーズ
メモリ最適化された最大の仮想マシン
ハイパースレッドで、Intel® Xeon® Platinum 8180M 2.5GHz (Skylake) プロセッサが搭載されておりAzureで提供される仮想マシンの中でも最大メモリ容量の仮想マシンでコンピューティング性能によって大規模なメモリ内データベースをサポートする。

N シリーズ
GPU が有効な仮想マシン
GPU 機能を持つ Azure Virtual Machines ファミリの1つ。
GPUはコンピューティング処理やグラフィック処理の負荷が高いワークロードに最適でハイエンドのリモート視覚化などにのに役立つ。

最後に

以上がAzure VMで利用できるサービスの種類です。用途に応じた様々なサービスが種類提供されているので、目的に応じた適切なサービスを利用することができます。あらかじめ管理されている仮想マシンを利用することで構築、管理の手間を省くことができ、作業の効率化も図れる可能性があるので興味がある方はぜひ導入を検討してみてください。

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