SQL Serverとは?Azureとの違いと移行を検討する

はじめに

この記事をご覧になっている方は、SQL ServerのAzureへの移行を検討しているという方が大半だとは思います。しかし中には、これからRDBMS(リレーショナルデータベースマネジメントシステム)を導入したい、現在使っているものと他製品との違いを知りたい、SQLについて勉強しているが実際に扱うデータベースにどんな種類があるのか知りたい…等といった方もいらっしゃるのではないしょうか。本記事では、後者の視点を踏まえつつ、RDBMSの中でも高いシェア率を誇る、Microsoft(マイクロソフト)社が提供しているサービスについて焦点を当てていきます。「SQL Server」、「Azure」とは何か、移行する必要性があるのか、一緒に考えていきましょう。

SQL Serverとは

Windowsで有名なMicrosoft(マイクロソフト)社が提供しているRDBMS(リレーショナルデータベースマネジメントシステム)です。RDBMSとは、簡単に言うと、SQLと呼ばれる言語によって管理しているデータベースのことです。RDBMにはオープンソースのものやOrcle(オラクル)社製のもの等、様々ありますが、その内の一つがこのSQL Serverです。こちらはオープンソースではなく、商用有料製品ですが、その使い勝手の良さや他社と比較した際のコストパフォーマンスの高さから、多数の企業で導入されています。

マイクロソフト社が提供しているものですので、Windowsと相性が良いのは言うまでもありません。OSにWindowsを採用しているのであれば、特に不自由なく使用できるでしょう。

また、SQL Serverの特徴として、操作が簡単であるという点も挙げられます。データベースを管理するために「SQL Server Management Studio」というツールを活用することになりますが、このツールではコマンドを打たなくてもマウス操作によってデータベース操作(設定、管理、開発等)を行うことができるので、直感的に扱うことができます。

以上をまとめると、SQL Serverの利点

  • ・コストパフォーマンスの高さ
  • ・Windowsとの相性の良さ
  • ・直感的で簡単な操作性

と言えるでしょう。

Azureとは

マイクロソフト社が提供するクラウドサービスのことです。様々装備されている機能のうち、先述のSQL Serverと対となるものが「Azure SQL Database」です。SQL Serverと互換性があるため、簡単に移行をすることが可能であり、移行後のデータベースそのものの扱い方も変わりません。

両者の違いって何?

扱い方が同じなら、何が違うのか?と思われるかもしれません。ポイントは、「Azure SQL Databaseがクラウドサービスである」という点です。クラウドサービスは、ハードウェアや機材を自身で用意しなくても、インターネット環境さえあれば誰でも気軽に利用することができます。そのため、運用管理を利用者が行うことはなく、サービス提供側によって自動で行われます。この点をメリットと捉えるならば、運用管理を他者に任せることができ、専門知識がなくても楽に扱うことができますが、デメリットと捉えるならば、利用者の好きなようにはカスタマイズすることができないとも言えるでしょう。また、使用料についてですが、使用し続けている限りデータ容量に応じて利用料が発生します。初期費用がかからない分、維持費用がかかってきます。ここまでをまとめると、

クラウドサービスのメリット

  • ・手軽に始めることができる
  • ・初期費用が安い
  • ・他者に運用管理を任せることができる

クラウドサービスのデメリット

  • ・利用者側によるカスタマイズには制約がある
  • ・維持費用がかかる

となります。

オンプレミスについて

そして、このクラウドサービスと反対の特徴を持ったものを「オンプレミス」と呼んでいます。オンプレミス版を扱うには、設備の準備が利用者側に必要となり、初期費用もかかってしまいますが、買い切り型であることがほとんどであるため、初期投資してしまえばいつまでも維持費用がかかってしまうことがありません。また、サービス提供側が運用管理には携わらないため、利用者自身で運用管理し自由に仕様を変更することができますが、それだけの専門知識・技術も必要となるでしょう。SQL Serverはこちらに分類されます。

移行の必要性

以上のことから、その他の業務に従事できる余力を生み出すために運用管理等をサービス側に任せてしまいたいというのであれば、Azureへの移行は非常に効果的でしょう。また、クラウドサービスは今後ますます発展していくことが予想されるため、早いうちから移行して使いこなしておくという考えもあるかもしれません。既にAzureアカウントを所有しているのであれば、SQL Serverからの移行は簡単に行うことができます。
逆に、運用管理を自身で行いたい、様々な制約がない方が扱いやすいというのであれば、無理に移行を行う必要もないでしょう。

おわりに

SQL Serverについて要点だけでもお分かりいただけたでしょうか。製品によって一長一短がありますので、今後の展望を見据えた上でどれを活用していくか吟味する必要があるでしょう。本記事が、皆様が今後RDBMSを活用される上での一助となれば幸いです。

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