Azure ファイルサーバの移行について
Azure ファイルサーバの移行について
本記事は個人の意見であり、所属する組織の見解とは関係ありません。
ご了承ください。
ITエンジニアとして日常を過ごしていると、日々新しい情報が次々と登場します。
そんな中で、今回ご紹介するのは、Azureのファイルサーバの移行についてです。
Azureはマイクロソフト社が提供しているクラウドサービスですが、著者はAzureのファイルサーバの移行については
どのような手順を踏んでAzureへ移行するのか、内容は知りませんでした。
そのため、少しでも多くの読者の皆さまに知ってもらいたい且つ、備忘録も兼ねて今回記事にいたしました。
お付き合いいただければ幸いです。
ファイルサーバとは
LANやWANなどのネットワーク上で、ファイルを複数の利用者と共有するために設置されるサーバのことを指します。
ファイルサーバの構築種類を以下にまとめました。詳細な手順については本記事では割愛します。
Windowsの場合
Windowsでファイルサーバを構築する場合はWindows Serverをインストールしている端末にログインをして、サーバーマネージャーを操作するだけで、
ファイルサーバとしての機能を提供することができます。
Linuxの場合
Linuxでファイルサーバを構築する場合は一般的にはオープンソース・ソフトウェアである「Samba」を用います。
「Samba」とはマイクロソフトのWindowsネットワークを実装したフリーソフトウェア。 Linux、Solaris、BSD、macOSなどのUnix系OS を用いて、
Windows のファイルサーバやプリントサービス、ドメインコントローラ機能、ドメイン参加機能を提供します。
その他の場合
NASをファイルサーバ変わりにする。NASとは通常ハードディスクを利用するときはUSBケーブルなどで接続しますが、NASの場合ネットワークを経由して接続するため、
複数のパソコンで使用できます。ストレージ機能に特化しています。
オンプレ環境においての問題点
オンプレ環境においての問題点を以下にまとめました。
・データの保存に伴い容量が肥大化していく
・管理に労力・工数がかかる
・ディスクが故障した際に交換作業などが大変
・災害時に備えての対応をしないといけない
・温度管理に気を配らないといけない
クラウド環境においてのメリット
メリットを以下にまとめました。
・容量が肥大化しても画面上で容易に容量を増やすことができる
・サーバのメンテナンスを気にしなくてよくなる
・バックアップの運用もクラウドにお任せすることができる
・クラウド環境にあるため、拠点ごとにアクセスをしばられない
・クラウド環境にあるため、災害対策などは念入りに準備しなくてよい
クラウド環境においてのデメリット
デメリットを以下にまとめました。
・Azureからの送信データ転送に対して課金されるため、通信費がかかる。受信データ転送は課金されない
・インターネット経由で利用するため、処理の遅延やスループット低下の懸念がある
・クラウド側で定期メンテナンスに伴いサーバ再起動が発生するため、可用性の質がさがる。そのため、可用性を高める構成にする必要がある。なお、メンテナンスには事前の通告があるため、組織間で連携すれば許容することができる。
ファイルサーバの移行について
オンプレ環境にあるファイルサーバをAzureのクラウド環境へと移行する手順を以下にまとめました。
Azure Filesを利用する方法やAzureVM上に構築する方法があります。Azure Filesとはァイル共有を提供します。 Azureファイル共有は、クラウドまたはオンプレミスにある Windows、macOS、および Linux に同時にマウントできます。
今回は後者のVM上にファイルサーバを構築する手順にします。
・Azure上にVMを構築する
・RDPで対象のVMにログインする
・[役割と追加]からFile Serverをインストールする
・共有するフォルダを右クリック⇒プロパティを開き、権限やパスワードの設定をする
・データをクラウド環境へ転送する
まとめ
Azureは、クラウンサービスなので、業務環境とニーズがマッチすれば、容易に環境を整えることができます。
料金面では、様々な料金プランが用意されているため、利用状況に応じて選択することができます。
IT業界の現在や今後先もクラウドといった環境に急速にシフトしていき、サービス利用者も増えていくと著者は考えます。
今回はAzureのファイルサーバの移行についてご紹介しましたが、他のAzureサービスと組み合わせて
利用すればもっと業務効率化や業務改善が図れるのではないかと考えます。
少しでも多くの読者の皆さまがAzureに興味を持っていただけたら幸いです。
機会がありましたら、IT技術の情報を読者の皆さまにまたお届けしていきたいです。