Azure サブスクリプションの変更のやり方
1.概要
1.サブスクリプションとは
「サブスクリプション」とは、利用料金支払いのためという役割を担っているほか、リソースグループのコンテナーとしての役割を果たしています。ことクラウドサービスの1つである「Azure」では、サービスを利用すために作成される仮想マシンなどを指して「リソース」と呼称し、リソースのコンテナーを「リソースグループ」といいます。
加えて「Azure」のサブスクリプションのコンテナーとしての役割は「管理グループ」という概念が担っています。
サブスクリプションの理解を深めるとして、「Azure Portal」にアクセスすることでサブスクリプションの一覧や詳細をつかめるだけでなく基本的な操作もできます。
2.サブスクリプション管理
1.管理の割り当て
「Azure サブスクリプション」の管理をユーザーに割り当てるには、既存の管理者がサブスクリプションのスコープを使用して所有者ロール(Azureロール)を割り当てます。所有者ロールを割り当てられたユーザーは、他のユーザーへアクセス権を委任する権限を含めて、サブスクリプションにあるすべてのリソースへのアクセス権が付与されます。
以下は「Azure Portal」を使用してユーザーを管理者に割り当てる方法になります。
- 1.サブスクリプションの所有者は、「Azure Portal」にサインインして[サブスクリプション]を開きます。
- 2.[サブスクリプション]を開いたら[アクセス権を付与するサブスクリプション]を開きます。
- 3.[アクセス制御(IAM)]をクリックします。
- 4.[ロールの割り当て]タブをクリックしてサブスクリプションのすべてのロールを割り当てます。
- 5.[追加]<[ロールの割り当ての追加]をクリックして[ロールの割り当てを追加]ウィンドウを開きます。仮にロール割り当てのアクセス権がなかった場合、このオプションは無効となります。
- 6.[ロール]ドロップダウンリストで[所有者]ロールを選択します。
- 7.[選択]一覧からアクセス権を付与するユーザーを選択します。選択一覧にユーザーが表示されない場合は[選択]ボックスに表示名とメールアドレスを入力してディレクトリを検索します。
- 8.[保存]をクリックしてロールを割り当てます。
- 9.しばらくすると、サブスクリプションスコープでユーザーに、所有者のロールが割り当てられます。
3.サブスクリプションを別のオファーに変更する
1.サブスクリプションオファーとは
「サブスクリプションオファー」とは、利用している「Azureサブスクリプション」の種類になります。一例は従量課金制料金制のサブスクリプションやAzureインオープンプランなどのプランを指します。これらサービスは、それぞれが異なる使用条件を持ち、特別な利点を持っています。
2.サポートの対象
従量課金制料金の個別サブスクリプションを利用しているユーザーは、アカウントセンターで「Azure サブスクリプション」を別のオファーに切り替えることが可能です。従量課金制料金の個別サブスクリプションの切り替え対象サポートには以下のものが該当します。
- 開発テスト用の従量課金制プラン
- Visual Studio Professional
- Visual Studio Test Professional
- MSDN Platforms
- Visual Studio Enterprise
- Visual Studio Enterprise (BizSpark)
3.切り替え手順
- 1.Azureアカウントセンターにサインインします。
- 2.サインインできたら[従量課金制料金の個別サブスクリプション]を選択します。
- 3.[別のプランに切り替える] をクリックします。 ただし「従量課金制料金の個別サブスクリプション」で、最初の請求期間が完了している場合のみ使用することができるオプションになります。
- 4.現在のサブスクリプションから移行できるオファーの一覧から、目的のオファーを選択してクリツクします。オファー一覧の内容は、アカウントの関連付けられたメンバーシップに基づいて表示されます。表示されない場合は、移行可能なプラン一覧のチェックを行い、適切なメンバーシップを所持しているかの確認が必要です。
- 5.切り替え選択をしたプランによっては、切り替えによって生じる影響に関する注意表示が出ることがあります。切り替え作業続行をする前に一読し、その指示に従う必要があります。
- 6.切り替え作業を続行し注意表示を一読した後に表示される画面でサブスクリプションの名前を変更することが可能です。既定では、新しいプラン名に設定されています。
- 7.設定ができたら[プランの切り替え]をクリックします。これでサブスクリプションオファーの切り替え作業は完了となります。
3.まとめ
Azureにおける「サブスクリプション」は利用料金支払いを目的として管理するだけでなく、リソースグループのコンテナーとしての役割も兼ねそろえています。
また、Azureサブスクリプションの切り替え、変更はアカウントセンターから目的に応じたプランにすることも容易であります。もし一度切り替えをした場合、「サービスのダウンタイム」や「クォータの増加」「課金」はどうなるのかとちょっと不安がよぎります。これらの対応に関しては以下のようになります。
- サービスのダウンタイム
- クォーターの増加
- 課金
サブスクリプションに関連付けられているユーザーに、サービスのダウンタイムは発生しません。ただし一部の切り替え先プランによっては、制限が設けられている場合がありますので注意がいります。
プランを変更した時、既定の制限を上回る制限やクォータの増加がリセットされます。それは既定制限を超えるリソースであってもダウンタイムは起きません。ただし、クォターの増加を一度要求市内であれば、コアをそれ以上にプロビジョニングすることはできません。
切り替え作業を行ったその日に、すべての未処理料金の請求書の生成が行われます。後にサブスクリプションは新しいオファーの価格条件に基づいて課金されます。サブスクリプションの請求日は変更作業を行った日付になります。そのため、変更作業を行う前に、その日までの使用状況と課金データを手元に取っておくと後から見直すことができます。変更作業後にそれらのデータを見ることはできないため、忘れずに行いましょう。