Azure VM(Virtual Machine)一覧のご紹介

はじめに

まず、VMについて軽く触れてからVM一覧について紹介していきます。

Azure VMについて

Azure VMとは、Azure Virtual MachineのことでAzureが提供する仮想マシンサービスです。この仮想マシンは柔軟に拡張が可能であり、OSもWindowsまたはLinuxどちらか選ぶことができます。また、VMにはシリーズがありAシリーズやBsシリーズといったものがあります。次の段落でこのVMシリーズについて紹介していきます。

Azure VM一覧紹介

  1. Aシリーズ
  2. Aシリーズとは開発とテストに適したエントリレベルの経済的な仮想マシンです。
    AシリーズはAzureを使い始めるのに最も低コストであり、CPUやメモリの構成もコストパフォーマンスが重視されています。ユースケースの例としては、開発、テストサーバー、Webサーバー、中小規模のデータベースなどがあります。

    ユースケース(usecase)とは、使用者目線でシステムの振舞を表現するやり方のことです。

  3. Bsシリーズ
  4. Bsシリーズは経済的な仮想マシンです。
    低から中程度のCPU使用率を基準に実行されますが、利用が増加した際は低コストでありながら高いCPU使用率が求められる処理などに適しており、高性能のアプリケーション実行環境にも対応します。
    ユースケースの例としては、開発、テストサーバー、低トラフィックのWebサーバーやビルドサーバーなどがあります。

  5. Dシリーズ
  6. Dシリーズは汎用コンピューティング向けで、あらゆる環境、要件におけるアプリケーションの実行に適しています。また、ユースケースの例としては、法人向けのアプリやリレーショナルデータベース、メモリ内のキャッシュ、分析などがあります。Dシリーズは多くのメモリを使用するアプリや高速CPUに最適です。

  7. DCシリーズ
  8. DCシリーズはAzureで処理中のデータやコードの機密性と整合性を保護するのに適しています。そして、Azureの既存の組み込みの暗号化機能に加え、待機中や転送中も保護されます。ユースケースの例としては、データベースの機密照会やセキュリティで保護されたマルチパーティ機械学習のアルゴリズムなどがあります。

  9. Eシリーズ
  10. Eシリーズは高負荷のメモリ内アプリケーション向けに最適化されており、中規模から大規模なキャッシュを備えたリレーショナルデータベースサーバーやメモリ内の分析に適しています。ユースケースのサンプルには、SAP HANA、SQL Hekatonなどがあります。

  11. Fシリーズ
  12. Fシリーズはコンピューティングに最適化された仮想マシンです。このVMはCPU対メモリ比に優れており、CPUコアあたり2GBのRAMと16GBのSSDを搭載しています。また、コンピューティングの能力を最大に発揮できるように最新のCPUが採用されています。ユースケースの例としては、パッチ処理、Webサーバー、分析、ゲームなどがあります。

  13. Gシリーズ
  14. Gシリーズは仮想マシンに最適化されたストレージで、負荷の高いアプリケーションの運用に適しています。このVMには、Dシリーズの2倍のメモリと4倍のSSDが搭載されています。ユースケースの例としては、大規模なSQLデータベースやERP、SAPなどがあります。

  15. Hシリーズ
  16. Hシリーズはハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)仮想マシンです。HBとHCの2つのシリーズがあり、HBは、流動体力学や気象モデリングなど、メモリ帯域幅が重要であるHPCアプリケーションの利用に適しています。HCは、貯留層シュミレーションや計算化学など、集約型の計算を行うHPCアプリケーション向けに最も適しています。
    ユースケースの例としては、地震の処理や貯水池シュミレーション、リスク力学などがあります。

  17. Lsシリーズ
  18. Lsシリーズはストレージに最適化された仮想マシンです。短い待機時間、高いスループット、大きなローカルディスクストレージを必要とするアプリケーションに適しています。ユースケースの例としては、MongoDBやRedisなどのNoSQLデータベースがあります。

  19. Mシリーズ
  20. Mシリーズはメモリに最適化された仮想マシンです。メモリは最適化済みなので、高負荷なメモリを高速で処理するのに適しています。またこのVMは、1台のVMあたり最大4TBのRAMで最大128のvCPUまでの仮想CPU数を提供し、高性能の並列処理を可能にします。ユースケースの例としては、SAP HANAやSAP Hekaton、ビジネスに不可欠な高負荷のメモリ内ワークロードがあります。

  21. Mv2シリーズ
  22. Mv2シリーズはメモリが最適化された最大の仮想マシンです。3TBや6TB、12TBのメモリ構成が用意されており、Azureで提供される仮想マシンの中で最大メモリ容量の仮想マシンです。非常に優れたコンピューティング性能によって高性能の並列処理が可能になっています。ユースケースの例としては、Mシリーズと一緒です。

  23. Nシリーズ
  24. NシリーズはGPUが有効な仮想マシンです。GPUはコンピューティング処理やグラフィック処理などの負荷の高い処理に適しています。高い負荷が要求される視覚化や深層学習、予測分析に利用想定をしたシリーズです。ユースケースの例としては、シュミレーションやビデオ編集、ゲーム、リモート視覚化などあります。

まとめ

本記事では、Azure VM一覧について紹介してきました。12個もシリーズがあり、高性能の並列処理だったり、最大メモリ容量を持っていたりとそれぞれに特徴が沢山ありました。利用目的に適したVMを使うことで、作業の効率化を今よりもっと図ることができるでしょう。

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