AI開発のための勉強法
はじめに
近年AI技術の発展で業務の効率化やデータの自動解析など様々な現場でとても重要な役割を担うようになりました。そのような中でAIに興味を持ち勉強したいと考えている方は非常に多いでしょう。しかし具体的に何を、どのように学べばいいか分からないという方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。本記事ではそういった疑問を解消すべく、独学でAIを習得するためのノウハウをご紹介します。
必要な知識
AIを習得するために必要最低限のスキルを3つにわけてご紹介させていただきます。
プログラミングスキル
AIを開発する上で必ず必要なスキルがプログラミングスキルです。たくさんのプログラミング言語が存在しますが、AIに関する開発で最も使われている言語はPythonです。Pythonはディープラーニングや機械学習ソフトの開発における標準的なプログラミング言語となっていて、高度な数値計算を行うためのライブラリが充実しています。
もちろんPythonだけを学習すればいいきなりAIの開発ができるわけではありません。他にもR言語やJavaなど並行して用いる可能性のある言語。またデータベースを用いる際に必須なSQL。更に深層学習関連のフレームワークであるTensorflow、Keras、Pytorchも使えるようになる必要があります。
数学・統計処理に関する知識
AIを開発するにはAIがどのように動いているのか、その仕組みを理解する必要があります。特に、予測や最適化処理は数学や統計処理の考え方に基づいて構築されるので、数学・統計処理の知識が必要になります。大学レベルの数学が求められるため、文系だった人が学習する際は難易度が高くなります。
人工知能・機械学習に関する知識
AIを開発する際に人工知能・機械学習にかんする知識を身につけておけば、技術的にわからない事を調べる際にも理解の深さが変わります。また、もしAIエンジニアとして働く際にはチームで開発するのが一般的なので、チームでコミュニケーションする際にこれらの知識をもっていると円滑に行う事ができます。
学習法
上記のスキルを学習する際にどのように学習すればいいかをご紹介させていただきます。
プログラミングスキル
先ほども述べた通りAIの開発にはPythonはもちろんJavaやR言語などのスキルも必要です。これらの言語を学習するうえで共通して重要なことは、実際にコードを書いて動かすことでそれぞれどのような役割をするのかを把握していくことです。無料で利用で独学に便利なサイトでProgateやドットインストールなどがありますが、これらを利用する事でプログラミングスキルの基礎を築くことができます。少しでもこの記事がAI開発の学習の手助けになれば幸いです。
数学・統計処理
数学は微分、線形代数、ベクトル、行列、格率など、統計に関しては標準偏差、分散、確率分布、推定、検定などの知識が求められます。レベルは大学で習うものもありますが、数学が苦手だったという方でも中高の数学の参考書から復習するのではなく、まずその分野にあった参考書を学習してみてください。参考書の中には高校の内容から親切に解説している物がたくさんあるので、どうしても理解が出来ないなどの理由がない限り、初めからその分野にあった参考書を学習することをおすすめします。
人工知能・機械学習
人工知能や機械学習に関しての知識は幅広く、自分で調べながら学習を進めるとどこまで学習すればいいのかわからなくなります。そのため、一つの指標として日本ディープラーニング協会が実施しているジェネリスト検定のシラバスを元に学習することをおすすめします。オンラインで学習コンテンツを無料公開しているので、そちらを利用して学習するのがいいでしょう。
持っておくと武器になる資格
日本ではITエンジニア向けの資格はたくさん用意されていますが、AIエンジニアの資格というものはありません。しかし、持っておくと武器になる資格はあります。それが「G検定」「E資格」「Python3エンジニア認定データ分析試験」です。
G検定・E資格
G検定・E資格は日本ディープラーニング協会が主催している検定です。どちらも人工知能に関する基礎知識や、ディープラーニングに関する問題が出題されます。E資格の方がエンジニアの実務に関する問題が出題されるため、難易度は高くなります。
Python3エンジニア認定データ分析試験
Python3エンジニア認定データ分析試験は名前の通り、Pythonに関する資格です。データエンジニアの役割やPythonに関する問題が出題される資格試験で、2020年に実施された新しい試験です。
おわりに
本記事ではAIを開発する際に必要なスキルや学習法などをご紹介させていただきました。独学でAIを開発することはとても難しく、時間もかかる大変な作業です。もし少しでも自分には挫折する可能性があるとするならば、スクールに通うべきか未経験採用で入社しスキルと経験を積むべきかを判断する必要があります。