JavaScriptとセットで覚えたいjQueryの基礎の基礎
jQueryとは
JavaScript(※以下、jsとする)を学習しようとしている方はjQueryという単語を一度は聞いたことがあるかと思います。jQueryとは、jsで行えることをより簡単に実現できるように設計されたjsのライブラリのことです。また、ライブラリとは「ある程度のまとまりをもったプログラムがあらかじめ作られているファイル」のことです。例えるならば、下処理済みの食材などが一式揃っているミールキットのようなものと言えるでしょうか。jQueryの出現によりプログラミング初心者でも、フロントエンド開発にさらに参加しやすくなったと言われています。jsを学習している方はご存じかと思いますが、普段私達が目にしているWebサイトの多くはjsを使用して作られており、フロントエンドの開発において圧倒的な人気を誇るだけでなく、Webやアプリなどに留まらず人工知能など、開発の幅にも将来性がある言語です。さらにブラウザとテキストエディタのみで動作させることも可能である手軽さも相まって初心者にも人気です。しかし、jsのバージョンとブラウザの種類やバージョンの組み合わせによっては各ブラウザに対する実装の相違を考慮した上で同様の動作が適うようなコーディングをしなければならないデメリットなども存在します。そういったjsのデメリットを補うことで、さらにjsを使いやすく拡張することのできるjQueryのメリットを3つ紹介していきます。
一石二鳥のjQuery
jQueryは、jsでコーディングすると何行にもわたるプログラムの内容を数行で表現することが可能です。これは、先に記述したようにjQueryはjsのライブラリであり、実際の中身はjsで記述されたプログラムの集合体であるに過ぎないためです。jQueryには多数の定義が存在しているため、jsで記述すると何行にもわたるような複雑な動作でもそれらの定義を呼び出すだけで簡単に実装できるようになります。個人開発であれば、作業効率はそれほど大きな問題ではないものの、開発現場とあれば作業効率は非常に重要です。jQueryを使うことで、目的の機能を短いコードで記述することが可能であるだけでなく、コーディングの時間を大幅に短縮することにもなります。したがって、バグが発生しにくく且つ読みやすいプログラムを初心者でも書くことが可能である点はjQueryの大きな魅力です。ただし、jQueryには専用の命令文がいくつかありjsとして全く意味を持たない命令文も存在するため、厳密には別物である点には注意が必要です。
クロスブラウザによる恩恵
jQueryはクロスブラウザ対応という、ブラウザ間の挙動差異を吸収するような設計がなされています。冒頭でもお伝えした通り、jsはブラウザ上で動作する言語であり、jsのバージョンやブラウザの種類等を考慮した実装を行わなければなりません。例えばタイトルやロゴの位置がずれていたり、テキストが下に落ちてしまう等の問題が発生してしまっては、その対応に時間を取られることもあります。またブラウザ間の挙動差異を考慮したコーディングを行うことは初心者には少々ハードルが高いと思われます。jQueryではこういったブラウザ間の相違を吸収し、どのブラウザからでも同様のコードで動作させることが可能です。
無限の拡張性能
豊富なプラグインが用意されていることも非常に大きなメリットといえます。プラグインとは、機能を拡張させることを目的とした後付けのソフトウェアのことです。jQueryには無数のプラグインが用意されており、さらには自身でプラグインを作成することも可能です。したがって出来ないことがほとんどないと言っても過言ではありません。ただし、大変便利なプラグインですが、何から何までプラグインを大量に搭載してしまうと、機能が重複することで動作の妨げになってしまったり、バグが発生する可能性も高くなってしまうので、必要に応じて使用するなど使い方には留意する必要があります。
まとめ
作業効率の向上やプラグインによる多様性など、メリット尽くしのjQueryにももちろんデメリットは存在し、jQueryの使用には読み込みが必須です。読み込みを行う分、結果としてJavaScriptで書いたほうが早いことも往々にしてあります。また、簡易的にコーディングできてしまうが故に、何となくでも動かせてしまいます。初心者の場合は自身が書いているコードがどんな挙動となるかを理解出来てから実装する必要があるかもしれません。ですが、やはり近年のスマートフォンやタブレットの普及や発展により、今後もWeb関連の開発に高い需要が期待できるため、覚えて損はない言語の一つと言えます。progate等の無料学習サイトでも学習することが出来るため、興味がある方はJavaScriptと併せてjQueryを勉強してみてはいかがでしょうか。
