ポートフォリオの上手な作り方7つ!どんな方向性で作るか考えよう
ポートフォリオとは
ポートフォリオとは、これまで自分がした仕事や学んできたデザインを表現するためのいわば作品集です。デザイナーやイラストレーターなどの就活や転職で必須です。企業はポートフォリオをみて、その人の基本スキルを見極めます。ポートフォリオとは、日本語に直訳すると「紙ばさみ」や「書類を運ぶケース」といった意味があります。ここでは、ポートフォリオの作り方をご紹介します。
ポートフォリオを作る際の準備3つ
ポートフォリオには、紙で作成する「紙ポートフォリオ」と画面上で作成する「WEBポートフォリオ」の2つの種類の作り方があります。WEBデザイナーやゲームクリエイターにとっては、WEBポートフォリオの方がアピールしやすいでしょう。一方、転職や就職にあたって紙ポートフォリオも作成していた方がよいとされており、面接会場にネット環境がなくとも、すぐに見られることがメリットです。迷った場合は両方作っておくのがよいでしょう。
作る際の準備1:Web媒体の場合
Webポートフォリオは、コーディングだけでなくプログラミングもできるため、WEBならではの動きを表現できます。ネット環境があればどこでも見れますが、ドメイン設定をする必要があります。フリーランスの方が多く作っているのがWEBポートフォリオです。直接会う必要がなく、作品やスキルを見せることができるため、WEBデザイナーとして持っておくことを強くお勧めします。
作る際の準備2:PDF媒体の場合
インターネットの普及で、ポートフォリオも電子メールでやりとりすることが増えました。そのため、PDFでも準備しておくと便利です。紙ポートフォリオを作るときに使った画像を、そのままスキャンしてPDF化しておきましょう。PDFの作り方に気をつけたい点がデータの圧縮です。重すぎるデータだと、相手が見る際に開けなかったり、時間がかかったりするなど、会わないうちにマイナスになることもあります。しっかりとしたPDFの作り方を学びましょう。
作る際の準備3:紙媒体の場合
紙ポートフォリオの場合は、面接官の前で口頭で説明することが多いため、しっかりと伝えられるように準備しておきましょう。また紙ポートフォリオは、作成した紙をクリアファイルや冊子にするなど、相手が見やすいように一冊の本にする必要があります。くわえて紙ポートフォリオは、紙の材質やサイズなどを決める必要があります。クリアファイルを使用することが一般的ですが、冊子にすることでオリジナリティーあるポートフォリオを作成できるでしょう。
ポートフォリオで作るべき必須項目4つ
ポートフォリオには決まった作り方はありませんが、最低限の自己紹介と作品は入れておきましょう。それに加え、これまでの経験や得意な分野、今後何をやりたいのかという方向性を記載するとよいでしょう。ポートフォリオは作品集ですが、作品だけを乗せればよいというわけではありません。自分一人の一冊の本だと思い、目次なども付け加えると個性が出てよいでしょう。ここでは作るべき必須項目4つをご紹介します。
作るべき必須項目1:自己紹介
最初にポートフォリオを飾るのが自己紹介ページです。ポートフォリオを作った作者がどういった人物像なのかをアピールしましょう。自己紹介ページも立派な作品です。自己紹介には、履歴書と同じように氏名と顔写真、言語やツールの基本スキルレベル、挨拶文などを記載するのがよいでしょう。自分の目指す職種や企業に合わせた作り方がおすすめです。
作るべき必須項目2:作品紹介
ポートフォリオの要が作品紹介です。作品があってこそのポートフォリオですから、見やすく綺麗な画像を使い、簡潔な説明文をつけましょう。また、ページ数に大きな決まりはないため、ページ数そのものにとらわれる必要はありません。しかし、1ページに作品を載せすぎても見にくいため、1ページあたり1〜2作品ほどに抑えましょう。面接官が手に取った時に、パッと見やすいようなページを心がけて作りましょう。
作るべき必須項目3:得意の制作スタイル
デザインで得意とするジャンルや、コーディングなどの得意分野があれば、記載しましょう。自分の長所が希望する企業と合致していれば、自己PRにもなります。これはポートフォリオの大きな強みでしょう。まずは、自分の持つスキルを書き出してみましょう。明確にしておくことで、どのようなスキルがあるのかをポートフォリオで簡潔に伝えられる事ができます。
作るべき必須項目4:将来の方向性
将来の方向性というのは、会社に入って何をやりたいのかということです。将来の方向性があることで、会社側も積極性を感じとる事ができるでしょう。将来やりたい仕事に似た作品や、自分の一押しの作品を載せましょう。デザインをやりたいのであれば、自分のオリジナル作品やプログラミングを記載すると良いです。また、他のジャンルの作品などを載せることで、スキルの幅もアピールできるでしょう。
ポートフォリオの上手な作り方7つ
良いポートフォリオとは、見てくれた人が興味を持ち、最後まで見続けられるものです。その一方で悪いポートフォリオとは、一貫性がなく、何を伝えたいのかわからないといったようなものです。ただし、ポートフォリオの作り方には正解というのものがなく、作る人のセンスが大きく問われる作品でもあります。ここでは、良いポートフォリオの作り方をご紹介します。
上手な作り方1:紙とWebサイトのどちらとも用意する
企業によって求められるポートフォリオの形式が異なるため、紙ポートフォリオとWEBポートフォリオの両方を用意しましょう。紙とWEBでは用途がまったく異なります。応募する際に事前に電子メールにて履歴書と共にポートフォリオを求められるケースと、面接時にポートフォリオを求められるケースがあります。どちらにも対応できるように両方を作成しておくことが、ポートフォリオの良い作り方です。
上手な作り方2:細かい配置に気を配る
ポートフォリオの作り方は見た目を重視されやすいですが、どのように配置するかによって印象が大きく左右します。字間や行間、作品の整列、フォントなど細かい配置に気を配って見やすく作ってみましょう。紙ポートフォリオの良い作り方は、レイアウトにこだわることです。紙の端のギリギリまで使うよりも、余白を上手く使うことで見る幅を絞ることができます。
上手な作り方3:どんな方向性で作るか考える
自分のデザインやいきたい企業に対して、ポートフォリオのコンセプトを決めましょう。色やデザインを統一するといったことがポイントになるでしょう。個性のあるデザインを意識するあまり、作品のデザインと人物像とが合わないこともあります。作品が多い場合だとコンセプトによって作品を選び、作品が少なければ作品によってポートフォリオのコンセプトを変えるなどで作り方を工夫しましょう。
上手な作り方4:ユーザー目線を意識してみる
自分のスキルをアピールしすぎると自己満足に陥りやすいため、見る相手を常に意識して作りましょう。見る相手を意識した良いポートフォリオを作れば、ユーザーのことを考えて仕事ができると企業側が捉えてくれるでしょう。ポートフォリオを作っていくと、ユーザー目線を意識できているのか自分ではわかりにくいものです。ある程度完成すれば、友達や知り合いに見てもらいましょう。それによって意見をもらうことができ、ブラッシュアップしやすくなります。
上手な作り方5:コミュニケーションを意識して作る
面接の際に、ポートフォリオを見てもらいながらプレゼンをするケースもあります。相手に作品を口頭で説明することを考えて作りましょう。また、事前にどのような説明をするのか想定しておくことや、ポートフォリオ内の説明文を簡潔にするなど工夫を加えてみるのもよいでしょう。プレゼンテーションの効果が上手く発揮できるように、自分の言葉で作品を伝えることを前提とした作り方にしましょう。
上手な作り方6:学んだジャンルごとに作る
ポートフォリオに作品を載せる際には、作品をジャンル別に分類してあると採用側も見やすくなります。相手にはわかりやすくするために、「グラフィックデザイン」「イラストレーション」「エディトリアルデザイン」など、大きなジャンルで分けて作りましょう。もっと細かくジャンル分けをするのであれば、「WEBサイト」や「バナー」、「デザイン」や「ゲーム」などでも分類できます。自分の作品に応じて、ジャンル別にしていくのが良い作り方でしょう。
上手な作り方7:自信のある作品を強調して作る
自信のある作品を強調して作る事で、一目で自分の強みを伝える事ができます。作品をとりあえず集めてみただけの作り方では、採用側にもいい加減さが伝わります。デザインを少し変えるなどの工夫をして作品を強調しましょう。また、自信のある作品は前半に持ってくると良いです。採用側は一点のポートフォリオにかける時間はそんなに多くはありません。そのため、見てほしい作品を前半に持ってくることで、短い時間で良い印象を持たせる確率も大きく上がります。
ポートフォリオを作るときの注意点
ポートフォリオの作り方に決まりやルールはありませんが、見てくれる人を常に意識しながら制作しましょう。ポートフォリオを作っていると、自分目線になってしまいがちです。自己満足のための作品集にしないように注意しましょう。細部にこだわる必要はありませんが、最低限これだけは注意しておきたい作り方を2つ紹介します。
写真や作品を羅列しすぎない
ポートフォリオを作成する際には、作品を全て載せるのではなく、クオリティーのよい作品だけを優先的にいくつかピックアップして作成しましょう。ポートフォリオはただの作品集ではなく、自分の能力や価値を簡潔に伝えることができる手段です。作品数の多さを気にしてしまい、自分の能力や価値を伝えることができないのであれば本末転倒でしょう。
長すぎる説明文にしない
作品を紹介する説明文やコメントの量にも注意しましょう。説明文はおよそ200〜400文字程度を目安にしてみましょう。自信のある制作物だからといっても、長すぎる説明文であれば他の作品を見る時間が減ってしまいます。文字もデザインの一部です。読みやすい説明文にするために1文は簡潔にし、改行や文字サイズにも気をつけましょう。
ポートフォリオの作り方をマスターしよう
ポートフォリオは1回で完成するものではありません。何回も改良を重ねていき、作り方を学んでいきましょう。また、面接が決まってから作るのではなく、一度フォーマットを決め、何度もブラッシュアップしていくことが重要です。ポートフォリオの作り方にはルールがないため、クリエイターとして面接官が見やすく、飽きないようなポートフォリオを試行錯誤しながら作りましょう。