おすすめの機械学習・深層学習フレームワーク16選!フレームワークの選び方2つ

機械学習のフレームワークとは?

機械学習のフレームワークとは機械学習を行うための汎用的なソフトウェアです。

フレームワークとは「枠組み」を意味する言葉で、ITの世界ではアプリケーション開発などを行う際の土台となるソフトウェアを指します。

機械学習のフレームワークは、初めて機械学習を学ぶときに役立ちます。

機械学習のフレームワークの選び方2つ

機械学習のフレームワークの選び方をご紹介します。

機械学習のフレームワークにはさまざまな種類があります。しかし、フレームワークは万能のソフトウェアというわけではないため、慎重に選ぶべきだと言えるでしょう。

それでは、フレームワークはどのようなポイントで選べばよいのでしょうか。ここでは機械学習のフレームワークの選び方2つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

フレームワークの選び方1:実現したい内容に応じて選択する

機械学習のフレームワークは実現したい内容に応じて選択するようにしましょう。

機械学習のフレームワークには多くの種類があり、その特徴もさまざまです。また、それぞれできることやできないこと、得意なことや苦手なことがあります。

そのため、自分が実現したい内容を叶えられる機能をもったフレームワークを選ぶようにしましょう。

フレームワークの選び方2:それぞれの特徴を把握する

機械学習のフレームワークはそれぞれの特徴を把握して選ぶようにしましょう。

前述のとおり、機械学習に利用できるフレームワークは豊富にあります。そのため、フレームワークの特徴も理解しておく必要があります。

また、機械学習をフレームワークがサポートしてくれる部分もありますが、足りない部分は自身で開発を行うことになります。そのことを理解してフレームワークを選ぶようにしましょう。

おすすめの機械学習・深層学習フレームワーク16選

おすすめの機械学習・深層学習フレームワークをご紹介します。

機械学習で利用できるフレームワークの種類は非常に豊富です。そのため、どれを選べばいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

ここではおすすめの機械学習・深層学習フレームワーク16選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

フレームワーク1:NumPy

NumPyは数値計算を得意とする機械学習フレームワークです。

数値計算のための用いられる定番フレームワークで、特に配列処理能力に特化しています。機械学習はもちろん、画像や音声処理、多言語配列などにも幅広く活用されます。

また、フレームワークの「SciPy」を追加することでさらに高度な計算を行うことができます。プログラミング言語はPythonに対応しています。

フレームワーク2:Matplotlib

Matplotlibはグラフ表示ができる機械学習フレームワークです。

データをヒストグラムや散布図などのグラフとして表示したり、画像データとして描画できたりします。他のフレームワークでもデータを可視化することは可能ですが、Matplotlibならより複雑で高度なグラフ表示が可能です。

また、画像をJPEGやPDFなどで出力することもできます。プログラミング言語はPythonに対応しています。

フレームワーク3:scikit-learn

scikit-learnは機械学習全般のアルゴリズムが利用できる機械学習フレームワークです。

統計学やデータ解析、パターン認識などのアルゴリズムが利用できます。分類や回帰、クラスタリング、次元削減の4つの目的に利用されます。

また、利用するアルゴリズムを選ぶ際には、細かく分岐されたチートシートを利用すると参考になります。プログラミング言語はPythonに対応しています。

フレームワーク4:Pandas

Pandasはテーブルデータを取り扱うことができる機械学習フレームワークです。

時系列のデータ操作などを行う際に使えるフレームワークで、機械学習の前処理の際に用いられます。

また、Pandasは前述のNumPyで作成されたデータの加工や入出力が可能なので、数値以外のデータ処理にはPandasを利用すると良いでしょう。プログラミング言語はPythonに対応しています。

フレームワーク5:SciPy

SciPyは信号処理などの科学計算用の機械学習フレームワークです。

配列や行列の演算や、信号処理や統計などの計算処理ができます。具体的には、統計や最適化、積分や線形代数、フーリエ変換、信号や画像処理、遺伝的アルゴリズムなどの計算処理が実行できます。

また、SciPyはパッケージによって得意とする処理が異なります。プログラミング言語はPythonに対応しています。

フレームワーク6:dlib

dlibは顔認証に利用できる機械学習フレームワークです。

dlibは顔器官検出に優れたフレームワークで、顔器官検出は人の顔認証を行う際には必須の技術とされています。

組み込み式デバイスやロボット工学、大規模な高性能コンピューティング環境などさまざまな分野で利用されています。プログラミング言語はPythonに対応しています。

フレームワーク7:Keras

Kerasはディープラーニングのライブラリ上部で利用できる機械学習フレームワークです。

初心者にもおすすめの使いやすいフレームワークで、簡単に深層心理のネットワークを構築することができます。Kerasを利用することで、短いコードを記述するだけで深層学習で目的のネットワークを構築することができます。

また、プログラミング言語はPythonに対応しています。

フレームワーク8:TensorFlow

TensorFlowは深層学習で利用できるニューラルネットワークです。

Googleがオープンソースで提供しているライブラリで、人の脳の構造を模した仕組みになっています。Googleでも音声検索や言語翻訳、画像検索に利用されています。

また、顔認識システムにも採用されており、監視カメラに映った人物の判別ができます。プログラミング言語はC、C++、Python、Java、Goに対応しています。

フレームワーク9:PyTorch

PyTorchはTorchをベースに開発された機械学習フレームワークです。

Facebookが開発した比較的新しいフレームワークです。計算に必要な計算グラフを動的に構築することができます。

また、Numpyと操作方法が似ているため、Numpyを使える場合はPyTorchもすぐに利用できるでしょう。プログラミング言語はPython、‎C++、‎CUDAに対応しています。

フレームワーク10:Chainer

Chainerは日本のベンチャー企業が開発した機械学習フレームワークです。

Chainerはディープラーニングで必要なニューラルネットワークを簡単に構築することができます。複雑なディープラーニングへも対応することができ、インストールも簡単です。

また、国産のフレームワークなので日本語の情報が豊富です。プログラミング言語はPythonに対応しています。

フレームワーク11:Cognitive Toolkit

Cognitive Toolkitは音声認識や画像認識で高い処理速度を実現する機械学習フレームワークです。

高い処理速度が特徴のフレームワークで、Cognitive Toolkitを利用することでディープラーニングを高速で評価することができます。

また、リアルタイム翻訳や画像、音声認識、顔認識などで採用されています。プログラミング言語は‎C++、C#、Pythonに対応しています。

フレームワーク12:exaBase

exaBaseは自由にカスタマイズできる機械学習フレームワークです。

日本企業が開発した人工知能モデルのプラットフォームです。AI学習済みなので、現場ですぐに使うことができます。

「画像・動画解析」や「音声解析」などの利用技術や、「異常を発見する」「特定の人/モノを検出する」などの活用シーンからモデル検索ができます。

フレームワーク13:Deeplearning4j

Deeplearning4jはJavaをベースにした機械学習フレームワークです。

Deeplearning4jはJavaで開発されているため、JVM上で動作します。また、サポートを受けられるため、金融分野の不正検知や異常検知などの商用のシステムにも活用されています。

プログラミング言語はJava‎、‎Scala‎、CUDA‎、C言語に対応しています。

フレームワーク14:Caffe

Caffeは画像認識を得意とした機械学習フレームワークです。

カリフォルニア大学バークレー校で開発されたオープンソースのフレームワークです。物体認識や画像処理で活用されており、高速な計算処理が実現できます。

また、プログラミング言語はC++に対応しています。

フレームワーク15:PaddlePaddle

PaddlePaddleは中国の検索サイトが開発した機械学習フレームワークです。

Googleがアクセス禁止されている中国で利用されているフレームワークです。TensorFlowが利用できないことから、中国国内のエンジニアから人気があります。

また、一般的なフレームワークがクラウドで動作するのに対し、PaddlePaddleはクラスタで稼働するという特徴があります。

フレームワーク16:MXnet

MXnetは柔軟に利用できる機械学習フレームワークです。

GPUなどを追加するほど処理能力が向上するスケーラブルな構造になっています。軽量なため、モバイルデバイスでも利用できます。

プログラミング言語はPython、R、C++、JavaScript、Matlab、Julia、Scala、Clojure、Perlに対応しています。

機械学習フレームワークのメリット3つ

機械学習フレームワークのメリットをご紹介します。

ここまで機械学習のフレームワークについてご紹介してきましたが、フレームワークを利用することで具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは最後に、機械学習フレームワークのメリット3つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

機械学習フレームワークのメリット1:システム開発の効率が上げる

機械学習フレームワークを利用することでシステム開発の効率を向上させることができます。

フレームワークはアプリケーション開発やシステム開発の効率を上げることができるプログラムの枠組みです。

フレームワークにはさまざまなライブラリが用意されているため、機械学習のフレームワークを利用することで高度な専門知識を有していなくてもプログラミングができるようになります。

機械学習フレームワークのメリット2:記述レベルを揃えることが可能

機械学習フレームワークを利用することで記述レベルを揃えることができます。

システム開発は一般的に複数人のプロジェクトチームで行いますが、開発エンジニアそれぞれで保有しているスキルが異なっているため、コードの書き方にも癖がでます。

しかし機械学習フレームワークを利用することで、記述レベルを揃えることができるというメリットがあります。

機械学習フレームワークのメリット3:無料で使える

機械学習フレームワークは無料で利用することができます。

機械学習フレームワークはオープンソースとして無料で利用できるものも多いです。そのため、気になるフレームワークのソースを自分のプロダクトに取り込むこともできます。

また、学習したければ誰でも自由に学ぶことができるというメリットがあります。

機械学習フレームワークを活用しよう

機械学習を行う場合は目的に適したフレームワークを選ぶことが重要です。

フレームワークには非常に多くの種類があり、それぞれ特徴も異なります。そのため、フレームワークの特徴を理解して実現したい内容に適したものを見つけるようにしましょう。

ぜひこの記事でご紹介した機械学習のフレームワークの選び方やおすすめの機械学習フレームワークなどを参考に、便利なフレームワークを活用してみてはいかがでしょうか。