SEの業務がブラックと言われる理由9選|ブラック企業の見分け方のコツ5選

SEとは

SEとはシステム開発では上流工程を担当する職種です。

SEはシステム開発での上流工程である要求分析や要件定義、仕様書の作成などを行うことが主な仕事です。

また、開発にかかる期間や必要な予算を見積もったり、チームのスケジュール管理などのマネジメントを行うのもSEの業務となっています。

SEはブラックな環境が多い?

ソフトウェア業界は多重下請け構造になっていることもあり、SEはブラックな環境が多いです。

ソフトウェア業界は1次受けである大手のSIerから2次受けの下請けへ仕事が流れ、さらに3次受けである孫請けへというように下へ下へと仕事が流れていく構造になっています。

また、下になるにつれて中間マージンが抜かれるため、短納期かつ低予算になっていきます。そのため、下の階層のSEほどブラックな環境になります。

SEの業務がブラックと言われる理由9選

SEの業務がブラックと言われる理由9選をご紹介します。

なぜSEの業務はブラックだと言われているのでしょうか。ここではSEの業務がブラックと言われる理由9選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

SEの業務がブラックと言われる理由1:残業時間が長い

SEの業務は残業時間が長くなるためブラックだと言われています。

システム開発は基本的に納期厳守ですが、特にSEは納期優先とされています。クライアントへのシステムの納品日は決まっているため、途中でトラブルなどでスケジュールに遅延が発生しても、必ず期限までに仕事を終わらせる必要があります。

そのため残業を余儀なくされることも多く、納期の直前には毎日残業してでもシステムを仕上げる必要があります。

SEの業務がブラックと言われる理由2:風潮が変わりづらい

SEの業務は風潮が変わりづらいためブラックだと言われています。

SEは平均年齢もまだ若いため、激務でも耐えられる人が多いです。そのため、毎日残業ばかりで終電帰りでも、次の日も同じように仕事ができてしまいます。

また、そんな雰囲気の中で仕事をしていると方針変更に動きにくくなり、結果として無理してでも頑張るような風潮ができあがってしまいます。

SEの業務がブラックと言われる理由3:稼働時間と給料が釣り合っていない

SEの業務は稼働時間と給料が釣り合っていないためブラックだと言われています。

近年は働き方改革によって残業代については厳しくなってきていますが、SEの場合すべての残業時間をつけてしまうと労働基準法に引っかかるケースも多いです。

そのため、通常の残業時間よりも多少低くなってしまい、働いているわりに給料が少ない状態になっています。

SEの業務がブラックと言われる理由4:休みが取れない

SEの業務は休みが取れないためブラックだと言われています。

SEは基本的にひとつの案件を担う形になっているため、本人以外に代わりがいません。そのため、結果的に休むわけにいかない状態になってしまい、プロジェクトが進行している以上いつまでも休めない状態になってしまいます。

SEの業務がブラックと言われる理由5:スケジュール管理が雑

SEの業務はスケジュール管理が雑なためブラックだと言われています。

SEの業務はある程度まとまった量の仕事であるケースが多いです。しかしスケジュール管理が最初からきっちりできているケースは多くはないため、納期だけが決まっている状態でスタートすると、納期直前がデスマーチ状態になることがあります。

特に下請けに仕事が来た時点で予定からずれ込んでいる場合、タイトなスケジュールの中でこなす必要があります。

SEの業務がブラックと言われる理由6:仕様変更依頼の多さ

SEの業務は仕様変更依頼が多いためブラックだと言われています。

SEのクライアントはシステム開発について詳しくは知らないため、開発が始まってから機能追加の依頼や仕様変更を依頼してくることも多いです。

また、仕様変更が発生しても最初に決まった納期が変わるわけではないため、現場の状況はひっ迫します。

SEの業務がブラックと言われる理由7:24時間体制

SEの業務は24時間体制のためブラックだと言われています。

担当しているシステムが24時間稼働しているような場合、いつクライアントから問い合わせがくるかわかりません。システム障害などが発生すれば、24時間いつでも呼び出しがある可能性があります。

対応するためのエンジニアを配置していても、一次対応ができるのは実際に仕事を受けたSEです。そのため、どうしてもSEが対応しなければいけないケースも多いです。

SEの業務がブラックと言われる理由8:上司の質

SEの業務は上司の質が悪くブラックだと言われています。

SEに指示を出す上司の方が現場のことをわかっておらず、マネジメント力が不足しており、作業内容や作業量、部下の仕事の力量などが適当な計画を立てるため現場がひっ迫するようなケースも多いです。

そういったケースでは納期にも間に合わないため、結果バグが含まれたままリリースし、またバグ改修に追われる結果となります。

SEの業務がブラックと言われる理由9:労働組合がない

SEの業務は労働組合がないためブラックだと言われています。

IT業界はベンチャー企業や中小企業が多く、労働組合が存在しないケースも多いです。労働組合があれば残業時間や賃金の未払いなどについてチェックが入るため社員は守られますが、労働組合がなければ社員たちを守る仕組みがありません。

そのため、ブラックな状態が野放しになってしまいます。

ブラック企業の見分け方のコツ5選

ブラック企業の見分け方のコツをご紹介します。

IT業界はブラックと言われる企業も多いため、知らず知らずのうちに労働環境が劣悪なブラック企業に入ってしまうケースもあります。

ここでは最後にブラック企業の見分け方のコツ5選をご紹介しますので、間違ってブラック企業に就職してしまわないように参考にしてみてはいかがでしょうか。

ブラック企業の見分け方のコツ1:みなし残業・年俸制

みなし残業・年俸制の企業はブラック企業の可能性があります。

みなし残業とは一定時間の残業を給与に固定で設定することです。たとえば「40時間分の残業を含む」となっている場合、40時間を超えて初めて残業代が発生します。

また、年俸制の場合は1年単位での給与総額が決定するため、残業代やボーナスがないケースもあります。そのため求人では給与が高く見えても要注意です。

ブラック企業の見分け方のコツ2:社員の平均年齢が低い

社員の平均年齢が低い企業はブラック企業の可能性があります。

設立年が古いのに若い社員しかいないような企業には要注意です。そういった企業は労働環境が劣悪なため、人の出入りが激しく、熟練した社員がいないケースがあります。

ブラック企業では、仕事ができる人はすぐに転職して辞めていきます。そのため、社内に残っているのは入社3年目くらいまでの社員ばかりになり、中堅層などがいない状態になります。

ブラック企業の見分け方のコツ3:客先常駐の内容

客先常駐を実施している企業はブラック企業の可能性があります。

採用された企業とは別の企業のオフィスに常駐する客先常駐の場合、常駐先で下流工程のみ任されるケースがあるため注意が必要です。

中には普通に常駐開発を行っているホワイトな企業もあります。しかし常駐先で単純作業ばかりさせられ、待遇も悪く、将来的な成長も望めないような状態で働かされるケースもあります。

ブラック企業の見分け方のコツ4:多重請け構造

多重請け構造になっている企業はブラック企業の可能性があります。

前述のとおり、ソフトウェア業界は1次受けから2次受けの下請けへ仕事が流れ、さらに3次受けである孫請けへというように下へ下へと仕事が流れていく構造になっています。

そのため、上から順に中間マージンを抜くだけで下請けの会社へどんどん仕事を丸投げし、下請けの会社は安い報酬で働かされることになります。

ブラック企業の見分け方のコツ5:採用数が不自然に多い

採用数が不自然に多い企業はブラック企業の可能性があります。

採用数が多い求人は事業拡大のため採用を強化していることもありますが、不自然に採用人数が多いケースは要注意です。常に大量の募集をかけているような企業や、採用条件が緩い求人には気をつけた方が良いでしょう。

こういった求人では、採用後にふるいにかけて大量に脱落させるようなケースや、劣悪な労働環境で自主的に辞めることになってしまうケースがあります。

SE業務がブラックと言われる理由を知ろう

SEはIT業界の構造を含めたさまざまな理由からブラックな労働環境になるケースがあります。

そのため、SEとして働く場合は、そもそもブラック企業なのかそうでないのかを見極めることも重要です。

ぜひこの記事でご紹介したSEの業務がブラックと言われる理由やブラック企業の見分け方のコツなどを参考に、ブラック企業を見極めていい労働環境で働けるようにしましょう。