SEが激務と言われている理由6選|激務でないSEのおすすめの職場と業務の流れ

SEとは

SEとはシステム開発における上流工程を担う職種です。

SE(システムエンジニア)はウォーターフォールモデルのシステム開発での上流工程である、クライアントとの打ち合わせや要求分析、要件定義、仕様書の作成、テストなどを行う人材です。

また、開発にかかる期間や必要な予算を見積もったり、プロジェクトチームのスケジュール管理などのマネジメント業務を行うのもSEの業務となっています。

SEが激務と言われている理由6選

SEが激務と言われている理由をご紹介します。

就職活動や転職活動でSEについて調べたことがある方の中には、「SEは激務」という内容を見かけたことがある方もいるのではないでしょうか。

なぜSEは激務になってしまうのでしょうか。ここではSEが激務と言われている理由6選をご紹介しますので、SEへの転職などを考えている方はぜひ参考にしてみてください。

SEが激務と言われている理由1:スケジュールの設定

SEはスケジュールの設定が難しく、激務だと言われています。

システム開発は最初から最後まで予定通りに進むことはまずありません。また、同じシステム開発は一つとしてありません。

大抵の場合、途中でトラブルが発生して進まなくなるため、納期直前に大幅な遅れが発生することもあります。そのため、最初から余裕を持ったスケジュールを組んでおかなければ、残業続きの激務になってしまいがちです。

SEが激務と言われている理由2:仕様変更

SEは途中で急な仕様変更を依頼されることがあるため、激務だと言われています。

SEはプロジェクトチームと共にクライアントから依頼されたシステム開発を行いますが、クライアントはシステム開発についてはよく知らないため、機能追加の依頼や仕様変更を依頼することも多いです。

また、開発途中で仕様変更が発生しても納期は変わらないため、結果的に激務になってしまいます。

SEが激務と言われている理由3:業務の多重下請け構造

ソフトウェア業界は多重下請け構造になっているため、激務だと言われています。

SE以前のそもそもの話ですが、ソフトウェア業界は大手のSIer(1次受け)から下請け(2次受け)、孫請け(3次受け)というように下へと仕事が流れていく構造になっています。

また、下になるにつれて中間マージンが抜かれるため、短納期かつ低予算になっていきます。そのため、下の階層のSEほど激務だと言えるでしょう。

SEが激務と言われている理由4:作業の属人化

システム開発は作業の属人化が発生しやすいため、激務だと言われています。

システム開発に限った話ではありませんが、仕事ができる人には仕事が集まってしまいます。特にシステム開発においては特定の作業を行える人が限られている状態になりやすく、作業が属人化することで仕事ができる人ばかり忙しくなるケースが多いです。

そのため、作業が属人化してしまったSEは非常に激務になってしまいます。

SEが激務と言われている理由5:市場の人手不足

IT業界は基本的に人手不足のため、激務だと言われています。

SEに限った話ではありませんが、IT業界は慢性的な人手不足です。また、今後も優秀なSEやエンジニアは需要に対しての供給不足が深刻化していくことが予想されており、IT業界で働く人はどんどん忙しくなっていくでしょう。

また、プロジェクトの途中でストレスや鬱などで休職や退職してしまうエンジニアもいるため、余計にSEは激務になってしまいます。

SEが激務と言われている理由6:ダメなPM(プロジェクトマネージャー)

プロジェクトマネージャーが上手くかじ取りができないと、激務になってしまいます。

システム開発はプロジェクトマネージャーがかじ取りを行い、その下でSEがチームのスケジュール管理などを行うケースがあります。

しかしプロジェクトマネージャーが仕事ができない人だった場合、スケジュールはどんどん遅延して、最後にはデスマーチ状態になってしまうことがあります。

SEのシステム開発業務の流れ5選

SEのシステム開発業務の流れをご紹介します。

SEはシステム開発においてどのような業務を担うのでしょうか。ここではSEのシステム開発業務の流れ5選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

SEのシステム開発業務の流れ1:システムの要件定義

システム開発では、SEはクライアントとのヒアリングによって要望を聞き出す「システムの要件定義」を行います。

システムの要件定義ではクライアントのニーズを抽出して、システムの機能や性能などを決定します。この時点で実装するべき機能をすべて列挙して、漏れがないかどうか確認します。

また、この時点で列挙された機能群は資料としてまとめられ、この後のシステム開発で「要件定義書」として利用されることも多いです。

SEのシステム開発業務の流れ2:システムの設計

システム開発では、SEは基本設計や詳細設計などの「システムの設計」を行います。

基本設計ではクライアントのニーズを実現するためのシステム設計を行います。システムにどのような機能を持たせるのかや、表示方法などの仕様を大まかに決定します。

さらに詳細設計では、実装する機能を実現するための内部的な仕組みなどを設計していきます。

SEのシステム開発業務の流れ3:現場マネジメント

システム開発では、SEはチームリーダーとして「現場マネジメント」を行います。

SEはプロジェクトチームではチームメンバーを管理する役割も担います。プログラマーに設計内容の指示したあとは、働きやすい環境や品質をマネジメントすることになります。

SEのシステム開発業務の流れ4:システムのテスト

システム開発では、SEは単体テストや連結テストなどの「システムのテスト」を行います。

プログラマーが開発したシステムが動作できるようになったら、仕様通りに動作するかテストを行います。

単体テストは単体機能のテスト、連結テストは機能間やシステム間で連携してテストを行い、総合テストでは本番同様の環境でシステム全体の稼働確認を行います。

SEのシステム開発業務の流れ5:リリース後の対応

システム開発では、SEはシステム保守などの「リリース後の対応」を行います。

完成したシステムをリリースすれば仕事は完了というわけではありません。システム稼働後に発生したトラブルのフォローや定期メンテナンスなどもSEの仕事です。

システムを安定稼働させるためには、SEがしっかりとしたシステムの保守運用を行うことが大切です。

激務でないSEのおすすめの職場3選

激務でないSEのおすすめの職場をご紹介します。

SEとして働きたくても職場が激務なのは辛いという方も多いでしょう。ここでは最後に激務でないSEのおすすめの職場3選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

激務でないSEのおすすめの職場1:フリーランス

激務ではないSEになりたい場合は、フリーランスとして働くのがおすすめです。

企業に勤めている限り、決められた日に出勤し、残業が発生すれば残って仕事をする必要があります。その点、特定の企業や団体に所属しないフリーランスであれば、自分の好きな時間に好きに働くことができます。

フリーランスは成果報酬にはなりますが、時間や場所を問わずに仕事ができます。そのため、フリーランスの方が楽に稼げるケースもあります。

激務でないSEのおすすめの職場2:社内SE

激務ではないSEになりたい場合は、社内SEに転職して働くのがおすすめです。

一般的なSEは非常に忙しいですが、社内SEであれば比較的ゆったりとした働き方ができます。社内SEは社内システムの設計や構築をおこなったり、社内のコンピュータ周りのさまざまな業務をとり行いますが、クライアントとの打ち合わせなどは発生しません。

また、納期も余裕があるケースが多いため、社内SEへの転職も視野に入れると良いでしょう。

激務でないSEのおすすめの職場3:事業会社のエンジニア

激務ではないSEになりたい場合は、事業会社のエンジニアに転職して働くのがおすすめです。

事業会社とは自社でプロダクトを作っている会社のことで、車を製造しているトヨタやインターネットサービスを提供しているYahoo!などの一般的にイメージされる会社を指します。

事業会社のエンジニアであれば自社で企画立案を行い、開発を進めていくため、クライアントに振り回されることはありません。

SEが激務なのは会社によって変わる

SEは必ずしも激務だということはありません。

SEが激務な理由には現在のIT業界の仕組みなども関係しているため、激務になってしまうケースはあるでしょう。しかしフリーランスや社内SEなどの選択肢を含めれば、激務から逃れることも可能です。

ぜひこの記事でご紹介したSEが激務と言われている理由やSEのシステム開発業務の流れなどを参考に、激務ではないSEを目指してみてはいかがでしょうか。