PHPを扱う仕事とは?必要な知識6選と仕事先の選び方2つもご紹介!

PHPを扱う仕事とは?

PHPは汎用性が高く、ソフトウェアの開発現場で数多く利用されています。動的コンテンツを使ってウェブページ等の作成ができるPHPを扱うことができれば、ブログやお問い合わせフォーム、ECサイトの開発に関わる仕事に携わることができます。

ITベンダーやシステム開発会社でPHPを扱えるエンジニアの求人数が多いのも特徴です。Webシステム改修、開発、ゲーム開発、アプリケーション開発など多岐にわたります。

仕事でPHPを扱うメリット2つ

PHPは、比較的に学びやすいため、初心者が最初に学習するのに向いているプログラミング言語であるとも言われています。

またPHPは2019年の GitHub調査によると、世界第4位の人気の言語でもあるので、将来性も感じられます。ここでは仕事でPHPを扱うメリット2つについてお伝えします。

PHPを扱うメリット1:記述の自由度が高い

PHPの特徴として、同じ処理をいろいろな書き方で記述できる、自由度の高さがよく挙げられています。

この特徴は、厳格さが少ないPHPの一面が表れており、初心者に利用しやすいとっつきやすいメリットでもあります。

逆に言えば、コードでプログラマーそれぞれの組み方が判断されやすいという特徴でもあるので、ばらつきが出やすい部分でもあります。

PHPを扱うメリット2:データベースとの連携が容易である

ECサイト構築のためには、顧客情報や商品情報を保存するデータベースが必要になるためPHPを活用するためには、データベースの知識も必要となってきます。

さまざまなデータベースと連携しながら、PHPを使ってウェブサイトを容易に作成できるのが仕事上のメリットです。

PHPは、文書の論理構造を記述するHTMLに埋め込むことができます。全ての文書をPHPで書かずに、HTMLの一部分をPHPで書くことになります。

PHPを使う開発業務4つ

PHPを使う仕事は数多く存在しますが、主に開発業務が中心になります。さまざまなシステムを開発することが可能で、PHPを使いこなすことができれば、仕事先の種類も豊富で案件も多いので、就職や転職にも強くなります。

さらにサーバーやデータベースの知識も持っていれば、仕事の幅も広がります。ここではPHPを使う開発業務4つをご紹介します。

PHPを使う開発業務1:各業務システム

PHPを使った仕事の中心は、各業務システムの開発です。業務システムの幅は広く、飲食業、出版業、情報通信業務などさまざまな分野の財務経理や企業経営に関するシステム等を開発します。

開発は、プログラムの動作が正常かどうか、品質や結果を確認するためのテストも必要です。また修正や不具合の原因発見など、保守点検も仕事に含まれます。

PHPを使う開発業務2:ECサイト

オンラインショップなどのECサイトの開発もPHPの得意とする開発業務です。PHPを使って、ECサイトの商品表示やカートの機能などの表の部分と、商品の追加・修正・削除などの管理する裏の部分を連携させるシステムを構築することが可能です。

オンラインショップなどの需要が増加している昨今、実店舗を構えずにビジネスが可能な、ECサイトの開発は今後も増え続けると考えられます。

PHPを使う開発業務3:Webサイト

PHPを使ったWebサイトの開発もさまざまな業種や業態のものを扱います。大手企業のWebサイト開発や更新などの他にも、スマホ向けポータルサイト、学校関係Webシステム、福祉・医療関連Webサイト、スポーツメーカー向けウェブサイトなど多数扱っています。

PHPは動的なコンテンツを生成するため、ユーザーブラウザ上のすべての動く部分、サーバー側のユーザーリクエストに対応する部分などを開発します。

PHPを使う開発業務4:ゲーム

PHPを使って個人向け、企業向けにゲーム開発も可能です。例えば、3Dゲーム開発、スロット業界向けゲームやスマホソーシャルゲームのサーバサイド開発などが挙げられます。

他にもサイコロを振って遊ぶゲームやカードゲーム・クロスワードパズルを使ったゲームの開発やキャラクターのネームやゲームのシナリオの設定のあるゲームの開発などが可能です。

仕事でPHPを扱うのに必要な知識6選

PHPを仕事で扱うことのできるエンジニアは多数いますが、ビジネスで必要とされるレベルの高いPHPエンジニアの需要は今後も高まり続けると予想されています。

スキルアップを目指すためにも、PHPを仕事で使えるレベルの知識を、ポイントをしぼって押さえておくことが必要です。ここではPHPに必要な専門的な知識、6選をわかりやすくご紹介します。

LAMP環境に関する知識

PHPを使う仕事を目指すなら、広く普及しているLAMP環境についての知識も得ておく必要があります。

LAMP環境とは、基本ソフトの「Linux」、Webサーバ用のミドルウェア「Apache」、データベースのミドルウェア「MySQL」、プログラムの「PHP」の頭文字を合わせたもので、Webシステムを構築するときに必要と考えられているモデルです。

以下で、LANP環境について詳しくご紹介します。

必要な知識1:Apache

Apache(アパッチ)は、世界中で普及しているWebサーバーソフトウェアのひとつです。

設定が比較的簡単で、技術情報が取りやすく、レンタルサーバープランに組み込まれていることも多い、セキュリティの高いサーバーソフトウェアです。

信頼性も高く、PHPやデータベースとも連携が取りやすいのが特徴です。Webサーバーがあることで、Web上にサイトを公開することが可能になります。

必要な知識2:Linux

Linux(リナックス)は、マイクロソフト社のWindowsシリーズのようなOSのひとつです。

機能を提供するサーバコンピューター用に利用されたり、スマホやパソコン、ゲーム機やデジタル家電の他、スーパーコンピューターにも使われ、オープンソースのソフトウェアとして大変汎用性が高いのが特徴です。

必要な知識3:MySQL

MySQL(マイ・エスキューエル)は、データベースの作成、管理、データの書き込みを行う機能を持つ、データベース管理システムのひとつです。

データベースには、ユーザー情報などを保存して、プログラムを通してデータを書き込む、などの処理を行っていきます。

他にもデータの更新、削除、検索の操作を行います。主要なOSに対応しているため、企業の情報システムや商用ネットサービスとして広く普及しています。

PHPの専門知識

PHPに関しても、仕事の上ではより専門的な知識が必要とされています。Webシステムを構築するために、PHPを使って可能になる具体的な業務や処理をざっくりと知っておきましょう。

ここでは、仕事に必要なPHPの専門知識を3つにまとめてお伝えしていきます。

必要な知識4:PHPでの画像ファイルのアップロード処理

Webシステムを開発するときに利用されることが多いので、PHPでの画像ファイルのアップロード処理は知っておきましょう。

POSTメソッドというものを使って、セキュリティーホールを防ぐ安全な形で、画像ファイルをアップロード処理する方法を使います。

POSTメソッドを利用するためには、HTMLからPHPへファイルデータを送信して行います。

必要な知識5:オブジェクト指向によるプログラミングへの理解

オブジェクト指向と呼ばれる、コンピュータプログラムの設計や実装についての考え方を理解しておくこともPHPを理解する上で重要です。

関連するデータと処理手順をオブジェクトと定義し、さまざまな組み合わせによってシステムを構築していきます。

システムやプログラムの設計や分析にも用いられる概念なので、理解を深めておくと仕事上でも役立ちます。

必要な知識6:命令についての詳しい知識

PHPを使って仕事をする上では、似ているように見える命令文も、使い方が異なる場合があることを知っておく必要があります。

例えば、文字列の出力の命令文として、echoまたはprintでブラウザに文字列を出力できますが、同じように見えてこの2つの命令文には3つの相違点があります。こうした細かな違いを理解していれば、他のエンジニアとの差をつけられます。

未経験からPHPを扱う仕事に就くための勉強手順4つ

PHPを扱う仕事の募集は、数も多く、業務の種類も豊富にあります。初心者にも比較的学習しやすい特徴を持つPHPを習得しておけば、就職や転職にも有利になるでしょう。勉強方法もさまざまなので自分に合った方法を選ぶことができます。

ここでは未経験からPHPを扱う仕事に就くための勉強方法4つをお伝えしていきます。

仕事に就くための勉強手順1:PHPプログラミングに必要な環境を整える

スムーズにプログラミングの学習を進めるために環境を整えましょう。Webアプリケーションを作成しようとする場合、PHP、Webサーバー、データベースが必要となるので、まずはPHPの公式サイトからダウンロードしてみましょう。

Webサーバーは、PHP5.4.0以降のバージョンに組み込まれています。またXAMPPというツールは、上記の必要な3つがまとめて構築できるので、インストールしてみましょう。

仕事に就くための勉強手順2:PHPをどのように勉強するか決める

PHPの勉強方法は、本や動画で独学で学んだり、オンラインスクールで学んだり、プログラミングスクールに通ったりといろいろな方法が選べるので、自分に合った学習方法を選びましょう。

独学も可能ですが、挫折しやすいデメリットもあります。その場合は、スクールでの学習をおすすめします。時間や場所を選ばず学べるオンライン学習や、就職サポート、不明点への質問が可能など、メリットも多いのが特徴です。

仕事に就くための勉強手順3:ある程度理解できたら簡単なアプリ制作をする

独学でもスクールを選んでも、ある程度理解が進むと簡単なアプリ制作を行う設計を学ぶ流れになります。

これは「MVC」というデータベースやHTML、HTTPリクエストを処理する設計の基本概念を学ぶために必要だからです。

試行錯誤を重ねつつ、設計のベースの部分を経験から学んでいきます。就職先に関連した機能を組み込むのもアピールになるのでおすすめです。

仕事に就くための勉強手順4:アプリを公開する

アプリ作成の後は、アプリの公開という流れになりますが、オリジナルアプリを公開することは、企業へのアピールにつながります。就活に有利な実力があるとみなされるので挑戦してみましょう。

Webアプリを無料で公開する Herokuや Netlifyといった便利なサービスもあります。公開前には、ソースコードのバックアップを取り、動作確認テストも行い、就職先企業にもアピールできる確実な公開を目指しましょう。

PHPを扱う仕事先の選び方2つ

PHPを学んだ後はエンジニアとして仕事先を選びますが、大きく分けて2つの仕事先に分かれるのが特徴です。2つの違いを良く知って、自分の希望に合った就職先を選びましょう。働き方の違いを知っておくことは重要です。

ここではPHPを扱う仕事先の選び方2つの特徴と違いをお伝えしていきます。

仕事先の選び方1:自社開発企業を狙う場合

自社開発企業の場合、PHPプログラマーは、社員として勤務するのが一般的です。自社サービスの開発では、企画、設計から保守、運用まで、定められた専門業務に携わることが多いでしょう。

受託開発では、クライアントの企業のシステム開発に関わります。開発経験者を優遇することが多く、仕事に対する意欲や姿勢を重視して採用を判断しています。

仕事先の選び方2:他社常駐企業を狙う場合

他者常駐企業でプログラマーとして働く場合、未経験でも可能なことが多いのが特徴です。派遣社員という勤務形態が多いのも特徴で、待遇は自社開発で働く場合より低くなることがあります。

また自社で働く場合、環境が整っていることが多いですが、他社常駐の場合は、働く環境はその企業によって違い、案件も選びにくいという特徴を知っておきましょう。

PHPを扱う仕事に就こう

広く使われているPHPを扱えるようになれば、求人も多く、希望の業種を選びやすくなります。またPHPは初心者が学びやすい特徴があるため、これからプログラミングを学ぼうとしている人にとってもおすすめの言語です。

学習方法もいろいろあるので、自分にあった学習スタイルを選んで将来の就職や転職に有利に役立つPHPを学んでみましょう。