Web技術のトレンドはなに?ジャンル別にWeb技術のトレンドを30個紹介!
Web技術のトレンドとは
Web技術のトレンドをご紹介していきます。
IT業界は技術の革新や新しいトレンドが生まれるサイクルが非常に速いことで知られていますが、Web技術に関するトレンドとしては現在どのようなものがあるのでしょうか。
この記事では、Webサイト制作でトレンドになっているインフラ環境やプログラミング言語、ライブラリ、フレームワーク、ツール、デザインなどをご紹介していきます。
【ジャンル別】Web技術のトレンド30選
ジャンル別のWeb技術のトレンドをご紹介します。
Web技術にはさまざまな分野がありますが、大きく分けると「インフラ環境」「プログラミング言語」「プラットフォーム・オープンソース・ライブラリ」「ツール系」などのジャンルに分けられます。
ここではジャンル別のWeb技術のトレンド30選をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
インフラ環境
インフラ環境のトレンドをご紹介します。
インフラ環境はクラウド化の流れが強く、デジタルトランスフォーメーションに取り組む多くの企業がオンプレミスからクラウドへ移行しています。
ここではWeb技術トレンドと言えるインフラ環境をご紹介していきます。
Web技術トレンド1:Azure
Azureはマイクロソフト社が提供しているクラウドプラットフォームです。
Azureは全世界の55カ所にデータセンターを置いたクラウドサービスの集合体で、ユーザーのビジネス上の課題解決をサポートするためにさまざまなクラウドサービスを提供しています。
日本にも東日本と西日本の2か所に拠点があり、多くのユーザーがいます。
Web技術トレンド2:AWS
AWSはAmazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスです。
AWS(アマゾン ウェブ サービス)は世界中で使用されているクラウドプラットフォームです。インターネットを介して、サーバーやストレージ、コンピューティング、データベースなどの100以上の種類豊富なサービスを利用できます。
Web技術トレンド3:GCP
GCPはGoogleが提供しているクラウドコンピューティングサービスです。
GCP(Google Cloud Platform)とは世界中の大手企業が採用しているクラウドサービスです。普段多くのユーザーが利用しているGoogle検索やYouTubeといったエンドユーザー向けのサービスでも、GCPのインフラストラクチャーが利用されています。
プログラミング言語
プログラミング言語のトレンドをご紹介します。
Web技術の発展にともない、今後もプログラミング需要やますます高まっていくと言われています。現在プログラミング言語は、CやJavaなどのメジャーなものから非常にニッチな言語まで合わせると200種類以上あります。
ここではWeb技術トレンドと言えるプログラミング言語をご紹介していきます。
Web技術トレンド4:Java
Javaは環境に依存せずに利用できる汎用性の高さが魅力のプログラミング言語です。
Web技術トレンドとして挙げられるJavaは、世界的にも非常に人気の高い言語です。OSに依存しない開発が可能なので、Javaで開発したアプリケーションはWindowsでもmac OSでも使用できます。
Javaが得意とする分野はWebアプリやブラウザアプリなどですが、他にもさまざまな開発に用いられています。
Web技術トレンド5:JavaScript
JavaScriptはWebページに動的な効果を加えることができるスクリプト言語です。
スクリプト言語とはプログラムの実行を簡単にできるプログラミング言語のことで、JavaScriptはWebブラウザでの処理を行っています。
Webサイト制作にHTMLとCSS、さらにJavaScriptを組み合わせることで、ブラウザ上でさまざまな動作を加えられます。
Web技術トレンド6:Go
GoはGoogleが開発したプログラミング言語です。
Go言語はGolangとも呼ばれており、並行処理が言語レベルでサポートされている点が特徴です。また、複雑な機能を削ることでプログラマーのスキルに影響されにくくなっているため、安定したパフォーマンスを保てます。
近年多くの企業で採用されるようになってきており、急成長している注目のプログラミング言語です。
Web技術トレンド7:PHP
PHPはWeb開発に特化したプログラミング言語です。
PHPはHTMLに組み合わせて使用できるプログラミング言語で、HTMLの中にタグを加えるように簡単に記述できます。
Web開発以外のことはほとんどできないプログラミング言語ですが、ホームページやブログなどの制作に用いられているWordPressで使用されているため、今後もPHPの需要は続くでしょう。
Web技術トレンド8:Python
Pythonはシンプルで記述しやすいプログラミング言語です。
Pythonはコードの量が少なくても記述できるため、他人が書いたコードでも読みやすく、バグを発生させにくい効率的な開発ができます。
また、近年は人工知能の開発で、日本でも知名度を上げています。機械学習は人工知能の開発は世界的なトレンドとなっているため、今後もPythonの需要は高まるでしょう。
Web技術トレンド9:Ruby
Rubyは日本人が開発した楽しく開発ができるプログラミング言語です。
Web上で使用するシステム開発の効率を上げることができるプログラミング言語で、「食べログ」や「Cookpad」などの大手のWebサイトでも利用されています。
また、Rubyは日本人が開発したこともあり、日本語でのソースが豊富です。他の言語と異なり、最新情報やトレンドをすぐに日本語で知ることができます。
Web技術トレンド10:Kotlin
KotlinはAndroidアプリの開発によく用いられるプログラミング言語です。
Javaの統合開発環境である「IntelliJ IDEA」で知られるJetBrains社が開発したオブジェクト指向プログラミング言語で、Javaを簡潔かつ安全に使用できるように改良された言語です。
Javaと互換性があり、Androidアプリ開発は勿論、近年はサーバーサイドでも採用されています。
Web技術トレンド11:Scala
Scalaはオブジェクト指向と関数型プログラミングの両方を扱えるマルチパラダイムのプログラミング言語です。
ScalaはJavaと同様にJavaのライブラリをシームレスに利用できます。また、Scalaの需要は伸びているものの、学習コストが高いこともありScalaエンジニアの数はまだ足りていない状況です。
そのため、今後Scalaを学ぶメリットは大きいでしょう。
Web技術トレンド12:TypeScript
TypeScriptはマイクロソフトが開発したJavaScriptを拡張したプログラミング言語です。
JavaScriptに静的型付けとクラスベースオブジェクト指向を加えており、コンパイルすることでJavaScriptのコードに変換されるため高い互換性があります。
また、JavaScriptと違って型があるため、エラーを未然に防げるというメリットがあります。
プラットフォーム・オープンソース・ライブラリ
プラットフォーム・オープンソース・ライブラリのトレンドをご紹介します。
アプリ開発の際には、アプリケーションプラットフォームの利用により、プラットフォーム側で開発以外の作業を代行してくれるため、開発効率が上がります。
ここではWeb技術トレンドと言えるプラットフォーム・オープンソース・ライブラリを紹介していきます。
Web技術トレンド13:Heroku
Herokuはアプリケーション開発から実行、運用までをサポートするPaaSです。
Herokuはフルマネージドなデータサービスとなっており、150種類以上のサードパーティアドオン、1000種類以上のオープンソースビルドパックなどを利用できます。
Herokuを利用することでインフラ管理をする必要がなくなるため、ユーザーは運用ではなくアプリ開発に専念できます。
Web技術トレンド14:Firebase
FirebaseはGoogleが開発、提供しているサポートするBaaSです。
Firebaseはバックエンド側で動くサービスを意識することなく、アプリケーション開発ができるアプリケーションプラットフォームです。
また、Firebaseはモバイルアプリケーション開発にも広く用いられているため、mBaaSとも呼ばれています。
Web技術トレンド15:Kubernetes
Kubernetesはコンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、スケーリング、管理を行うためのオープンソースプラットフォームです。
「Kubernetes」はギリシャ語に由来し、「操舵手」や「パイロット」といった意味を持つ言葉です。
その名のとおりDockerなどのコンテナを操作できるもので、システムのコンテナが多くなっても、Kubernetesを利用すれば効率よく管理できます。
Web技術トレンド16:Docker
Dockerはコンテナと呼ばれるOSの仮想化環境を提供するオープンソースプラットフォームです。
Dockerではコンテナ仮想化技術を使って、アプリケーションを開発、管理ができます。システムが複雑化して複数のDockerを管理する必要が発生した場合には、前述のKubernetesが活用されます。
Dockerも近年トレンドとなっている新しいWeb技術の1つです。
Web技術トレンド17:Istio
Istioは分散マイクロサービスアーキテクチャのための基板を提供するオープンソースプラットフォームです。
マイクロサービスとネットワークの間にレイヤーを挟むサービスメッシュにより、通信の暗号化やロードバランシングなどを行うサービスメッシュ・プラットフォームとなっています。
Istioは前述のKubernetesコンテナで実行されるサービスでも利用できます。
Web技術トレンド18:GitLab
GitLabはGitLab Inc.が開発したソフトウェア開発支援環境です。
GitHubなどのサービスを社内環境に独自に構築できるGitリポジトリマネージャです。クローズド環境で利用できるため、セキュリティの問題から外部のGitHubを利用できない企業などで活用されています。
Web技術トレンド19:GitHub
GitHubはソースを共有できるソフトウェア開発のプラットフォームです。
多くのエンジニアがソースコードをホスティングに活用しているツールです。ソースコードをホスティングして複数のエンジニアが協働でき、コードのバージョン管理ツールとしても利用できるため、企業でも活用されています。
Web技術トレンド20:GitBucket
GitBucketはJVM上で動作するGitリポジトリ管理ツールです。
GitBucketはオープンソースのGitHubのクローンアプリであり、簡単にインストールして直感的な操作が可能です。GitHub APIとも互換性があるため、GitHubのようにソースコードを公開せずにリポジトリ管理をしたい個人での利用に最適です。
Web技術トレンド21:Bitbucket
Bitbucketはアトラシアンが運営するWebベースのGitリポジトリマネージャーです。
プロジェクトの計画やコード開発・テスト・デプロイを1か所でできる、チーム向けのGitコード管理ツールです。
5人までの小規模であれば無料で利用でき、プライベートリポジトリを無制限に保有できます。
ツール系
ツール系のトレンドをご紹介します。
Web技術でトレンドとなるツールには、構成管理ツールや可視化ツール、ビジネス・インテリジェンスツール、継続的インテグレーションツールなどさまざまな種類があります。
ここではWeb技術トレンドと言えるさまざまなツールを紹介していきます。
Web技術トレンド22:Ansible
Ansibleはレッドハットが開発したオープンソースの構成管理ツールです。
Python製の構成管理ツールとなっており、あらかじめ設定された設定ファイルどおりにソフトウェアのインストールや設定が自動的に実行できるため、時間を短縮しながらミスも軽減できます。
また、サーバーにエージェントを入れる必要がないため手軽に利用できます。
Web技術トレンド23:Terraform
TerraformはHashiCorp社が開発したインフラ構成管理ツールです。
クラウド上のインフラストラクチャを定義ファイルに適した形式で生成、配置してくれるインフラストラクチャ定義ツールです。
構築手順を書くのではなく、インフラの構成を宣言的に定義できるため、作成手順を意識する必要がありません。
Web技術トレンド24:Chef
ChefはRubyとErlangで開発された構成管理ツールです。
ファイルに記述した内容に沿ってユーザー作成やインストール、設定ファイルの編集などを自動的に行えるツールです。
Chefを利用する場合、設定先サーバーにエージェントを入れておく必要があります。サーバー設定管理ツールとしては非常に高い人気があります。
Web技術トレンド25:Redash
RedashはOSSで提供されているダッシュボードツールです。
ダッシュボードツールにはさまざまな種類がありますが、Redashはオープンソースで利用できるだけでなく、多くのRDBに対応している点が特徴です。
また、TreasureDataやBigQueryなどのデータソースに対応しており、グラフなどを可視化できます。
Web技術トレンド26:Looker
Lookerはリアルタイムのビジネス分析を可能にするデータ分析プラットフォームです。
ダッシュボードで徹底的なデータ分析が行える次世代のクラウドBIツールとなっており、最新のデータを使ったレポートの作成が可能です。
2019年にGoogle CloudがLookerを買収することを発表したことで話題になりました。
Web技術トレンド27:Travis CI
Travis CIはドイツのTravis CI社が開発している継続的インテグレーションツールです。
オンラインで利用できるサービスで、GitHubと連携し、GitHubに配置しているコードのビルトやテストを自動化して継続的に行うことができます。
また、オープンソースのプロジェクトであれば無料で利用できます。
Web技術トレンド28:CircleCI
CircleCIはクラウド型の継続的インテグレーションツールです。
クラウド上のコンテナや仮想機械を実行環境として使用するSaas型のサービスです。さまざまな種類があるCIツールの中でも、日本国内での採用事例が非常に多いサービスとなっています。
Saasとなっているため導入コストが低く、環境構築の必要がないため使いやすいCIツールです。
Web技術トレンド29:GitHub Actions
GitHub ActionsはGitHub公式の継続的インテグレーションツールです。
GitHubが提供している新機能で、GitHubから直接コードをビルド、テスト、デプロイできるCIツールです。
サーバーレスの実行環境となっており、GitHubでは初めてユーザーの手ではなく自動的にコマンドやコードを実行するサービスとなっています。
Web技術トレンド30:Jenkins
Jenkinsはオープンソースの継続的インテグレーションツールです。
Javaで作成されており、ソフトウェアのビルドやテスト、デプロイに関連する部分の自動化を支援します。Javaで記述されているため汎用性が高く、基本的にJavaが動く環境であれば動作します。
また、大きなコミュニティがあるため日本語でのトレンドや最新情報も手に入りやすい点が特徴です。
デザイン関連で使われているWeb技術のトレンド8選
デザイン関連で使われているWeb技術のトレンドをご紹介します。
スマホアプリやWebサイトなど、Webデザインで用いられている技術もさまざまです。また、トレンドの変化も著しいため、デザイン関連のWeb技術も押さえておきましょう。
ここでは最後にデザイン関連で利用されているWeb技術のトレンドをご紹介していきます。
Web技術トレンド1:3Dグラフィックスの活用
デザイン関連で使われているWeb技術には洗練された3Dグラフィックスがあります。
技術的な進化により、近年では安価なスマホでも3Dレンダリングを再生できるようになりました。そのため、Webデザイナーも失敗を恐れずに自由に最新のテクノロジーを利用した3Dグラフィックスに挑戦できるようになりました。
近年ではユーザーの興味を引ける、スクロールでインタラクティブに再生できる動画なども登場しています。
Web技術トレンド2:磨りガラスエフェクト
デザイン関連で使われているWeb技術には磨りガラスのエフェクトがあります。
磨りガラスエフェクトは近年増えてきたWeb技術で、背景が半透明でぼやけたように見えるエフェクトです。スタイルシートのプロパティ「backdrop-filter」を用いることで、簡単に実装できるようになりました。
磨りガラスのエフェクトは画像の上にテキストを載せる際の背景によく利用されています。
Web技術トレンド3:グラデーション付け
デザイン関連で使われているWeb技術にはグラデーション付けがあります。
グラデーションはさまざまな部分で利用されており、ボタンや画像だけでなく、フォントにも採用されています。フォントのグラデーションを活かすために、近年ではインパクトのあるタイポグラフィも増えています。
グラデーション自体は昔から利用されていましたが、近年では多くのブランドがグラデーションをWebデザインに採用しています。
Web技術トレンド4:ダークモード
デザイン関連で使われているWeb技術にはダークモードがあります。
ダークモードは、一般的な白を基調にしたデザインから黒を基調にしたデザインに変更することです。現在ではブログやWebサイト、TwitterなどのSNSでも活用されています。
ダークモードは2019年に主要OSで対応が完了した新しいWeb技術で、これ以降スマホやPCデスクトップなどで、ダークモードのカラースキームを適用できるようになりました。
Web技術トレンド5:水平スクロール
デザイン関連で使われているWeb技術には水平スクロールがあります。
水平スクロールは横方向のスクロールによって次のセクションへ移動できる技術です。特にスマホは画面が小さいこともあり、コンテンツを増やすために水平スクロールが自然に利用されるようになりました。
現在、多くのアプリで水平スクロールは一般的な技術となっています。テクノロジーの進歩が関係しているわけではなく、UXの変化だと言えるでしょう。
Web技術トレンド6:グリッドレイアウト
デザイン関連で使われているWeb技術にはグリッドレイアウトがあります。
近年では画像を変形させたり回転させたり、オーバーラップや重なりを利用することでグリッドのように見せるレイアウトも登場するようになりました。
グリッドのようなレイアウトはCSS GridとFlexboxによって実装されており、現在の一般的なブラウザではサポートされています。
Web技術トレンド7:スクロールスナップ
デザイン関連で使われているWeb技術にはスクロールスナップがあります。
スクロールスナップとは、ユーザーのスクロールの操作に合わせて特定の要素をスクロール位置に合わせる技術です。スクロールしても自動的にコンテンツにフォーカスが当たるため、ユーザーは高い利便性を得られます。
近年ではCSSのscroll-snapを利用することで、簡単にスクロールスナップを実装できるようになりました。
Web技術トレンド8:マイクロインタラクション
デザイン関連で使われているWeb技術にはマイクロインタラクションがあります。
マイクロインタラクションとは送信ボタンをクリックすることで進行状況を小さなバーで表示するなど、アニメーションでフィードバックを与える技術です。
マイクロインタラクション自体はすでに広く用いられており、近年では以前よりわかりやすくなっているインタラクションも増えています。
Web技術のトレンドを把握しよう
Web技術はトレンドの移り変わりが激しい分野です。
一昔前と違い、インフラ環境はクラウドが主流となり、アプリケーション開発を効率的にできるプラットフォームも多くなりました。
ぜひこの記事でご紹介したジャンル別のさまざまなWeb技術のトレンドを参考に、近年のWeb技術のトレンドについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。