バックエンドエンジニアに必要なスキル16個とバックエンドエンジニアの将来性

バックエンドエンジニアとは

バックエンドエンジニアとは、ユーザーから見えない部分にあるシステムを構築しているWeb系の技術者のことです。Webサーバーやデータベースの構築、プログラムを開発しています。

例えば、ECサイトを運営する時、ユーザーから見えるフロント部分だけを作っても作動しません。バックエンドになるシステムの構築も必要です。

今回は、バックエンドエンジニアの役割や将来性、必要なスキルや年収について解説します。興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

バックエンドエンジニアの役割

バックエンドエンジニアのおもな役割として、システムの開発運用、データベースとサーバーの構築が挙げられます。

バックエンドエンジニアは、新しい機能やサービスに関わるシステムを開発したり、運用後に問題が発生していないかチェックをしたりします。

プログラムはサーバー上で作動するため、サーバーの構築も必要です。アプリやWebサービスなど膨大な情報を扱う時は、データベースの構築もしなければなりません。

バックエンドエンジニアの将来性

バックエンドエンジニアは将来性の高い仕事の1つです。IT業界は急激に成長しているため、業界的に人手不足の傾向です。また、他の業界でもIT化の流れが進んでおり、エンジニアの需要がますます求められています。

ITが発展し続ける限り必要な仕事と想定されるので、バックエンドエンジニアは将来性の高い仕事と言えるでしょう。

バックエンドエンジニアに必要なスキル16個

バックエンドエンジニアに必要なスキルを16個紹介します。今回は、スキルを「言語スキル」「ミドルウェアのスキル」「フレームワークのスキル」の3つのカテゴリーに分け、それぞれのカテゴリーごとに必要なスキルを解説します。

バックエンドエンジニアに必要なバックエンド言語スキル6つ

バックエンドエンジニアに必要な言語スキルとしては、「PHP」「Ruby」「Perl」「Python」「Java」「C++」などの6つが挙げられます。

PHPやRubyは開発効率が高く、Web系のスタートアップ企業等で活用されています。比較的大規模なWeb開発では、JavaやC++を使用するケースもあります。バックエンドエンジニアとして働くならば、これらの言語を習得しておく必要があるでしょう。

バックエンドエンジニアに必要なスキル1:PHP

PHPは、初心者にも学びやすく、多くの場面で使用されているプログラミング言語の1つです。スクリプト言語の1種で、HTMLに埋め込んで使用します。スクリプト言語とは、プログラムの記述や実行を簡易にできる言語の総称を指します。

PHPを使用するおもな場面として、ブログやSNSの作成、ログイン画面やECサイトの制作などが挙げられます。

バックエンドエンジニアに必要なスキル2:Ruby

Rubyは、初心者にも比較的習得しやすい言語の1つで、オブジェクト指向のスクリプト言語です。日本で開発された言語で、プログラミング言語特有の「記号」をできる限り抑え、楽しくプログラミングできるよう作られています。

Rubyが使用される場面として、ブログやショッピングサイトの作成、SNSサイトやポータルサイトの制作が挙げられるでしょう。その他に、チャットボットやスマホアプリ、ゲーム制作等に使用されることもあります。

バックエンドエンジニアに必要なスキル3:Perl

Perlは、使いやすいプログラミング言語の1つで、1987年にアメリカで開発されました。言語の中では歴史が古いため、プログラミングに携わる人には聞きなれた言語でしょう。WindowsやUNIXなどの環境下でも動作可能で、誰でも利用できます。

Perlは、Web開発やサーバー管理でおもに使用されています。Web開発では、アプリやサービスの制作も行っています。

バックエンドエンジニアに必要なスキル4:Python

Pythonは、初心者の方も安心して学べられるため、人気の高いプログラミング言語の1つです。おもな特徴として、コード行数の少なさ、理解しやすいソースコードが書ける点などが挙げられます。

Pythonは、Webサイト構築やディープラーニングなど様々なWebサービスを作成する場面で使用されています。また、機械学習やAI(人工知能)のジャンルでも活用されています。

バックエンドエンジニアに必要なスキル5:Java

Javaは、世界的にも広く使用されているため、習得希望者が多いプログラミング言語です。おもな特徴として「OSに依存しない」「多くの場面で使用されている」といった点が挙げられます。

JavaはOSに依存しないため、安定した動作環境を提供することが可能です。そのため、どのような環境でも使用できます。Javaでできるものとして、WebアプリやAndroidアプリ開発、業務システム開発が挙げられます。

バックエンドエンジニアに必要なスキル6:C++

C++は、C言語の機能を拡張したプログラミング言語で、独学が難しいと言われています。C言語のようにハードウェアを直接操作したり、モバイルアプリを作ったりすることが可能です。

C++は、処理速度が速く、機械よりのプログラムを作成できます。そのため、他のプログラミング言語に比べて操作が複雑な傾向があるのです。

C++が使用されている場面は、IoT機器のソフトウェア、PCソフト、業務システム、家電やゲーム機を制御するソフトウェアなど、多岐に渡ります。

バックエンドエンジニアに必要なミドルウェアのスキル3つ

バックエンドエンジニアに必要なミドルウェアのスキルを3つ紹介しましょう。ミドルウェアとは、OSとアプリケーションの中間に位置するソフトウェアです。

OSには基本的・汎用的な機能があります。一方、アプリケーションは特化した機能を持っています。ミドルウェアは、OSほど汎用的でなく、アプリケーションほど特化していない機能を備えています。

今回は、Apache、MySQL、LAMPというミドルウェアを紹介します。それぞれについて解説していますので、参考にしてください。

バックエンドエンジニアに必要なスキル7:Apache

ミドルウェアは、Webサーバー、アプリケーションサーバー、データベース管理サーバーの3種類に分けられます。Apacheは、ミドルウェアの内、Webサーバーソフトウェアになります。

Apacheの特徴として「誰でも無償で使用できる」「約20年間OSSとして公開され信頼度が高い」「複数のOS上で利用できる」などが挙げられます。

バックエンドエンジニアに必要なスキル8:MySQL

MySQLは、ミドルウェアの内のデータベース管理システムになります。大容量のデータを高速で動作でき、検索エンジンやレンタルサーバーに使用されています。

MySQLの特徴として「基本的に無料」「複数のOSで使用可能」「操作方法が簡単」「巨大サイトで使用可能」「管理ツールが充実」などが挙げられます。

MySQLは多くのCMSで使用されており、Webサイトの急増に伴ってニーズがますます高くなるでしょう。

バックエンドエンジニアに必要なスキル9:LAMP

LAMPはオープンソースのソフトウェアを組み合わせたもので、造語です。OSのLinux、WebサーバーのApache、データベース管理システムのMySQL、プログラミング言語のPerl、PHP、Pythonの頭文字を取って名付けられました。

LAMPに含まれているソフトウェアはいずれも普及しており、WebサービスやWebサイトなどの構築に使用されています。

バックエンドエンジニアに必要なフレームワークのスキル7つ

バックエンドエンジニアに必要なフレームワークスキルとして、「CakePHP」「Laravel」「Ruby on Rails」「Express」「Django」「Flask」「Git/Github」などがあります。

フレームワークとは、システム開発をおこなうとき、効率化してくれる機能群のことを指します。それぞれのフレームワークについて解説していきましょう。

バックエンドエンジニアに必要なスキル10:CakePHP

CakePHPとは、PHPで使用されるフレームワークの1種です。PHPはWeb開発で使用される言語で、フレームワークを使えば簡単にプログラムを作成できます。

CakePHPには、WebページやWebアプリケーションを簡単に作るための機能が搭載されています。動作環境やサーバー設定の必要性があまりなく、導入しやすいという特徴があります。

バックエンドエンジニアに必要なスキル11:Laravel

Laravelとは、2011年に開発されたPHPのフレームワークで、フルスタックフレームワークと言われています。

フルスタックフレームワークとは、PHPのWeb開発に必要な機能をほぼ搭載しているタイプのことです。Laravelは、コードが書きやすく、学習コストを抑えられるという特徴があります。

バックエンドエンジニアに必要なスキル12:Ruby on Rails

Ruby on Railsとは、Webアプリケーションのフレームワークで、プログラミング言語のRubyで使われています。Webアプリケーションフレームワークは、Webサービスの開発をサポートするために設計されています。

Ruby on Railsを使うためには、htmlやRubyなど、プログラムに関する最低限の知識が必要です。

バックエンドエンジニアに必要なスキル13:Express

Expressとは、Node.jsで使われるフレームワークの1つです。Node.jsは、サーバーサイドのJavaScriptのことです。サーバー側とクライアント側が同じ言語で書かれています。

Expressは、ユーザー数や利用実績が多いため、日本語リソースが充実しています。少ない記述で、複雑なシステムを拡張したり、サーバー制御を可能にしたりすることができます。但し、Node.js環境を整備しておく必要があります。

バックエンドエンジニアに必要なスキル14:Django

Djangoは、Pythonで作られたWebアプリケーションのフレームワークの1つです。さまざまな機能を備えており、シンプルなWebアプリケーションならば、簡単に作成できます。

Djangoは、ソーシャルネットワークやニュースサイト、コンテンツ管理システムや複雑なWebアプリケーションなどを、少ないコードで作ります。Djangoは、無償で使用することが可能で、インターネット上でも学習方法が紹介されています。

バックエンドエンジニアに必要なスキル15:Flask

Flaskは、PythonでWebアプリケーションを作るためのフレームワークです。Flaskの特徴として「軽量」「カスタマイズ性の高さ」が挙げられます。

Flaskは搭載機能を厳選しているため、比較的簡単に学習できます。また、機能を実装する必要があるので、状況に応じたカスタマイズをすることが可能です。

バックエンドエンジニアに必要なスキル16:Git/Github

Gitとは、分散型のバージョン管理システムのことで、プログラムソースなどの変更履歴を管理しています。

一方、Githubは、ソースコード管理サービスのことで、デザインデータやプログラムコードを保存・公開することが可能です。世界中の人が利用できるので、多くのシーンで活用されています。

バックエンドエンジニアの年収

バックエンドエンジニアの年収はどの程度あるのでしょうか。サーバーエンジニアのケースになりますが、マイナビAGENTからの情報によれば「20代の平均が418万円」「30代の平均が501万円」となっています。

年収は、勤める企業によっても異なりますが、扱うプログラミング言語や知識、スキルによっても変わります。経験を積んだり、知識・スキルをレベルアップさせたりすることが大切です。客観的な実力を明示するために、資格を取得することも重要です。

バックエンドエンジニアになるために学ぶべきことは多い

バックエンドエンジニアになるためには、学ぶべきことが多くあります。今回は、バックエンドエンジニアに必要なプログラミング言語、ミドルウェア、フレームワークについて解説しました。

IT業界は急激な発展もあり、未経験者でも挑戦できる企業があります。バックエンドエンジニアとして働くためには、プログラミングスキルや知識を学び続けることが大切です。