iOSの開発言語の選び方は?開発言語8つと開発環境3つをご紹介!

iOSとは

デバイスのオペレーティングシステムとして重要な役割を持つiOSとはどんなものなのか、 iOSの開発言語をご紹介しながら、どのような開発が行われているのか、おすすめの開発環境などについて詳しく情報をお届けします。

開発言語の種類を知っておけば、それぞれの特徴を活した使い方ができるようになるでしょう。適切な開発言語を選んで、iOSアプリの開発に役立ててください。


iOSの開発言語の選び方3つ

iOSの開発言語を選ぶ際には、どのようなポイントで決めていけばいいのか3つの方法を紹介します。それぞれの選び方を基に、開発言語をどれにするのか考えていきましょう。

iOSの開発言語の選び方1:初めてiOSアプリを開発する場合

初めてiOSアプリを開発するのであれば、難易度が低めな開発言語を選ぶことがおすすめです。いきなり覚えることの多い言語を選んでしまうと、習得するのに時間がかかってしまうため、覚えやすいものから選んで開発言語とはどのようなものなのか掴んでしまいましょう。

開発言語の仕組みさえ分かってしまえば、難しい言語を選ぶ際にもスムーズに学習ができるようになるため、ある程度覚えやすく他の言語の基礎となっているようなものから取り組んでみてはいかがでしょうか。

iOSの開発言語の選び方2:目的に合わせる

開発言語にはそれぞれロボットAIに強かったり、Webアプリやスマホアプリに強かったりと得意分野が存在します。iOS開発の際に開発言語選びに悩んだら、作る目的としているアプリなどに強いのかどうかというところも考えるようにしましょう。

自分が行おうとしているiOSの開発に苦手な部分を持っている言語を選んでしまうと、開発に何かしら支障をきたしてしまうかもしれません。スムーズに開発を進めるためにも、目的にあった開発言語を選ぶことが大切です。

iOSの開発言語の選び方3:既存のリソースや技術を活かす

開発言語には既存のリソースや技術が確立されているものもあるため、それらの強みを活用する方法もあります。

開発言語をそのまま使っても支障をきたさないのであれば、すでに作られているリソースや技術を利用することで、開発を効率よく進めていくことができるようになるでしょう。

新しい技術を必要とするものが全てではありません。今ある技術を使って、アプリやロボットAIなどを開発する方法も視野に入れて考えていきましょう。

iOSのアプリ開発に使われる言語8つ

iOSのアプリ開発に使われている、8つの言語を紹介していきます。それぞれどのような特徴を持っていて、どんなアプリが開発されているのか比較しながら適切なものを選ぶ参考としてお使いください。

いくつか開発言語を知っておけば、どれを使えばいいか悩むこともなくなることでしょう。

iOSアプリの開発言語1:JavaScript

JavaScriptは、Webブラウザに様々な作業をさせるために必要となるスクリプト言語です。

プログラムの記述や実行を容易にできるようにするもので、オンラインショップなどでの商品を選ぶたびに合計されていく合計金額や、フォームを追加する際にJavaScriptは使われています。

Webページの他にもスマートフォンアプリケーションの開発などにも多く使われる、知名度の高い開発言語といえるでしょう。

JavaScriptで開発されたアプリ

パソコンやスマートフォンなど汎用性を持っているJavaScriptは、LINEやEvernote、Twitterなど様々なアプリの開発言語として活用されています。

画面が切り替わったりポップアップが表示されたり、ソートや検索機能だったりとアプリの根本的な部分を開発することができるため、今後もJavaScriptは使い続けられることでしょう。

iOSアプリの開発言語2:Swift

Apple社製のOS上で動作するアプリケーション開発を行うために作られたSwiftは、C言語などの既存の開発言語との共存が目的とされています。

そのため、Objective-Cをインポートするだけで使用できるなど、ライブラリに対応した仕組みとなっています。

Swiftのテキストも増えてきているため、アプリ開発を行う際にも様々な情報をキャッチしやすくなっている点も魅力だといえるでしょう。

Swiftで開発されたアプリ

Apple製品の開発を中心に使われているSwiftは、Apple Watchアプリの開発にも使われています。Apple WatchにSwiftを活用したことで、iPhoneと連動させて電話やメール、カメラ機能や音楽などが行えるようになりました。

またアップルだけでなく、Macアプリの開発にも使用することができるため、iPhone端末と同じように、App storeで配信することもできます。

iOSアプリの開発言語3:C#

C#( シーシャープ)は、C++とJavaの特徴を組み合わせたWindows専用の言語として開発されました。 現在ではWindowsに限らず、OSXやAndroidなどでも使われています。

またC言語とJavaに似ている部分を持っているため、C言語やJavaの学習をした方にとってはそのまま利用のしやすい開発言語となるでしょう。

どこでも動作させられるマルチプラットフォームが採用された部分は、Javaと同じ仕組みとなっています。

C#で開発されたアプリ

C#はゲームアプリで使われることも多く、グラニのスマートフォンゲームアプリとして人気を持つ神獄のヴァルハラゲートや、SEGAのスマートフォンゲームアプリの幻塔戦記グリフォンなどの開発に使われました。

iOSやAndroid、WindowsにMacなど様々なプラットフォームに対応した柔軟性の高さは、Microsoftなど大手の業務システムにも使われています。

iOSアプリの開発言語4:Objective-C

Objective-Cは、オブジェクト指向型C言語と呼ばれるタイプのもので、少しマニアックな開発言語として知られています。

現代ではApple社とMac、OSXなどで使われています。C言語との互換性も持っているため、そのままソースコードをコンパイルすることもできます。

C++言語よりもシンプルな構造となってはいますが、Objective-Cそのものの構造を全て理解しないと扱いづらい、難しさを持っているといえるでしょう。

Objective-Cで開発されたアプリ

Objective-Cは、MacやAppleのアプリ開発に多く使われていますが、Swiftへ移行するものも多く、活用自体は少なくなってきています。

そのためアップデートやメンテナンスなどで使われる機会が多くなることが予想できることから、新しくアプリを開発する言語として将来性のあるものだと言い切れない点にはご注意ください。

古いものから新しいものへと変化していくタイミングにある開発言語だという表現がしっくりきます。

iOSアプリの開発言語5:Dart

Googleにより開発されたDartは、Googleで社内標準にTypeScriptが採用されたことで、プログラミング言語の中ではマイナーなものになっていました。

ところがDart 2・Flutter・Angular Dartが開発されたことにより、再度注目を集めることになった開発言語です。

静的型付け・動的型付け両方に対応できる柔軟さと、大規模サービス開発の用途にも使用できるパフォーマンス性の高さに将来性を感じさせるものとなっています。

Dartで開発されたアプリ

Dartはネイティブコンパイルされたアプリケーションを単一コードで構築できる、GoogleのUIツールキットとして使われている、Flutterのプログラミング言語に採用されています。

Webアプリケーションやモバイルアプリケーションなど用途も幅広く、さらなる発達が期待されている開発言語として注目されていくことになるでしょう。

iOSアプリの開発言語6:Ruby

Rubyは国際規格に承認された日本初の国産プログラミング言語として扱われています。何よりもコードの読みやすさを重視した仕組みは、プログラミング初心者でも扱いやすいオブジェクト指向型のスクリプト言語として開発されました。

ガベージコレクションやマルチスレッド、クラス定義など例外処理といった多くの機能に対応した利便性も高い開発言語です。日本生まれであることも相まって、フォーラムやお知らせなどが日本語で表記されているため、理解しやすい特徴を持っています。

Rubyで開発されたアプリ

RubyはGunosyでRuby on Railsのフレームワークを活用したWebアプリの開発に使われています。スマートフォン向けアプリではユーザーのリクエストがその都度反映されていく仕組みを作るなど、最適な情報をユーザーに提供する体制が取れるようになりました。

その他にもクックパッドや食べログなど様々なサイトで、予約システムや情報発信をスムーズにするなどの活用が広がってきています。

iOSアプリの開発言語7:Python

PythonはC言語を元にして作られた開発言語で、コードが簡潔にされたスクリプト言語の仲間です。

文法を必要最小限に抑えることで、膨大な量の標準ライブラリを実現させた、少ない行数でプログラミングできることが大きな特徴となります。

速度ではコンパイラ言語には負けますが、習得の難易度も低くなっているため初心者用の言語としても注目が集まっています。コンパイラ言語が難しく感じた場合は、Pythonに挑戦してみるのもいいでしょう。

Pythonで開発されたアプリ

Pythonは日本ではあまり使われていない言語となっていますが、国内でも人気を博しているYouTubeの開発言語として使われています。

その他にもDropboxやアメリカ版2ちゃんねると呼ばれているRedditなど、有名なWebアプリケーションでの使用も行われています。

iOSアプリの開発言語8:HTML・CSS

HTMLは「Hyper Text Markup Language」の略で、ウェブページの土台を作るためのマークアップ言語と呼ばれる、文章構造を命令として伝える役割を担っています。CSSはHTMLで作られた文章をレイアウトしていく役割を持ちます。

つまりHTMLでマークアップしたものを、CSSでレイアウトを整えていくセットで使われる関係にあります。Webページを作成していく上でも基本となる流れのため、様々なiOSアプリ開発を行う際にも覚えておかなければなりません。

iOSアプリの開発におすすめの開発環境3選

iOSアプリの開発を進めるためにおすすめの開発環境の3つを紹介します。それぞれの特徴や強みをチェックしながら、開発環境づくりを進めていきましょう。

おすすめの開発環境1:Visual Studio

Visual Studioは、Microsoft社によって開発された総合開発環境です。Windowsからios、AndroidにWebアプリケーション、クラウドサービスまで総合的な開発が行えるようになります。

特にWindows PCを使ったアプリ開発を行う上では、使いやすい総合開発環境となるでしょう。

クロスプラットフォームのアプリ開発はもちろんのこと、拡張機能を使えば自分が使えるプログラミング言語やスキルなどに合わせた、あらゆるデバイスに対応したシステムが作れます。

おすすめの開発環境2:Kotlin/Native

Kotlin/Nativeとは、Kotlinでプログラムを書いて、LLVMを使用することでネイティブバイナリーをつくりだす仕組みのことを指します。

それぞれのプラットフォームやアーキテクチャ向けのバイナリを生成できるため、専用のVM環境なども必要のないネイティブ環境のままで使用できる特徴を持っています。

WindowsやMac、POSIXにiOSなどのプラットフォームを使う際にもAPIはkotlin側にそのまま見えるので、直接呼び出すことも可能となるでしょう。

おすすめの開発環境3:React Native

React Nativeとは、Facebookが開発したJavaScriptのフレームワークとして使っていたReactを、モバイルで使えるようにしたもののことです。React Nativeを使えば、ネイティブに描写するAndroidやiOSのアプリを作成できます。

最先端の技術というわけではありませんが、ユーザーインターフェイスやユーザーエクスペリエンスなどの、ネイティブでの再現や表現を行う上では適した開発環境として使っていけるでしょう。

iOSの開発言語を選ぼう

iOSの開発言語にはそれぞれ強みや弱みがあるため、それぞれを比較して開発しようとしているものに合わせた開発言語を選ぶようにしていきましょう。

C言語がそのまま発展したようなものや、独自の仕組みで作られた開発言語まで様々なものがあるため、将来性や自分が進みたい分野には何が適しているのかなども考えて学習していくことをおすすめします。