社内SEの仕事内容5つと求められるスキル3つ|おすすめの資格6選も紹介
社内SEとは
社内SEとは自社内でシステムやインフラの設計や構築、管理運用などを専門に行うシステムエンジニアです。
一般的なSEが社外でクライアントにヒアリングを行うのに対して、社内SEは情報システム部などに所属し、社内での業務のみを行います。
企業によって社内SEの業務は異なりますが、基幹システムやサーバーの運用を行ったり、社内ネットワークやライセンスの管理したり、社員のパソコントラブルの解決したりなどIT業務全般を担います。
社内SEの仕事のやりがいとは
社内SEの仕事は社内のシステムから経営までを考えることができる、やりがいのある仕事です。
社内SEはキャリアアップしてマネージャークラスになると、経営的な視点から費用対効果を考えて、より効果の出せる社内システムを構築することも必要になります。
そのため、社内SEは一般的なエンジニアと異なり、経営面を含めた幅広い業務に関わることができます。
SEと社内SEの違い
通常のSEのユーザーは顧客ですが、社内SEのユーザーは社員になります。
社内SEとSEの大きな違いは、仕事をする相手が社外の人間なのか社内の人間なのかという点です。社内SEは自社の社員のサポートをしたり、自社で利用するシステムやネットワークなどを管理することが仕事です。
一方、SEは自社に仕事を依頼してきた顧客からヒアリングを行い、システム設計などを行うことが主な仕事になります。
社内SEの仕事内容5つ
社内SEは自社のシステムの管理や社員のサポートなど、社内でのIT関連の業務全般を行うことが仕事です。
それでは、具体的にどのような仕事内容があるのでしょうか。ここでは社内SEの仕事内容5つをご紹介しますので、社内SEについて理解を深める参考にしてみてください。
社内SEの仕事内容1:社内ヘルプデスク業務
社内SEの仕事内容の一つに、社内ヘルプデスク業務があります。
社内ヘルプデスク業務とは、たとえば「パソコンにパスワードロックがかかってしまってログインできない」などといった、社員からの問い合わせを受けて対応する業務です。
社内SEは企業によっては社内でのIT周りのなんでも屋になっているケースも多いため、社員のパソコンやネットワークのあらゆる問題に対応をすることになります。
社内SEの仕事内容2:社内インフラの整備業務
社内SEの仕事内容には、社内のシステムが安定稼働できるように社内インフラを整備する業務があります。
社内SEは社内システムだけでなく、ネットワークやインフラなども管理することになります。そのため、ネットワークやサーバーなどの幅広い知識が必要となります。
システムが安定稼働できることを考えてインフラを整備し、システムにトラブルが発生した場合は迅速な保守対応を行うのが社内SEの仕事となります。
社内SEの仕事内容3:セキュリティ対策
社内SEの仕事内容には、社内のシステムのセキュリティ対策があります。
企業のサーバーには顧客の個人情報や社内の機密情報など、重要なデータが保存されています。万が一個人情報などが流出してしまえば、企業イメージや金銭的な面で大きなダメージになります。
そのため、社内SEの仕事にはセキュリティの穴がない優れたシステムを構築し、環境を維持するという業務があります。
社内SEの仕事内容4:社内システムの企画開発業務
社内SEの仕事内容には、社内システムの企画開発業務があります。
社内SEには社内でのIT戦略を立案し、企画開発を行うという仕事があります。社内業務の効率化や改善、経費削減など経営面を踏まえて効率化できるITシステムを検討し、導入を行うのは社内SEの業務になります。
近年はデジタル化への期待も高まってきているため、責任のある仕事だと言えるでしょう。
社内SEの仕事内容5:ベンダーの進捗管理
社内SEの仕事内容には、ベンダーの進捗管理があります。
社内SEだけで自社のシステム管理などができない場合、既存のパッケージシステムを導入したり、ベンダーにアウトソーシングすることもあります。
そういった場合には、ベンダーの進捗管理などを行い、コントロールする役割を担います。
社内SEに求められるスキル3つ
社内のITシステム全般を管理する社内SEには高いスキルが求められますが、具体的にどのようなスキルが必要になるのでしょうか。
ここでは社内SEに求められるスキル3つをご紹介しますので、社内SEを目指している方はぜひ参考にしてみてください。
社内SEに求められるスキル1:技術スキル
社内SEにはシステム開発をはじめとした、さまざまな技術スキルが求められます。
社内SEには、ネットワーク構築やサーバ構築のための知識やスキルも必要になります。また、自社で業務システム開発を行わない企業の場合、高いスキルを持っているインフラエンジニアなどが社内SEを務めるケースもあります。
他には、専門性の高い技術だけでなく、IT初心者が陥りがちな失敗に気づく観察力も社内SEには重要です。
社内SEに求められるスキル2:社内コミュニケーションスキル
社内SEには、専門的な内容をわかりやすく説明できる社内コミュニケーションスキルが求められます。
社内SEは社内のヘルプデスクの役割もこなすため、ITに関する知識がない社員相手でも理解できるように、問題解決に繋がる内容を説明する必要があります。
また、どれだけ高いスキルを持っていても、初歩的な質問に対しても誠意をもって対応しなければ、社内SEの仕事を円滑に行うことはできなくなるでしょう。
社内SEに求められるスキル3:社内業務スキル
社内SEには各部署の抱える問題把握や改善などの業務に携わり、問題解決を行う社内業務スキルが求められます。
社内の問題解決を行うには、社内SEも一般的なSEと同じようにヒアリングを行い、状況を把握して分析するスキルが必要になります。
仮に自分が知らない分野で問題が発生した場合、まずはシステムについて理解を深め、担当者の話が理解できるようになる必要があります。
社内SEにおすすめの資格6選
社内SEを目指している方の中には、資格取得によってスキルを身につけようと考えている方も多いでしょう。しかしIT系の資格は種類も多いため、どの資格取得を目指せばいいのか迷っている方もいるのではないでしょうか。
ここでは社内SEにおすすめの資格を6つをご紹介しますので、資格取得の際の参考にしてみてください。
社内SEにおすすめの資格1:基本情報技術者試験
基本情報処理技術者試験はITエンジニアとしてのキャリアを積みたいのであれば、取得しておきたい資格です。
IPAが認定している国家資格で、情報処理技術者試験の中ではスキルレベル2に相当します。コンピュータシステムからネットワーク、データベース、セキュリティなど幅広い内容が出題されるため、ITエンジニアとして必要な知識を持っていることを証明できます。
社内SEにおすすめの資格2:応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、ワンランク上のエンジニアを目指す人におすすめの資格です。
IPAが認定している国家資格で、情報処理技術者試験の中ではスキルレベル3に相当します。基本情報技術者試験をパスしたエンジニアが、次に取得を目指す一つ上の資格として位置しています。
また、試験範囲は基本情報技術者試験と同じですが、より深い内容まで出題されます。
社内SEにおすすめの資格3:プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験は、プロジェクトマネージャのスキルや知識を持っていることを証明できる資格です。
IPAが認定している国家資格で、情報処理技術者試験の中では難関のスキルレベル4に相当します。そのため、高度情報処理技術者試験に含まれています。
内容としては、プロジェクトの責任者としてプロジェクトを立案し、プロジェクトを管理できるスキルを学ぶことができます。
社内SEにおすすめの資格4:CCNA
CCNAはシスコシステムズ社が認定している、ネットワークエンジニアの技能を認定する資格です。
ネットワーク機器大手のシスコシステムズ社のベンダー試験で、シスコのルータやスイッチに関する技術を証明するネットワーク系の資格では有名な世界共通基準の資格となっています。
具体的なネットワーク関連のスキルや知識を習得できるため、ネットワーク周りの知識を身につけたい人におすすめです。
社内SEにおすすめの資格5:オラクルマスター
オラクルマスターは日本オラクル社が実施している、データベース関連の知識やスキルを認定する資格です。
オラクルマスターではオラクルデータベースを扱う技術力を認定するため、データベースを扱うスキルやSQLの習熟度などを証明することができます。
また、オラクルデータベースだけでなく、基本的なRDBの知識なども身につけることができます。
社内SEにおすすめの資格6:システム監査技術者試験
システム監査技術者試験は、専門的な立場からシステムを監査するためのスキルを証明する資格です。
IPAが認定している国家資格です。情報処理技術者試験の中では難関のスキルレベル4に相当しているため、高度情報処理技術者試験に含まれます。
具体的には、情報システムに関するリスクを公平かつ客観的に評価できるだけの情報システムやセキュリティに関する専門的な知識が必要とされます。
社内SEの仕事内容を理解しよう
社内のITの中核としてさまざまなIT業務を担う社内SEは、非常にやりがいのある仕事であるといえます。
ぜひこの記事でご紹介した社内SEの概要や社内SEの仕事内容、社内SEに求められるスキルやおすすめの資格などを参考に、社内SEに対して理解を深めてみましょう。