異業種への転職に失敗する原因5つ|失敗しないコツや志望動機の書き方を解説
異業種への転職事情とは?
転職者はここ数年増加傾向にあります。2019年の転職者は351万人です。1年間で転職する人は20人に1人ほどの割合となります。また、転職した人たちの中で、異業種に転職した人は約60%を占めています。
未経験者歓迎と言う求人も増えていますし、異業種への転職は珍しい事でもなくなりました。しかし、異業種への転職は本当に簡単なことなのでしょうか。転職の失敗例から、成功するために注意する事を学びましょう。
異業種への転職に失敗する原因5つ
転職する理由は人それぞれです。仕事のやりがいだったり、プライベートとの両立だったり、年収をあげるためだったり、スキルの獲得だったりと人によって様々でしょう。
転職したけれど失敗だったということは、異業種への転職に限らず起こることです。そんな後悔はしたくありませんが、どうしてこのような失敗が起こってしまうのでしょうか。転職が失敗する原因を5つ、順番に考えていこうと思います。
転職に失敗する原因1:社名や福利厚生で決める
転職に失敗する原因の1つに、本当にその仕事がやりたいのかどうかではなく、会社の知名度や福利厚生を元に判断して転職してしまった場合があります。もちろん誰もが知っている社名は自分のステータスの1つになりますし、福利厚生は手厚い方が安心できます。
ですが、その会社での仕事がやりたい仕事ではなかったり、不向きな仕事だった場合、社名と福利厚生のためだけに仕事を長く続けていくのは、難しいのではないでしょうか。
転職に失敗する原因2:準備が不十分
異業種の転職に失敗する原因の2つ目としては、事前の準備不足があげられます。転職するためにはいくつかの準備が必要です。企業によっては新卒の入社試験と同じように試験がありますし、面接は新卒と同じように必ずあります。
転職しようとしている会社についての下調べは最低限必要ですが、転職するためには自分に足りないスキルを補うことが必要な場合もあります。転職活動にも新卒の就活同様に十分な準備が必要です。
転職に失敗する原因3:イメージだけで決める
どんな仕事にもイメージというものがあります。営業職といえば1日中外を走り回っているとか、エンジニアといえば1日中パソコンに向かっているとか。しかし、同じ職種であっても、異業種では仕事のやり方が全く違うということがあります。
また、会社によっても仕事の細かい内容などは変わってきます。転職した後に失敗したと後悔しないためにも、自分の持っているイメージだけで転職活動を進めないほうが良いでしょう。
転職に失敗する原因4:ネガティブな転職理由
転職する理由がネガティブな場合も、転職に失敗しやすいと言えるでしょう。転職での面接では転職する理由や、退職している場合は退職した理由などを尋ねられることがあります。
その回答として、前職の愚痴が多かったり、自分を過小評価した発言ばかりだったりとネガティブな答えが多かったら、採用する側としては転職者にどんな印象を持つでしょうか。ネガティブな発言の多い人と一緒に働きたいと思えるかを考えてみましょう。
転職に失敗する原因5:不満を解消するための転職
目の前の不満を解消しようとして転職する場合も失敗することが多いようです。給与や休日、勤務時間への不満など、転職によってそれらが解消されたとしても、仕事はそれだけで成り立っているものではありません。
同僚と上手くいかなかったり、仕事内容に興味を持てなかったり、上を目指したくても目指せるような社風ではなかったり。不満を解消することは転職の目的の一つかもしれませんが、それだけでは上手くいきません。
異業種転職に失敗しないコツ5つ
自分のやりたい仕事のために、異業種に転職したいという人もいるでしょう。また、自分のスキルを高めるために異業種を経験したいという人もいるかもしれません。
転職者の多い現在では、異業種に転職して成功する人もたくさんいます。転職に成功した人たちは、どうやって異業種への転職に成功したのでしょうか。転職に失敗する原因を5つみてきましたが、それをふまえて、異業種転職に失敗しないためのコツを5つ紹介します。
異業種転職に失敗しないコツ1:明確な目標を立てる
どうして異業種に転職するのか。また、転職した後、どのように仕事して、どうなっていきたいのか。ここを明確にしておかないと、転職しても満足のいく結果が得られなくなってしまいます。
目標があいまいなまま転職すると、転職はしたものの自分の考えていた仕事と実際の仕事がかなり違っていて、再び転職を考えるようになるということもあり得ます。明確な目標をもっていれば、転職先を選ぶ際に迷うことも少なくなるでしょう。
異業種転職に失敗しないコツ2:分析する時間を確保する
異業種に転職しようと思ったら、まずは現在の自分について分析してみることが大切です。これまでの自分の仕事や性格、得意不得意などについてしっかり分析してみましょう。
また、転職しようとしている業種や企業についても十分に調べる事で、その業種や企業が本当に自分にあっているのか、自分のやりたい仕事ができるのかなどもわかってきます。転職後のミスマッチを防ぐためにも自分や企業を分析する時間をとることは重要です。
異業種転職に失敗しないコツ3:経験をどう役立てられるか考える
自己分析を十分にすると、自分がどんなスキルを持っていて、企業にとってどのくらい役に立つのかが客観的にわかります。異業種に転職するということは、新人と同様にゼロからのスタートとなる場合がほとんどです。
しかし、これまでの自分の経験とスキルが全く役に立たないということはありません。それらをどうやって次の仕事に生かしていけるのかを考える事は、企業選びの失敗を防ぎ、転職を成功させる大切なポイントとなります。
異業種転職に失敗しないコツ4:スキルを身につける期間を設ける
急いで転職しなくても良い状況なら、新しくスキルを身につけてから転職活動するのも良いでしょう。志望している業種に必要なスキルを身につける事は、他の転職希望者との間に差をつけることになります。
また、あらかじめ必要なスキルを身につけておくことで、気持ちに余裕をもって転職活動ができ、面接の際にも前向きな姿勢をアピールできます。焦らずにじっくり活動することも、転職を後悔しないためには必要です。
異業種転職に失敗しないコツ5:転職サービスを活用する
転職サービスの1つである転職エージェントに登録しておくと、希望に沿ったたくさんの求人を紹介してもらえます。また、履歴書や職務経歴書の書き方指導や模擬面接など、転職活動に必要なサポートもたくさんあります。
転職エージェントにはIT企業やエンジニアに特化したものや、女性の転職に力を入れているものなど、さまざまな種類があります。転職サービスを活用するのは異業種転職に失敗しない有効な方法といえるでしょう。
異業種に転職する際の志望動機の書き方3つ
転職活動するために最初にすることは、履歴書を書く事ではないでしょうか。企業の採用は大抵のところで書類選考から始まります。書類選考を通らなければ、面接してもらうことも出来ません。
ここまで異業種転職に失敗する原因と、そこから失敗しないためのコツをみてきました。異業種転職を成功させるためにも、企業側とのファーストコンタクトともいえる履歴書の志望動機の書き方を学んでいきましょう。
異業種転職の志望動機の書き方1:志望の意思を明確に伝える
まずはなぜ転職するのかを明確に伝えられなければなりません。その上で、なぜその業種を選んで、なぜその企業を選んだのかということを、明確に伝えることも大事なポイントになります。
転職の場合、やる気だけで合格できるのは20代の前半位までといわれます。熱意だけではなく、その業種に興味を持ったきっかけや、転職後の働き方などの具体的な内容を書けると、採用担当に興味を持ってもらいやすくなります。
異業種転職の志望動機の書き方2:経験を活かせる分野を交える
履歴書を書く前に、応募する企業の事は調べてあると思います。転職者の強みはなんといってもこれまでの経験です。これまでと違う仕事になるとしても、経験が無くなってしまうわけではありません。
これから働くにあたって、今までの経験をこんなふうに次の仕事に生かせると考えています。というように、志望する企業の仕事と自分の経験をリンクさせて志望動機を書けると、企業にとっての有益さをよりアピールできます。
異業種転職の志望動機の書き方3:転職のために行っていることを伝える
異業種に限らず、転職する人は常に上を見据える上昇志向のある人が多いようです。日頃から勉強したり、専門学校に通っている人もいます。
未経験の業種には、これまで自分が学んだことのないスキルが必要になる場合もあります。転職活動の一環として、資格を取得したり、独学で勉強を続けたりしていることがあるなら、志望動機に加えましょう。前向きな意欲のある人材は魅力的で、採用担当に好印象を与えられます。
異業種への転職を成功させよう
異業種への転職は珍しい事ではありません。むしろ、異業種へ転職する人の方が多数となっています。未経験の業種に挑戦する事は勇気がいりますが、さまざまな業種を体験することは、新たなスキルを身につけて自分の価値を高めるなど、社会人としてプラスになります。
失敗例を参考にして、転職に必要なノウハウを上手に使い、自分が本当に望む仕事に就くために、最初から無理だとあきらめることなく異業種転職を成功させましょう。