【案件内容別】AWS案件の詳細2つ|案件を獲得する方法3つと将来性を解説!

AWS案件の動向2つ

AWSは、Amazonによるウェブサービスです。それは、小規模なWebサイトの制作から大規模なWebサービスや業務システムの開発まで利用可能なクラウドプラットフォームなので、フリーランスエンジニアを対象とした案件としては、非常に多くの需要が存在すると言われています。

ここではAWS案件の2つの動向について見ていきます。

AWS案件の動向1:希望する単価の案件を受注しやすい

まず、AWS案件の動向として言えることは、希望する単価で案件を受注しやすい点です。AWSエンジニアの市場は需給のバランスが崩れており、人材不足が顕著ですから、エンジニア側からすれば案件を選びやすい傾向にあります。

つまり、AWSエンジニアの市場は売り手市場であるため、希望する単価が比較的通りやすいのです。

AWS案件の動向2:リモート案件は少ない

次に、AWS案件の動向として言えることは、AWSでは在宅(リモート)案件がほとんどない点です。なぜなら、在宅ワークの普及が近年であるため、リモート案件の数は常駐案件と比較すると少ないからです。

実際、IaaS(Infrastructure as a Service)市場の普及に伴い、現在多くの企業がオンプレミス(情報システムを自社設備内で完結して管理・運用すること)からクラウドサービスのAWSへと移行していますが、その大多数を常駐案件が占めるのが実情です。

【案件内容別】AWS案件の詳細2つ

AWS案件は、業務システム開発の案件とWebアプリケーション開発の案件の2つに大別することができます。ここでは、それぞれについて詳しく見ていきます。

AWS案件の詳細1:業務システム開発案件の場合

ここでは、AWS案件が業務システム開発の案件である場合、その案件の特徴と単価相場について見ていきます。

企業の社風や個人の経験値に左右される部分も大きいですが、参考としてご覧ください。

案件内容の特徴

AWS案件が業務システム開発の案件である場合、企業がシステムを社内開発する場合が主となります。大手の通信、金融、保険、証券、製造、流通、小売などの企業の多くがAWSを使用しています。

また、企業に常駐するときの服装については、それぞれの社風によります。私服でいい場合もあれば、スーツ着用が義務付けられる場合もあります。近年、IaaS市場が大きくなっていることで、企業が業務システムをオンプレスからAWSに移行するための案件が増えています。

単価相場

AWS案件の単価相場ですが、経験年数によって異なります。AWS経験が1年程度の初級エンジニアだと20万台半ば、AWS経験が5年を超える上級のエンジニアだと60万円台半ばといったように、その価格帯の差は非常に大きいものです。

業務システム開発の例としては、基幹システムのAWSへの移設業務が月額700,000円程度です。

AWS案件の詳細2:Webアプリケーション開発案件の場合

ここでは、AWS案件がWebアプリケーション開発の案件である場合、その案件の特徴と単価相場について見ていきます。

先述した業務用システム開発案件の場合と同様、個人の経験値や企業によって左右される面も大きいですが、参考にしてください。

案件内容の特徴

AWS案件がWebアプリケーション開発の案件である場合、そのWebアプリケーションを事業会社やベンチャー企業などが社内開発する場合に、AWSを利用するケースが主になります。

これらの企業は、その規模に関わらず、BtoB向けのWebアプリやBtoC向けのWebサービス、また、クラウドサービスやEC関連の事業などにAWSを利用しています。

また、企業に常駐するときの服装については、自由度が高めのベンチャー企業やスタートアップ企業であれば私服ということも多い一方、事業会社の場合は社風によるところが大きく、スーツかビジネスカジュアルかに分かれる傾向にあります。

単価相場

現場で任せられる業務の範囲や難易度は、AWS構築の実務経験年数によって変動します。当然それに応じて単価も違ってきますが、AWS案件に関しては単価相場はおよそ70万付近のケースが多くみられ、比較的、単価が高めと言えるでしょう。

Webアプリケーション開発の例としては、ECサイトインフラの構築・運用・保守が月額750,000円程度です。

フリーランスのAWSエンジニアに必要とされるスキル3つ

AWSエンジニアの求められるスキルには、どのようなものがあるでしょうか。ここでは、必要とされるスキルを初心者、中級者、上級者の3つに分けて、それぞれご説明します。

AWSエンジニアに必要とされるスキル1:ネットワーク構築の基礎

AWSエンジニアの初心者は、まずネットワーク構築の基礎を学びます。システムを組む上で不可欠なTCP/IP、VPNなどのインフラ関連の知識を知らなくては話にならないからです。OSI参照モデルなども学習しながら、徐々にネットワークの学びを進めます。

網羅的に学習するためには、資格の勉強が有効です。仮に資格が取れなくても、テキストで勉強するだけで、全体的な知識が身に付くからです。

資格用のテキストは実務や座学では学び切れない範囲もカバーしているので、ネットワーク関係、たとえばCompTIA・Ciscoなどを対象とした資格用テキストを見てみましょう。

今は必須のようになったクラウド型ネットワークの知識ですが、古い教本だと、解説内容の大前提となるシステムがクライアントサーバー型、ということもありうるので、必ず最新のテキストでクラウド型ネットワークの基礎を学ばなければなりません。

コンピュータ同士が通信し、種類の異なったOS同士でデータをやり取りしている仕組み、あるいはプロトコルとはどのようなものかなど、ネットワークの基礎を勉強することが重要になります。

AWSエンジニアに必要とされるスキル2:仮想的なネットワークの構築技術

AWSの中級者になったら、ネットワーク上でどうやってパケットが流れるのかを、実機を使って見る必要があります。ルータなどは中古が買えるので、実際にLANを組んでみましょう。

クラウド型ネットワーク技術の習得は必須なので、LANを組んだら、そこにコンピュータを複数台接続して、インターネットにつなげます。それから、クラウドサーバを契約して、仮想的なネットワークを構築します。

掲示板でもWebサービスでも構いませんので、AWSを使って簡単なサービスを立ち上げて、実際にローカルからアクセスしてみましょう。AWS上のサーバが実際にどのように動くのかを確認しながら、簡易なWebサービスを作成します。

PHP、Ruby、Pythonなど、どのプログラミング言語でも構わないので、それで簡単なプログラムを作り、それをAWS上で動かして動きを学びます。

この時構築したAWSを使ったネットワークが基本形となるので、本やWebサイトを参考にしながら、それを実際のサービスに展開してみましょう。

AWSエンジニアに必要とされるスキル3:環境の構築スキル

AWSの上級者になったら、アプリを作り、サーバを複数台使用した環境構築に挑戦してみましょう。AWSのサーバは、DBサーバをはじめWebサーバ・Appサーバと複数の機材に振り分けた方が、むしろシステムとしてスケーラブルな仕上がりになります。

環境構築は、環境上に構築したいシステムによって、ネットワークの組み方が異なります。セッションが莫大なサイトもあれば、深夜にDBアクセスが多くなるサイトもあります。

また、一度にWebサーバに集中するのでロードバランサーなしでは耐えきれないアプリもあります。環境を構築する際は、こういった様々な特性を考慮しなければなりません。そのため、AWSの環境を構築するインフラエンジニアには、高度な経験と理論が求められます。

また、システムは初期にデータ転送量が増大する場合もあれば、徐々に処理量が減少していく場合もあるので、ビジネスプランに沿った環境づくりが大切です。上級者は、それらに柔軟に対応しなければなりません。

高単価のAWS案件を獲得する方法3つ

フリーランスのエンジニアとしては、高単価の案件を獲得したいところです。AWS案件でそうした案件の獲得を目標にするなら、AWSの開発経験とスキルのアップグレードが不可欠です。その上で下記のことに意識を向けて取り組むと、高単価のAWS案件を受注しやすくなります。

AWS案件を獲得する方法1:上流工程の経験をアピールする

上流工程を経験すると、要件定義や設計などのスキルが得られます。それゆえ、打ち合わせ時に上流工程の経験をアピールすると、相手は実装だけでなく上流工程での参画を視野に入れることでしょう。その場合は、高単価を期待できます。

AWS案件を獲得する方法2:マネジメント業務を経験する

プロジェクトマネージャー(PM)とは、予算の算出、スケジュールの管理、プロジェクト従事者の作業範囲の振り分け、開発の工程管理といったいかにも管理的な業務はもちろん、開発・顧客双方との交渉事など、プロジェクト全般の計画・実行に関する責任を持つ職種のことです。

そのため、PMはクライアントやITコンサルタント等の企画側と実際に開発を行う開発側との間で調整や交渉を行います。自社のスタッフ以外にも、SIer各社などからエンジニアがやってくるケースも珍しくないためです。

このように広範なコミュニケーションや予算交渉などが発生するため、PMにはリーダーシップを裏打ちするだけのITスキルや開発経験、さらに人員管理に関する知識などが必須であり、エンジニアに比べて高単価な職種です。

それゆえ、案件の打ち合わせ時にPMの経験をアピールすることで、単価を高くすることが可能です。

AWS案件を獲得する方法3:専門知識をアピールする

AWSの開発に関連するスキルは、IaaS系であれば、Microsoft Azure IaaS、Google Compute Engine(Google Cloud Platform)、Alibaba Cloudあたりでしょう。

一方、PaaS系であれば、Microsoft Azure PaaS、Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)、AWS lambda、Google App Engine(Google Cloud Platform)が挙げられます。

これらのスキルに関する専門知識を、類似する業界・業務知識ごとの専門知識を交えながら案件の打ち合わせ時にアピールすることで、高単価になる可能性があります。

AWS案件の将来性

AWSはAmazonが運営元ですが、世界的企業と言えども何が起こるかわかりません。しかし、安全で安定したAWSは、今のところWebサービスを構築する際の第一候補になっています。では、AWS案件の将来性はどうでしょうか。

バックエンド業務やPM案件にも進出

近年、インフラをAWSなどのクラウド(Cloud)に移行する企業が増えてきました。それに付随する形で、AWSに絡む知見や能力が、PM案件やサーバー・インフラなどのバックエンド業務等でも要求されるようになっています。

このようにAWSは幅広い業界でニーズがあるため、今後も案件数の増加が見込めます。AWS案件の将来性は今後も安泰と言えるでしょう。

AWS案件を獲得しよう

クラウドサービスのAWS案件には比較的高額な案件があります。AWS案件において要求される技術は認証認可関連のものをはじめ、ネットワーク、仮想化など多様ですが、こうした技術を習得することが高額案件の受注に繋がります。

スキルを磨いて、高額なAWS案件を獲得しましょう。