テストエンジニアがつまらないと言われている理由6つ|仕事に必要なスキルも紹介
テストエンジニアとは?
テストエンジニアとは、システム開発会社が開発したソフトウェアやIT製品などが、正常に動作するかどうかのテストを専門に行うエンジニアです。
複雑なテストケースを実施することにより、設計のミスやバグを発見して品質を向上することができます。
以前は開発者がテストを行っていましたが、バグを見逃してしまうことも多く、近年は特に大規模システムなどの場合にはテストエンジニアがテストを行うケースが増えています。
テストエンジニアの平均年収
テストエンジニアは、QAエンジニアやデバッグ・テスターなどと呼ばれることもあり、平均年収は456万円ほどとなっています。日本での全労働人口の平均年収が436万円と言われていることから、平均年収よりも高い水準にあると言えるでしょう。
テストエンジニアの将来性は?
テストエンジニアは将来的にAIに負けないスキルを身につけていく必要があります。近年、AI技術の進歩により、AIを活用した自動検証なども進化しつつあります。そのため、テストエンジニアの仕事の一部はAIに取って代わられる可能性があるでしょう。
テストエンジニアが今後も活躍するためには、たとえばテスト計画の立案やテスト結果の分析など、AIでは実現できないような領域のスキルを伸ばすことが重要です。
テストエンジニアの仕事に必要なスキル3つ
テストエンジニアの仕事に必要なスキルをご紹介します。
エンジニア職にはさまざまな種類があり、それぞれ必要なスキルは異なります。それでは、テストエンジニアになるにはどのようなスキルを身につければよいのでしょうか。
ここではテストエンジニアの仕事に必要なスキル3つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
テストエンジニアに必要なスキル1:プログラミングスキル
テストエンジニアにはプログラミングスキルが必要です。
エンジニアである以上、テストエンジニアにもプログラミングスキルが必要になります。プログラミングに関する知識やスキルを持っていれば、テストでバグを発見した際にプログラマーに戻さなくても、テストエンジニア自身でコードに修正を加えることも可能です。
そのため、テストエンジニアとしての業務の幅も広がるでしょう。
テストエンジニアに必要なスキル2:正確性
テストエンジニアには正確性が必要です。
ソフトウェアのテストを行う場合、あらかじめ決められたテスト計画やテストケースを正確に実施して、ソフトウェアが仕様書の通りに動くかどうかを確認することになります。そのため、テストエンジニアには正確性が必要になります。
また、テスト漏れがないか内容に注意したり、修正されたバグが残っていないか、他の部分に影響を及ぼしていないかどうかも正確にテストすることが重要です。
テストエンジニアに必要なスキル3:分析力
テストエンジニアには分析力が必要です。
テストによってバグが見つかった場合、なぜバグが生まれたのか、どの工程で発生したのかを分析するのもテストエンジニアの仕事の1つです。そのため、テストエンジニアには分析力も必要とされます。
また、正確な分析を行うにはソフトウェアに対する十分な理解が必要になります。さらに前述のプログラミングスキルも分析の際に必要となるでしょう。
テストエンジニアがつまらないと言われている理由6つ
テストエンジニアがつまらないと言われている理由をご紹介します。
主に形になったシステムやIT製品のテストを行うテストエンジニアですが、テストエンジニアは何故つまらないと言われるのでしょうか。ここではテストエンジニアがつまらないと言われている理由6つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
つまらないと言われている理由1:単純作業であるから
テストエンジニアは単純作業の繰り返しとなっているため、つまらないと言われています。
テストエンジニアは形になったソフトウェアやIT製品、ゲームなどに不具合がないかどうか、こつこつとテストすることが仕事です。そのため、単純な作業をひたすら繰り返し行うことになります。
同じ作業を繰り返すことが得意であれば問題ないですが、自分で考えて作業を行いたい人にはつまらない仕事だと言えるでしょう。
つまらないと言われている理由2:経営者に重要に思われていない
テストエンジニアは重要な仕事だと思われていないため、つまらないと言われています。
テストエンジニアは必要な仕事ですが、立場が弱くなりがちです。また、テスト工程で不具合が見つかった場合には製品ストップをかけることになるため、開発現場から嫌がられることも多いでしょう。
さらに、重要視されていないことから、テストエンジニアには新人が回されることも多くあります。
つまらないと言われている理由3:仕事内容の変更が多い
テストエンジニアは仕事内容の変更も多いため、つまらないと言われています。
テストエンジニアは社内でも立場が弱くなりがちです。そのため、テスト段階で無理な要求をされたり、テスト内容が変更されたりといったことも多くあります。
また、テストが終了した後に追加でテストを要求されることもあり、基本的に従うしかないため、そのことをストレスに感じる人も多いでしょう。
つまらないと言われている理由4:トラブルが多い
テストエンジニアは仕事柄トラブルも多いため、つまらないと言われています。
テストエンジニアの仕事はソフトウェアに含まれているバグやエラーを発見することなので、開発側とのトラブルも発生しやすいです。また、間違いを指摘してしまった場合もトラブルになるため、対立する場面は多くあります。
さらにトラブルになればスケジュールが押し、長時間労働が発生するケースも多く、苦労の多い仕事だと言えるでしょう。
つまらないと言われている理由5:人間関係が複雑
テストエンジニアは人間関係が複雑なため、つまらないと言われています。
テストエンジニアの仕事は前述のとおり単純作業なため、新人が多かったりやる気のない人がメンバーの中にいることも多いでしょう。
また、テストエンジニアには外国人が採用されているケースも多いため、コミュニケーションが取りづらく円滑な人間関係が築きにくいことがあります。
つまらないと言われている理由6:勤務状況が酷い
テストエンジニアは勤務状況が酷いため、つまらないと言われています。
テスト工程はシステム開発での後半に行われるので、納期に間に合わせるには短期間でテストを終わらせる必要があります。そのため業務も忙しくなり、時間外労働が発生することも多いでしょう。
また、このように残業が多く発生するにもかかわらず他のエンジニアと比較すると給与が安く、勤務状況としては恵まれているとは言えない場合があります。
テストエンジニアからキャリアアップできる職種2つ
テストエンジニアからキャリアアップできる職種をご紹介します。
テストエンジニアでキャリアを積むことで、どのような職種にキャリアアップすることができるのでしょうか。ここではテストエンジニアからキャリアアップできる職種2つをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
キャリアアップできる職種1:品質コンサルタント
品質コンサルタントは業務系や組み込み系のシステムでのテストを効率的に行い、品質担保などを行う職種です。
プロジェクトにおいて、テストエンジニアをまとめ品質に関するマネジメント全般を行うのが品質コンサルタントの業務です。また、品質コンサルタントは品質管理を支援し、指導を行います。
年収は約360万円~500万円程度が平均になります。
キャリアアップできる職種2:プロジェクトリーダー
プロジェクトリーダーはプロジェクトによって配置されるサブリーダーです。
プロジェクトリーダーはシステムエンジニアの上に立つリーダーで、ITスキルはもちろんチームをまとめるコミュニケーション能力が必要とされます。年収は20代で約468万円、30代は約622万円が平均で、実績が大きく影響してきます。
テストエンジニアは管理する役割も多いため、キャリアを積むことでプロジェクトリーダーになることもできるでしょう。
テストエンジニアについて知ろう
テストエンジニアはつまらないと言われることも多い職業です。しかし、テストエンジニアがいるからこそ、製品にミスやバグがなく動いています。
ぜひこの記事でご紹介した、テストエンジニアの仕事に必要なスキルやテストエンジニアがつまらないと言われている理由、テストエンジニアからキャリアアップできる職種などを参考に、テストエンジニアについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。