文系出身者がIT業界で活用できるスキル5つ|文系出身者はどれくらいいる?

IT業界に文系出身者はどれくらいいるの?

IT業界は慢性的な人手不足であり、その需要は高いです。そのため、IT業界を志望する人も多くいます。

しかし、IT業界の仕事をするには高度で専門的な知識が必要となります。そのため、それらの専門的な知識を身につけてきた理系出身でないと、就職や転職で不利となる業界だと思っている人もいます。

ですが、IT業界は必ずしも理系出身でないといけないということはなく、文系でもIT業界の仕事をすることはできます。実際に、IT業界で働く人の3割くらいは文系出身者と言われています。

文系出身者は採用されにくい?

文系出身者でもIT業界に就職や転職をすることはできます。

ただし、文系出身ということ自体が選考を不利にしてしまうことはありませんが、理系出身者と比べて不利になりうる要因はいくつかあります。

理系に比べて企業に合った勉強内容が少ない

IT業界で必要となる知識の中には、ソフトやハードの知識をはじめ、数学や工学などの理系で学ぶ内容のものが多く含まれています。

文系出身者もこれらのことを全く学んでいないというわけではありせんが、理系出身者と比べられると、勉強量や内容が合わず、IT業界で仕事をしていくために必要な知識がどうしても足りなくなってしまいます。

そのため、文系出身者と理系出身者を並べて比べられてしまうと、技術面で見劣りしやすくなる傾向はあるでしょう。

理系に進学する人が増えてきている

理系出身者は数学ができたり、論理的思考が身についていたり、勉強や研究などで忍耐力やメンタルが鍛えられていたりなどします。そのため、理系出身者はIT業界に限らず、多くの業界で求められています。

また、理系出身者の需要が高く、就職率が高まっていることは学生側でも認知されているので、理系を選択する学生も増えてきています。

理系出身者の数が増えるほど、文系出身者が就職活動や転職活動で理系出身者と比べられる機会も増えてしまうことになります。

文系出身者がIT業界で活用できるスキル5つ

理系出身者は文系出身者よりもIT業界で活躍できるスキルを身につけていることがあります。しかし、文系出身者も理系出身者が身につけていないスキルを身につけていることもあり、そのスキルがIT業界で活躍するために必要なスキルという場合もあります。

文系出身者がIT業界への就職や転職を志望するのであれば、文系出身者のどのようなスキルがIT業界で活躍するのかを把握して、そのスキルを自分が持っているということをうまくアピールできるようにしておく必要があります。

IT業界で活用できるスキル1:コミュニケーションのスキル

IT業界の仕事では、1人で黙々と機器に向かって作業をしているというイメージを持つ人もいます。

そのような場面もありますが、IT業界の仕事ではクライアントへのヒアリングやチームでの仕事、他部署との連携など、非常に多くの人とコミュニケーションを取りながら仕事を進めることになります。

IT業界でのコミュニケーション能力は正確な仕事をするために必要であり、その重要性は高いです。

IT業界で活用できるスキル2:英語のスキル

日本のIT業界で仕事をするのであれば、英語はそれほど必要ないと思ってしまう人もいます。しかし、IT業界で仕事をするのであれば、プログラミング言語のベースが英語であったり、海外製品のソフトやハードなどを多く扱ったりなどします。

特に、ソフトやハードを扱う際には、英語のマニュアルを読んだり、海外の企業に問い合わせをしたりなどする可能性もあります。そのため、IT業界を志望するのであれば、英語の基本的な読み書き、日常会話ができることが望ましいでしょう。

IT業界で活用できるスキル3:顧客のニーズを把握するスキル

IT業界の仕事では、クライアントの要望に沿ったシステムの開発などを行います。そのため、クライアントの要望を正確に把握すること重要となります。そのクライアントの要望を把握するためのスキルとして、コミュニケーション能力が必要になります。

また、クライアントの要望を把握するだけでなく、自分がその要望をどのように理解して、どのような設計を行うつもりであるのかをクライアントにわかるように説明するためにもコミュニケーション能力は必要となります。

IT業界で活用できるスキル4:プレゼンテーションスキル

クライアントへのヒアリングを行って要望を正確に把握できたら、設計や企画などを行ってクライアントに提案をする必要があります。その際に、提案されたものがクライアントにとって魅力的なものでなければ仕事を獲得できない可能性があります。

また、大規模な案件の場合は競争入札となります。そのため、IT業界では仕事を獲得していくためにも、プレゼンテーションスキルも求められることになります。

IT業界で活用できるスキル5:文章スキル

IT業界で仕事をするのであれば、仕様書や設計書、提案書などを作成したり、解読したりなどすることがあります。

これらは伝え方や読み解き方を誤ってしまうと、最終的に伝わることや出来上がるものなどが大きく変わってしまう可能性があります。

そのため、誰が読んでも同じように理解できる文章を作成したり、相手の意図を読み解いたりできるなどの文章に関するスキルが必要となります。

文系出身者がIT業界就職に向けてやるべきこと3つ

文系出身者が身につけてきたコミュケーション能力や文章スキルなどはIT業界で役立てることができます。

しかし、文系出身者がIT業界へ就職や転職をするためには、不足している専門的な知識やスキルを補っておく必要があります。そのため、文系出身者がIT業界を目指すのであれば、やっておくべきことがいくつかあります。

IT業界就職に向けてやるべきこと1:システムに関する基礎的な知識を付ける

未経験の文系出身者でもIT業界への就職や転職をすることはできます。ただし、ITに関する知識を全く持っていない状態では採用されることは難しいです。

IT業界へ就職や転職をするといっても、エンジニアの種類は多くあり、それぞれ仕事内容や、求められるスキルなどが異なります。

そのため、IT業界への就職や転職を志望する場合には、まず自分がどのエンジニアを目指すのか明確にして、そのエンジニアになるために必要となる基礎的な知識やスキルは身につけておく必要があります。

IT業界就職に向けてやるべきこと2:IT系の資格をとる

文系出身者がIT業界への就職や転職を志望する場合、不足している知識やスキルを身につけておく必要があります。ただし、それらを独学で身につけたとしても、企業はその知識やスキルがどの程度のレベルで身についているのか判断することは難しいです。

そのため、自分がどのような知識やスキルを、どの程度のレベルで持っているのかを企業が明確に判断できるようにIT系の資格を取得しておくと良いでしょう。

文系出身者が資格取得を目指すのであれば、ITやプログラミングなどの基礎力が身につく資格がおすすめです。これらの基礎力が身につく資格には、ITパスポート、基本情報技術者、Oracle認定Javaプログラマ SE8などがあります。

これらの資格もいくつかの種類に分かれていますが、難易度の低いものであれば3ヶ月ほどで取得できるものもあります。

IT業界就職に向けてやるべきこと3:プログラミング学習サイトで勉強しておく

文系出身者がIT業界への就職や転職を志望するのであれば、必要な基礎的知識を身につけておく必要があります。今ではエンジニア関連の書籍がたくさんあるので、独学でそれらを学ぶこともできます。

ただし、IT関連の勉強は高度で専門的な内容となっているので、独学で身につけることが難しく、多くの人が挫折をしてしまっています。

また、もし独学で知識やスキルを身につけても、資格を取得しなければ何も実績として形を残すことができず、企業へのアピール材料にできなくなってしまうこともあります。

そのため、エンジニア関連の勉強をする場合は完全に独学とするのではなく、プログラミング学習サイトやプログラミングスクールなどを活用したうえで、資格取得を目指すと良いでしょう。

文系出身者におすすめのIT業界の職種・業務内容3つ

IT業界への就職や転職を志望する場合は、どのような職種や業務内容に就きたいのかを事前に明確にしておく必要があります。もし、それらを明確にしておかないと、職種や業務内容によって求められる知識やスキルが異なるため、勉強の方向性を定めることができません。

文系出身者には、文系出身者の強みがあるので、IT業界でそれらを活かせる職種や業務内容のものがいくつかあります。文系出身者がIT業界を目指すのであれば、それらの職種や業務内容を目指すことがおすすめです。

IT業界の職種・業務内容1:IT系ベンチャーのネットワークエンジニア

ネットワークの需要がなくなることはないことから、ネットワークエンジニアは、技術の進歩や移り変わりの早いIT業界の中では寿命が長い職種と言われることがあります。そのため、一度習得した知識やスキルを長く使っていくことができます。

また、エンジニアの種類の中でも、比較的未経験者への間口が広めという特徴もあるので、文系出身者におすすめのエンジニアの種類です。

特に、いろいろなことに挑戦させてもらえる機会が多かったり、1からエンジニアを育てることも多かったりすることから、企業はIT系ベンチャーがおすすめです。

IT業界の職種・業務内容2:SEの要件定義

SEの主な仕事は設計、開発、運用です。設計の段階ではクライアントにヒアリングを行い、要件定義を行うことになります。

その際には、クライアントの業務内容やニーズを把握したり、クライアントが理解できるようにシステムの内容を説明したりなどする必要があり、そのためにはコミュニケーション能力が求められることになります。

コミュニケーション能力が重要となるので、文系出身者にはおすすめの業務内容です。ただし、企業によってSEの仕事範囲は異なりますが、設計だけを行うということは少なく、開発や運用などにも携わることが多いです。

これらの業務内容では文系出身者が持たないスキルを求められることになるので、SEを目指すのであればエンジニアとしての知識やスキルを事前にしっかりと身につけておく必要があります。

IT業界の職種・業務内容3:SEの独立系SIer

SIerとは、クライアントのシステム開発を請け負っている企業のことです。クライアントは自社でシステムを開発しない場合、SIerなどにそのシステムの開発を依頼します。

クライアントには明確に作りたいシステムがあるので、そのクライアントの要望に沿ったシステムを開発する必要があり、クライアントのニーズを正確に把握する際に文系出身者のコミュニケーション能力を活かすことができます。

また、新たな仕事を得るために、クライアントの抱える悩みを見つける洞察力なども重要になります。

文系出身者がIT業界就職に向けてやるべきことを把握しておこう

文系出身者がIT業界へ就職や転職をすることはできます。ただし、必要最低限の基礎的な知識を持っておく必要はあります。

そのため、IT業界を目指すのであれば、どのような職種や業務内容に就きたいのかを明確にして、それらに就くためにやるべきことを把握するようにしましょう。