逆質問をする理由とは?エンジニアの面接でおすすめの逆質問例27選紹介

面接における逆質問とは?

逆質問とは、面接における質疑応答の中で、求職者が質問し面接官が答えるタイプの質問のことです。

新卒でも転職活動でも、採用面接では面接官が質問を投げかけ、求職者が答える形式で進行します。そして最後に、逆に面接官への質問のチャンスが与えられます。

この逆質問の内容次第では、それまでマイナスイメージを持たれていたとしても、自身をアピールするチャンスに変えられて、転職活動を優位に進めることができるようになります。

エンジニアの面接で面接官が逆質問をする理由3つ

逆質問は、基本的には求職者のアピールポイントを上手に伝えるための機会だと捉えることができます。それでは、エンジニアの面接で面接官はどのような意図をもって逆質問をしているのでしょうか。

ここでは、逆質問を行う理由3つを紹介します。

逆質問をする理由1:志望度の高さ

面接官が逆質問を投げかければ、相手がどれだけ自社に高い志望度を持っているかすぐわかります。

もちろん、質疑応答でも志望動機や入社への意欲などの質問を通じて志望度の高さを問われます。しかし、逆質問のときに違った角度からの質問が来るか、会社概要を調べただけの上辺ではない質問が来るかによって志望度合いを測ることができるのです。

逆質問をする理由2:将来性を知るため

求職者がどのような人物で、将来的にどのような仕事で貢献してもらえるかを知ることは、逆質問の重要な目的の1つです。

逆質問によって、自分が聞きたい内容を端的にまとめて質問するコミュニケーション能力があるかを判断することができます。

これはエンジニアだけでなく、どんな仕事や職場でも求められるスキルであるため、逆質問を通じて将来どのような仕事をしてもらえるのかを判断することができます。

逆質問をする理由3:価値観を知るため

逆質問では、どのようなことに興味を持ち、質問をするかで、求職者の価値観を判断することができます。

逆質問は、たくさんの疑問点をぶつけるだけの時間ではありません。一番興味のある内容を質問していると思われますので、求職者が何に関心を持っていて、どの項目に価値を重く置いているかを知ることができるのです。

エンジニアの面接でおすすめの逆質問例27選

エンジニアの面接の場では、どのような内容の逆質問が効果的なのでしょうか。またどのように対策をすれば良いのでしょうか。

ここからは、逆質問の内容として望ましい、実践的な逆質問例27選を紹介します。どのような質問パターンがふさわしいかを知るうえで参考にしてください。

逆質問例1:採用された場合の配属先

「御社に採用された際には、どのような配属先がありますか?」というのが、質問例として挙げられます。

エンジニアとしての配属先は多岐に渡ります。求職者が採用された後の配置や働き方を想像するような質問であれば、入社後にどんな仕事で貢献したいのかをアピールすることにもつながります。

逆質問例2:自分と同世代の社員の活躍

「自分と同世代の社員は、どのような部署で仕事をしていますか?どういったプロジェクトに携わっていますか?」というのが、質問例として挙げられます。

同世代のエンジニアというのは、求職者自身がどういったキャリアアップを積んでいけるのかという参考になるため、質の高い質問といえます。また、面接官はその求職者がどれくらい業務に貢献してくれるかをイメージすることもできる質問となっています。

逆質問例3:入社までに読んでおいたほうが良い教材や本

「入社までに読んでおくことが望ましい本や教材があれば、教えていただけますか?」というのが、質問例として挙げられます。

エンジニアとしての知識がどの程度必要なのかを知るためにも、直接どんな教材や本で勉強するべきかを質問するのは効果的です。

また、面接官も求職者が知識を吸収することに抵抗のない人か、積極的に勉強できる人かを知ることができますので、良い質問といえます。

逆質問例4:経歴やスキルを見て足りないと感じたスキル

「自分の経歴やスキルを見て、どのような点が足りないと感じるか、教えていただけますか?」というのが、質問例として挙げられます。

エンジニアとしての過去の経歴が具体的にその会社でどんな仕事につながるのか、それを踏まえて足りないスキルなどを聞くことができますので、実務につながる質問といえます。

また、面接官から見たときに、求職者が向上心のある人物でそれを改善しようと前向きに努力できる人物である、と評価することができますので、おすすめの質問です。

逆質問例5:現時点で自分が御社に貢献できそうなこと

「現時点で、自分が御社にどのような仕事で貢献できると思われますか?」というのが、質問例として挙げられます。

この会社に入った場合にエンジニアとしてどんな仕事ができるかを面接官に質問することで、より現実的に働く姿を想像してもらうことができ、実際に入社したときとのギャップを埋めることができます。

逆質問例6:プロジェクトメンバーの構成例

「プロジェクトメンバーには、どのような方が選出されますか?」、「メンバーの構成例はどのようになっていますか?」というのが、質問例として挙げられます。

エンジニア職では、複数のプロジェクトに参画することで業務の幅が広がっていきます。この質問をすることで、実際に入社した際にどんな人と働くことになるのかなど、今後のビジョンが具体的になります。

また面接官にも、コミュニケーションを積極的に取ることのできる人物だと感じてもらうことができます。

逆質問例7:配属された場合の必要な言語やツール

「配属された際には、どのような言語やツールが必要になりますか?」というのが、質問例として挙げられます。

プログラミングでどの言語を使っていくのかは、エンジニアにとって重要です。必要な言語に対する知識を習得してから入社することもできますので、積極的に学ぶ姿勢を面接官に見せることができます。

逆質問例8:客先常駐業務での評価基準

「客先常駐業務では、どのような点で評価されますか?」、「評価基準はありますか?」というのが、質問例として挙げられます。

エンジニアの仕事として客先常駐型の業務が発生する場合がありますので、評価基準があるのかを質問することで、実務をする際の具体的な仕事のイメージがしやすくなります。

逆質問例9:他部署メンバーとのコミュニケーションや業務での接点

「自分が配属された以外の、他部署のメンバーとコミュニケーションを取る方法はありますか?」、「他部署と業務上の接点はありますか?」というのが、質問例として挙げられます。

この質問では面接官に、自身が配属される部署だけでなく、会社組織の他部署のことも考えたり、率先してコミュニケーションを取っていく姿勢をアピールすることができます。

逆質問例10:現在力を入れている具体的な例

「現在御社はどのような業務内容に力を入れていますか?」というのが、質問例として挙げられます。

企業のホームページを見ただけではわからないような、逆質問でないと聞けないような内容のため、入社した後の企業の方向性を知ることができる質問となります。

また、面接官へも求職者が入社した後にどう貢献してくれそうかを具体的にイメージしてもらえる質問です。

逆質問例11:持っている資格を活用できる業務

「自分が持っている資格は、どのような業務で活用できますか?」というのが、質問例として挙げられます。

エンジニアとしての資格を具体的にどんな業務で発揮できるかや、どんな部署に配属になると資格が役に立つかを想像することができます。

逆質問例12:営業経験を活かして活躍できる部署

「自分の営業経験を活用して、御社の中で活躍できる部署はありますか?」というのが、質問例として挙げられます。

単なるエンジニアとしてではなく、営業経験があり他社と折衝を行えるエンジニアは特に重宝されます。

そういった経験を面接官にアピールしつつ、実際に入社したらどのような仕事を任せることができるかをイメージしやすい質問となっています。

逆質問例13:チームリーダー経験を活用できるようなチームに対する取組み

「チームリーダーをしていた経験を活用して、どういった取組みが行えるでしょうか?」というのが、質問例として挙げられます。

自身がチームリーダーとしてチームをマネジメントしていた経験を面接官に印象付けることができます。

また、入社後に社内の職場環境を改善してくれる、雰囲気を良くしてくれる、などのポジティブな印象を与えることができます。

逆質問例14:1日の業務の流れ

「御社での1日の業務の流れについて教えていただけますか?」というのが、質問例として挙げられます。

実際に入社した後の業務内容を詳しく想像することができますので、ミスマッチを防ぎより入社意欲が高まる質問であるといえます。

また、面接官も求職者が実務を行う様子をイメージしますので、入社後にどんな仕事をしてもらえるだろうかと印象付けることができます。

逆質問例15:配属される部署の上長と相性の良い人柄

「自分が配属される部署の上長と相性の良いのは、どのような人柄の方だと思いますか?」というのが、質問例として挙げられます。

面接官はこの質問から、求職者が自身もこの会社組織に加わりたいと考えており、上長とコミュニケーションをうまく取りたいと思っているというポジティブなイメージを持ちます。

求職者側も、実際の職場の上長がどんな人物かを想像することができますので、おすすめの質問です。

逆質問例16:現場の雰囲気

「自分の配属となる現場は、どのような雰囲気で仕事をしていますか?」というのが、質問例として挙げられます。

面接官が求職者と同じくエンジニアであれば、求職者はこの質問をすることで現場の雰囲気をつかむことができ、具体的に働く姿をイメージすることができます。

面接官側も、求職者がもっと現場のイメージを知って、その現場に入って働きたいと意欲を持っている、と受け止められますので、おすすめの質問です。

逆質問例17:企画に携わるためのキャリア

「自分がやりたいと思う企画に携わるためには、どのようなキャリアが必要ですか?」というのが、質問例として挙げられます。

この質問で面接官は、様々なアイデアを持っていてクリエイティブな仕事ができるエンジニアであるという印象を持ちます。そのためのキャリアについて考えることで、求職者が入社後も向上心を持って仕事に取り組んでもらえるというイメージを与えることができます。

逆質問例18:今後の事業の展望

「御社の今後の事業の展望についてお聞かせいただけますか?」というのが、質問例として挙げられます。

これは、面接官が会社の経営的なポジションの方や人事部の方に対しておすすめの質問です。求職者がその会社に入社した後にどう活躍してもらえるか、事業の発展にどう貢献してもらえそうかを想像してもらえる質問となります。

逆質問例19:研修制度の活用

「御社では、どのような研修制度を活用することができますか?」というのが、質問例として挙げられます。

エンジニアとしての知識レベルを向上させるために、活用できる研修制度を聞くことになりますので、学ぶことに対する意欲の高さをアピールすることができます。

逆質問例20:評価制度の頻度・指標

「仕事に対する評価制度は、どのくらいの頻度で適用されますか?」、「どういった指標がありますか?」というのが、質問例として挙げられます。

この質問は面接官が人事担当者であった場合などが効果的です。この質問を通じて、求職者がどれくらい向上心を持って、積極的に仕事に取り組んでもらえそうかをイメージすることができます。

逆質問例21:人材を採用する際に必ず見ている人柄

「面接などで人材を採用する際に、必ず見ている人柄はどのようなものですか?」というのが、質問例として挙げられます。

上記のよな質問は、面接官が人事担当者や経営陣のような方である場合に行うと効果的です。その会社ではどういった人柄が好まれていたり、どういった人材が集まっているのかを具体的に想像することができます。

逆質問例22:自分のアイデアや意見を伝えやすい環境であるか

「御社の職場では、自分のアイデアや意見を伝えやすい環境ですか?」というのが、質問例として挙げられます。

仕事をする中で、いろんな社員のアイデアや意見を取り入れてもらえる環境であれば、コミュニケーションもしやすく、クリエイティブな仕事ができる環境であるとイメージできます。

また質問を受けた面接官は、エンジニアとしての業務改善を積極的に行ってもらえる人であるという印象を持つようになりますので、おすすめの質問です。

逆質問例23:部署やチームの枠を超えての交流

「自分の配属される部署やチームの枠を超えての交流はありますか?」というのが、質問例として挙げられます。

求職者側は、この質問でコミュニケーション能力が高いことや、積極性をアピールすることができるほか、面接官にも、コミュニケーションに抵抗のない人としてポジティブな印象を与えることができます。

逆質問例24:繁忙期と閑散期での就業時間の差

「繁忙期と閑散期での就業時間に差はありますか?」というのが、質問例として挙げられます。

この質問で、1年間といった長期的なスパンでの業務量をイメージしたり、どれくらいの時間外労働が発生するかなどの労働面を具体的にイメージすることができます。

逆質問例25:メンバーが長期休暇を取得した場合の業務の回し方

「メンバーが長期休暇を取得した場合は、どのようにして業務を回していますか?」というのが、質問例として挙げられます。

この質問では、長期休暇が取得しやすい会社であるかや、チームとなって業務を分担し、効率良く回していく環境が整っているかといった具体的な内容がわかる質問です。

また、面接官から現時点で業務の回し方が確立できていると聞けば、自身が入社した後にも同じように休暇が取得できる可能性がわかりますので、おすすめの質問です。

逆質問例26:女性社員の福利厚生の活用事例

「女性社員の福利厚生の活用事例を教えていただけますか?」というのが、質問例として挙げられます。

この質問では、福利厚生にどれくらい力を入れているかや、女性社員が働きやすい職場環境が整っているかを具体例でイメージすることができます。

逆質問例27:働いている人にしかわからない御社の強み

「御社で実際に働いていて、他社にはない強みだと感じるものはありますか?」というのが、質問例として挙げられます。

この質問では、ホームページなどの情報ではなく面接官に直接聞かないとわからない現場の声を聞くことができますので、おすすめの質問です。

エンジニア面接の逆質問で好印象を与えるコツ3つ

ここまでエンジニア面接の逆質問として効果的な実例を取り上げました。

例のような質問例を使えば、それまでの面接があまり盛り上がらなかった場合でも、逆質問の内容次第で逆転することも可能です。

それでは、質問内容はどんなことに気をつければよいのでしょうか。ここでは、逆質問を上手に活用して面接官に好印象を与えるためのポイントを3つ紹介します。

逆質問で好印象を与えるコツ1:調べてわかるような内容にしない

逆質問では、調べればすぐにわかるような内容を質問することは避けるべきです。

「主な事業内容は何ですか?」のように、ホームページに載っていることを聞かれると、面接官は自社への関心・意欲に疑問を抱きます。

また、ホームページを見てくるという簡単な事前準備さえせずに来る求職者は、「人に何でも聞けばいい」という受け身のスタンスだと思われ、「入社しても自発的・積極的に仕事に取り組む力がない人物だ」と判断されてしまいます。

「御社の企業理念を拝見しましたが、業務に反映されていると感じるのはどんな場面ですか?」など、事前に調べた内容を踏まえた上で、質問をしないとわからない事柄を質問することが重要です。

逆質問で好印象を与えるコツ2:ポジティブな質問にする

逆質問の内容は、ポジティブな内容にするように心がけてください。

例えば、「御社の開発力が足りないと思うことはありませんか?」というような質問は、面接官に不快感を与える可能性があります。

たとえそれが真実で、よく企業研究した内容だとしてもネガティブな意味であれば、その会社を非難するために言っていると捉えられる恐れがあります。

面接官に良い印象を与えるためにも、ポジティブな内容で質問するように心掛けてください。

逆質問で好印象を与えるコツ3:抽象的にならないようにする

逆質問の内容は、抽象的にならないようにしてください。

例えば「御社の社風を教えてください」といった質問がこれに該当します。

社風といっても、会社組織の上下関係を知りたいのか、業務の進め方を知りたいのか、それとも社員たちの人柄を知りたいのか、質問の意図がわからなくなるため、面接官が回答に困ってしまうことが考えられます。

また、面接官は個人の主観で答えるしかありません。

面接官も「自由な社風です」などのように、同じく抽象的な回答しかできなくなるため、逆質問で聞きたかった内容が聞き出せないということになる可能性もあります。

どのような情報を知りたくて質問するのかを考えて、具体的な疑問点を質問するようにしてください。

エンジニアの面接で逆質問を用意しておこう

逆質問の基本は、質問内容を事前に準備して、面接の流れの中で効果的かつ自然なものを選べるようにしておくことです。

逆質問は相手が答えやすい、具体的な質問をしたほうが面接の場の雰囲気が盛り上がり、ポジティブな印象を与えます。

また、それまでの面接の会話の流れから逸脱しない質問を選ぶことが求められます。あくまで逆質問も一貫した面接の場ですので、それまでの雰囲気に沿った質問をするようにしましょう。このような細かな気配りでコミュニケーション能力が判断されます。

こういったその場での会話の流れに合わせるためにも、多くのパターンの逆質問を用意しておき、ふさわしい質問ができるよう心掛けてください。