Pythonとは何?6つの特徴とPythonで開発されているものの例を紹介

Pythonとは何?

Pythonとは、シンプルでわかりやすい文法が特徴のプログラミング言語です。

Pythonはシンプルであることに哲学を持っている言語で、少ないコードでソースコードが記述できるため、非常に読み書きがしやすいです。近年では人工知能の開発で活用されており、注目を集めています。

また、Webアプリケーションやデスクトップアプリケーション、組み込みアプリケーションなどの開発にも用いられています。

Pythonで開発できるもの5つ

Pythonではさまざまなものが開発できます。

Pythonは人工知能や機械学習に用いられることで近年注目されていますが、汎用性の高い言語なのでさまざまなことが実現できます。

ここではPythonで開発できるもの5つをご紹介しますので、どのような開発ができるのか参考にしてみてはいかがでしょうか。

Pythonで開発できるもの1:AI

PythonではAI開発ができます。

Pythonには、scikit-learnやNumPyなど機械学習や数値計算に強みを持つライブラリが豊富に用意されていることから、人工知能開発の標準言語として利用されています。

今後もAIを活用したサービスやアプリケーションなどが普及していくと言われているため、将来的にもPythonには高い需要があると言えるでしょう。

Pythonで開発できるもの2:デスクトップアプリケーション

Pythonでは、デスクトップアプリケーション開発ができます。

デスクトップアプリケーションはC++やJavaなどでも開発されますが、PythonでもWindowsやMac、iPadなどで使用できるクロスプラットフォームのデスクトップアプリケーションが開発できます。

Pythonにはデスクトップ作成が簡単にできるフレームワークもあるため、スピーディな開発が可能です。

Pythonで開発できるもの3:Webアプリケーション

PythonではWebアプリケーション開発ができます。

Pythonの採用目的としてはWebアプリケーション開発がもっとも多く、InstagramやYouTube、DropboxなどもPythonを使って作られています。

そのため、Pythonで開発したAIを使用したWebアプリケーションもPythonで開発することができます。

Pythonで開発できるもの4:ゲーム

Pythonではゲーム開発ができます。

Pythonを使えばブラウザで動くゲームなどを開発することもできます。レトロな2Dから立体的な3Dまで開発可能で、Pythonをゲーム開発に採用している企業は少ないですが、個人で作成している人は多いです。

Pythonで開発できるもの5:組み込みアプリケーション

Pythonでは組み込みアプリケーション開発ができます。

家電などのハードウェアの中に組み込んでプログラムを動かす組み込み系でもPythonは採用されています。Pythonを使用した組み込み系ではミニパソコンのラズベリーパイが有名です。

また、組み込みアプリケーションの開発にはC言語系のプログラミング言語が多く用いられますが、PythonはC言語系と相性がよいため、合わせて使用されるケースも多いです。

Pythonの6つの特徴

Pythonの特徴をご紹介します。

ここまでPythonでできることをご紹介しましたが、プログラミング言語としてのPythonはどのような特徴を持った言語なのでしょうか。

ここではPythonの6つの特徴をご紹介しますので、どのような特徴があるのか参考にしてみてください。

Pythonの特徴1:文法がシンプル

Pythonとは文法がシンプルな言語です。

Pythonは非常にシンプルで、少ないコード行数でプログラミングができるため、覚えることが少ない構文が特徴です。また、Python自体がシンプルであることに哲学を持っており、「複雑であるよりもシンプルな方が良い」と考えているため、シンプルさを重要視しています。

そのため、Pythonエンジニアは他の言語よりも覚えなければいけないことが少ないです。

Pythonの特徴2:他の言語と比べ学びやすい

Pythonとは他の言語と比べて学びやすい言語です。

前述のとおり、Pythonはシンプルかつ短いコードで記述でき、構文規則が他のプログラミング言語と比較して少ないです。そのため、Pythonを習得するためにまず覚えなければいけない文法自体が少なく、初心者にも学びやすくなっています。

Pythonはプログラミング入門者にとってもハードルが低い言語だと言えるでしょう。

Pythonの特徴3:動作確認が簡単

Pythonとは動作確認が簡単な言語です。

C言語やJavaなどはコンパイル言語と呼ばれており、プログラムを実行するにはコンパイルによって一度すべて機械語に翻訳する必要があります。

一方、Pythonはインタプリタ言語であるため、プログラムを実行する場合はソースコードを1行1行翻訳しながら実行することになります。そのため、いつでも手軽にプログラムを動かしながら動作を確かめることができます。

Pythonの特徴4:ライブラリが充実している

Pythonとはライブラリが充実している言語です。

Pythonには標準で付属している標準ライブラリというものがあるため、Pythonをインストールするだけでこれらのライブラリを使用できます。

Pythonの標準ライブラリは非常に種類が多く、カテゴリーで分けると数学関連、ファイル操作、データの永続化、データ圧縮、並列処理、ネットワーク処理、インターネット関連、GUIなどがあります。

Pythonの特徴5:フレームワークが豊富

Pythonとはフレームワークが豊富な言語です。

フレームワークとは、アプリケーションなどを開発するために必要な機能を組み合わせた枠組みのことです。フレームワークは目的にあわせてさまざまな種類があり、Pythonで使用できるフレームワークも豊富にあります。

フレームワークを使用することで、コードを一から記述するよりも短時間でプログラミングができ、さらに効率よく管理することができます。

Pythonの特徴6:様々な分野で実績がある

Pythonとは様々な分野で実績を持つ言語です。

Pythonは世界でも有名なWebアプリケーションの構築に使用されており、さらにAI開発やデータ分析などあらゆる方面で使用されている実績豊富な言語です。

たとえばWebアプリケーションであればYouTubeやInstagram、DropBoxなどの有名なアプリケーションに使用されています。そのため、信頼感の高い言語だと言えます。

プログラミング初心者がPythonを学ぶ手順

Pythonとはどのような手順で学べばよいのでしょうか。

これからPythonを学んでみようと考えているプログラミング初心者の場合、何から手を付ければいいのかわからないという方もいるでしょう。

ここではプログラミング初心者がPythonを学ぶ手順についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

Pythonの開発環境を準備する

Pythonをインストールして開発環境を構築しましょう。

Pythonは公式のインストーラーもありますが、ライブラリなどを一緒にインストールするなら「Anaconda」などのパッケージを使うと良いでしょう。

また、エディターはテキストエディタでも良いですが、初心者なら統合開発環境がおすすめです。たとえば「PyCharm」をインストールすれば、エラー検出やデバッガなども使えるため使いやすいでしょう。

書籍や動画を使ってPythonの基礎を学習する

書籍や動画を使ってPythonの基礎を自己学習しましょう。

はじめてプログラミングを学ぶ場合、開発ができるようになるまで300時間から400時間程度の学習時間が必要だと言われています。

Pythonは関連書籍や学習サイトも豊富にあるため、自分に合いそうな教材を選んで勉強しましょう。また、動画でプログラミングを学べるサイトであれば、すき間時間を活用して学習を進められます。

興味がある分野を更に詳しく学ぶ

さらに自分が興味のある分野について学習を進めましょう。

Pythonは開発できる分野が非常に幅広いため、Webアプリケーション開発に興味がある人もいれば人工知能の開発に興味がある人もいるでしょう。そのため、基本を学んだら次は興味のある分野について詳しく学びましょう。

書籍もPythonの分野ごとに専門的な内容を纏めているものが多いので、2冊目以降の本は興味のある分野で選ぶと良いでしょう。

自己学習に詰まった場合は経験者に聞く

自己学習だけでは壁にぶつかって挫折してしまうこともあります。

独学の難しいところは、わからない点を自分で解決していかなければいけない点です。また、一人で勉強しているとモチベーションも保ちにくく、疑問点やエラーを解決できずそのまま学習を辞めてしまうこともあります。

そのため、煮詰まったら知り合いのエンジニアや、セミナーや勉強会などに参加して経験者に質問してアドバイスを受けると良いでしょう。

Python学習にはプログラミングスクールに通うのもあり

プログラミングスクールであれば効率的にプログラミングスキルの習得ができます

スクールならプロの講師に指導してもらえるため、書籍やWebサイトなどを使って独学するよりも学習がスムーズに進みます。また、疑問点ができてもその都度解決しながら学習を進められるため、途中で挫折するリスクも少ないです。

そのため、費用はかかりますが、Pythonを使って仕事をしたいならプログラミングスクールに通うのも良いでしょう。

Pythonで開発されているサービス5選

Pythonで開発されたサービスにはどのようなものがあるのでしょうか。

PythonはWebアプリケーション開発にも積極的に採用されている言語で、世界中で利用されている有名なアプリケーションの中にもPythonで開発されたものがあります。

ここでは最後にPythonで開発されているサービス5選をご紹介しますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

Pythonで開発されているサービス1:YouTube

YouTubeは世界最大の動画共有サイトです。

名前の由来は「あなた(You)」と「Tube(ブラウン管)」で、2005年に設立されました。日本でも2006年頃には人気になっており、世界中で利用されています。

PythonはYouTubeのサーバーサイドに主に使用されています。

Pythonで開発されているサービス2:Google

Googleは検索エンジンを代表とするオンラインサービスです。

Googleが提供しているオンラインサービスには、Google検索以外にもGmailやGoogle Mapsなどさまざまな種類があります。

これらの開発にはPythonが重要な部分の開発を担っており、多くのGoogleエンジニアがPythonを使っています。

Pythonで開発されているサービス3:Instagram

Instagramは写真を共有できるソーシャルメディアサービスです。

スマホで撮影した写真や動画を気軽に共有できる写真特化型のSNSで、若者を中心に利用されています。日本国内にもユーザーは1600万人以上いると言われています。

Instagramの開発にはPythonが使用されており、フレームワークにはDjangoが採用されています。

Pythonで開発されているサービス4:Dropbox

Dropboxはオンラインストレージサービスです。

ファイルを保存するだけでなく、共有して他のメンバーと共同で作業を行うこともできるため、ビジネスにも活用されています。

DropboxはすべてPythonで開発されており、コード量はサーバーとクライアント合わせて93万7707行となっています。

Pythonで開発されているサービス5:Paypal

PayPalはオンライン決済サービスです。

世界有数のの決済サービスであるPayPalでもPythonが採用されており、ライブラリにはTensorFlowが使用されています。

そのため、複雑な不正パターンを認識して、不正減少の精度やユーザー識別の精度を向上させています。

Pythonは今後も需要が高まる言語

Pythonはさまざまなものが開発できる汎用性の高いプログラミング言語です。

ぜひこの記事でご紹介したPythonで開発できるものやPythonの6つの特徴、Pythonで開発されているサービスなどを参考に、近年ますます注目されているPythonについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。