エンジニアリングとは何なのか?代表的なITエンジニアリングの種類7つを紹介

エンジニアリングとは何なのか?

IT業界における「エンジニアリング(engineering)」とは、科学技術を応用することにより、物品を生産する技術やその研究を総称したものです。

なお、エンジニアリングは、直訳すると「工学」という意味の言葉になります。

エンジニアリングにより生み出された人工物は非常に多く、情報機器や医療機器、家電、通信や電力などのインフラ、ネットワークや環境システムなどもエンジニアリングで生み出されたものの一部です。

日本でのエンジニアリングの定義

日本における「エンジニアリング」という言葉は、海外よりも広い意味で使われているケースが多く、工学だけでなく理学を含んで使用されることもあります。

そのため、日本では、欧米よりも広い定義を持って利用されている言葉と考えられます。

また、大学における「エンジニアリング」の場合は、自然科学と学問、ときには人文社会科学の知見を使って、さまざまな有益なものを構築するための学問と定義されています。

多数の種類のエンジニアリングがある

「エンジニアリング」は、主に生活に関する技術を意味し、設計、創造、検査などの総合的な技術を指すため、多数の種類が存在します。

具体的には、プラントエンジニアリング、化学エンジニアリング、機械エンジニアリング、電気電子エンジニアリング、レコーディングエンジニアリング、シビルエンジニアリングなどの種類が挙げられます。

本記事では、IT業界で注目される「ITエンジニアリング」に焦点を当ててご紹介します。

現在注目されているITエンジニアリング

IT技術の進歩が目覚ましい近年では、ITエンジニアリングの分野が注目を集めています。

IT業界にもエンジニアリングに関する職種があり、ITにエンジニアリングを活用することでビジネスをスピードアップさせたり、コストを削減したシステム開発を実現するといったことを可能にしています。

また、官公庁などの業務をIT化し、効率化するといったことも、ITエンジニアリングで実現できます。

ITエンジニアリングが注目される3つの理由

現在のIT業界のエンジニアリングとは、主にシステムやプログラムを作り上げる技術を指します。近年注目を集めているITエンジニアリングですが、どのような理由で注目されているのでしょうか。

ITエンジニアリングが注目されているのには、さまざまな理由が挙げられます。

ここでは、ITエンジニアリングが注目される3つの理由をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ITエンジニアリングが注目される理由1:利便性が上がる

ITエンジニアリングを活用することにより、利便性が上がります。

ITエンジニアリングによって社会の中に情報技術が浸透すれば、さまざまな便利なシステムやツールを誰でも利用できるようになります。

それらの情報技術を上手に利用できれば、人々の生活の利便性はアップするでしょう。

ITエンジニアリングが注目される理由2:様々なものの作業効率が高まる

ITエンジニアリングを活用することにより、作業効率が高まります。

便利なシステムを利用することで作業効率が高まり、従来であれば手作業で行っていたような作業なども、短時間で行えるようになります。

また、作業効率が上がれば人々の生活にもゆとりが生まれ、十分な睡眠時間が確保できると同時に、プライベートの時間も充実するといった好循環が生まれます。

ITエンジニアリングが注目される理由3:時間や場所に制限がなくなる

ITエンジニアリングを活用することにより、コミュニケーションに時間や場所の制限がなくなります。

インターネットやネットワークなどの情報技術が浸透すれば、人々はメールやチャット、テレビ電話などのネットワークを利用した新しいコミュニケーションを可能にできます。

その結果、従来のように他者とコミュニケーションを取るための時間や場所を制限されることもなくなると言えます。

代表的なITエンジニアリングの種類7つ

IT業界におけるITエンジニアリングにはさまざまな種類があり、それぞれ情報技術を活用して人々の生活を豊かにしています。

ここでは、代表的なITエンジニアリングの種類7つをご紹介します。IT業界の仕事に興味のある人は、ぜひご一読ください。

代表的なITエンジニアリングの種類1:システムエンジニアリング

システムエンジニアリングとは、システム設計や開発、テストなどのシステム開発の上流工程を担うエンジニアリングのことです。

システムエンジニアリングは、ソフトウェアシステムの構築やプログラミング、テストを行い、さらに稼働に至るまでの業務を担います。

また、コンピューターの本体や入力装置、ハードディスクや出力装置などのハードウェアやOS、ネットワークなどのシステム構築も担います。

代表的なITエンジニアリングの種類2:ネットワークエンジニアリング

ネットワークエンジニアリングとは、ネットワークの設計や構築、運用監視などのエンジニアリングのことです。

ネットワークシステムを設計するためのファイアーウォールや、暗号化などの仕組みに始まり、SSLの仕組み、オンライン上で情報を暗号化する仕組み、ファイル共有ソフトに関する知識など、ネットワークエンジニアリングにはセキュリティに関する深い知識が求められます。

代表的なITエンジニアリングの種類3:Webエンジニアリング

Webエンジニアリングとは、WebサイトやECサイトなどの設計や構築、運用、保守に関するエンジニアリングのことです。

Webエンジニアリングの主な技術としては、商品やサービス、会社案内などのWebサイトやブログ、AmazonやYahoo! など、サービスを提供するECサイトに採用されている分析システムや監視システムなどのプログラミングが挙げられます。

代表的なITエンジニアリングの種類4:サーバーエンジニアリング

サーバーエンジニアリングとは、サーバーの設計や構築、運用、管理に関するエンジニアリングのことです。

ネットワーク上にあるメールサーバーやデータベース、DNSサーバー、SSHサーバー、FTPサーバーといった各種サーバーの構成の設計、構築、サーバーの運用、保守などがWebエンジニアリングの業務になります。

代表的なITエンジニアリングの種類5:データベースエンジニアリング

データベースエンジニアリングとは、サーバーの設計や構築、運用、管理に関するエンジニアリングのことです。

信頼性の高い正確なデータベースを構築したり、ネットワーク上での整理された検索や処理などに使用される情報をデータベースから容易に取り出せるようにしたりする、などどいった仕事がデータベースエンジニアリングです。

代表的なITエンジニアリングの種類6:エンベデッドエンジニアリング

エンベデッドエンジニアリングとは、機械などに組み込まれる、組み込み系の設計や開発に関するエンジニアリングのことです。

「組み込み系」とは、家電製品やさまざまな独立した機器の中に組み込まれている、コンピューターを制御するためのシステムのことです。

エンベデッドエンジニアリングでは、組み込み系のソフトウェアの設計や開発を行ったり、場合によってはソフトウェアとハードウェアを組み合わせた開発を行います。

代表的なITエンジニアリングの種類7:AIエンジニアリング

AIエンジニアリングとは、最先端技術である人工知能(AI)の開発などのエンジニアリングのことです。

AI技術の研究や開発、AIを活用したデータ分析やシステム、ソフトウェアなどの開発、学習精度を向上するためのチューニング、学習用データの構造化など、さまざまなAI関連の研究や開発を行うのがAIエンジニアリングです。

ITエンジニアリングの将来性が高い3つの理由

一般的に、ITエンジニアリングは高い将来性があると言われています。

ここ数年、注目を集め続けているITエンジニアリング業界ですが、近年ではIoTやAI、ビッグデータなどの新しい技術が特に注目されており、今後も高い将来性があると言われています。

ここからは、ITエンジニアリングの将来性が高い3つの理由について見て行きましょう。どのような理由から将来性が高いと言えるのか、ぜひ参考にしてみましょう。

ITエンジニアリングの将来性が高い理由1:技術進歩が今後も続く

ITエンジニアリングは、今後もさまざまな技術革新が起きる可能性の高い分野です。

たとえば、近年のAWSやAzureなどのクラウドサービスの台頭により、サーバーやネットワーク、さまざまなサービスがクラウド化される傾向が強くなり、従来のようにオンプレミスで保有する企業が少なくなりました。

このように新しい技術が生まれることにより、これまでスタンダードだった技術にも変化が現れることがあります。

ITエンジニアリングの将来性が高い理由2:様々なスキルや知識が必要

ITエンジニアリングには、あらゆるIT知識やスキルが求められます。

特に近年では、IoTやAIなどの最先端技術が登場したことで、従来の1分野に特化したエンジニアより、設計から開発まで担える横断的なスキルを持ったエンジニアの需要が増えました。

たとえばIoTの開発でも、ネットワークの知識だけでなく家電や医療など、IoTが活用される業界についての専門知識を持っている方がより具体的な提案ができます。

ITエンジニアリングの将来性が高い理由3:常に人材不足

ITエンジニアリングは、慢性的に人手不足の業界です。

IT人材は需要に対して供給が少なく、さまざまなIT職種で人材不足の状態となっています。また、今後も少子高齢化により労働人口が減少していくこともあり、将来的にもIT人材不足は深刻化していくと言われています。

このように、ITエンジニアリングは人手不足の状態となっていることから、今後も就職や転職がしやすい売り手市場であると言えます。

ITエンジニアリングは生活を便利にしてくれる

ITエンジニアリングとは、新しい情報技術を人々の生活の中に普及させることで社会を便利にするものです。

この記事でご紹介した内容を参考に、注目を集めているITエンジニアリングについての理解を深めてみましょう。