Rubyとはどんな言語?Rubyの4つの特徴とRubyで開発されたものを紹介

Rubyとは何?

Rubyとは日本で開発されたオブジェクト指向型のプログラミング言語です。

Rubyは日本人であるまつもとゆきひろ氏が創り出した言語で、エンジニアが楽しくプログラミングできることをコンセプトにしています。

そのためコードがシンプルで読み書きしやすく、「Ruby on Rails」というフレームワークを活用することで効率的でスピーディな開発ができます。また、Webサービス開発によく用いられる言語となっています。

Rubyの由来は?

Rubyとは7月の誕生石に由来する言語です。

Rubyの開発者・まつもとゆきひろ氏の同僚がたまたま7月生まれだったことから、誕生石のルビーにちなんで名づけられたと言われています。

また、RubyはPerlというプログラミング言語を参考にした部分もあるため、6月の誕生石のパール(Perl)の次という意味でRubyと名づけられたとも言われています。

Rubyの歴史とは?

Rubyは1995年12月に一般公開されました。

Rubyは子どもの頃からプログラミングに慣れ親しんできた開発者のまつもとゆきひろ氏が、高校生の頃に書きためていたプログラミング言語のアイデアを原点としています。

まつもと氏の好みの言語を組み込んだ言語は1993年に生まれ、その2年後の1995年にフリーウェアとして無料利用できる形で公開されました。

Rubyの4つの特徴

Rubyとはどのような特徴を持つ言語なのでしょうか。

プログラミングに興味を持っている方の中には、日本人が開発した日本製のプログラミング言語Rubyの特徴について知りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

ここではRubyの4つの特徴をご紹介しますので、どのような特徴を持つ言語なのか参考にしてみてください。

Rubyの特徴1:オブジェクト指向言語

Rubyはオブジェクト指向のプログラミング言語という特徴があります。

オブジェクト指向とは、複数のモノを用意してモノを組み立てるように表現してコンピュータを動作させるという考え方です。Rubyはオブジェクト指向に基づいているため、プログラムを共有したり多様に使い分けることが可能です。

また、オブジェクト指向言語にはRubyの他にJavaやJavaScript、C++、PHPなどがあります。

Rubyの特徴2:ソースコードが比較的シンプル

Rubyはソースコードがシンプルで書きやすく読みやすいという特徴があります。

さまざまな種類が存在するプログラミング言語の中でも、Rubyはソースコードがシンプルな分類です。プログラムを開発するのに必要とするコードの記述量が少なく済むことから、書きやすいだけでなく、他の人が読んでも何を書いてあるのか読み取りやすいです。

そのため保守がしやすく性能の高いプログラムが開発できます。

Rubyの特徴3:日本発のプログラム言語

Rubyには、日本発のプログラミング言語という特徴があります。

すでにこの記事でもご紹介していますが、Rubyは日本人のまつもとゆきひろ氏が開発しました。また、日本において作り出されたプログラミング言語としては、国際規格である「国際電気標準会議」ではじめて認定されています。

このようにRubyは日本生まれのため、日本語で書かれた情報も見つけやすく、初心者にも学びやすい環境だと言えるでしょう。

Rubyの特徴4:Web開発向けのフレームワークが存在する

RubyにはWeb開発向けの「Ruby on Rails」というフレームワークがあるという特徴があります。

フレームワークとはWebアプリ開発などに必要な機能を集めた枠組みのことで、「Ruby on Rails」はWebアプリケーションの開発を効率化できる便利なフレームワークです。

また、Rubyは他にもPadrinoやSINATRA、Hanamiといったフレームワークが使えます。

Rubyを使った開発に向いているもの3つ

Rubyとはどのような開発に向いているのでしょうか。

Rubyで開発できるものとして代表的なものに、WebサービスやWebアプリケーションがあります。また、Rubyには他にも開発に向いているものがあります。

ここではRubyを使った開発に向いているものを3つご紹介しますので、参考にされてはいかがでしょうか。

Rubyを使った開発に向いているもの1:Webアプリケーション

Rubyの得意分野としてまず挙げられるのがWebアプリケーション開発です。

Rubyにおいては、Webアプリケーションの開発に適したフレームワークの「Ruby on Rails」を活用することで、スピーディなWebアプリケーション開発が可能になります。

また、開発効率の良さから少人数短期間での開発に適しているため、スタートアップ企業でのWebアプリケーション開発に採用されるケースが多いです。

Rubyを使った開発に向いているもの2:WebAPIを利用したサービス

RubyはWebAPIを利用したサービス展開に向いています。

WebAPIはインターネット上のアプリケーション間のインターフェースで、近年ではTwitterやFacebookなどさまざまなサービスがWebAPIを提供しています。

Rubyでは、Ruby on RailsにあるAPIモードを利用してアプリケーション構築を行うことで、効率の良いWebAPI開発が可能になります。

Rubyを使った開発に向いているもの3:基幹系システム

Rubyは基幹系システムの開発に向いています。

Rubyで利用できるRuby on Railsは、MVCというサーバアーキテクチャをベースとしています。そのため、Rubyは膨大なデータ処理や複雑な計算を行うような基幹系システムのサービス開発にも適しています。

また、Rubyはデータベースと組み合わせる基幹系システム開発にも対応しています。

Rubyで開発されたサイト例5選

Rubyとはどのようなサイトの開発に採用されているのでしょうか。

Rubyはその特性としてWebアプリケーション、あるいはWebサービスなどの開発に向いている言語であることをご紹介しましたが、普段私達が利用しているようなWebサービスの中にもRubyで開発されたものがあります。

ここではRubyで開発されたサイト例5選をご紹介しますので、どのようなサイトがあるのか参考にしてみてください。

Rubyで開発されたサイト例1:クラウドワークス

クラウドワークスは国内有数のクラウドソーシングサイトです。

フリーランスや副業として仕事を探している人と、仕事を依頼できる人材を探している企業などのクライアントの仲介を行うサービスとしてシェアを拡大しています。

クラウドワークスはRuby on Railsを利用して開発されており、仕様変更が行われることも多いため、Rubyによるシンプルな文法がメリットとなっています。

Rubyで開発されたサイト例2:Airbnb

Airbnbは民泊などの情報をシェアできるサイトです。

全世界190ヵ国以上に2億人以上の利用者がいるサイトで、一般の人が所有している民泊を安く提供できるサービスとして人気になっています。

スタートアップ企業だったAirbnbでは、サービスをスピーディに開発できるRubyを採用した効率的な開発を行っており、スタイルガイドとして情報公開しています。

Rubyで開発されたサイト例3:クックパッド

クックパッドは国内有数のレシピ共有サイトです。

クックパッドではユーザーが投稿するレシピ情報や会員情報などの膨大な情報を管理し、さらにユーザーがストレスなくサービスを楽しめる快適なサイト作りのためにRuby on Railsのフレームワークを利用しています。

Ruby on Railsの利用事例としても有名で、開発者ブログからもクックパッドのエンジニアの仕事の様子を見ることができます。

Rubyで開発されたサイト例4:GitHub

GitHubはエンジニアのためのソフトウェア開発プラットフォームです。

Gitは多くのエンジニアが利用しているソースコードのバージョン管理システムのことで、GitHubはGitを中継することでインターネット上でソースコードを公開しています。

GitHubはRubyを利用した柔軟な開発により、一般的なオープンソースと異なり、SNSによって世界中のエンジニアとオンライン開発ができます。

Rubyで開発されたサイト例5:Twitter

Twitterは誰でも思っていることを世界に呟けるSNSです。

日本でも多くの利用者を持つTwitterも、最初はWebアプリケーションフレームワークにRuby on Railsを採用していました。

現在では需要が伸びたこともあり、Scalaに移行して開発が続けられています。

Rubyを学習するための方法3選

Rubyとはどのような学習方法があるのでしょうか。

さまざまなWebアプリケーションを楽しく効率的に開発できるRubyを学びたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

ここでは最後にRubyを学習するための方法3選をご紹介しますので、どのような勉強法があるのか参考にしてみて下さい。

Rubyを学習するための方法1:書籍で学習

Rubyの学習方法として、書籍で学習する方法があります。

Rubyは比較的コードがシンプルでわかりやすい言語のため、初心者でも書籍を使って独学で勉強することもできるでしょう。

特にRuby開発者であるまつもとゆきひろ氏が監修している「たのしいRuby」は、非常にわかりやすくRubyについて解説しておりおすすめです。

Rubyを学習するための方法2:動画で学習

Rubyの学習方法として、動画で学習する方法があります。

書籍を使った勉強が難しいという方には、動画サイトを活用して勉強するのもおすすめです。「ドットインストール」なら3分という短い動画でプログラミングを学べて、さらにオンラインの実行環境も用意されているため、実際に自分でも試しながらRubyが学べます。

Rubyを学習するための方法3:プログラミングスクールに通う

Rubyの学習方法として、プログラミングスクールに通う方法があります。

効率的かつスピーディにRubyを習得したいなら、独学よりもプログラミングスクールに通うのがおすすめです。

プログラミングスクールであればプロの講師に指導してもらえるため、わからないことがあってもその場で解決しながら学習を進めることができます。

Rubyには様々な需要がある

Rubyとは効率的な開発ができるだけでなく、Webアプリケーションや基幹システムなどさまざまな開発に利用できる言語です。

ぜひこの記事でご紹介したRubyの4つの特徴やRubyを使った開発に向いているもの、Rubyで開発されたサイト例などを参考に、Rubyの需要について理解を深めてみてはいかがでしょうか。