PHPとHTMLの3つの違い!HTMLにPHPを埋め込む方法も紹介

HTMLとは?

HTMLとは「Hyper Text Markup Language(ハイパーテキストマークアップランゲージ)」の略で、Webサイトの各ページを作るための言語です。

HTMLの特徴は、表示する文字などの装飾、表示する画像、ページ内の要素のレイアウト、他のページやサイトへのリンクなどを指定できることです。

HTMLはプログラミング言語ではない

HTMLはWebサイトのページの表示内容などを定義する言語で、プログラミング言語ではありません。

Webサイトのページに「タグ」と呼ばれる印をつけて文字などの装飾、画像、リンクを指定します。マークアップは「印をつける」という意味があり、HTMLという言語が使われています。

HTMLはプログラミング言語ではないため、Webサイトのページを条件に応じて変えることはできず、固定的な表示のみになります。

PHPとは?

PHPは、Webサーバーで動作するスクリプト言語と呼ばれるプログラミング言語です。スクリプト言語とは、(厳密な定義はありませんが)記述が簡単で可読性が高い言語の総称です。

PHPはHTMLファイルにプログラムを埋め込むことで、Webサイトのページの内容を条件に応じて変えたりページ自体を生成することもできます。

PHPを導入するにはWebサーバーにPHPをインストールしなければなりません。

PHPの5つの特徴

PHPは20年以上使われている、プログラミングに使うには比較的古いものですが、様々な業種や分野で利用されている需要の高い言語のひとつです。

ここではPHPの特徴として、環境構築、言語のルール、学習を始めるまで、情報の入手について見ていきましょう。

PHPのこれらの特徴を知ることで、どのように使うかの指標になるでしょう。

PHPの特徴1:Web開発でよく使われる

PHPはサーバーのデータベースシステムと連携して各種のデータを入出力する、Webサイトのフォームに入力された内容などを受け取る、表示されていてるページにデータを送信するなどが可能です。

PHPはこれらのデータベースのアクセスやデータの送受信の機能を利用して、予約システム、ECサイト、SNSなどの開発に使われています。

PHPの特徴2:環境構築が簡単

PHPを使うために環境を構築しなければなりませんが、ごく簡単な手順で環境を構築できます。

WindowsではPHPの公式サイトからファイルをダウンロードして構築する方法と、XAMPP(ザンプ)と呼ばれる、開発環境を一括で構築できるシステムを使用する方法があります。

UNIX系OSへのインストール方法はソースコードのコンパイルとする方法とパッケージを使う方法があり、iOSには標準で実装されています。

PHPの特徴3:言語のルールが緩い

PHPの書き方はC言語やJavaに似ていると言えますが、これらの言語との大きな違いとして「言語ルールが緩い」ことが挙げられます。

「言語ルールが緩い」ことの例として、JavaScriptと同様に「変数の型宣言がない」ことがあります。数値型、実数型、文字列型などは文脈に応じて自動で変換してくれます。

これはPHPの「初心者が気軽に試せる」という利点になりますが、大規模なシステムではバグの原因になるでしょう。

PHPの特徴4:他言語と比較して学習が簡単

PHPはWebサーバーに環境を構築しておけば他に必要なものはなく、テキストエディタがあればプログラムを構築でき、また、Webブラウザで実行結果を表示できるため、初心者でも学習しやすい言語と言えるでしょう。

他の言語は統合開発環境等が必要になるなど「敷居が高い」ものもありますが、PHPは比較的簡単に短時間で始められるのが特徴です。

PHPの特徴5:情報が豊富

PHPは1994年に生まれ、1998年に現在の形に近いバージョンがリリースされました。

PHPは20年以上の歴史があるため、それらを培った多数の入門書が出版され、様々なWebサイトでもサンプルコードなどの情報が公開されています。

これらの情報源には環境構築にも触れているものもあるため、初心者でも導入しやすく、学習環境も作りやすいでしょう。

PHPとHTMLの3つの違い

PHPとHTMLはJavaScriptと共にWebサイトを構築する手段として広く利用されています。

PHPとHTMLは、それらの言語の使用目的や成り立ちなどからいくつかの違いがあります。

ここではPHPの動的ページとHTMLの静的ページについて、Webサーバーが必要か、データベースを使えるかについて見ていきましょう。

PHPとHTMLの違い1:動的か静的か

PHPを使ったページは、アクセス時の状況に応じて表示している内容を変えられる「動的ページ」ですが、HTMLのみで作ったWebサイトのページは、誰がいつアクセスしても内容が変わらない「静的ページ」です。

PHPを使ったページでは閲覧者の操作などでサーバーの内容を取り出す等の操作もできるため、そのページを表示している状態で内容を更新することもできます。

PHPとHTMLの違い2:Webサーバーが必要か

PHPは「HTMLファイルの内容の一部」「ブラウザからのリクエスト先」として使うため、PHPを使うにはPHPがインストールされたWebサーバーが必要です。

PHPのプログラムのテストだけをするのであればWebサーバーは必ずしも必要ではありませんが、WebアプリケーションやWebサイトとして使うのであればWebサーバーが必要になります。

PHPとHTMLの違い3:データベースを使えるか

PHPを使うとWebサイトのデータベースに接続して各種の情報へアクセスできますが、HTMLファイル単体ではデータベースへのアクセスはできません。

HTMLファイルでデータベースにアクセスは、HTMLファイルにPHPのプログラムを組み込むことで実現できます。

HTMLにPHPを埋め込む方法

HTMLにPHPのプログラムを埋め込むには、埋め込みたい個所に「<?php 」と「?>」で囲んでソースコードを書いていきます。

<?phpと?>は同じ行に書かなければならないことはなく、これらの間に複数行のソースコードの記述もできます。

<?phpと?>を同一行に記述するときは、phpの直後に半角スペースやタブコードの入力が必要です。

PHPの基本文法

PHPの基本文法はC言語やJavaScriptとほぼ同じもので、他のファイルの参照(インクルード)、クラスの定義など、値の代入、四則計算、条件分岐、繰り返し(ループ)等で構成されています。

変数名は「$」で始まるという特徴があり、1つの文の終わりにはセミコロン(;)が必要です。

コメントのつけ方は2種類あり、1行コメントにするには行頭に「//」を記述し、複数行のコメントは「/*」と「*/」で囲みます。

PHP学習を効率的に行う4つのポイント

PHPを学習するにはいくつかの方法があり、初心者にとって効果的な学習方法を見つけることが肝要でしょう。

ここでは、PHPを学習するときの目標を定める、また学習する方法として、入門書などの書籍を読む、動画サイトを視聴する、実際にプログラムを組んでみる、を見ていきましょう。

PHP学習を効率的に行うポイント1:目標を定める

PHPに限らず、プログラミング言語を学習するときには目標や目的を決めることが重要になります。「なぜそのプログラミング言語を学習するのか」明確に決めなければ挫折してしまうでしょう。

最初から目標を決めなくても、書籍を読んだりサンプルコードを実際に走らせてみて「目標が見つかる」こともあるでしょう。

PHP学習を効率的に行うポイント2:書籍を読み込む

プログラミング言語の学習用の書籍は多数出版されています。PHPを学習する際、これらの書籍を読むことも学習効率を上げる効果があるでしょう。

出版されている書籍は、入門用から現役のプログラマーが読むような専門的な要素が多いものまで様々です。単に「売れている」だけでなく、どのような内容か、サンプルコードが豊富かなどを吟味して選ぶことが大切です。

PHP学習を効率的に行うポイント3:実際に自分で何かを作る

プログラミング言語の入門書などを読んでそのプログラミング言語がどのようなものかが分かったら、小規模なものでも良いのでシステムを作ってみましょう。

入門書などに載っているサンプルコードを打ち込んで、どのように動くかを確かめるのと同時に、どのようなプログラムを組むかを考え、実際に手を動かして作ることはプログラミング言語を習得する近道となるでしょう。

PHP学習を効率的に行うポイント4:動画学習サイトを使う

近年では動画を使用したプログラミングの学習サイトも多数あります。

プログラミングを動画で学習する利点は「画面の操作方法などの一連の流れを実際に目で確かめられる」ことにあります。Webサイトの環境構築などは文字よりも動画での説明のほうが理解しやすいようです。

その他、ネット環境があればどこででも学習できる、対面授業を受けている感覚で学習できる、何度も繰り返して視聴できるなどの利点があります。

PHPを学習してよりよいWebページを作ろう

PHPはスクリプト言語のため比較的簡単にプログラムを作成でき、HTMLと組み合わせることで動的なWebサイトのページを構築できます。また、PHPを学習する方法は書籍や動画サイトなど多数あります。

PHP、データベース、HTMLを習得して動きのあるWebサイトを作ってみましょう。