PHPとJavaの5つの違い!それぞれの言語に向いた人の特徴も紹介

PHPとは?

PHPとは、1995年に登場した動的なWebページを作成できるサーバーサイドのプログラム言語です。

当初は個人の履歴書を公開するための簡易ツールでしたが、現在ではWebアプリケーション開発に特化したスクリプト言語へと進化を遂げています。

またPHPは、大手ITサービスのアプリケーション開発に採用されたことで大きく普及し、現在もWordPressを始めとするWebアプリケーション開発によく使われています。

Javaとは?

Javaとは、C++やC言語を元にして開発されたプログラミング言語のひとつです。

元々は双方向通信をするためのテレビ用に開発していた言語で、1996年に正式にリリースされた後、現在は比較的大規模の開発に使用されています。

例えば、ATMのような機器からAndroidのアプリ、 TwitterなどのWebアプリケーションなどに幅広く利用され、Google開発に用いられている三言語、Java・C++・Pythonのひとつとしても人気を博しています。

PHPの特徴

PHPは動的なWebページの作成に利用されています。動的なWebページとは、アクセスしたタイミングによって表示内容が変わるページのことです。

そのため、YahooやFacebookなど多くの大手ITサイトの開発実績があり、豊富な書籍や検証サイトなどから実績情報や拡張機能が得られます。

また、言語としても比較的習得しやすいため、初心者のスタートアップ言語として適したプログラミング言語です。

Javaの特徴

仮想マシンを利用しているJavaは、さまざまなOS上でプログラムを適した形に変換するため、WindowsやMacOS、Linuxなど多くのOSで動作できます。

そのため、ライブラリーが豊富で言語としての拡張性が高く、Webアプリケーションや組み込みプログラムなど、多くの形態でシステム開発ができます。

ただし、専門性が高く技術的に難しいJavaは、他の言語に比べて習得難易度が高めとなるでしょう。

PHPとJavaの5つの違い

次に、PHPとJavaの違いを整理していきましょう。どちらも人気が高く、求人案件も多いプログラミング言語ですが、異なる特徴や性能もあります。

これからプログラミング言語を習得しようと考えている人は、多角的な視点で二つの言語の違いを理解しましょう。

PHPとJavaの違い1:学習難易度

PHPは、他のプログラミング言語と比較して文法が簡易なため、習得しやすいという特徴があります。PHPの学習は、基本文法からオブジェクト指向、データベースへと学習内容をスムーズに進められる傾向があります。

一方、Javaの場合は、オブジェクト指向の考え方が深く複雑で、学習の結果が出にくく、基礎学習の習得に時間がかかります。そのため、学習難易度はJavaの方がかなり高いと言えるでしょう。

PHPとJavaの違い2:オブジェクト指向かそうでないか

Javaはプログラムの独立性、再利用性、拡張性を実現するオブジェクト指向に優れています。オブジェクト指向は優れたプログラミング手法ですが、複雑で理解するのに時間を要する理論です。

そして、オブジェクト指向に優れた言語であるJavaを実践で扱えようになるには、知識を備えるだけでなく、一定の経験が必要です。

PHPとJavaの違い3:開発できるものの分野

PHPやJavaのプログラミング言語は、広い分野で開発のために使用されていますが、活用されている分野が異なります。

例えば、PHPはWebに特化した言語であるため、WebサービスやSNS、ECサイトなどの開発に使われる傾向にあります。

一方、Javaは汎用性が高く、ITサービスを幅広くカバーできるため、Twitterなどの大規模Webサービスや金融・配送関係などの基幹システムの開発に使用されます。

PHPとJavaの違い4:求人案件数

大手求人サイト レバテックキャリアの「プログラミング言語別求人案件ランキング(2019年)」によると、Javaの求人は全体の約35%で、前年度に続いて求人数が1位です。Javaは大規模なシステム開発に用いられる傾向にあるため、自ずと求人数も多くなります。

一方、PHPは約16%で2位ですが、数年間安定して高い需要を維持しています。また、フリーランスでの求人は、圧倒的にPHPが多いのも特徴です。

Javaに比べれば、将来性が非常に高いとは言えないものの需要が安定しているため、しばらくは高い求人数が見込めるでしょう。

PHPとJavaの違い5:開発規模と期間

一般的に、PHPが用いられるWebサービスの開発は月単位の仕事ですが、Javaは年単位の仕事になります。

PHPは、Webサービスの開発に特化したプログラミング言語で、軽量で容易に導入しやすいことから小中規模のサービスに使用されるため、開発期間も短くなる傾向があります。

逆に、Javaは組み込み系システムや人工知能などの開発など、大規模案件に使用される傾向にあります。そのため、開発期間も長くなります。

PHPを学習したほうが良い人の3つの特徴

ここでは、PHPを学習したほうが良い人の特徴を解説していきます。

PHPの習得に向いているのは、「結果を早く出したい」「Webサービスの開発に特化したプログラミングを学びたい」「フリーランスとしての働き方もしたい」という人です。

以下で、PHPの学習をした方が良い人の特徴について詳しく見て行きましょう。

PHPを学習したほうが良い人の特徴1:Web関連の仕事をしたい

前述のとおり、PHPはWebサービス開発に特化したプログラミング言語なので、Webサービスの開発業務に携わりたい人は、PHPを学んだ方が良いでしょう。

特に、PHPは記述されたHTMLの中にプログラムを組み込めるメリットがあります。そのため、ブラウザで表示するコンテンツなどをプログラム側で組み立てるなど、Webページの作成をもっとも得意としています。

PHPを学習したほうが良い人の特徴2:すぐにIT業界に就職・転職したい

PHPは、Webサイトの制作などに向いているプログラミング言語です。そのため、IT業界に就職・転職したい人にはPHPの学習が必要と言えます。

さらに、PHPは学習しやすく、初心者が最初に学ぶのに適している言語であることや、書籍や関連情報サイトなどが充実しているという特徴があります。

求人案件も多いことなどから、未経験でもすぐにIT業界の仕事に就きたい人に向いています。

PHPを学習したほうが良い人の特徴3:フリーランスとして活動したい

PHPのフリーランスの求人案件は、他のプログラミング言語に比べて多く見られます。将来のキャリアパスにフリーランスを希望している人は、PHPを習得していると有利です。

PHPを使うWeb業界は、スキルや経験値さえあればほとんどの案件をこなせてしまうため、フリーランスで働きやすい環境と言えるでしょう。

Javaを学習したほうが良い人の3つの特徴

一方、Javaの習得に向いているのは、慎重で学習意欲が高い、機械操作が好き、働きたいIT業界の分野に偏りがない、などの特徴を持つ人です。

Javaは基礎学習の内容が複雑で高い技術力が必要です。そのため書籍なども多く読み込む必要があり、高い読解力と意欲が必要です。また、エンジニアとして働き出した後も、そのプロジェクトに関わるシステムを理解するための学習が欠かせません。

そんなJavaを学習したほうが良い人の特徴を見ていきましょう。

Javaを学習したほうが良い人の特徴1:プログラミングスキルを高めたい

Javaは、処理速度が速く、オブジェクト指向のプログラミング言語で、拡張性に富み、自由度の高い実行環境を有しています。

また、ライブラリーやAPIが充実していて開発効率が良く、セキュリティ面が優れていて求人数が多いという特徴があります。

習得難易度は高い言語ですが、プログラミングスキルを高めたい、学習意欲の高い人は、Javaを学習すると良いでしょう。

Javaを学習したほうが良い人の特徴2:様々な分野の開発に携わりたい

Javaの特徴のひとつは、幅広い環境で使え、システム開発やWebアプリケーション開発など活用場面が多岐にわたり、さまざまな開発に利用されていることです。

そのため、ひとつの分野に特化した開発ではなく、さまざまな分野で経験を積んで幅広い開発スキルを身につけたい人は、Javaを習得することをおすすめします。

また、Javaを習得することで他の言語へ展開しやすいこともメリットのひとつです。

Javaを学習したほうが良い人の特徴3:高単価の仕事をしたい

Javaエンジニアの年収が高いことには、案件数が多い、プログラマーが不足している、インフラの基幹となる言語のため大規模案件が多い、などの理由があります。

ただし、実績やスキルなどによっても大きく異なり、特に上流工程に携わったり、フリーランスになって高単価案件を狙うと収入は大きくアップします。

高収入につなげたい人は、Javaを学習するとともに、実績やスキルを積極的に身につけましょう。

初心者がプログラミングを学ぶ4つの方法

初心者がプログラミング言語を学ぶには、独学で学習する方法と、スクールなどに通って習う方法があります。

ただし、まずはパソコンを準備し、目的と開発したい分野を明確にしてから、習得するプログラミング言語を決める必要があります。その上で、習得方法を決めましょう。

初心者がプログラミングを学ぶ方法1:参考書を読む

初心者がプログラミング言語を学ぶ方法のひとつは、参考書などの書籍を読むことです。本からの情報はまとまっており、しっかりと読み込んで理解すれば、自然に知識がついていきます。

しかし、その知識を実践できる場がないので、自分がどの程度理解しているかが判別しにくいという側面があります。

そのため、目標が立てづらい、古い情報の書籍を選んでしまうと実務で役に立たない、理解できない箇所で足踏みしがちでモチベーションを保ち続けるのが難しい、などのデメリットもあります。

初心者がプログラミングを学ぶ方法2:Web学習サイトを使う

Web学習サイトを利用すると、自分の好きな時間に効率的に学習を進めることができます。しかも、無料のサイトも数多くあるため、費用をかけずに実践に近い形で習得することができます。

一方で、参考書のようにまとまって体系的に学ぶことが難しく、段階的に学んでいくには有料コースを選択する必要があるのが実情です。

初心者がプログラミングを学ぶ方法3:プログラミングスクールに通う

プログラミングスクールに通うと、自分の知識のレベルに沿った学習ができるため、効率的に習得することが可能です。

挫折しやすい人も、分からないことがあればすぐに聞ける環境が整えられており、精神的にも支えになってくれるため、独学で勉強するより、当然失敗が少ないでしょう。

デメリットは、費用が高いことです。一般的には30万~80万円ほどが必要となります。

ただし、プログラマーとして働けば、すぐに回収できるため、費用対効果を考えることも重要です。

初心者がプログラミングを学ぶ方法4:プログラミング研修のある会社に入社する

企業の中には、プログラミング研修制度を設けている所がありますが、これはエンジニアの知識向上や一般社員の最低限度のITスキル習得などを目的としています。

また、提携する企業に就職することを条件に、無料でプログラミングを習得させる制度を持つスクールもあります。

これらのケースでは、無料で効率的にプログラミングを習得することが可能です。

自分の目的に合わせて学習する言語を決めよう

プログラミング言語をこれから学ぼうとする人の中には、人気が高い言語であるPHPとJavaのどちらを学習するほうが良いか、悩む人も多いでしょう。

ひとつの方法として、一度それぞれのコードを書いてみて、自分に合っている方を選ぶということが挙げられます。しかし、それだけでは決め手にならない場合も多々あります。

まずは自分の性格や開発したいものの分野を分析し、それを踏まえて自分が学ぶべき言語を決めましょう。