エンジニアになるには?おさえておきたい4つのポイントや資格についても紹介

エンジニアになるにはどうすれば良い?

エンジニアになるには、プログラミングスキルとITに関する知識を身につけなければなりません。

エンジニアというと専門職ですので、高度な技術と知識が必要になりますが、エンジニアになるには「目的」「目標」を設定し、勉強をすれば未経験からエンジニアになることは可能です。

エンジニアとなってから就ける職種、未経験者が取るべきIT資格などをご紹介します。

そもそもエンジニアとは

エンジニアは技術者のことを指しますが、ここではITエンジニア、つまり「プログラミング技術を有し、それを利用しモノをつくる技術者」のことを言います。

コンピュータにして欲しい命令を書き出すためには、そのための言語を覚える必要があります。プログラミング言語は、エンジニアになるために最低限のスキルです。

ITエンジニアと一口に言いますが、その仕事は細分化されていて、それぞれに役割、学ぶべき知識が異なります。

必要な知識やスキルを身につければ未経験でも目指せる

エンジニアになるためにはスキルや知識を身につけなければなりません。しかし、エンジニアは異業種の社会人からの転職も、高卒、文系大学卒業でも、きちんとステップを踏めばなることができます。

エンジニアになるために「目標」「目的」を設定し、それを目指して計画的に知識を積み重ねることで、未経験でもエンジニアになることは可能です。

基本的なエンジニアになる方法はプログラミング言語を取得することです。

プログラミング言語に関する書籍やインターネットを利用した独学でももちろん習得は可能ですし、プログラミングスクールに通っても良いでしょう。

ただし、勉強を始める前に、自分がどんなエンジニアになりたいのか把握する必要があります。そのために、エンジニアの仕事にどんなものがあるのか調べてみましょう。

エンジニアの8つの種類

エンジニアの仕事はプログラムを書くことだけではありません。そのほかに、業務内容によってたくさんの職種が存在します。

大まかに分けると、アプリやWEB、AI技術などを開発、作成する「開発エンジニア」、サーバー構築や保守、ネットワーク管理など、土台の部分を担う「インフラエンジニア」、そして、エンジニアとしての知識を生かし、営業を行う「営業エンジニア」に分けられます。

もちろん、この中でも多種多様な職種に分かれています。

エンジニアになるにはこれらの職種がどのような仕事をするのか知っておくことも必要でしょう。

エンジニアの種類1:プログラマー

プログラマー(PG)はプログラムを組んでコンピュータを命令通りに動かすことが仕事です。さまざまなプログラミング言語を用いて、いろいろなシステムを作ります。

エンジニアになるにはプログラマーは「登竜門」と言っても良い職種でしょう。

まず、プログラマーに必要なことは、開発するシステムに合わせたプログラミング言語を習得することです。言語を習得し、それを巧みに操り、分かりやすいプログラムを構築するのが「良いプログラマー」と言われます。

エンジニアの種類2:システムエンジニア

システムエンジニアは、どんなシステムを作るのかを考え、それを基に設計図を組むのが仕事です。わかりやすい仕様書を作り、スケジュール通りに開発を行うのがSEの腕の見せ所でしょう。上流工程を担う職種に分類されます。

まずはクライアントなどそのシステムを使いたい人から、どんなシステムを望んでいるかを聞き取り、その要求を基にどのような設計にするか考えます。要求分析、案件定義です。これを基に基本設計、設計を行います。

システムエンジニアになるには技術的なスキルや知識に加え、ヒアリング能力、コミュニケーション能力、マネジメント力も必要です。

エンジニアの種類3:ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、最適なネットワークを構築し、それを運用保守するのが仕事です。プログラムを構築する、というよりもルーターやLANケーブルといった機器に直接触れ、それらを繋ぎ、ネットワークを構築していきます。

ネットワークエンジニアはITシステムの根幹と言っても良く、水道やガスなど生活に欠かせないモノになぞられて「インフラエンジニア」と呼ばれます。

ネットワークエンジニアになるには基本的なプログラミングの知識に加え、インターネットに関する知識や専門知識、さらにコミュニケーション能力、ヒアリング力なども必要です。

エンジニアの種類4:Webエンジニア

WebエンジニアはWebサイトやスマホサイト上で動作するシステムを構築します。仕事内容は企画・案件定義、開発・コーディング、運用保守の三つです。

企画・案件定義は、顧客からどんなWebサイトを作りたいのかヒアリングを行い要望の抽出、企画を行います。そして、その企画を基に開発業務を行います。開発がおわったら、運用を開始し、適時保守を行うのがWebエンジニアの仕事です。

Webエンジニアは大きく二つの種類、フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアに分けられます。

フロントエンドとはユーザーが直接触れる部分を言い、デザイン力を求められます。バックエンドはサーバーやOSなど、ユーザーの目には触れない部分を担います。

Webエンジニアになるには、プログラミングスキルに加え、データベースに関する知識、セキュリティに関する知識、さらにはLAMP環境と呼ばれるオープンソースの知識が必要です。

エンジニアの種類5:サーバーエンジニア

サーバーエンジニアはサーバーの構築や運用保守を担うインフラエンジニアの一種です。

サーバーエンジニアは配線を繋ぐなどの物理的な業務も行います。また、用途や規模に合わせたサーバーの性能の見積もりもサーバーエンジニアの仕事です。

サーバーエンジニアになるには基本的なプログラミングスキルに加え、セキュリティ、クラウド技術、仮想化技術なども必須となります。

エンジニアの種類6:データベースエンジニア

データベースエンジニアは企業にとって欠かせない職種の一つですが、専門的なエンジニアが少なく市場価値が上がっているエンジニアの一つです。

データベースとは、情報を整理保存しておく倉庫のようなものです。この倉庫を整頓し、必要な時に必要なデータを取り出せるよう、システムを構築し、運用保守を行うのがデータベースエンジニアの仕事です。

データベースエンジニアになるには、プログラマー、システムエンジニアの経験を積んでおくと良いでしょう。そのため、基本的なプログラミングスキルに加え、コミュニケーション能力や論理的な思考が必要となります。

また、データベース製品の知識が必須ですので、oracleやMicrosoftなどのデータベース製品のベンダー資格を取得しておくと良いでしょう。

エンジニアの種類7:フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアはWebエンジニアの一種で、ユーザーが直接触れる部分の開発を行うのが仕事です。サイトの装飾や動きなどのコーディングや異なる媒体でも適切に表示できるようにするレスポンシブ対応の実装、高速化や軽量化などさまざまなスキルが必要になります。

また検索エンジンの最適化についても知識が必要です。フロントエンジニアになるには、HTMLやCSSの知識が必要不可欠です。デザイナーのデザインを忠実に再現できるコーディング技術、サイトに動きを加えるためのjavaの知識も必要でしょう。

エンジニアの種類8:セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは情報セキュリティやサーバーに関連する業務を担当するエンジニアです。ITインフラに分類され、サーバーの構築や運用、保守を担い、セキュリティに配慮したシステムを設計、構築します。

セキュリティエンジニアになるには、幅広い知識が必要です。サーバーに関するもの、セキュリティに関するものに加え、ネットワークやIT関連の法律の知識も必要となります。

ベンダー資格を取ることもおすすめします。

エンジニアになるためにおさえておきたい4つのポイント

エンジニアになるためにおさえておきたい4つのポイントがあります。

そのポイントとは、まずは「どんなエンジニアになりたいのか目標を設定すること」「目標実現に向けて得なくてはいけないスキル、知識の選択と習得」そして最後に習得したスキル知識を生かせる「就職先を見つける」ことです。

それぞれ詳しくご説明します。

エンジニアになるためのポイント1:目的や目標を設定する

エンジニアになるにはまず「なりたいエンジニア像」を設定します。エンジニアと言っても職種は多岐にわたります。

職種によって学ぶべき言語が異なりますし、さらに専門的な知識が必要となる職種もあるため、目標を設定することが初めの一歩です。

エンジニアになるためのポイント2:どの言語を学ぶかを選ぶ

なりたいエンジニア像を設定したら、そのエンジニア像に必要な知識の習得を目指しましょう。なりたいITエンジニアに必須な、プログラミング言語をまず調べ、選択し、習得します。

そのほかにも、必要となる専門的な知識がありますが、まずは言語を習得しなければ先には進めません。サイトの構成に必要なJavaScriptやCCS、HTMLなどや汎用性の高いJavaなどの言語など特徴を調べて必要な言語を選びましょう。

エンジニアになるためのポイント3:技術の習得方法を選ぶ

スキルの習得には、独学かスクールに通うなど習得方法を選ぶことができます。プログラム言語に関係する書籍が数多く出ていますし、さらにインターネットも一人で学習できるツールですので、気軽に学習を始められます。

しかし、独学ではつまずくと挫折しやすいというデメリットがあります。プログラミングスクールに通うという選択肢もあります。スクールでも「通う」と「在宅」で学ぶ方法が選べます。

スクールの場合には、つまずいた箇所を講師に質問することもできますし、業界のことについても話を聞けるなどのメリットがありますが、授業料が高いというデメリットがあります。

エンジニアになるためのポイント4:自分のやりたい仕事内容ができる就職先を探す

人手不足のIT業界ではあまたの求人がありますが、注意しなければいけないことがあります。

「未経験者歓迎」と書かれている案件の中には、エンジニアと言いつつプログラム構築の仕事ではなく、だれにでもできるテスト業務や監視業務などに回され、スキルを活かせない、スキルアップに繋がらないということになります。

そのようなことにならないように、求人情報は精査しましょう。転職先を探すためには転職サイトを利用するなどの方法があります。

また、プログラミングスクールでも取得したスキルに合わせた企業を紹介してくれるサービスを行っています。プログラミングスクールでの学習を検討しているなら、そのようなサービスがあるかも選考基準にしてもよいでしょう。

エンジニアになるにはどんな資格が必要?

エンジニアに転職するために資格は特に必要ありません。しかし、資格を取っていたほうが、就職活動を行うときに「やる気」をアピールできるでしょう。

資格はスキルを証明するものです。「これができます」と口頭で伝えるよりも、資格欄に資格取得を記入したほうが説得力があります。

基本的なITスキルを証明できる資格を有している方が選考試験でも好印象を残すことができます。

エンジニア未経験者におすすめの資格5選

未経験者にとって、資格は就職試験で武器になります。やる気をアピールできるほか、ある程度の知識を保有していることをアピールできるからです。

とくに未経験者は強みとなる経験がありません。それを補うために、資格取得を目指すことはITの知識を補い、基礎的な知識を得るために有効な手段です。

好印象を期待できるおすすめの資格を5つご紹介します。

未経験者におすすめの資格1:基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は基本的な知識や技能を持ち、それを実践的に活用できる能力を有した人が対象の資格試験です。IPA独立行政法人 情報処理推進機構が開催しています。

後述のITパスポートよりも幅広いプログラミングの知識を問われIT業界で働くために必要な知識を有しているか、エンジニアに必要な論理的な考え方ができるかなどを試されます。

応用情報技術者試験とともにエンジニアの登竜門と呼ばれています。

未経験者におすすめの資格2:ITパスポート

ITパスポートは基本的なIT知識やビジネス知識の取得を目指して行われます。エンジニア向けというよりもこれからエンジニアを目指したいと考える人に最適な試験です。

ITパスポートではITに関する広く一般的な知識について出題され、専門的な知識は必要ありません。一般にも共通する基礎的なIT知識を有していることを証明できる資格ですので、エンジニアを目指していなくても、有効な資格です。

未経験者におすすめの資格3:システムアーキテクト試験

システムアーキテクト試験はシステムエンジニア向けの試験です。いわゆる上流工程と呼ばれる案件定義、基本設計、外部設計の知識や実践能力が要求されます。

ITエンジニアを目指す人のみならず、現職で上流工程へのキャリアップを目指すために取得しておくと有利な資格となります。IT系国家資格の中でも人気のある資格です。

未経験者におすすめの資格4:ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークに関しての固有技術やサービス動向まで幅広く精通した、インフラ系のエンジニアを目指す人が取得を目指す国家資格です。

ネットワークシステムの企画、案件定義、運用、保守に従事し、中心的な役割を果たすとともに、固有技術の専門家として情報セキュリティを含めた情報システムへの技術支援を行うものが対象となっています。

未経験者におすすめの資格5:データベーススペシャリスト試験

データベースに関連する資格として有名なのはベンダー資格であるoracleと国家資格であるデータベーススペシャリスト試験です。

パフォーマンスが高いシステムを構築し、企業が有する膨大なデータベースを運用、管理、保守するデータベース管理者やインフラ系エンジニアを目指す方に最適な国家資格です。

エンジニアになるには目指す職種に合った知識とスキルを習得しよう

ITエンジニアは未経験者でもスキルを取得することでなれます。ただし、漠然と「エンジニアになりたい」というだけでは、不満の燻る結果になるでしょう。まずは、IT業界への知識をつけ、プログラミング言語などのスキルを身につけましょう。

エンジニアといってもたくさんの職種があります。未来のなりたい自分を描いて、そうなるためにはどんな言語を習得し、どんな勉強をしていけばよいのかきちんと道を調べて邁進しましょう。

ITエンジニアになるために資格は必要ありませんが、取っておくと有利に働く資格はあります。目指す道が決まったら、資格取得の勉強を始めても良いでしょう。