プログラミングに数学は必要なのか|プログラミングで数学が役立つ分野6選

プログラミングに数学は必要なのか

プログラミングを勉強する場合、数学の必要性について悩む人も多いでしょう。

プログラミングには理系のイメージがあるため、数学の知識も必要になると考えている方もいるのではないでしょうか。事実、数学が得意な人の方がプログラミングを得意としているケースも多いです。

しかしプログラミングに数学が必ずしも必要というわけではなく、むしろ実際には数学の知識は使用しないことがほとんどです。

プログラミングと数学の関係性とは

プログラミングと数学はどちらも論理的思考力が必要となる分野で、論理的思考力を持っている人に向いています。

プログラミングは目的としている結果を出すために、筋道を立てて考える必要があります。また、数学も公式や計算を使用して答えを導き出すことから、どちらも論理的思考力が求められます。

ここではプログラミングと数学の関係性についてご紹介しますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

プログラミングと数学を使用する時

ゲーム開発やAI分野などでは数学が必要になります。

ゲーム開発や画像認識などのAI分野でプログラミングを行う場合、プログラミングにも数学の知識が必要とされます。

たとえば、ゲーム開発を行う場合には数学の物理計算を利用してプログラミングを行う必要があります。このように、プログラミングを要する一部の分野においては、数学の基本知識が必要になります。

アルゴリズムの理解に数学が役立つ

数学はプログラミングに必要なアルゴリズムの理解に役に立ちます。

アルゴリズムとは計算可能なことを計算する手続きや、それを形式的に表現したものです。プログラムの構築はアルゴリズムの構築でもありますが、数学について知識を持っていることでよりアルゴリズムの性質を理解するのに役立ちます。

そのため、数学の知識はプログラミングにも役立ちます。

プログラミングで数学が役立つ分野6選

プログラミングで数学が役立つ分野をご紹介します。

プログラミングは多くの分野では数学は必要とされませんが、前述のとおり、特定の分野では数学の知識が必要とされるケースがあります。そのため、目指しているエンジニアの分野次第では数学を学んでおいた方がいいでしょう。

ここではプログラミングで数学が役立つ分野6選をご紹介します。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

プログラミングで数学が役立つ分野1:AI

AI開発の分野のプログラミングには数学が役に立ちます。

近年注目されているAI開発では、一般的なプログラミングの知識以外にも、数学の微分積分や統計、線形代数などの専門的な知識が必要になります。

AIを開発する場合にはビッグデータを取り扱って機械学習を行うことになりますが、その際には大学数学の理論が応用されています。そのため、数学の知識がなければAI開発を行うのは難しいです。

プログラミングで数学が役立つ分野2:統計の処理

統計処理の分野のプログラミングには数学が役に立ちます。

近年では企業が統計処理によって膨大な量のデータを分析することで、自社のマーケティングに役立てるケースも多いです。また、このような統計処理に関係したプログラミングを行う場合には、統計学の知識が必要になります。

プログラミングで統計処理を行う場合には、確率分布を使用したり、標準偏差によって数値を求めたりといった知識を使用することになります。

プログラミングで数学が役立つ分野3:ゲームプログラミング

ゲームプログラミングでは数学が役に立ちます。

ゲーム開発の中でも、特に3Dゲームプログラミングを行う際には数学の知識が役に立ちます。3Dゲーム開発を行う場合、キャラクターなどのリアルな動作を表現するためには、三角関数などの数学の知識が必要です。

また、ゲーム開発には数学以外にも物理の知識が必要となるため、ゲームプログラマーになる場合は合わせて習得しておくのがおすすめです。

プログラミングで数学が役立つ分野4:画像処理

画像処理の分野のプログラミングには数学が役に立ちます。

前述のとおり、画像処理などを行う場合にも数学分野の知識が必要です。たとえばPhotoshopやスマートフォンのカメラアプリのフィルタなどは、画像へのフーリエ変換が行われています。

数学におけるフーリエ変換とは、データ列に対して周波数解析を行うデータ変換アルゴリズムとなっています。

プログラミングで数学が役立つ分野5:信号処理

信号処理の分野のプログラミングには数学が役に立ちます。

信号処理とは光や音声、画像などの信号を数理手法で分析、加工する技術です。信号処理はアナログ信号処理とデジタル信号処理の2種類となっており、信号処理には離散フーリエ変換や離散コサイン変換などの数学の知識が必要になります。

プログラミングで数学が役立つ分野6:テキストマイニング

テキストマイニングの分野のプログラミングには数学が役に立ちます。

テキストマイニングとはテキストデータの中から情報を取り出すという手法で、ビジネスではアンケートやコールセンターなどで収集した情報をテキストマイニングし、問題点などの洗い出しに利用されています。

また、このテキストマイニングにはサポートベクターマシンという数学の手法が採用されています。

数学以外のプログラミングで大切な能力5選

プログラミングで必要になる数学以外の能力をご紹介します。

特定の分野のプログラミングを行う場合には数学の知識が必要ですが、それ以外にも、プログラミングを行う際に基本的に必要になるスキルがあります。

ここでは数学以外のプログラミングで大切な能力5選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

数学以外のプログラミングで大切な能力1:論理的思考

プログラミングには論理的思考力が必要になります。

プログラミングを行う場合、目的の結果を出すための効率的な筋道を構築するためには、論理的思考力があると役立ちます。

また、論理的思考力があればプログラムのバグの修正や、業務メールのやりとりや会議などのプログラミング以外の業務を実行する際にも効率的に行うことができるでしょう。

数学以外のプログラミングで大切な能力2:コミュニケーション能力

プログラミングにはコミュニケーション能力が必要になります。

プログラマーは個人作業で仕事を行うように思われがちですが、実際のプロジェクトでは複数人のチーム単位で業務を行うケースが多いです。

また、エンジニアの中にはクライアントや他の部署の担当者と打ち合わせをするケースもあるため、相手の言葉を正しく理解し、自分もわかりやすい言葉で相手に考えを伝えるコミュニケーション能力が求められます。

数学以外のプログラミングで大切な能力3:情報収集能力

プログラミングには情報収集能力が必要になります。

IT業界は情報の移り変わりが激しく、日々新しい技術が生まれています。また、プログラミング言語の仕様もバージョンアップによって変わることがあるため、エンジニアとして第一線で活躍するにはエンジニアになった後も常に新しい技術を学ぶ必要があります。

そのため、広い視野で情報を集められる情報収集能力が求められます。

数学以外のプログラミングで大切な能力4:英語力

プログラミングには英語力が必要になります。

プログラミングで使うコードは基本的に英語で表記されているため、基本的な英語力があるほうがプログラミングの学習もスムーズに進むでしょう。

たとえば条件分岐は「if」で記述されています。英単語の意味が理解できることで、どういった意味で使用される構文なのかも理解しやすいでしょう。

数学以外のプログラミングで大切な能力5:粘り強さ

プログラミングには粘り強さが必要になります。

仕事でプログラミングを行う場合、プログラムのテストでエラーが見つかれば修正し、またテストを行ってエラーが見つかれば修正するといった地道な作業を繰り返すことになります。エラーが出る限りプログラムは完成しないため、作業を途中で投げ出すことはできません。

このように、バグを除去する作業は非常に根気がいる作業となるため、エンジニアには粘り強さが必要になります。

文系でもプログラマーを目指せるのか

文系でもプログラマーになることは可能です。

プログラミングには数学の知識が必要になるケースもありますが、必ずしも理系である必要はないでしょう。実際には文系出身でエンジニアとして働いている人も多いです。

もちろん、文系でも高い論理的思考力を持っているほうが、エンジニアとして活躍できる可能性はあります。

IT業界でプログラマーに転職する際の注意点

プログラマーに転職する場合には勉強し続ける必要があります。

前述のとおり、プログラマーとして活躍するためには最新の技術を学び続ける必要があります。そのため、苦労してプログラミングスキルを身につけてプログラマーになることがゴールではありません。

プログラマーに転職するのであれば、一人でもIT関連の知識を学習し続けられるモチベーションが重要です。

プログラミングで数学が役立つ分野を知ろう

プログラミングを行う場合、プログラミング言語のスキル以外にも数学の知識やその他のスキルが必要になります。

数学はゲーム開発やAI分野の開発に役立ちます。ぜひこの記事でご紹介したプログラミングと数学の関係性やプログラミングで数学が役立つ分野、数学以外のプログラミングで大切な能力などを参考に、役立つスキルを身につけてプログラマーを目指してみてはいかがでしょうか。