システムエンジニアの志望動機を書くときのポイント8つ|書き方例7つ

システムエンジニアの仕事とは

システムエンジニアの仕事は、クライアントの対応からシステムの設計・開発、プログラミング作業の進行管理をすることです。

まず、クライアントから案件について詳しい聞き取りをして、要求を満たすシステムを設計します。その後のプログラミング業務では、人員や予算についての計算をして進行を管理し、場合によっては、実際のプログラミング業務にも携わるのがシステムエンジニアです。

システムエンジニアに求められる人物像

システムエンジニアは、常に新しい情報を取り入れる必要があります。設計書や要件定義書の作成、プログラミング言語など、次々に学ぶことが出てくるからです。勉強が好きで、物事を積極的に理解しようとする姿勢が求められます。

また、クライアントや担当プログラマーと、やり取りをしながら業務を進めていくため、コミュニケーション能力も必要です。案件が大きくなれば、プロジェクト全体のマネジメント能力も求められるでしょう。

システムエンジニアの志望動機を書くときのポイント8つ

システムエンジニアの志望動機では、押さえておかなければならないポイントがいくつかあります。なぜシステムエンジニアを志望するのか、システムエンジニアとして何がしたいのか、何ができるのか、といったポイントです。

理系の職業と思われがちなシステムエンジニアですが、ポイントを押さえた志望動機を書けば、文系出身でも採用される可能性があります。

志望動機を書くときのポイント1:未経験でも努力ができるアピールをする

IT業界が未経験であったり、文系の学部出身であったりしても、システムエンジニアの求人はあります。経験がないから「できない」ではなく、「伸びしろがある」と思ってもらえる志望動機を書くことがポイントです。

単に「ITに興味があるから志望する」のではなく、「実際にプログラミングの勉強を始めた」、「IT業界についての本を読んでいる」といった、就職に向けて具体的な努力をしている事柄をあげてアピールします。

志望動機を書くときのポイント2:なぜその企業で働きたいのかを書く

システムエンジニアの仕事は、企業によって違いますが、共通している部分も多くあります。しかし、まったく同じ仕事になる場合もあるでしょう。

システムエンジニアの仕事をしたいから志望します、と書くだけでは、同じ仕事ができるなら他の企業でもかまわないのだろうと受け取られ、志望度が低いと判断されてしまうでしょう。

そのため、企業の特徴を押さえ、その企業で働きたいという志望動機をはっきりと書く必要があります。

志望動機を書くときのポイント3:企業に就職したい意欲の高さをアピールする

志望動機では、自分の意欲やモチベーションの高さをアピールしましょう。なぜシステムエンジニアという職種を選んだのか、その企業への就職を希望しているのかを明確に、前向きな姿勢を出して書くと効果的です。

また、入社後に○○を勉強したいといった向上心を具体的にアピールすることも重要になります。

志望動機を書くときのポイント4:企業で何をしたいのか具体的に示す

企業側は、就職希望者が入社後、何をしてくれるのか志望動機を見て判断します。システムエンジニアとして、どのように企業に貢献してくれるのか、より具体的なビジョンを持っている人材を採用するでしょう。

志望動機には、就職後どのような業務に携わっていきたいかを具体的に書きましょう。その企業が求めている人材とマッチしていることをアピールするようにします。

志望動機を書くときのポイント5:就職するためにした具体的な努力を書く

志望動機では、就職のために、どういった努力をしているかを書くことが大切です。そのため、より具体的な内容をまとめて伝えましょう。

「本を読んだ」だけではなく、「○○という本を読んだ」と書名をあげれば、どの方面の知識をつけるために努力をしているかが伝わります。

また、企業の業務内容を調べておき、「企業独自の業務に関わりたいので、△△という資格取得の勉強をしている」といったアピールも効果的です。

志望動機を書くときのポイント6:知識や経験は羅列しない

志望動機に必要だからといって、持っている知識や今までの経験をだらだらと書き並べても効果はありません。やたらと書くだけでは、その知識や経験によって企業に貢献できる人材かどうかが判断しづらく、良い印象を与えられないからです。

志望動機には、志望企業の業務内容に関わりが深い知識や経験を優先して書きます。どのように知識や経験を活かしていくかを具体的に書けば、有用な人材であるというイメージを持ってもらうことも可能です。

志望動機を書くときのポイント7:取得した資格などは具体的に書く

志望動機は、自分のことを客観的に判断してもらうための具体的なデータを提示できる場所でもあります。

どんな資格を所持しているか、アプリやシステムの作成経験があれば、どんな内容のものか具体的な内容を書くことで、企業にとって有用な人材であることを裏付けることが可能です。

現在進行形で資格取得のために勉強している場合でも、目指している資格を具体的に書くことで、努力の姿勢を客観的に見てもらうことができます。

志望動機を書くときのポイント8:箇条書きで書いてみる

志望動機の中心となるのは、「なぜシステムエンジニアを目指すのか」と「システムエンジニアとして何をしたいのか」の2点です。ここをきちんと押さえておかないと、うまくまとまった志望動機を書くことはできません。

志望動機をまとめるコツは、まず「なぜ」と「何を」を箇条書きにすることです。「なぜ」と「何を」に共通する項目を結びつけることで、自分なりの志望動機の中心を見つけることができます。

システムエンジニアの志望動機書き方例7つ

「志望動機」は、就職を希望する人の状況によって違ってきます。新卒か中途採用か、システムエンジニアの経験があるかないか、といった点です。また、志望する企業の規模や業態によっても変わってきます。

ここでは、状況別の志望動機の書き方例を紹介しますので、それぞれの参考にしてください。

システムエンジニアの志望動機書き方例1:新卒の人

知識や経験は不足しているが、仕事に興味を持ち、学ぶ姿勢があることを伝えましょう。

「私は、専攻外ではありますが大学でプログラミングの講義を受ける機会があり、IT業界、なかでもシステムエンジニア職に興味を持ちました。独学ではありますが、情報処理技術者試験のための勉強もしております。

貴社では、チームプレイによるシステム開発がメインであることを、会社説明会でおうかがいしました。現在、専攻しているコミュニケーション心理学をチームプレイの場で活かすためにも、新しい技術を身につけ、貴社に貢献できる人材になろうと思っております」

システムエンジニアの志望動機書き方例2:システムエンジニア未経験者

システムエンジニアとしての経験はないが、目指したいと思った理由を明記しましょう。常に学ぶ姿勢があると伝えることも重要です。

「私は、システムエンジニアとして貴社で働きたいと考えております。物事の仕組みを勉強するのが好きで、大学時代には物理学を専攻しており、実験を通し、条件づけをして結論に至る思考力を身につけました。

システムエンジニア職の思考方法に相通ずるものがあるため、この思考力を大きく活かせる職に就きたいと思うようになりました。そのために、独学で○○の資格を取得し、現在も情報技術セミナーに通っています。

常にシステムエンジニアとして成長するための勉強を続け、学びの場を広げていきたいと考えております」

システムエンジニアの志望動機書き方例3:システムエンジニア経験者

同業種からの転職の場合、前職でどのようなスキルと経験を得たか、それをどのように役立てることができるかをアピールしましょう。

「ECサイト制作会社でのシステムエンジニア経験が3年あります。この間に、クライアントからの聞き取りを始め、要望に従ったシステムの設計、保守と運用を経験しました。

貴社では、独自に開発した顧客管理システムを使用したウェブサイト制作を手がけているとうかがいました。システム開発、サイト制作のどちらにおいても、ECサイト構築で培ったスキルをすぐに役立てることができます。

PHP、Linux、JavaScriptといった言語を扱えますので、システムの裾野を広げることも可能だと考えております」

企業のタイプ別書き方例

企業には、様々なタイプがあります。その企業なりの「こだわり」に共感していることを志望動機に盛り込むことが大切です。

顧客志向が強い企業の場合には、「貴社の社長のインタビュー記事にありました『クライアント企業の社員になったつもりで課題解決に向かう』というお言葉に深く共感いたしました。

前職で、システムの納品後、お客様から感謝され、その会社の社員の方々との一体感を味わい、何よりの喜びだと思いました。貴社でならば、そうしたお客様とのやり取りを大切にする働き方ができると思い、志望いたしました」

技術志向が強い企業の場合には、「私は、専門的な技術の裏付けを持って、顧客をリードできるシステムエンジニアになりたいと思っております。

貴社の社長のご経歴を拝見したところ、技術職として長年つとめてこられたうえで、コンサルタントとして活躍しておられるので、技術力や専門性を重視される方なのではないかと推察いたします。

貴社でならば、技術力を持ったシステムエンジニアとして顧客に貢献できると思い、志望いたしました」

システムエンジニアの志望動機書き方例4:未経験歓迎の企業

経験はないが、常に学び、成長していきたいことを伝えます。その企業独自の教育方針に共感していると伝えることも大切です。

「メーカーで、ものづくりに携わっておりましたが、これからは様々なソフトウェアが業務を支えていくことになる、と強く感じるようになりました。もともとIT業界に興味があったため、システムを作り出す側に立ちたいと思い、独学で基礎知識を学び始めました。

貴社を志望した理由は、貴社が技術教育に力を入れていらっしゃるためです。『自ら学び、考える姿勢を養う』という研修システムは、他社にはない特色を持っていると思いました。

入社できましたら、研修システムを活用させていただき、スキルアップすることで、クライアントひいては貴社に貢献できるシステムエンジニアとして成長していきたいと考えています」

システムエンジニアの志望動機書き方例5:独自のサービスを提供している企業

企業が提供している独自のサービスに興味と関心があり、共感している点をアピールしましょう。

「貴社を志望した理由は、『保育とテクノロジーの融合』をテーマにしたサービスを、独自に手がけていらっしゃる点です。

『人間の多様性』が言われる現在、幼少期より状況に応じた保育を提供できる貴社のサービスが果たしている役割は大きいと考えています。私は学生時代、生涯学習についての研究をしており、『従来のスタイルでは教育が行き詰まる』という危機感を抱いていました。

そのため、貴社独自の『多彩な未来を抱く子どものための保育環境の提供』というコンセプトに強く共感しています。学生時代の研究を活かしつつ、貴社のビジョンの進展に貢献できるシステムエンジニアになれるよう、入社後も勉学に励んでまいります」

システムエンジニアの志望動機書き方例6:様々な企業のクライアントと取引のある企業

企業が目指している姿と、自分の未来像との「共通点」を伝えましょう。

「貴社の掲げる目標である『様々な企業が持つ細かな問題に応えられるシステムの開発』に大きな魅力を感じ、志望いたしました。

人と関わることが好きで、コミュニケーション能力を活かし、多くのお客様に満足していただける仕事ができればと思い、就職活動をしていました。

貴社でならば、様々な業界のお客様と触れあうことができ、問題をヒアリングして、それを解決するためのシステムを開発するという、やり甲斐のある仕事を得られると考えています。

入社できた際には、どんなお客様にも対応できる技術力を磨き、貴社の目標に貢献できるシステムエンジニアを目指します」

システムエンジニアの志望動機書き方例7:少人数の新しい企業

企業と同時に自分も成長していきたいこと、そのために、自分がどのように役立てるかを具体的に書きましょう。企業に貢献できる、と明確に示すことが大切です。

「貴社を志望した理由は、『AIを利用したサービスを提供している点』と『会社そのものが成長中である点』です。

私自身、新しい技術を使用してのものづくり、また、新しいもの自体を作りだしていくことが好きで、常に新しい情報を取り入れ、自分の技術にフィードバックすることを心がけています。

その時の最新の技術を活かして、貴社のサービス向上に貢献できるシステムエンジニアを目指します」

システムエンジニアに向いている人3つ

システムエンジニアは、プログラミングだけをするプログラマーとは仕事内容が違います。企業によって、プログラマーの業務を兼ねることもありますが、プログラミング以外にも、クライアントとのやり取り、システム全体の設計・構築など、様々な業務をこなさなければなりません。

そのため、システムエンジニアにはIT技術のほかにも求められるポイントがあります。

システムエンジニアに向いている人1:ITへの興味と関心が強い人

システムエンジニアは、最先端のIT技術を知っている必要があります。ITに対する興味と関心が強く、常に新しい情報を取り入れることに積極的な人は、システムエンジニアに向いています。

自分の持つ知識を絶え間なくアップデートしていけるだけの関心がなければ、IT業界から取り残されてしまいます。システムエンジニアとして働くためには、多様な技術と情報に対する敏感さが必要です。

システムエンジニアに向いている人2:コミュニケーションをとるのが好きな人

システムエンジニアには、コミュニケーション能力が求められる場面が多くあります。クライアントからの要望を正確に聞き取り、それを開発側に伝えなければなりません。また、開発者どうしの意見のすりあわせを行うのもシステムエンジニアの業務のひとつです。

普段から人と関わることが好きだったり、人の話を聞くことが得意、自分の言いたいことを正確に伝えられたりする人は、システムエンジニアに向いています。

システムエンジニアに向いている人3:ロジカル思考な人

ロジカル思考とは「一貫性のある考え方」のことで、「論理的思考」と言い換えることができます。「論理的思考」とは「物事を整理し、単純でわかりやすい形にまとめる思考」のことです。

システム開発にあたり、ロジカル思考な人は、必要な技術や解決しなければならない課題を正確に提示して、効率的に業務を進行させることができます。これは業務において高く評価される点なので、ロジカル思考な人はシステムエンジニアに向いていると言えるでしょう。

システムエンジニアとしての経験が浅いもしくは未経験なら志望動機で勝負しよう

未経験者がシステムエンジニアを目指す場合、志望動機に注目してもらう必要があります。

志望動機には、システムエンジニアという職業やIT業界に対する関心が強いこと、学びに積極的であること、具体的な学びの方法などを明確に書きましょう。志望企業の特色を知り、それに沿った人材であるとアピールすることも重要です。

的確にポイントを押さえた志望動機ならば、就職活動で勝負することができるでしょう。