派遣から正社員になる方法3選とポイント4選|失敗する人の特徴解説

派遣と正社員の違い

雇用形態にはいろいろな種類があります。その代表的なものとして派遣と正社員です。派遣も出社して同じ職場で正社員と同じように仕事をしているので、その違いがよくわからないという人もいるでしょう。しかし、派遣と正社員には明確な違いがあり、それぞれに特徴もあります。

派遣とは

派遣は雇用契約を派遣会社と結んでいます。また、派遣会社は派遣先企業からの依頼を受けて、社員を派遣しています。そのため、派遣は派遣先企業で仕事をしますが、派遣先の企業の社員ではありません。

派遣先企業は派遣を活用することで、派遣会社に支払いが発生し、その利益によって派遣会社が派遣に対して給料を支払うことになります。

正社員とは

正社員とは企業に正規雇用されている労働者のことです。そのため、派遣と異なり、企業と雇用契約を直接結んでいて、給料も企業から支払われます。また、正社員の場合は基本的に雇用期間が定められておらず、転職や解雇などがなければ定年まで働き続けることが可能です。

派遣から正社員に転職したい人が多い理由3つ

派遣は派遣先の企業で仕事をしていますが、その派遣先の企業の社員ではありません。派遣として働いている人の中には、企業に正社員として転職をしたいと考える人もいます。

そして、その数は多いです。派遣から正社員に転職したいと希望する人が多いことには、いくつかの理由があります。

派遣から正社員に転職したい人が多い理由1:将来が不安

派遣は法律によって同じ職場で3年以上働くことができません。同じ職場で3年以上働くためには、その企業の正社員になる必要があります。

しかし、企業側が派遣から正社員にする気がなければ、派遣は次の職場へ移ることになります。ただし、すぐに次の職場が決まるという保証もないので、安定的に仕事を得ることができるのか、将来に対して不安を抱えてしまうことがあるでしょう。

派遣から正社員に転職したい人が多い理由2:大きな仕事ができない

企業が派遣を活用するのは、繁忙期や急な退職などの理由で起こる人手不足を補うためということも多いです。

そのため、派遣は一時的な労働力という意味合いが強く、ずっと同じ職場で働き続ける正社員と異なって、育成に力を入れないという企業もあります。

また、派遣は簡単な仕事をしたり、正社員のサポートをしたりすることなどが仕事の中心となりやすく、大きな仕事に関わることができないことも多く、派遣の仕事を続けても経験や実績、スキルが積み上げられないこともあります。

派遣から正社員に転職したい人が多い理由3:賃金が低い

正社員は企業から家族手当や住宅手当など、いろいろな手当が支給されます。しかし、派遣の場合は基本的に正社員のように手当が支給されません。

派遣会社によって違いはありますが、派遣が支給されるのは残業手当だけということも多く、手当がない分、正社員よりも給料は少なくなってしまいます。

また、正社員であれば勤続年数を積むほど昇給しやすくなりますが、派遣の場合はその昇給もほとんどなかったりもします。

派遣から正社員になる方法3選

派遣として仕事を続けることに対して、不安を感じる人は多くいます。そのため、派遣から正社員に転職したいと考える人も多いでしょう。派遣から正社員を目指す方法はいくつかあります。

派遣から正社員になる方法1:派遣から正社員になりやすい転職サービス利用

派遣から正社員を目指す場合に、転職サイトや転職エージェントなどのような転職サービスを利用するという人は多いです。

ただし、転職サイトや転職エージェントにはいろいろな種類があり、それぞれ持っている強みや特徴などが異なります。

そのため、志望する職種や業界などに合わせて、適した転職サービスを選んで利用する必要があるでしょう。

派遣から正社員になる方法2:今の職場で正社員を目指す

派遣として仕事をしていて、その仕事が認められれば、派遣先の企業から正社員になることを提案されることもあります。働き慣れた職場にそのまま就職ができるので、派遣から正社員を目指す場合では理想的な流れとなります。

ただし、派遣先の企業に派遣を正社員として迎え入れるという気がなければ、いくら仕事を認められても正社員になることはできません。

そのため、派遣から正社員をそのまま目指すことも視野に入れたい場合は、その企業が過去に派遣から正社員への採用実績があるかどうかを調べておくようにしましょう。

派遣から正社員になる方法3:紹介予定型派遣を使う

紹介予定型派遣では、一定期間派遣として働いてから、派遣先の企業に正社員として採用するかどうか審査を行ってもらいます。つまり、正社員として採用するかどうかを後に判断することを前提とした派遣です。

紹介予定型派遣では、正社員となる前に実際に職場で仕事を経験することから、ミスマッチが起こりにくいという企業と派遣の両方にメリットがあります。

派遣から正社員に転職するためのポイント4選

派遣から正社員への転職を目指す際に、専門職でなければ転職は難しい、派遣として働いていた期間が長いと印象が悪いなどと言われることがあります。

しかし、派遣から正社員への転職は必ずしも不利となるばかりではありません。しっかりとポイントを押さえて転職活動を行うことで、派遣から正社員に転職することは可能です。

派遣から正社員に転職するためのポイント1:自己分析

派遣から正社員への転職にかかわらず、転職活動を行う際には、まず自分のやりたいことや、強み、身につけている知識やスキルなどを自己分析によって正確に把握しておく必要があります。

もし、これらを把握できていなければ、自分に合った企業選びができなくなったり、履歴書や面接などで正しいアピールができなくなったりなどしてしまいます。

派遣から正社員に転職するためのポイント2:既卒・中途の受付をしている求人を狙う

派遣から正社員への転職を行う場合は中途採用の枠となるので、当然ながら新卒採用の枠で転職活動を行うことはできません。

そのため、派遣から正社員を目指して転職活動を行う場合は、中途採用の受け付けをしている求人を選ぶ必要があります。

ただし、中途採用では実績やスキルなどを持った人たちがライバルとなるので、派遣の経験しかない人は選考が不利になってしまう可能性があります。少しでも不利となる要素を減らしたいのであれば、既卒も受け付けている求人を狙いましょう。

既卒を受け入れている場合は、学校を卒業してから就職を経験していない人も選考を受けることになるため、派遣として仕事を経験していることで選考で有利な立場となれることがあります。

派遣から正社員に転職するためのポイント3:どのようにその企業に貢献できるか伝える

中途採用の転職では、実績やスキルなどが重視されることも多いです。そのため、これまで派遣として仕事をしてきて、身につけてきた実績やスキルなどを、どのようにしてその企業で活かすことができるのか、どのような貢献ができるのかなどをアピールする必要があります。

これらをアピールすることで、自分を採用することによって得られるメリットを伝えなければいけません。

派遣から正社員に転職するためのポイント4:派遣で働いていたポジティブな理由を伝える

派遣として働いている人の中には、何となく派遣として働いてきた、正社員として採用されることがなかったなどのネガティブな印象を与える理由を持っている人もいます。

しかし、ネガティブな印象を与えていては選考を進んでいくことはできません。そのため、やりたい仕事を見つけるため、仕事の経験を積むためなど、派遣で働いていた理由をポジティブな理由で説明できるようにしておきましょう。

派遣から正社員への転職に失敗する人の特徴3選

派遣から正社員への転職に成功している人はいます。しかし、逆に派遣から正社員への転職に失敗している人もいます。

派遣から正社員への転職に失敗しないためにも、どのような特徴を持つ人が失敗をしているのか把握しておきましょう。

転職に失敗する人の特徴1:自信がない

派遣として仕事をしてきた人の中には、大きな仕事を経験できていなかったり、これまで派遣として働いてきたことなどを理由に、自分に自信が持てていない人もいます。

転職活動では自信のない様子は悪い印象を与えてしまうことになります。そのため、転職活動中は自信がない印象を与えるような言動に注意が必要です。

転職に失敗する人の特徴2:責任感がない

正社員として仕事を続けていると、責任のある役割を任されることもあります。しかし、派遣の場合は大きな仕事を任せてもらえる機会が少ないです。

そのため、仕事に対する責任感を強く持っているつもりでも、正社員として仕事をしてきた人に比べると、責任感が足りないと感じられてしまうことがあります。

選考で責任感が足りないと感じられてしまうと大きく評価を落としてしまうことになるので、仕事に対する言動に関しては注意が必要です。

転職に失敗する人の特徴3:受身思考

正社員の場合は与えられた仕事をするだけでなく、自分で物事を判断して、積極的な活動を求められることもあります。しかし、派遣は派遣先の企業から指示された仕事を正確にこなすことを求められる場合が多いです。

そのため、派遣を続けていると仕事に対して受け身的になってしまいがちです。正社員を目指して転職活動を行うのであれば、仕事に対する積極性が求められるので、受け身的な印象を与えないように注意が必要になります。

派遣から正社員への転職を成功させて安定しよう

派遣の仕事を続けていると、実績が積みにくかったり、スキルが身につけにくかったり、仕事が安定的に得られない可能性があるなどの理由で、将来に不安を感じるようになってしまう人がいます。

そのような場合は、派遣から正社員を目指すための転職を検討してみましょう。正社員になることが必ずしも正しいとは限りませんが、正社員になることで解消できる不安もあります。