SIerへの転職の際にプログラミングができないときの対処法4つ

SIerにプログラミング経験は必要?

SIerはプログラミング経験がなくても大丈夫です。知識についても同じです。入社後に勉強して身につければいいですが、IT業界に就職、転職を希望している人の多くはプログラミングの経験がないという不安があるでしょう。

SIerは上流工程から下流工程まで行いますが、プログラミングするのは下流工程の製造だけです。しかもプログラミング未経験者は画面設計やテスター、設計書などの仕事から始めるので業務次第ではプログラミングすることがない場合もあります。

SIerを目指すうえでプログラミングができないと大変な理由7つ

SIerではマネジメント寄りの仕事になるために、経験を積むごとに上流工程の仕事になるのでプログラミングする機会は減ることになります。

しかし、プログラミングができないと業務に支障をきたしたり、これからのエンジニアとしてのキャリアが難しくなる可能性もあるでしょう。例えば、プログラミングができないのでコードレビューができないなど問題があります。

ここではSIerでプログラミングができないと、どんなことで大変になるのかを紹介していきます。

1:SIer企業では新人にプログラミングを行わせるところもある

SIerでは、上流工程を実施した後のコーディングは、下請けに外注になるケースもあり、上流工程から下流工程までを一貫して自社で担当することは少ないので、その結果、経験できるのが上流工程になってしまいます。

そうなるとプログラミングする作業は少なくなるので、経験の浅い新入社員に下流工程のプログラミングを任せるケースがあります。

2:どのように実装すればいいかの断定的なイメージがわかない

プロジェクトの仕様の打ち合わせをするときに、プログラミングの知識がないとどう実装したらいいのかイメージをつかめずに、対応できるかどうかの判断ができなくなります。

たとえばクライアントと仕様を決定するときに、クライアントの質問に回答できないことや、実装できますと言ってプロジェクトが進むにつれて実装が難しいとなると、クライアントからの信頼を失い最悪、損害賠償を請求されることもあるでしょう。

プロジェクトを成功させるには、プログラミングの知識があった方がスムーズに進みます。

3:レビュー時に判断できない

SIerはプログラミングのコーディングを外注することが多いので、プログラミングができないと、コードレビューをしたときにロジックが正しいのか、仕様を満たしているのかなどを判断できず、業務に支障をきたしたりすることがあります。

とくに顧客からのクレームなど、最悪の場合はプロジェクトから外される可能性もあります。

4:スケジュールに遅れが出てしまう

プログラミングの経験がないと仕様書、開発見積もりにミスがあったり、クライアントとの認識のズレが生じたりすることで、後から要件変更になる可能性もあるでしょう。工数の見積もりを間違うと人数が足りなくなり、スケジュールが遅れてしまいます。

これが、ウォーターフォール開発だった場合、要件変更が発生するとその分、工数がかかってしまうことになります。

5:トラブルに対応できない

SIerの仕事は調整や管理などをすることが多いのですが、リーダーは多忙なので分からないことがあっても聞きづらい状況になってしまいます。

しかもトラブルのあるプロジェクトの対応は困難なものが多くあり、トラブルがいつまでも解決できないと、上司やクライアントからの問い合わせでさらに負担が増えてしまいます。

6:エンジニアにばかり頼ってしまう

プログラミングの経験がないと、仕事をする時に先輩エンジニアに相談することになり、答えを教えてもらえる場合もありますが、自分で調べてと言われる場合もあります。

これは忙しくて対応できないということや、自分で調べる力を身につけて学んでほしいという意味がありますが、プログラミングの経験がないのでどうやって調べたらいいのかわからないこともあります。

7:自分の市場価値が低下する

SIerでは、プログラミングができないと市場価値は低下します。ディレクター・マネージャーは管理だけではなく、現場の状況を把握する知識・スキルを持っているからです。

プログラミングができないと転職活動するにしても、エンジニアとして採用されることは難しくなります。

SIerへの転職の際にプログラミングができないときの対処法4つ

SIerはプログラミングができないと、市場価値は上がりません。そのためプログラミング言語の1つくらいは、コーディングまでできるようになりましょう。そうすれば市場価値は上がりますので覚えておいて損はありません。

プログラミングは学習すれば誰でも覚えられます。まずはどのプログラミング言語を選ぶか、学習の仕方は独学かプログラミングスクールか、社内でプログラミングのできる部署に異動してもらうかなどを詳しく紹介しています。

1:プログラミング言語の選び方

まずは作りたいものを先に考えるようにしましょう。例えばWebサイトを作る場合はHTML・CSS・JavaScriptなどです。

スマホのアプリの場合、AndroidはJava・Kotlin、iOSはSwiftといった感じで何を作りたいのか考えてから、それを開発するためのプログラミング言語を選ぶ場合と、需要で選ぶ場合や年収で選ぶ場合があります。

2:プログラミングスクールで勉強する

プログラミングスクールで勉強するメリットは、講師によるサポートがあるので効率よくプログラミングを勉強できることです。独学の場合は教材から自分で選ぶ必要がありますが、プログラミングスクールはカリキュラムがあるので効率よく勉強できます。

プログラミングスクールによっては、転職保証コースや転職サポートがあるので転職はしやすくなります。

3:学習サイトで勉強する

学習サイトでプログラミングを勉強する場合は、勉強したい言語があるか、難易度はどのくらいなのかを確認することが大切です。何を作るのかでプログラミング言語は違ってくるので、まずは何を作るのか考えてから言語を選びます。

難易度は、学習サイトによって違うため、今の自分に合った学習サイトを選ぶ必要があります。

4:社内でコーディングができる部署やプロジェクトに異動する

今、管理する業務をしていてプログラミングができないなら、プログラミングのできる部署やプロジェクトに異動しましょう。異動できればプログラミングスクールと違って、働きながらプログラミングを勉強することができます。働きながらなのでお給料ももらえます。

プログラミングを学びたいと伝えれば、会社側も異動させてくれるでしょう。

プログラミングを学んだ後のSIerの転職先の探し方2つ

転職先を探すときは、まず自分のことを理解しないといけません。不満に思っていることや持っているスキルなどを整理します。例えば給料に不満があるのなら他のSIerに転職するのもありです。そうすることで給料が上がることもあります。

整理ができたら自分に合っている転職先を探しましょう。もし合わない会社に転職してしまうと条件が良くても長くは働けません。そうならないように、情報収集して自分に合う会社を探しましょう。

将来的に上流工程に就ける企業を選ぶ

将来的に上流工程の仕事をしたいのならこれまでの経験も必要ですが、大切なのは上流工程の仕事をしている企業に入社することです。上流工程の求人を多く保有している転職エージェントを利用してキャリアチェンジができます。

プログラマーとしての転職も考えてみる

SIerで働くのは辞めて、プログラマーとして転職を考えてみるのも1つの方法です。プログラミングを専門にしている会社に転職すれば毎日プログラミングできるのでスキル向上になります。

ですが若手のうちは、プログラミングができなくても大丈夫ですが、年齢が高くなるとそれなりのスキルがないと採用は難しくなってしまいます。

SIerでプログラミングができないことによるリスクを把握しよう

SIerでプログラミングができないと業務に支障をきたすばかりか、信頼も失いかねない事態になることもあるでしょう。プログラミングができないということは危険な状態です。エンジニアとしての市場価値も上がらないなどいいことはありません。

ですがプログラミング言語のコーディングが1つできるだけで市場価値が上がるため、SIerとして長く勤めたいなら、プログラミング言語を1つ学習しておいて損はないでしょう。