サーバーサイドエンジニアの業務内容3つと必要なスキルや知識7つ

サーバーサイドエンジニアとは?

サーバーサイドというのは、インターネット上でサーバー側から行う処理に対して必要なプログラムの設計・開発に携わり、サーバーで扱うデータ管理を専門的に行うエンジニアのことを指します。Web上で扱われるアプリでも、主にサーバーで行う処理の開発・状態の保存や維持をなすエンジニアを、サーバーサイドエンジニアと言います。これに対して、Webページの設計や画面上の動きなどユーザーが直接目にする領域は、フロントエンドエンジニアが担当しています。

サーバーサイドエンジニアの業務内容3つ

ここからはサーバーサイドエンジニアの業務内容がどのようなものか、3つの側面から確認しておきましょう。サーバーサイドエンジニアというのはWebサイトやアプリの構築や、そのパフォーマンスを担うサーバー側の処理・データベースのシステム構築などを行ないます。主にWebサイトとアプリのデータベースを連携させたり、データベース中の情報の検索・保存・変更をするために必要なプログラミングなども行ないます。

業務内容1:プログラムの開発・保守

サーバーサイドエンジニアは、Webページの制作をはじめとしてスマホアプリやソーシャルゲームなどのシステム設計や、アプリそのものに必要なシステム処理のためのプログラムの開発、データ管理を専門的にする職種となります。アプリそのものがWeb上で快適に扱えるよう、ユーザーの目に見えない領域を開発・設計するのがサーバーサイドエンジニアです。このため、プログラム開発と保守のためのさまざまな専門知識が必要になります。

業務内容2:データ管理

サーバーサイドエンジニアはプログラム開発をした後、そのプログラムに必要なデータ管理に着手します。ここでいう「データ管理」は、その後も円滑にアプリを使用できる環境設計を含め、アプリシステムそのものの保護を指す意味もあります。1つのアプリに必要なデータは膨大にあるため、それぞれのデータをソート(整理)し、必要な情報を必要な場合に引き出せる環境設計も重要な任務です。

業務内容3:バグの修正

次に挙げられるのがバグ(システムの不具合)の修正です。1つのアプリをWeb上に反映させて、継続的にその後も利用していく場合、多かれ少なかれバグの発生は避けられません。そうしたシステム上の不具合を随時調整・改善し、その後も継続的にアプリを利用できるように運用していくのもサーバーサイドエンジニアの重要な仕事となります。

サーバーサイドエンジニアに必要なスキル・知識7つ

ここからは、サーバーサイドエンジニアに必要とされるスキルや知識を、7つの側面から具体的に確認していきましょう。サーバーサイドエンジニアに求められる能力は実に多様で、確実なスキル習得が求められます。サーバーサイドエンジニアとして従事する際には、どうしてもプログラミング言語の習得や、データベースそのものの管理方法を専門的に熟知しておく必要があり、それらを独自スキルによって活性させる技術が求められます。

必要なスキル・知識1:インタプリタ型言語の知識

インタプリタ型言語というのは、あらかじめプログラムにある命令を実行し、情報を機械語に変換するための言語になります。インタプリタ型言語は、記述されたプログラムが即時に実行されるため、動作確認・修正がしやすいというメリットがあります。他方、機械語への変換が連続的になされるため、処理速度が遅くなることがデメリットです。インタプリタ型の代表的な言語はPHPやRuby、Pythonなどが挙げられます。

必要なスキル・知識2:コンパイラ型言語の知識

コンパイラ型言語は、規定プログラムの機械語変換後に命令を実行するタイプの言語です。この変換作業は「コンパイル」と呼ばれます。コンパイラ型言語は実行速度が速いというメリットがありますが、プログラムの実行に随時コンパイルが必要となるため、プログラムの確認に手間がかかることがデメリットになります。代表的な言語には、JavaやC++が挙げられます。

必要なスキル・知識3:フレームワークのスキル

この「フレームワーク」というのは「開発フレームワーク」のことを指しており、プログラム開発をスムーズにするための汎用的なひな形を指します。フレームワークを有効に活用すれば生産性の向上が期待できますが、初めてのフレームワークであれば利用するフレームワークそのものへの理解が必要にあります。 現在ではこのフレームワークを開発ステップに採用するケースが増えています。そのため、各言語に対応したフレームワークスキルへの精通が求められるといっていいでしょう。

必要なスキル・知識4:データベースの知識

サーバーサイドエンジニアが扱う処理作業は、主にアプリに必要とされるデータベースと連動する傾向にあるため、データベース管理のスキルも必須です。 データベースには多くの種類があり、中でもリレーショナルデータベース(RDB)が最も採用されています。よく使われるデータベースには、Oracle DatabaseやMySQL、Microsoft SQL Serverといったものがあります。データベースを扱う「SQL」言語のスキル習得も必要です。

必要なスキル・知識5:フロントエンドの開発スキル

フロントエンドの開発スキルは、HTMLやJavaScriptを使い、ユーザー向けのWeb画面を作成する技術です。冒頭で触れた通り、これらの担当はフロントエンドエンジニアです。ですが、サーバーサイドとフロントエンドは表裏一体です。フロントエンドの開発スキルを習得しておくと、よりスムーズに開発を進められるようになるでしょう。またキャリアップの観点からも、サーバーサイド・フロントサイドに精通したエンジニアには高い需要があります。

必要なスキル・知識6:サーバーそのものの知識とスキル

サーバーサイドエンジニアはサーバーそのものの知識・スキルを持ち合せ、多彩なシステム設計、アプリ開発をWeb上で稼働させるための能力が求められます。サーバーサイドエンジニアはこのように、サーバー環境・システムを熟知しておく必要があります。 システムの開発・サーバー環境構築の多くは、主にサーバーエンジニアが担当します。また小規模なWebサイト開発も、サーバーサイドエンジニアが担当する場合があります。

必要なスキル・知識7:開発環境の知識とノウハウ

システム開発に使用されるOSの設計や、Webアプリを実装して活用する場合の仮想環境のスキル向上も習得しましょう。これらの知識は、開発環境を構築する場合、またプログラムをWeb上に反映する際に必要です。 Web開発の現場ではLinuxが使用されるケースが多々あります。ついついプログラミング言語に目が移りがちですが、自身のエンジニアとしての価値を高めるためにもLinuxの知識を身に着けておきましょう。

サーバーサイドエンジニアにおすすめの資格6つ

サーバーサイドエンジニアとして従事する場合に、おすすめされやすい資格を6つご紹介していきます。業種を問わず中途採用であれば実務経験が重視されますが、資格取得も転職を有利に進めるカードのひとつです。サーバーサイドエンジニアは非常に細かで専門的な仕事に従事することになるため、IT業界では多分野において需要が高く、そのぶん多彩な技術・能力が求められます。そうした能力を客観的に証明する手段として、資格取得は必ず役立つでしょう。

おすすめの資格1:基本・応用情報技術者試験

「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」は、ネットワーク環境で構築されるWeb系メディアを総合的に扱うための資格となります。Web系エンジニアの多くが一度は取得を求められる資格とされ、現在でもエンジニアの登竜門的な資格といえるでしょう。両資格とも国家試験の「情報処理技術者試験」に区分され、IT技術を実践的な活用能力を身に付けた者として認められます。

おすすめの資格2:システムアーキテクト試験

次に「システムアーキテクト試験」ですが、こちらの資格はWebアプリを開発・設計・管理する際に、その基本から応用までを網羅する形で把握し、実践的なシステム開発に携わることができる実用的な資格となります。アプリの外部設計・内部設計などをはじめ、プログラミングの基本的な知識が求められる上で、情報システム開発におけるいわゆる「上流工程」において実際に開発を進められる技術者として認められます。「情報処理技術者試験」の一種ですが、スキルレベル4の高難易度の資格は「高度情報処理技術者試験」とも呼ばれています。

おすすめの資格3:MCSA

情報開発部門の資格では「MCP」の1つとして認められるこの「MCSA」ですが、この資格はサーバーサイドエンジニアとして従事する際には当面の目標に掲げられやすい資格の1つともなるでしょう。MCSAは「マイクロソフト認定ソリューション アソシエイト」を略称的に付けられた名称で、システムアドミニストレーターを基準にした、トータル的なエンジニアとしての技術・能力を示せる資格です。なお、2020年2月に米Microsoftより、MCSA・MCSD・MCSEは2020年6月30日での認定終了が公表されましたが、その後2021年1月31日までの延期が発表されています。これらの試験は「ロールベースの認定資格」に移行される見込みです。

おすすめの資格4:MCSE

次に「MCSE」ですが、これはマイクロソフト社によって認定されているシステムエンジニア資格の最上位の資格とされ、サーバーサイドエンジニアとして従事する際にも確実にメリットをもたらす資格として重宝されます。システム開発の規模にとらわれず、情報システムについて高い専門能力を持ち、情報システムに関する計画・保守・管理の側面をほぼトータル的に任されるスキルが証明されます。

おすすめの資格5:MCSD

MCSDというのはMCPプログラムに組まれる資格の1つであり、マイクロソフトの開発ツール、テクノロジーの直接的な設計をはじめ、特定のWeb用プラットフォームを利用する上でシステム開発を実践できる技術者の知識・スキルを証明するための資格です。MCSE・MCSD試験はMCSAの上位試験にあたり、難易度も高くなります。

おすすめの資格6:LPIC

LPICとは「Linux技術者認定試験」のことを指しており、システムデザインやネットワーク構築をはじめ、システム企画・導入・維持、またトラブルシューティングやキャパシティプランニングに携わる技術者としてのスキルを認定するIT資格となります。サーバーサイドエンジニアとして従事する際でも、エキスパートエンジニアとしての実力を兼ねる場合があり、非常に重宝されやすい資格ともなるでしょう。

サーバーサイドエンジニアを目指そう

サーバーサイドエンジニアの業務内容と、求められるスキルについて紹介してきました。サーバーサイドエンジニアとして従事する場合は学際的なIT分野の知識・スキルが求められ、その上で資格取得しておくことでかなりのスピード出世も夢ではありません。

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