クリエイティブディレクターの仕事内容5つ|必要なスキル4つとは?

クリエイティブディレクターとは?

クリエイティブディレクターとは、広告業界などで企画や立案を担当するクリエイティブスタッフたちを総括し、表現や作品のクオリティに関して指導および監督をする立場の人のことを指します。企画から制作における業務において指揮を執る総責任者で、いわゆる制作現場の監督に当たる立場です。企業イメージや商品などを消費者にアピールするための効果的なキャンペーンを展開するため、デザインなどの知識も求められます。

クリエイティブディレクターの年収

2018年度のクリエイティブディレクターの平均年収は約465万円だとされています。同年クリエイティブ業界全体の平均年収が約412万円ですから、業界平均よりやや上の年収を狙うことができる職種でしょう。

アートディレクターとの違い

クリエイティブディレクターは現場の総責任者ですから、アートディレクターの上司にあたります。小さな現場などでは兼任することもありますが、クリエイティブディレクターには現場の進捗管理や予算管理など、管理者としての仕事も求められます。クライアントの要望を的確に汲み取るコミュニケーション能力や、多くのスタッフを率いる統率力も必要となります。また、アートディレクターより多くの裁量を与えられます。

クリエイティブディレクターの仕事内容5つ

これからクリエイティブディレクターの仕事内容を紹介します。クリエイティブディレクターに興味がある人や、これから志そうと考えている人はぜひ参考にしてみてください。

仕事内容1:クライアントの要望を聞く

クライアントがイメージなどの漠然としたものから得たい効果について、どのような広告やキャンペーンなどを望んでいるのか、消費者の中でもどういった層をターゲットとするかなど、要望を聞き出すのもクリエイティブディレクターの仕事です。言葉にして整理することで、クライアント自身にとってもまだはっきりしていない要望を、わかりやすく言語化して共有することが必要です。

仕事内容2:アイデアを出す

クライアントの要望に基づき、具体的なアイディアを出すことがクリエイティブディレクターの本分とも言えるでしょう。クライアントの要望やターゲット層、予算などによって、使うべき手段は変わってきます。ターゲット層に効果的にアピールするアイディアを常に出し続けることが、クリエイティブディレクターにとって必要な能力です。

仕事内容3:現場を仕切る

デザイナーやコピーライター、写真家など、現場には多くのクリエイティブスタッフが必要です。彼らをアサインしたり、それぞれの進捗を管理したりするマネジメントもクリエイティブディレクターの重要な仕事のひとつです。スタッフひとりひとりの個性を最大限活かせるよう、細かな気配りも必要です。また、現場監督としての素早い判断も求められます。

仕事内容4:広告全体のディレクション

ターゲット層に効果的なアプローチ方法を踏まえ、全体を見渡しながら方向性の調整や必要か不必要の判断、日程の調整などをしっかりと行い、現場でディレクションするのがクリエイティブディレクターの業務です。限られた時間や予算の中、大きなプロモーション効果をあげられるよう、現場を導いていきます。

仕事内容5:クライアントと現場の橋渡し

コンセプトに基づき、クリエイティブスタッフやクライアントと協力しながら広告やプロモーションを進めていきます。その際、クライアントの要望がしっかりとクリエイティブスタッフに伝わっているか、またクリエイティブスタッフの能力を最大限活かすためのアイディアをクライアントに提案するなど、クライアントと現場の橋渡しもクリエイティブディレクターの重要な仕事でしょう。

クリエイティブディレクターに必要なスキル4つ

次は、クリエイティブディレクターに必要な4つのスキルを紹介します。これからクリエイティブディレクターになろうと考えている人は当然のこと、現在すでにクリエイティブディレクターとして働いている方にとっても参考になるでしょう。もしもこれらのスキルが不足している場合は、どれも必要なスキルですので身につけるようにしましょう。

必要なスキル1:コミュニケーションスキル

クライアントからの要望を引き出す際にも、クリエイティブスタッフとの報連相にも、コミュニケーションスキルは欠かせません。特にクライアントから要望を聞き出すフェーズでは、まだクライアント自身でも言語化できていない要望をコンセプトとして固めていくまで、相手の真意を汲み取って誘導していくことも必要です。

必要なスキル2:マネジメントスキル

現場監督であるクリエイティブディレクターには、自身の業務だけではなく、クリエイティブスタッフの進捗や予算を管理するマネジメントスキルも求められます。外部プロダクションや制作会社へ依頼する際には、そういった外注先の選定から管理まで行わなくてはなりません。期日や予算をしっかりと管理できるマネジメントスキルは、クリエイティブディレクターに必須な能力でしょう。

必要なスキル3:マーケット分析

クライアントの求めるターゲット層に効果的にアプローチするためには、マーケット分析の能力も欠かせません。どういった手法やデザインがターゲットの要求に訴えられるのか、冷静にマーケットを分析し、それに必要なクリエイティブスタッフをアサインしていくなど、日々アンテナを張り巡らせておくことも必要です。

必要なスキル4:現場での経験や知識

進捗管理や予算管理をするためには、作業にあたってどれくらいの期間や予算が必要なのか、現場での経験や知識が求められます。アイディアを「絵に描いた餅」にしないためにも、着実に実現できるスケジューリングのための経験やさまざまな手法に対する知識、どのくらい予算かなど、現場ならではの感覚もクリエイティブディレクターには求められます。

必要なスキル5:問題解決のためのアイディア

クリエイティブディレクターには、プロモーションの軸となるアイディアの発想だけではなく、問題に直面したときに素早く解決できる画期的なアイディアが求められることがあります。期日を短縮するためにはどうしたら良いのか、予算などの問題をどういった手法でクリアしていくのかなど、現場で起こる問題を迅速に解決できるアイディア力が必要です。

おすすめの書籍を紹介

クリエイティブディレクターとして一流になるために「すべての仕事はクリエイティブディレクションである。」をおすすめします。作者は電通クリエイティブのトップである古川裕也氏です。

クリエイティブディレクターにおすすめの資格3選

次はクリエイティブディレクターにおすすめの資格を3つ紹介します。クリエイティブディレクターを目指している人も、あるいはすでにクリエイティブディレクターである人がキャリアップする上で、役立つとされる資格を紹介します。興味がある人はぜひ資格取得を検討しましょう。取得することで、クリエイティブディレクターとしての経歴に箔が付くことは間違いないでしょう。

おすすめの資格1:カラーコーディネーター検定

デザインについての知識も求められるクリエイティブディレクターには、カラーコーディネーター検定がおすすめです。色の与えるイメージや、色の組み合わせによって与えられる心理的効果など、カラーコーディネーター検定を通して自分の知識を裏打ちすることができるでしょう。

おすすめの資格2:Illustrator®クリエイター能力認定試験

広告原稿では、Adobe Illustratorが多く使用される場合が多いです。Illustrator®クリエイター検定を取得することによって、Illustratorを使った広告の取り扱いに必要な知識を持っていることが証明できます。実務でIllustratorを使用したことがある方も、今まで気づかなかった操作などを知る良い機会でもあります。

おすすめの資格3:DTPエキスパート認証試験

パンフレットなど、複数ページにまたがる印刷物などを扱う場合に必要となってくるのがDTPの知識です。クリエイティブディレクターには広汎な知識が求められますから、当然DTPについても知識を深めておいたほうが良いでしょう。DTPエキスパート認証試験を通過しているということは、印刷に強いというクリエイティブディレクターとしての強みにもなります。

経験を積んでクリエイティブディレクターを目指そう

制作現場の監督であるクリエイティブディレクターには、豊富な知識と調整能力が求められます。クリエイティブスタッフの個性や能力を最大限引き出すためには、デザイナーやコピーライターとしての経験や知識も必要です。また、クリエイティブディレクターにはひらめきや問題解決能力も必要です。常にアンテナを張り巡らせ、新しい知識や流行などについても勉強し、経験を積んでクリエイティブディレクターを目指しましょう。

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