Amazon Workmailとは

はじめに

本記事では、AWS(Amazon Web Services)で提供されているAmazon WorkMailについてご紹介していきたいと思います。Amazonがメールサービスも提供している事に驚かれた方もいらっしゃると思いますが、実は2015年に発表され、サービスを開始してきました。AWS公式サイト内の提供サービス一覧の中ではビジネスアプリケーション項目に属しています。

Amazon WorkMailとは?

概要

Amazon WorkMailとは、主に企業に向けた、セキュリティに優れたEメールやカレンダー共有のためのサービスです。似ているもので例えるのであれば、GmailやGoogleカレンダーのようなサービスを挙げる事ができるでしょう。
以下では、その中でもよりアピールされている点や特徴について取り上げ、紹介していきます。

様々なデバイスからのアクセスが可能

Amazon WorkMailは、WindowsやmacOSのMicrosoft Outlookからメールやカレンダー機能を使用することが可能となります。更に、ネイティブiOSおよびAndroid内のEメールアプリ、IMAPプロトコルをサポートするアプリケーション等からのアクセスや、もちろんウェブブラウザからのアクセスも可能となっています。
ウェブブラウザのメニューなどはまだ日本語化がされていない為、慣れていない方にとっては少々戸惑われる方もいらっしゃるかもしれませんが、モバイルからの接続や、今使っているメールアプリケーションをそのまま使えるのはとても便利です。

Microsoft Outlookとの互換性

Amazon WorkMailはWindowsやmacOSのMicrosoft Outlookとの互換性を持ち合わせているため、既に持っているEメールクライアントをそのまま継続して使用することが出来ます。これであれば、互換性を持たせるためのソフトウェアをわざわざダウンロードする必要がなくなります。

優れたセキュリティ

Amazon WorkMailはメール内に保管されているデータ(メッセージや連絡先、添付データ等)や送受信される全てのデータが、同AWSが提供するKey Management Service (KMS)で管理されている暗号キーを使用することで暗号化されます。そのため、セキュリティ面において優れているという点もアピールポイントのひとつです。また、送受信されるメールもすべてスキャンされ、ウイルス・スパム・マルウェアチェックがなされるので安心です。※ちなみに、データの保存場所は米国東部(バージニア北部)/米国西部(オレゴン)/欧州(アイルランド)よりリージョンを選択することができます。

ジャーナリングが可能

Amazon WorkMailでは、ジャーナリングによりその組織に属したユーザーに送受信されるすべてのEメール通信を記録することができます。この機能を有効にすることによって、送受信されるメールがシステム管理者の指定先アドレス宛にも”journal record”というフォーマットでコピーが送信されるようになります。そしてSMTPジャーナリングを担う第三者コンプライアンスソリューションサービスへ統合することで、プライバシー保護や情報保護、コンプライアンス保護といった内容を管理する事が可能となります。

独自ドメインの使用や取得が可能

Amazon WorkMailにユーザーを追加する際、指定の無い場合にはデフォルトの『組織名.awsapps.com』がドメインとなりますが、独自のドメインを設定することも可能です。

Amazon WorkDocsとの連携も可能

あくまでAmazon WorkMail間の話ですが、ファイルをメール添付せずともAmazon WorkDocsへ保存したデータで共有することが可能です。

Microsoft Exchange Serverとの相互運用性をサポート

Amazon WorkMailはMicrosoft Exchange Server 2010・2013との相互運用性をサポートしています。この相互運用性を活用することでAmazon WorkMail・Microsoft Exchange Server双方の併用が可能になるという事です。どちらにも同じドメインを使用しつつ、予定表の空き時間情報を両方で共有するなど、両環境にまたがった作業をとることができます。

低価格

Amazon WorkMailのメールボックスのストレージ制限については1ユーザーあたり50GBの容量が確保されており、料金については1ユーザーあたり毎月4USDがかかります。
ちなみに、無料トライアルを使用すれば最初の30日間は最大25ユーザーまで有効にすることができますので、使用したい場合はまずは無料トライアルからはじめる事をおすすめします。(料金についてはユーザー削除やAmazon WorkMailアカウントを削除しない限り、トライアル期間を過ぎると自動的に課金されてしまうのでご注意を。)
※前提条件として、Amazon WorkMailを使用するにはAWS アカウントが必要です。

おわりに

いかがでしたでしょうか。まだあまり多く知られていないAmazon WorkMailですが、他にも様々な機能を持ち合わせたサービスです。この記事をきっかけに是非とも興味を持ちAmazon WorkMailを試していただけたら幸いです。最後までありがとうございました。

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