検索サービスAmazon Kendraとは

膨大な量の情報からユーザーに求めている情報を提供する

近年インターネットが急速に発達しスマートフォンも普及した今の社会は情報化社会とも呼ばれ、ニュースやネットニュースから様々な情報が入ってくるようになりました。その情報量は1日で江戸時代の一生分といわれており、現代人は日々膨大な量の情報を取捨選択し生活しています。

しかし、このように情報量が多いと自分が求めている情報を検索したり今ある情報を整理したりするのが困難になるという事態が発生しやすくなります。現在では調べたい事があった場合、インターネットで検索すれば情報を見つける事ができますが、自分の求めている情報が膨大な量の情報に埋もれてしまい見つからないということもしばしば起こります。
自分が勤めている会社で会社内の規約、ルール、制度などはその会社のWeb上のドキュメント内に記載されていると思いますが、自分が探している情報が見つからないといった経験はないでしょうか?

膨大な量の情報の中からユーザーが求めている情報を提供したい場合、改善策として機械学習による検索サービスを利用するという方法があります。この記事ではAmazonが提供する機械学習によるエンタープライズ検索サービスAmazon Kendraについてご紹介します。

Amazon Kendraとは

Amazon KendraはAmazonが機械学習を原動力とする高精度で使いやすいエンタープライズ検索サービスとして提供しているサービスで、ウェブサイトおよびアプリケーションに強力な自然言語検索機能を提供しています。自然言語検索機能とは検索システムに特化した方法ではなく、話し言葉のような人間的に自然な文章を入力し、必要な検索結果を得る技術のことです。
自然言語の質問を理解する Amazon Kendraを利用する事で、データのどこからでもより「具体的」な回答を得ることを可能にします。例えば「産休の期間はどのくらいですか?」といった具体的な自然言語の質問を検索すると、Kendra は「14 週間です」といった具体的な答えを返します。
また、文書読解とFAQ照合、ドキュメントのランク付け、関連性チューニングが特徴的なサービスですのでそれぞれの詳細を記述していきます。

文書読解とFAQ照合

Amazon Kendraは、非構造化データから具体的な回答を引き出すことができます。事前トレーニングは一切必要なく、コンテンツをポイントするようにKendra を設定するだけで、Kendraが「VPN はどのように設定すればよいですか?」などの自然言語のクエリに対する最も適切なドキュメントから自動的に抽出された具体的な回答を提供してくれます。

ドキュメントのランク付け

Amazon Kendraは、人間が自然に行うタスクをコンピュータに学習させる機械学習の手法のひとつであるディープラーニングが行えます。また「検索ユーザの意図・目的」を検索エンジンが適切に理解し、ユーザの求めるものに即した検索結果を提供する検索モデルを使用するのでランク付けされた関連ドキュメントのリストを返します。これらの機能により、抽出された回答を補完するのでさらに多くの情報を必要とする場合に調べることができる、コンテンツのより網羅的なリストがエンドユーザーに提供されます。

関連性チューニング

Amazon Kendraはフォーラムおよびその他のサポートタイプの「業務に関する知見」を一箇所にまとめたデータベースで一般的な投票または表示回数に基づいたドキュメントをブーストしチューニングします。情報の鮮度(新しさや更新回数)や信頼性がより高いデータソースをブーストをサポートしてくれるので、組み合わせることにより最近の頻繁に閲覧されているドキュメントがチューニングされ表示されるようになります。

Amazon Kendra の料金

Amazon Kendra サービスは、実際に使用した分に対してのみ料金が発生します。最低料金や使用要件はなくインデックスを作成して、Amazon Kendra をプロビジョニングすることで、使用しているエディションに応じてAmazon Kendra の時間が課金される仕組みになっています。
現在利用できるのはEnterprise EditionというEditionのみでおおよそ1時間あたり$7です。なので一ヶ月あたりの料金は
$7 x 24 x 30 = $5,040となります。

まとめAmazon Kendraでできること

以上の特徴からAmazon Kendoraを利用する事で社内で利用する場合は社内規約などで求めているドキュメントや情報を迅速に見つけ出すことが可能になります。
社内業務の余計な労力を削減(例えば社内新入社員向けのQ&Aが充実し人事部の労力が削減など)でき、サービスとして利用する場合はユーザに求めている情報を素早く提供できるようになります。

近頃ではホームページのお問い合わせフォームにAIのチャットを配置している企業も多く見受けられるようになりました。そのようなシステムがAmazon Kendraを利用しているとは限りませんが似たような体験はできると思います。なので、この記事をみて興味が湧いたのなら是非試ししてみてください。

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