Amazon EBSでストレージを拡張しよう

今回はAWSのサービスの一つAmazon EBSについて解説していきます。

Amazon EBSとは

Amazon EBS(Elastic Block Store、以下EBS)は、Amazon社が提供する、ブロックストレージサービスのことを指します。EBSは、Amazon EC2(Elastic Compute Cloud、以下EC2)と共に運用することを前提とされており、4種類のボリュームタイプが存在します。その中から、導入コスト内に収まるボリュームタイプや最適なパフォーマンスを発揮できるボリュームタイプをユーザー自身で選ぶことができるので、料金とパフォーマンスのバランスが最適なものを選ぶこともできます。またボリュームタイプの変更やパフォーマンスの調整、ボリュームサイズの増加をアプリケーションを中断することなく実行することができるので、必要に応じて、ストレージを増加させることができます。

これによって

・リレーショナルデータベース

・非リレーショナルデータベース

・エンタープライズアプリケーション

・コンテナ化アプリケーション

・ビッグデータ分析エンジン

・ファイルシステム

・メディアワークフロー

などに代表される多種多様なワークロードに対応しており、スループットとトランザクションの両方が集中する場合や、規模の大きなワークロードにも対応しています。
各EBSボリュームは、アベイラビリティーゾーン(AZ)内でレプリケーションされて保護されるので、安全性も高いです。

EBSで使用される4つボリュームの詳細

EBSはSAP HANAなどに代表される高性能なデータベースワークロードやHadoop など大規模でシーケンシャルワークロードにも対応できるよう、優れたレイテンシーとギガバイト毎秒のスループットが実現できます。またSSDタイプのボリュームとHDDタイプのボリュームに分かれます。ここではそれらのパフォーマンスを発揮するために使用されているEBSボリュームについて見ていきましょう。

プロビジョンド IOPS SSD(io1)ボリューム

io1は、ソリッドステートドライブ(SSD)を基盤とした、最高レベルのパフォーマンスを発揮することが可能なボリュームです。最大50IOPS/GB、最大64,000IOPS までのパフォーマンスを提供し、ボリュームあたり最大1,000MB/秒のスルー​​プットを実現するように設計されています。またEC2インスタンスにアタッチされた場合は、数ミリ秒のレイテンシーを実現することができ、稼働時間の99.9%においてプロビジョニングされたパフォーマンスを発揮するように設計されています。重要な入出力の発生量が多いワークロードのほかHBase、Vertica、Cassandraなどの高いスループットが必要なワークロード向けです。

汎用 SSD (gp2) ボリューム

gp2はEC2インスタンスのデフォルトとなっているEBSボリュームタイプです。こちらもソリッドステートドライブ(SSD)を基盤としていて、10ミリ秒未満のレイテンシーと、3 IOPS/GB(最小100IOPS)から最大16,000IOPSまでのパフォーマンスを提供し、ボリュームあたり最大250MB/秒のスルー​​プットを実現するように設計されています。開発/テスト環境、低レイテンシーのアプリケーション、ブートボリュームを含む幅広いトランザクションワークロード向けです。

スループット最適化HDD(st1)ボリューム

st1はハードディスクドライブ(HDD)を基盤としており、MB/秒で測定されるスループットを単位として提供され、TBあたり最大250MB/秒のバーストに対応できます。ベースラインスループットはTBあたり40MB/秒、最大スループットはボリュームあたり500MB/秒です。想定されたスループットパフォーマンスを利用時間の99%で発揮するように設計されているので、バースト速度でフルボリュームスキャンをサポートするのに十分な入出力クレジットを備えています。MapReduce、Kafka、ログ処理、データウェアハウス、ETL のワークロードなどの、データセットや入出力サイズが大きく高いスループットを必要とするアクセス頻度の高いワークロード向けです。

Cold HDD (sc1) ボリューム

sc1はst1と同じく、ハードディスクドライブ(HDD)を基盤としており、すべてのEBSボリュームタイプで最も低いGBコストを実現されています。これらのボリュームではTBあたり12MB/秒スループット、ボリュームあたり最大250MB/秒のスループットを備え、TBあたり最大80MB/秒のバーストが可能です。アクセス頻度の低いデータの場合は、sc1により、極めて安価なストレージが提供されます。またst1と同様に、想定されたスループットパフォーマンスを利用時間の99%で発揮するように設計されているので、バースト速度でフルボリュームスキャンをサポートするのに十分な入出力クレジットを備えています。大容量のコールドデータセットを含むアクセス頻度の低いワークロード向けです。

おわりに

これで、Amazon EBSに関する解説は以上になります。

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