AWS EFS Windowsとは
Amazon Elastic File System の略であり、AWSが提供する完全マネージド型の NFS ファイルシステムです。
NFSとは、LinuxなどUNIX系のOSで利用されるファイル共有システムです。NFSサーバと呼ばれるデータサーバ上にデータを保存し、自分のPC上にあるかのように複数のホストとデータの共有ができるシステムです。
AWS EFS Windowsの特徴
AWS EFS Windowsは、完全マネージド型(サーバーの構築や障害対応・セキュリティ対策など、サーバー運用に関する様々な作業を提供元が請け負うこと)NFSファイルシステムとなっており、データの追加や削除にあわせて自動的に容量を拡大、縮小が行われます。そのため、管理が非常に楽である点が、人気の理由になっています。
耐久性
ネットワーク上にファイルを置くことは、データを損失した場合の心配があります。
AWS EFS Windowsでは、ファイルやディレクトリ等すべて、リージョン内の複数のアベイラビリティーゾーンに格納されます。
アベイラビリティーゾーン(AZ)とは、物理的、ソフトウェア的に自律しているデータセンタの集合の単位です。分散して複数のAZにデータが格納されることで、システムおよびコンポーネントの障害、ネットワーク接続エラーがあったとしてもデータの保護がなされデータを損失した場合の心配がありません
コストにも配慮した二つのストレージクラス
ファイルが多様化してくると、毎日使うわけでは無いファイルも出てくるでしょう。
そこでAWS EFS Windowsでは、標準クラスと低頻度アクセスクラス(EFS IA)の二種類のストレージクラスが用意されています。
EFS IAストレージクラスでは、有効期限ポリシーを選択(14,30,60または90日間)することで選択したライフサイクルポリシーに従ってストレージコストを最大92%もコストカットしてくれます。
適応能力の高いパフォーマンス
AWS EFS には、幅広い作業負荷をハイパフォーマンスにこなせる実力があります
大規模な並列共有アクセスを提供するように設計されているAWS EFSでは、10GB/秒の低遅延、500,00越のIOPSをサポートが可能になっています。
対応力の高い2種類のパフォーマンスモード
AWS EFSでは、幅広い作業負荷対応するため、汎用と最大I/Oの2種類のパフォーマンスモードを提供しています。
汎用モードは、ファイルシステムオペレーションにおいて最小の遅延を実現し、ランダムまたはシーケンシャルI/Oパターンでも同様のパフォーマンスを発揮します。最大I/Oモードでは、ファイルオペレーションの遅延がわずかに長くなりますが、より高いレベルで集計単位時間あたりに処理できる量を増し、1秒あたりの操作を拡大できます。
ペタバイト規模まで自動で収縮するストレージ容量
AWS EFSの最大の魅力の一つ、マネージド型サービスであることの捕捉になります。
AWS EFSのストレージ容量はファイルの追加や削除に合わせて、ストレージ容量の拡張や縮小も自動的に行われます。使用した容量に対してのみ請求が発生し、コストに無駄がありません。AWS EFSは、ストレージ容量とパフォーマンススピードの両方において非常に適応能力が高く設計されています。この見出しにも書いたように、ペタバイト規模という膨大なアクセスを実行できます。また、それだけのアクセスに耐えつつもちろん低遅延のファイル操作を実現するAWS EFSは、非常にコストにも無駄がなく、ハイパフォーマンスな仕事をしてくれます。
高度な暗号化でデータを保護
AWS EFS はその中のデータだけでなく転送中のデータにも高度な暗号化を施し、格納したデータと転送中のデータの両方を安全に守ってくれます。保護されるデータは AWS Key Management Service (KMS) によって管理される暗号化キーで暗号化されるため、ユーザー側で管理するシステムを作る必要はありません。転送中のデータの暗号化には業界標準の転送レイヤーセキュリティ (TLS)が使われ、ユーザーとしては非常に安心です。
簡単、便利なバックアップとデータ転送
AWSが提供する、AWS DataSyncでデータの移動、AWS Backupでデータのバックアップが可能です。どちらもAWSが提供するハイレベルなツールであり、ユーザの負担を極めて少なくしてくれます。
まとめ
上記のように、処理スピードも早く、マネージド型で管理も楽なAWS EFS は、残念ながらWindowsのインスタンスではサポートされていませんが非常に便利なファイル共有システムです。
複数のサーバ間で、同一のファイルにアクセスする環境の構成の選択肢の一つとして、AWS EFSは十分選択肢の一つと言えるでしょう。