Amazon WorkSpacesとは?~どのようなサービスなのか、高いのか?~

はじめに

「Amazon WorkSpaces」という仮想デスクトップサービスの名前を聞いたことのある方は少なくないと思います。しかし、聞いたことはあるけれど、どのようなサービスを提供されているのか、コストが高いのではないかなどは知らない方や疑問点がある方も少なくないと思います。本記事では、Amazon WorkSpacesとはどのようなサービスなのか、価格帯はどれくらいなのかなど、現在Amazon WorkSpacesの導入を検討されている方や、Amazon WorkSpacesについて興味がある方に、Amazon WorkSpacesの基礎的な情報を提供したいと思います。

Amazon WorkSpacesとは

まず、Amazon WorkSpacesとはどのようなサービスを提供しているのかについてですが、Amazon WorkSpacesで提供されているサービスはマネージド型の「仮想デスクトップサービス」というサービスを提供しているサービスです。仮想デスクトップサービス(Virtual Desktop Infrastructure)とは、データセンター等のサーバー上に仮想マシンを起動させ、利用する顧客のクライアント端末毎にデスクトップ環境を動作させ、画面のみを転送して操作する技術のことです。
端末がインターネットに接続されている環境であれば、時間や場所を問わず利用することができるサービスです。

Amazon WorkSpacesの価格は?

実際にAmazon WorkSpacesを導入するにあたって重要なのが性能名やセキュリティー面もありますが、価格面も重要な判断材料です。価格に見合った性能なのか、あまりに高すぎないのかなどありますが、本記事では、Windowバンドルオプションでの価格を説明します。

以上の表はWindowバンドルオプションのバリューの料金表になります。バリューだけでも以上のように複数の料金タイプがありますので、数ある料金タイプから、自分に合った料金タイプを選択することができるので、料金自体は高いものではなく、コストパフォーマンスが良いサービスと言えます。
この料金タイプはあくまで一例なので、一度ご自身で調べてみることをおすすめします。

Amazon WorkSpacesのメリット

Amazon WorkSpacesを利用することで、どのようなメリットを得ることができるのか紹介したいと思います。

・仕事を行う場所に依存することがなくなった

データセンター等のサーバー上に仮想マシンを起動し、その画面をクライアント端末に転送し、操作を行っているので、インターネット環境があれば、どのような場所でも自身の仮想デスクトップに接続することができるため、自宅など、どのような場所にいても仕事を行うことができるようになります。また、PC内に、データを保持せず利用するため、PCの紛失や盗難などによるデータ漏洩などのリスクが減ります。利便性は向上し、セキュリティも担保した状態で、柔軟な働き方が選択可能になります。
最近、新型コロナウイルスの流行の影響で在宅勤務を行っている企業も増えました。現在のような状況に今後なる可能性があるため、Amazon WorkSpacesのようなサービスの需要はより高まるでしょう。

・スモールスタートが可能

システムの導入の際、高い導入コストに悩まされる方も多いでしょう。実は、Amazon WorkSpacesは初期投資が不要なサービスです。料金形態は2パターンあります。

①月額料金タイプ

月額料金タイプは、月額の金額を固定し、Amazon WorkSpacesのサービスを無制限に使用できる料金形態です。
必ず、決められた期間使用する企業などに向いている料金形態です。

②時間料金タイプ

時間料金タイプは、月額の金額を固定せず、使用した時間の料金のみ支払い、Amazon WorkSpacesのサービスを使用できる料金形態です。
月に数日しか使用しない場合や、短期間での使用など、使用した時間で料金が決められる料金形態のため、無駄な料金の支払いのせいで高い料金を支払う必要がなく、コストを最小限に抑えることができます。また、最低利用台数の制限がなく、1台から利用でき、入社月など人の急な増減にも対応することができます。

・使用端末に制限がない

Amazon WorkSpacesは使用端末に制限がありません。使用可能端末は、Windowsコンピューター、Macコンピューター、Chromebook、iPad、Fireタブレット、Andoroidタブレット、ZeroClientデバイスなど、Amazonの製品から、他社の製品までと幅広い端末で使用することができます。

・バックアップやセキュリティ対策も万全

Dドライブ(ユーザー領域)は12時間毎に自動でバックアップが実施され、使用端末の故障や紛失などの万が一に備えることができます。Amazon WorkSpacesを再構築した場合でも、Dドライブに保存されていたデータはバックアップから復元することができるので、端末の買い替えなどを行っても、すぐに今までの環境に戻すことが可能です。
また、Amazon WorkSpacesの画面転送には、PCoIPプロトコルが使用されています。PCoIPプロトコルでユーザーのデスクトップコンピューティングの処理結果を圧縮し、暗号化、エンコードして画面だけをユーザーの端末に送信します。
さらに、ユーザー認証にはSSLプロトコルを使用しています。Amazon WorkSpacesに接続するためには、クライアント環境とインターネットの間で、このようなプロトコルを使用することで安全な環境を実現されています。
より安全にAmazon WorkSpacesを利用するには、通常のID、パスワード認証に加え、
多要素認証(MFA)を使用したワンタイムパスワードの発行などを行うことも可能です。
使用端末にもよりますが、ChromebookとChrome管理コンソールを使用して、リモ―トから完全ロックできるようにするなど、ユーザーのセキュリティーポリシーに合わせて対応することも可能です。

最後に

今年、新型コロナウイルスの流行により、多くの業界で経済的に大きな打撃を受けました。そのような状況の世の中で、在宅勤務という働き方を採用した企業も少なくなかったでしょう。
海外では在宅勤務という働き方は浸透しており、働く場所が会社だけではなく、自宅やカフェなど働く場所の選択肢が増え、出勤することが無くなったことで、ストレス軽減や作業効率向上などの研究結果もあります。
今まで日本では、働く場所は会社のみという考え方が普通でしたが、今回の新型コロナウイルスの流行によって、新たに在宅勤務という働き方も評価され、今後在宅勤務を主流とする企業も増えてくると予想されます。
現在、今後関係なく、在宅勤務等をお考えで、高いコストやセキュリティ面に不安がある方々がAmazon WorkSpacesを検討される際の判断材料していただければ幸いです。
最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

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