開発環境を簡単構築!AWS Cloud9の使い方を紹介
はじめに
AWS Cloud9とは、GoogleChrome・Microsoft Edge・Safari・FirefoxなどのWebブラウザのみを使用し、コードの記述やデバッグ、データベース操作・Webアプリケーションの実行など、一連の開発作業をクラウド上で完結できるサービスです。このAWS Cloud9は統合開発環境(IDE)と呼ばれるもので、プログラミングに必要なツールなどが予め含まれているため、すぐに開発を行うことができます。それでは、このAWS Cloud9の使い方についてこれからご紹介していきます。
AWS Cloud9事前準備
会員登録
まず、AWS Cloud9のページにアクセスしてください。遷移したページに表示されている「今すぐAWS Cloud9を始める」ボタンをクリックすると、ログイン画面が表示されます。また、AWS Cloud9を利用するためにはAWSのアカウント(Amazonのアカウントではない)が必要になります。このAWSのアカウントをお持ちでない方は、先ずアカウントの作成をしてください。
登録手順
メールアドレス・パスワード設定
ログイン画面で「新しいAWSアカウントの作成」ボタンをクリックすると、AWSアカウントの作成画面が表示されるの で、この画面で「Eメールアドレス」、「パスワード」、「AWSアカウント名」を入力してください。
連絡先情報登録
メールアドレスとパスワードの設定が完了すると、連絡先情報画面が開きます。この画面では、2種類の設定をします。1つ目はアカウントの種類で、これは「パーソナル」を選択します。そして、2つ目は住所情報を入力します。また、住所入力の際に気をつけなければいけないのは、英数字のみが入力できるようになっていることです。
クレジットカード情報登録
AWSはクレジットカードの登録が必要になります。新規でAWSのアカウントに登録した場合、12ヶ月の無料利用枠があるためその間であれば課金されることはありませんが、プランによっては費用が発生するものもあります。また、12ヶ月後にAWS Cloud9を利用すると、利用した分だけ費用が発生するので注意が必要です。
本人確認
次は本人確認になります。画面に電話番号を入力し、「すぐに連絡を受ける」ボタンをクリックしてください。すると画面に4桁の数字が表示され、同時に電話が掛かってきますので電話の指示に従いキーパッドで画面に表示されている4桁の数字を入力してください。これで本人確認は完了です。
サポートプラン選択
最後はサポートプランの選択になります。電話による本人確認が完了すると、サポートプラン選択画面が表示されるので無料で利用したい場合は、ベージックプランの「無料」ボタンをクリックしてください。これで、AWSアカウントの登録は完了です。
AWS Cloud9の使い方
AWSマネジメントコンソール
AWSのアカウント登録が完了したら、コンソールにサインインしてみましょう。画面右上の「コンソールにサインイン」ボタンをクリックすると、AWSマネジメントコンソールにアクセスできます。このコンソール画面では、AWSの全サービスを集中管理することができます。また、サービスを利用した際に発生する費用の請求額もここで確認することができます。今回はCloud9の解説になるのでコンソールの使い方は割愛しますが、どういったサービスがあるのか色々見てみるのも面白いでしょう。
Cloud9ワークスペース作成
では、Cloud9のワークスペースを早速作成してみましょう!まず、コンソール画面の「サービス」タブをクリックし、サービス一覧から「Cloud9」を選択します。その後、AWS Cloud9のページに遷移するので、「Create environment」ボタンをクリックします。すると、ワークスペース作成画面が表示されるので「Name」欄にワークスペース名を入力し「Next step」ボタンをクリックしましょう。下段の説明文欄は入力しなくても大丈夫です。
次に設定画面が表示されますが今回は無料枠内で開発環境を構築するので、ここではデフォルトの設定で大丈夫です。この画面で何を設定しているのかというと、Amazonが用意しているEC2と呼ばれる開発環境に、t2.micro(1GiB RAM + 1vCPU)という最小構成でCloud9のワークスペースを作成するという意味です。下段のCost-saving settingは不要な料金が発生しないように環境が自動停止するまでの時間を表しています。設定が完了し、「Next step」ボタンをクリックすると、確認画面が表示されるので、「Create environment」ボタンをクリックしましょう。これで、ワークスペースの作成が完了です!
Cloud9基本操作
新規ファイル作成
ワークスペースの作成完了後、開発画面の左に表示されているワークスペース名を右クリックし「New File」を選択し、ファイル名を入力してみましょう。作成後、ワークスペース内にファイルが表示されます。
新規フォルダ作成
ファイル作成と同様に「New Folder」を選択した場合は、ワークスペース内にディレクトリが作成されます。
ファイルをアップする
自分のPCにあるファイルをCloud9上にアップしたい場合は、アップしたいファイルをAWS Cloud9のディレクトリにドラッグ&ドロップするだけでアップすることができます。
Cloud9便利な機能
共有機能
Cloud9の便利な機能の1つに共有機能というものがあります。これは書いたコードを自分以外の人に見てもらうことができる機能で、ワークスペースを共有することでコードレビューやデバッグを行うことができます。プログラミングに詳しい人にアドバイスを貰いながらコーディング作業を行うことが可能です。
リアルタイムプレビュー機能
これはhtmlファイルなどに書いたコードがすぐに反映され、リアルタイムでプレビューできる機能です。特に、レイアウトを確認しながらコーディングする際に威力を発揮します。
まとめ
AWSアカウントの作成からCloud9のワークスペースの作成・操作説明、便利機能の紹介まで解説してきましたが、いかがだったでしょうか?始めるまでの準備がやや多いため、使い方がよくわからず詰まっていた人も今回の解説通りに進めれば詰まることなくAWS Cloud9の開発環境を構築できるでしょう。また、一度作成してしまえば開発に専念できるため、非常に便利なサービスです。特に、プログラミング初心者の方はPCに開発環境を構築するだけでも大変なのでまずはこちらでやってみて、徐々にプログラミングに慣れていってはどうでしょうか。今回の記事がCloud9を導入するきっかけとなれば幸いです。