AWS Backup の概要、EFSのバックアップの具体例

はじめに

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AWS Backupは、フルマネージド型のバックアップサービスであり、クラウド内およびオンプレミスの AWS のサービス間でデータのバックアップを簡単に一元化および自動化できます。本記事ではまずAWS Backupの概要を押さえたうえで、そのメリット、コストを紹介します。その後、EFSのバックアップの具体例について確認することにします。

AWS Backupとは

AWS Backup は、完全マネージド型のバックアップサービスで、AWS のサービス全体にわたり、データのバックアップの一元化および自動化を容易にします。AWS バックアップを使用すると、バックアップポリシーを一元的に設定し、Amazon EBS ボリューム、Amazon EC2 インスタンス、Amazon RDS データベース、Amazon DynamoDB テーブル、Amazon EFS ファイルシステム、AWS Storage Gateway ボリュームなどの AWS リソースのバックアップアクティビティを監視できます。
AWS Backup では、以前にはサービスごとに実行されていたバックアップタスクが統合、自動化されるため、カスタムスクリプトや手動プロセスを作成する必要がありません。AWS Backup コンソールで数回クリックして設定するだけで、バックアップのスケジュールと保存管理を自動化するバックアップポリシーを作成できます。AWS Backup は、完全マネージド型のポリシーベースのバックアップソリューションを提供し、バックアップ管理をシンプル化して、ビジネスおよび規制関連のバックアップコンプライアンス要件を満たすことを可能にします。

AWS Backupの利点

AWS Backupが登場する前は各サービスにおけるバックアップはそのサービス毎に行う必要があり、バックアップのスケジューリングや保持設定も個別に設定する必要がありました。 AWS Backupではバックアップの方式自体は原則として各サービスが提供するものを使用しつつも、スケジュール管理やバックアップの保持期間の管理、バックアップに対するアクセスポリシーの設定を一元管理することができる様になっています。

AWS Backupのコスト

AWS Backup では、1 か月に請求されるストレージの量は、月全体を通じて使用される平均ストレージ領域に基づきます。また、ある月に課金される復元の量は、該当月に復元されたデータの量に基づきます。最低料金および初期費用は発生しません。
ある月の 15 日間で Amazon EFS バックアップストレージを 400 GB 使用し、4 月の別の 15 日間で 800 GB を使用したとします。この場合400/(15/30)+800/(15/30)=600GB月となります。よって、ストレージ月額料金 = 600 GB-月 x 0.05 USD(米国東部オハイオ)=30 USDとなります。さらに各 1 GB のバックアップを 10 個復元したとします。10 GB x 0.02 USD(米国東部オハイオ)=0.20 USDとなります。バックアップストレージ料金とバックアップ復元料金を合計すると、AWS Backup の総月額料金(30.20 USD)になります。

AWS Backupを設定する

1. AWS Backupのダッシュボード(ホーム画面)から、左のバックアッププランをクリックして、右に表示されるバックアッププランを作成をクリックします。
2. バックアッププランを作成という画面になるので、新しいプランを立てるを選択し、バックアップ頻度は毎日、有効期限切れはバックアップの削除に関する設定、作成後の週数:1を設定、コールドストレージへの移行は、安価なストレージへの移行に関する設定(移行時のコストも考慮する必要あり)、しないを設定、送信先リージョンはリージョンを設定し、海外にバックアップコピーしたいならコスト増になりますが設定します。
3. バックアッププラン名、バックアップルール名を入力し、プランを作成をクリックします。
4. AWS Backupのダッシュボードから、リソースを割り当てるをクリックします。リソースを割り当てる画面になり、リソース割り当て名を入力し、割り当てるリソースを選択します(ここではEC2とEFSとします)。リソースを割り当てるをクリックします。
これにより、存在する選択したEC2とEFSのバックアップ処理の設定が完了します。

バックアップから復元する

AWS BackupにEFSのファイルシステムのバックアップから、任意のファイル/フォルダを選んで取り出すことができます。またEC2 バックアップは定義を含めた丸ごとバックアップのため、復元時もその情報が引き継がれ利用可能となっています。
ここでは、EFSファイルリストアについてご紹介します。AWS Backupのダッシュボードから、左の保護されたリソースを選択し、復元ポイントを選択します。(今回は事前準備で取得したバックアップを復元ポイントに指定)その後、復元ボタンを選択します。設定から部分的な復元を選択し、項目経路というエリアにファイル名を入力します。ここでのパスの指定の仕方は、EFSでマウントしたパス配下から書きます。他はデフォルトのままで、バックアップの復元ボタンを押下します。これによりEFSの任意のファイルを取り出すことができます。

おわりに

今回はAWS Backupの概要と、そのメリット、コスト、そして使用例を簡単に説明しました。AWS Backupはスケジュールを設定してAWS上のリソースのBackupが簡単に取れ、またそれを一元的にAWSの画面から管理できる大変便利な機能となっています。ぜひこの機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか?

参考文献:
https://dev.classmethod.jp/articles/relay_looking_back_aws_backup/

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